先日「MAKIKYUのページ」では、韓国全羅南道・長興郡を走る郡内バスに関して取り上げましたが、今日はその続編としてMAKIKYUが長興(Jangheung)ターミナルから乗車した郡内バスを取り上げたいと思います。
MAKIKYUが乗車した郡内バスは、長興ターミナルを基点に、長興郡の中でも街外れに位置する老力(Noryeok)港へ向けて南下する便でした。
途中までは他系統なども重複するため、地方の郡内バスにしてはそこそこの利便性が確保されていますが、老力港まで向かう郡内バスは、老力港を発着するフェリーに接続する便と+α程度、指の数に満たない本数しかありません。
MAKIKYUは老力港を発着するフェリーに乗船するために、その接続交通機関として長興郡の郡内バスを利用し、フェリー会社HPにもこの郡内バスに関する案内もあるのですが、この他にフェリー会社自体が光州(Gwangju)と順天(Suncheon)を結ぶ無料シャトルバスを運行しています。
(光州発着は大型観光車、順天発着はマイクロバスを充当している様です)
長興郡自体が大都市から離れ、交通の便も芳しくない田舎町である上に、無料シャトルバス運行まであるとなると、長興ターミナルからの郡内バスを利用するフェリー利用客はどれだけ居るのか…と言わざるを得ないのが実情です。
郡内バス車内には運賃箱も装備されており、直接現金払いでも大丈夫かと思いますが、長興のターミナルから乗車する乗客は皆ターミナル窓口で発売している乗車券を購入して乗車していましたので、MAKIKYUもこの乗車券を購入して乗車したものでした。
(この乗車券は左側の半券が回収となります)
郡内バスで終点まで5000Wという運賃は、韓国の物価を考慮するとかなり割高で、日本の地方路線バス並みと感じ、MAKIKYUが韓国の郡内バスでこれだけの運賃を支払ったのは初めてでした。
充当車両は大宇製の大型ショート車の中でも、比較的古参の部類に属する車両で、設備的にも市内バスの典型と言った車両ですので、宝城~長興間で乗車した3列席の豪華な市外バスとは大違いです。
途中までは地元住民の利用も見受けられたものの、老力港は田舎町の街外れと言う事もあり、外国人はおろか韓国人乗客の姿もなく、終点近くでは30分近くにわたりMAKIKYUの貸切状態という有様でした。
貸切状態になってからは、技師様(乗務員)の方から、フェリーに乗船するのか?と尋ねられ、MAKIKYUが韓国語を殆ど話せない事から、外国人である事が分かると「日本?」、そして居住地や職業(最初は学生に見えた様で、「学生?」と聞かれる状況でした)などを聞かれる状況でした。
貸切状態になってから暫くすると、大徳(Daeteok)ターミナルで数分の停車時間があり、この閑散としたターミナルの雰囲気も田舎バスならでは…と感じたもので、デジカメのメモリーに記録していた、MAKIKYUの近所を走る某民営事業者路線バスの画像を見せると、「(写真のバスは)良いバスだ」「このバス(技師様が運転している車両)はダメだ」と言った話も出てきたものでした。
大徳を出て暫くすると橋を渡り、暫く海沿いを走って実質的には陸続きであるものの、一応「島」に位置する終点の老力港に到着となります。
全線通しての乗車時間は1時間強、華やかで豪華な旅とは程遠い雰囲気ながら、土地の日常に触れる田舎バスならではの鄙びた雰囲気を堪能するのも面白いものでした。
老力港を発着するフェリー接続の無料バスが走っている事もあり、韓国人でも地元住民を除くと余り利用しない路線の様ですので、観光目的で韓国を訪問し、この郡内バスに乗車する外国人は余り多くないと思います。
この路線以外にも、韓国内には無数の郡内バスが各地を走っており、その殆どが未乗ですので、他路線も機会があれば…と思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も、この記事を見て興味を持たれた方は、是非一度乗車を…と思います。
また老力港からは、韓国本土とは橋の架かっていない離島へ向かうフェリーに乗船したのですが、このフェリーに関しても近日中に別記事で取り上げたいと思います。