先日「MAKIKYUのページ」では、日立電鉄交通サービスが日立市内で運行する「ひたちBRT」に関して取り上げましたが、茨城県北部の常磐線沿線(日立市や高萩市など)を運行する路線バスは、概ね同社による運行となっています。
また以前は高萩にJRバス関東の営業所も存在し、高萩周辺の一部路線を運行していましたが、こちらは現在全て廃止されています。
JRバス関東の撤退後、代替運行として地元の貸切事業者・椎名観光バスが路線運行に参入し、その後県北地区の日立電鉄が撤退した一部路線の代替運行も行っています。
MAKIKYUはこの一帯に足を運ぶ機会自体が少なく、足を運んでもJR常磐線で通り過ぎるだけという事が殆どでしたので、椎名観光バスの存在は知っていても、乗車する機会は…という状況でした。
しかしながら先日十王駅前で同社路線バスの姿を見かけ、丁度良い時間に同社路線バスの便があり、この日の目的地・いわきへの到着にも時間的余裕は充分…という状況でしたので、MAKIKYUは初めて椎名観光バスの路線バスに乗車したものでした。
MAKIKYUが乗車した路線は、十王駅~ゴルフ場入口間の路線で、ゴルフ場入口バス停は日立市と高萩市の境界付近(バス停自体は高萩市側に所属)にあり、ここへは高萩駅からの同社路線も発着しています。
とはいえ乗継利用などは想定していないのか、廃止代替路線だけあってか、どちらも本数は多いとは言い難いにも関わらず、短時間で乗り継げる便は…という状況ですので、どちらかと言うと同一路線の往復乗車よりは、他路線と組み合わせての周遊ルート構成を志向するMAKIKYUも、先日乗車した際は十王駅からの往復乗車となりました。
MAKIKYUが乗車した便は、往路が十王駅東口発、復路が十王駅西口着となり、途中の運行経路も一部異なる上に、この路線は全線200円均一と、短距離乗車以外では比較的割安な運賃設定もあってか、椎名観光バスに興味があるならば、手頃に乗車できる路線としてもおススメと感じたものでした。
またMAKIKYUが乗車した便には、さほど古い車両と言う印象はなく、茨城県内の路線車では比較的新しい部類に入るものの、大都市圏の排ガス規制対象区域では運用離脱が進んでいる日産ディーゼル製の小型車が充当され、この車両は椎名観光バスの路線車では比較的新しい部類に入る気がします。
MAKIKYUが乗車した路線では、輸送量的にはこれでも充分な印象でしたが、同社路線バスはこの車両をはじめ、大半の車両は白と青の装いとなっています。
とはいえ様々な所から車両を寄せ集め、小規模な塗装変更などで路線運用に供している事もあってか、色合いや塗り分けなどは各車バラバラです。
十王駅西口から歩いてすぐの所に、小規模な車庫が存在し、ここでは数台の路線車が駐車している姿を見る事もできましたが、塗装だけでなくメーカーや車種・仕様なども様々で、趣味的には非常に面白い存在であるものの、運用上の苦労も多そうな印象を受けたものでした。
茨城県ではJRバス関東をはじめ、関東鉄道・茨城交通・日立電鉄交通サービスなどの県内に本拠を置く大手事業者による路線だけでなく、廃止代替バス運行などを行う小規模事業者も多数存在しますが、これらの中でもMAKIKYUが乗車した事がある事業者は桜東バスなど極一部ですので、機会があれば他事業者のバスにも…と感じたものでした。