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プノンペンーホーチミンを結ぶ国際バス~乗車したのは三菱2階建て車

2017-11-20 | バス[その他海外]

先日「MAKIKYUのページ」では、カンボジアのポイペト~プノンペン間を結ぶ国内都市間バスに関して取り上げましたが、8月にMAKIKYUがカンボジアへ足を運んだ際にはタイから入国→ベトナムへ向けて出国しています。

タイ→カンボジア→ベトナムへの移動は全て陸路ですが、カンボジア→ベトナムへの移動はカンボジアの首都・プノンペンとベトナム最大の都市・ホーチミンが200㎞強と比較的近い事もあり、両国の国境を経由し2都市間を結ぶ国際バスも頻発しています。

MAKIKYUは乗車場所確認を兼ねてプノンペン駅の近くにあるバスターミナルに乗車前日夕方足を運び、その際に乗車券を購入して当日昼過ぎの出発時間に再びターミナルへ出向き、ホーチミン行きのバスに乗車したものでした。

このバスの運賃はUS$10、㎞辺りの運賃はポイペト~プノンペンの国内都市間バスよりやや高めですが、それでも運行距離を考慮すればかなり割安感があります。

乗車券購入時にシートマップを見せられ、希望の座席を聞かれた際には2+1人掛けのトイレ付となっており、カンボジアで主流となっている韓国製バスは基本的にトイレなしですので、どんな車両がやって来るのかと気になっていました。


現代辺りの車両が来れば上等と思いターミナルへ足を運ぶと、案内された車両は見慣れない車体ながらも、下回りはお馴染み三菱製の2階建て車。


1階部分はトイレと荷物置場になっており、前中2箇所から乗降可能になっています。


三菱車だけあり運転席は見慣れた雰囲気、MT車でシフトレバーはロッド式ですが、三菱車のロッド式シフトは他メーカーよりも硬い傾向がありますので、運転者は大変だろうな…とも感じたものでした。

 
車内外の至る所に繁字体の漢字表記があり、前面には「松展遊覧公司」という事業者名表記まで記載。

乗車後にこの社名を調べたら、台湾島の台北近郊にある事業者のHPがヒット、車体の装いも乗車車両と同一でしたので、台湾島から流入した車両の様です。

 
座席はシートマップとは異なる一般的な4列席、2席独り占めの「ひとりだけシート状態」でしたが、座席の座り心地や内装などはまずまずと感じたものでした。


バス車内ではミネラルウォーターのサービスもあり、中古車両充当ながらもホーチミンまで5時間の道程(実際はホーチミン市内道路混雑の影響で約1時間の延着)は結構快適と感じたものでした。


ただカンボジアのベトナム国境にある街・バベットではトイレ休憩時間があり、休憩箇所にある売店で菓子類などを見ていたら、お金を集める皿を持った幼女や老婆が小銭を求めて数名寄って来る状況、これは複雑な心境にさせられたものでした。

 
バベットはタイ国境の街・ポイペトに比べればまだマシなものの、砂埃が舞い雑然とした雰囲気、これでもかという程の荷物を引いたバイクなども散見するなど、かなり凄まじい所だな…とも感じたものでした。

ベトナムに入国すると、もうホーチミンの郊外と言った雰囲気、街並みなども随分綺麗で近代的、カンボジアでは殆ど見かけない市内バスも多数行き交うなど、国境一つ隔てただけでも様相は一変したと感じたものでした。

都市間バスで国境を超えて差異を体感する機会は、島国の日本にいる限りは絶対に経験できない事ですので、希少な乗車機会だったとも感じています。


プノンペン~ホーチミン間はMAKIKYUが乗車したバス以外にも様々な事業者がバスを運行、その中には車体の文字表記を見なければ韓国と錯覚してしまうバスの姿も見受けられたもので、色々乗り比べてみるのも面白そうですが、非常に遠い土地だけに再び足を運ぶ機会は訪れるのだろうか…とも感じたものでした。