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気ままに

大船での気ままな生活日誌

新印象派展(春のぶらり東京#8)

2015-04-06 09:06:16 | Weblog

3月の、”春のぶらり東京”シリーズの最終日に、それこそ閉幕間近い”新印象派展”を覗いてきた。もう、10日以上も前になるので、展覧会の印象がうすくなりつつある。思い出しながら、要点だけでも、ここに残しておこう。

印象的だったのは(笑)、”光と色のドラマ”のシーン1から5までの物語プレートが節目節目に掲げられていたこと。各章の解説プレートより、よほど面白い。で、今回は、それに従って、本展を紹介したいと思う。新印象派の誕生からの約20年間の流れである。

光と色のドラマ

シーン1 1884年、パリ・グランドジャット島 セーヌ河に浮かぶ中州で、一心に絵筆を動かす画家、24歳のスーラ。描きためたおびただしい作品は、ある大作のための構想だった。同年、ポール・シニャックと出会い、翌年、ピサロが二人に出会う。来るべき日は近づいていた。

シーン2 1886年5月、パリ・ラフィット通り1番地 第8回印象派展が開催される。ひときわ目をひく巨大な作品、”グランド・ジャット島の日曜日の午後”。はじめてみる点描画に怪訝な目を向ける人が多い中、美術批評家フェリックス・フェネオンは、称賛の眼差しを向けた。同年9月、この新しい表現を”新印象主義”という言葉を用いて、評価した。

シーン3 1887年 ブリュッセル、ベルギー 前衛芸術家グループ20人会のレイセルベルヘは、満足な笑みを浮かべる。眼前にはグループ展への招待出展を承諾した、スーラの大作があった。スーラの点描画法は瞬く間に拡散していく。その3年後のスーラの死を誰が知っていただろうか。

シーン4 1892年3月、ブルターニュ・ベノベ港 吹き渡る海風を全身に受け、シニャックは自らのヨット”オランビア”を出航させた。目的地は南仏サン=トロペ。そこには、彼の仲間が集結することになる。スーラ、亡きあと、今や点描の未来はシニャックに引き継がれた。

シーン5 1904年7月、サン・トロペ シャニックの別荘 南仏の夏は輝いている。マティスは、シニャックの誘いで、彼の別荘に滞在していた。そして独自の点描法を実験しはじめる。何よりも色彩を美しくみせるために。新印象派の光と色が生んだ、新しいドラマの幕がきって落とされようとしていた。

なるほど、新印象派とは、こうゆう流れできて、その後、マティスらのフォーヴィスムへと繋がったのかということが、よく、分かった。

ちらしに載った絵ばかりだが、それらを前述の流れに沿って、付け加えておきたい。

シーン1
ジョルジュ・スーラ ”セーヌ川、クールブヴォワにて”

ポール・シニャック ”クリシーのガスタンク”


シーン2

ポール・シニャック ”

ジョルジュ・スーラ  ””


シーン3
ヤン・トーロップ 《マロニエのある風景》


シーン4

ポール・シニャック《サン=トロペの松林

テオ・ファン・レイセルベルへ ”マリア・セート、後のアンリ・ヴァン・ド・ヴェルド夫人”


アンリ=エドモン・クロス ”地中海のほとり”


展示構成  

プロローグ 1880年代の印象派

第1章 1886年:新印象派の誕生
第2章 科学との出会い―色彩理論と点描技法
第3章 1887年―1891年;新印象派の広がり
第4章 1892年―1894年:地中海との出会い―新たな展開
第5章 1895年―1905年:色彩の解放
エピローグ フォーヴィスムの誕生へ

プロローグではモネ、ピサロの作品が、エピローグでは、マティス、ドランの作品を楽しむことができる。

東京都美術館


楽しい展覧会であった。今回で、ぶらり春の東京シリーズは終了となります。ほっ!

 

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霧の中の満開桜&燕の乱舞

2015-04-06 08:56:31 | Weblog

ロンドンの朝霧ならあたりまえだけど、大船の朝霧はめったにない。それが今朝、あったのです!それに、大船の桜は散り始めてはいるが、まだ満開の桜も多い。”霧の中の少女”という歌がむかし、ヒットしたが、”霧の中の満開桜”は、めったに観られるものではない。デジカメをポッケにつっこんで、朝散歩に出掛けた。

まず、いつも紹介している砂押川の松竹桜並木に。でも、ここの霧はマンションでみた霧とは違う。10倍くらい薄めた霧のよう。写真に撮ってみたが、いつものとたいして変わらず、”霧の中の満開桜”にはほど遠い。ちょっと、がっかりしたが、すぐ思いついたのが、裏山をもつ大長寺。霧が深いに違いない。それに境内にりっぱな桜の木が数本ある。霧の晴れる間に、急がねば!

到着!りっぱな武家門の、山門の先は見事な朝霧だった。ほっ!

石段を登ると、満開の桜が。霧にむせぶ桜。これぞ、”霧の中の桜”!桜の中の桜!

すばらしい!

もうひとつの満開桜!

本堂の御参りして、裏山を登ってみる。霧はさらに深まる。雲霧仁左衛門になったような気持ち そういえば、中井貴一のトークショーのブログ記事をまだ書いていなかった。主演映画も二本。津川雅彦が監督した面白い作品だった、など思いながら、霧の山道をどこまでも。山桜も霧の中。

竹林も霧の中。

勉強もさせてもらったし、楽しい朝散歩となった。

そうそう、昨夕、砂押川の桜並木の上で、無数の燕が鳴きながら、乱舞しているのをみましたよ。故郷に戻って、満開桜に狂喜してたのかも!

燕の乱舞が行われた、霧の砂押川の桜。

おわりに、久保浩、霧の中の少女をお聞きください。

コメント (2)
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