気ままに

大船での気ままな生活日誌

ミケランジェロ展

2013-09-15 11:09:11 | Weblog
今日は八幡さまのお祭りだというのに、この天気ではお神輿も出ないだろう。仕方がないので、たまには、家でゆっくりしようと思っている。

ルネッサンス盛期の三代巨匠、レオナルドダビンチ、ミケランジェロそしてラファエロ。そのひとりの画家の展覧会を観ることだけだって大変な幸せなのに、今年は三巨匠の展覧会が東京で開催された。そのシンガリを勤めるのが、国立西洋美術館のシスティーナ礼拝堂500年祭記念:ミケランジェロ展/天才の軌跡

ぼくが、ミケランジェロといって最初に思い出すのは、システィーナ礼拝堂の天井画と壁画。バチカンで実物も観ているし、最近では徳島の大塚国際美術館で原寸大の陶板複製画も観ている。今回は超精密画像で大型画面に再現して、全容をみせてもらる。改めて、ミケランジェロの卓越した絵画力ならびに体力(笑)に驚嘆し、甘くみていると、千倍返しされ、土下座してしまう。

展覧会場では、第2章で、”天井画、楽園追放のアダムのための習作”とか、”最後の審判のための習作”とかの、ミケランジェロ自身の、たくさんの素描をみせてもらえる。第1章の自筆の手紙類などもそうだけど、こうして、天才の絵や字を直接、目にすることなんか、めったにないことで、それだけでもうれしくてしょうがない。全体の下絵もあったはずだが、それらは燃やしてしまったそうだ。もし残っていたら、大変な値打ちだっただろうに。

絵画力のすごさは、第1章の”レダの頭部習作”でも明瞭だ。最もうつくしい素描と解説されていたが、ふと、レオナルドの素描を思い出した。第4章の”クレオパトラ”、素描の名作だという。おかしな髪型してるなあと思ったら、当時の流行だったらしく、ボッティチェッリらも描いているとのこと。

そして、ピエタ、ダビデ像をつくった彫刻家としてのミケランジェロ。第4章で17歳の頃、作成したという、大理石のレリーフ”階段の聖母”が展示されている。専門家がみると、ミケランジェロの彫刻の特質が既にはっきりと現れているとのこと。栴檀は双葉より芳し。なめらかな彫りのうつくしさ。そして、近くに、最晩年の”キリストの磔刑”。小さな木彫り作品だが、より大きな木彫像を作るための試し彫りだったようだ。ミケランジェロの若年のとき、最晩年のときの両作品を同時に観られるというチャンスも、ここを逃したらもうないだろう。いいものをみさせてもらった。

両作品が並んでいる看板


ちらしでは”階段の聖母”


キリストの磔刑


レダの頭部習作


クレオパトラ


。。。。。

昨年訪ねた、徳島県鳴門市の大塚国際美術館の”シティーナ礼拝堂”。


祭壇画の”最後の審判”。ミケランジェロの自画像もこっそり描かれている(画面、中央右下の生皮に)。


また、行きたくなってしもうた。
コメント
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