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富山地方鉄道 17480形電車~地鉄初づくしの通勤型車両

2014-12-20 | 鉄道[北陸]

先日「MAKIKYUのページ」では、富山地方鉄道(地鉄)の観光列車「アルプスエキスプレス」に関して取り上げましたが、MAKIKYUが9月に地鉄電車に乗車した際にはこの車両以外にも幾つかの車両に乗車する機会がありました。


その際には昨年運行開始したばかりの17480形電車にも当たり、同系には初乗車となりましたが、この車両は元東急8590系電車で、東急時代には東横線や大井町線などで幾度も乗車した事がある車両ですので、初乗車ながらも乗り慣れた車両と感じたものでした。


形式番号こそ地鉄流の5桁番号に改められ、地鉄での輸送実態に合わせた短編成化(両先頭車のみの2両編成)、ワンマン運転対応装備の取り付けといった差異がありますが、外観は装いも東急時代末期(大井町線仕様)の装いが堅持され、車内も殆ど手を加えていない状況です。

行先表示も当然東急時代とは異なるものの、近年流行のLED式には改められず、東急時代の雰囲気に近い字幕を新調していますので、目新しさを感じるとは到底言い難いものです。

しかしながら地鉄鉄道線では初のステンレス車体、両開き4扉車である事に加え、電気指令式ブレーキを装備したワンハンドルマスコン車であるなど、地鉄電車では初づくしとなっていますので、日頃富山在住で地鉄電車をよく利用される方から見れば、非常に目新しい車両に映るかもしれません。


観光向けには余り適していないものの、4扉オールロングシートの車内は、短距離区間での普通列車などには適した車両とも言え、比較的運転距離の短い不二越・上滝線(電鉄富山~南富山経由~岩峅寺)や、本線の上市折り返し列車などに優先的に運用されている様で、MAKIKYUが17480形に乗車したのも不二越線の列車でした。

とはいえさすがに特急運用こそ避けているものの、固定された特定運用に限定充当している訳ではなく、場合によっては宇奈月や立山に足を伸ばす列車にも運用されますので、決して割安とは言い難い地鉄電車の普通運賃を支払い、観光気分で乗車という時に当たってしまうと行楽気分が台無しかもしれません。

両開き4扉のロングシート車だけに、その気になれば有人駅での全ドア開閉で乗降時間短縮も図れるかと思いますが、車内運賃収受式のワンマン運転が大半を占める事もあってか、現段階では中央2扉を締切としています。

せっかくの4扉も活用されず、車両自体の雰囲気は東急時代とは大差ないながらも、乗客数の多い混雑路線ばかりを走っていた東急時代との大きな違いと感じたものでしたが、中央2扉を締切のままで運用するのであれば、この部分にボックス席などを配置しても…と感じたものでした。


また9月には乗車機会こそなかったものの、車庫所在駅の稲荷町では、近年になって京阪電鉄で最後の1編成が廃車となり、その編成内に組み込まていた2階建て車両を購入、既存の京阪3000系編成内に組み込むと共に、京阪時代の装いで活躍する「ダブルデッカーエキスプレス」の姿も見る事が出来ました。

京阪(旧)3000系(現行3000系導入後は8000番台に形式変更)も、末期は1編成のみの活躍で、日頃京阪電車に乗車する機会も限られるMAKIKYUは、たまたま京阪電車を利用した際に、2回程乗り合わせただけですが、地鉄と共に京阪3000系が譲渡された大井川鉄道では京阪時代の装いのままで活躍していたものの、こちらは近年退役してしまいましたので、これも注目の存在で、機会があればこの車両にも乗車できれば…と感じたものでした。