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平成筑豊鉄道400形気動車~様々なカラーバリエーションが存在する主力車両

2010-08-13 | 鉄道[九州・私鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では、北九州を走る平成筑豊鉄道の500形気動車に関して取り上げましたが、同社では500形は1両しか存在していないものの、車両形状や性能面では同等の400形と呼ばれる気動車が多数存在し、現在の主力車両となっています。


この400形は2007年から導入され、平成筑豊鉄道発足時から運行していた軽快気動車(LE-DC)の老朽取替えを目的に次々と増備されています。

今や平成筑豊鉄道では殆どの列車が400形で運行される程にまで勢力を拡大しており、MAKIKYUが2ヶ月程前に平成筑豊鉄道に乗車した際とは、車両面では数年前とは大きく様変わりした事を実感したものです。

「平成」を冠する事業者名だけあって新しい鉄道会社と言う印象が強い平成筑豊鉄道も、もう車両取替えとなると結構な年数を経ていると感じると共に、バス並と言われるLE-DCの寿命の短さを痛感(首都圏などの大都市圏では、バスも12年以上経過した車両は車検が通りませんが、福岡県内では平成初頭のバスもゴロゴロしており、九州内ともなればまだ昭和製のバスすら存在している状況です)させられるものです。

ちなみにこの400形は、新潟トランシス製の標準仕様気動車(NDC)だけあり、似た様な車両が各地の第3セクター鉄道でも導入され、比較的質素な仕様の車両が多いのも特徴ですが、平成筑豊鉄道の400形もその典型と言える存在で、同じNDCでも極めて豪華な雰囲気の500形とは大きく異なります。

客室内は水色無地の化粧板が一昔前の通勤列車を連想させられますが、路線特性を考慮してかトイレは設置されず、座席も殆どがロングシートであるなど、主に短距離乗車向けに設計されている事を強く感じさせられます。


ただ座席は殆どがロングシートとはいえ、オールロングシートではなく、片側1ボックスずつだけクロスシートを設けているのが特徴で、JRなどでは片側2ボックス程度のクロスシートを設けた車両は結構良く見かけますが、真ん中辺りに1ボックスだけ、それも左右のボックスがずれた座席配置は異色で、こんな車両はなかなか見かけないだけにインパクトがあります。

また外観も標準塗装は黄色を基調にした装いとなり、開業当初に導入されたLE-DCとは随分様相が異なりますが、標準塗装以外にもLE-DC時代と同様に平成筑豊鉄道のマスコットキャラクター「ちくまる」をデザインした車両が存在するほか、ラッピングによる広告車両なども存在しています。


そのため座席配置を除くと、比較的単調な雰囲気が否めない標準仕様気動車ながらも、様々なカラーバリエーションのお陰で結構バラエティに富んでいます。

筑豊では「平成」を冠さない電気鉄道(平成筑豊鉄道とは直接の接続駅こそありませんが、直方は両者の駅間を徒歩で移動する事も充分可能です)でも、最近になってやたらとカラーバリエーションが充実していますので、どちらも見た目で利用客を楽しませるという点では共通しています。

筑豊地区の鉄道でカラーバリエーションが増加しているのはただの偶然なのか、それとも近隣事業者の施策に影響を受けて相次いで…というのかは分かりませんが、九州はJRも派手さで目を引く車両が多いだけに、他事業者の影響もあるのでは…と感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?