気ままに

大船での気ままな生活日誌

物、ものを呼ぶ 伴大納言絵巻から若冲へ 

2024-10-07 20:59:52 | Weblog

こんばんわ。

丸の内の帝劇ビル内の出光美術館は、同ビルの建替計画にともない、令和6年(2024)12月をもって、しばらくの間、休館に入る。そこで、この一年は、リニュアルまでの”さよなら展覧会”として”出光美術館の軌跡・ここから、さきへ”展が4期にわたり開催されている。次のような内容である。

1期(4・23~5・19) 復刻 開館記念展—仙厓・古唐津・中国陶磁・オリエント
2期(6・1~7・7) 出光佐三、美の交感—波山・放菴・ルオー
3期(7・20-8・25) 日本・東洋陶磁の精華—コレクションの深まり
4期(9・7~10・20) 物、ものを呼ぶ—伴大納言絵巻から若冲へ

そして、今回は最終期に入る。”物、ものを呼ぶ—伴大納言絵巻から若冲へ”展。今回、これを見て、1期から4期まで全制覇となった。何でも制覇はうれしいもの(笑)。

さて、本展では、当館の国宝2件の18年振り揃い踏みが一つのみどころ。そして、もう一つが、若冲の鳥獣花木図屏風。これは、当館が2019年に日本美術の蒐集で有名なプライスコレクション190点を購入したが、その代表的な作品。お披露目展以来の展示で、今回、ぼくが一番、見たかったもの。

ということで、まず、若冲の鳥獣花木図屏風から。お披露目展の感想ブログで詳しく紹介したので、今回もそのときの記事を参照にしている。

若冲の鳥獣花木図屏風

”プライスコレクション”の代表的な作品。これが若冲?という異色の作品で、”桝目(ますめ)描き”と呼ばれる画法が用いられ、まるでモザイク画のように仕上がっている。右隻には巨象を中心に様々な動物、左隻には鳳凰を中心に各種鳥類が描かれている。花木は添え物(笑)。1センチ四方の升目は何と全部で8万6000個もあるそうだ。

右隻

左隻

右隻。巨象を中心に総勢29体の動物が描かれている。ニホンザル、海馬、トラ、ウサギ、獏、ブタまたはメスイノシシ、ムササビ、アシカ、ツキノワグマ、イノシシ、唐獅子、ヤマアラシ、白象、水犀、ヒョウ、リス、ネズミ、麒麟、テナガザル、ラクダ、駮またはヒツジ、スイギュウ、オランウータン、イタチ、ラッコ、カワウソ、ロバ、シカ、チン。

左隻 鳳凰を中心に45羽の鳥類。シラサギ、カササギ、マガモ、ガチョウ、ニワトリ、インコの一種、オオホンセイインコ、インコの一種、オシドリ、ヒクイドリ、ヒヨドリ、ウズラ、ハッカン、ヤイロチョウ、サトウチョウ、カナリヤ、クジャク、シロオシドリ、ハッカチョウ、サイチョウ?、ブンチョウ、ソウシチョウ、サンジャク、チャボ、鳳凰、カイナンケイかもしくはインコの一種、キセキレイ、ライチョウ、ヤツガシラ、コウラウン、キジバト、ギンバト、コウライウグイス、キンケイ、キジ、シマヒヨドリ、キュウカンチョウ、バリケン、バン、シチメンチョウ、キバタン、ショウジョウインコ、アカショウビン、アオゲラ、タンチョウヅルと言われている。

では、次に出光美術館の二大国宝、18年振りの揃い踏み。

国宝・伴大納言絵巻 平安時代 

国宝・四大絵巻の一つ。他は鳥獣戯画、源氏物語、信貴山縁起絵巻。貞観8年(866)閏3月10日に起きた、応天門の炎上をめぐる大納言・伴善男の陰謀、その露見と失脚の物語を、生き生きと描いた絵巻。宮廷絵所絵師・常磐光長筆と考えられている。三巻のうち上巻部分。

国宝・古筆手鑑”見努世友(みぬよのとも)

江戸時代に古筆の鑑定を専門とした古筆家が制作したもので、奈良 ~ 室町時代(8 ~15世紀)、書写の優れた書跡を多数含み、形式・内容ともに最高水準の手鑑。”見努世友”の名称は、徒然草十三段の”ひとり燈火のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とするこそ、こよなう慰むわざなれ”に由来する。 

本展は次のような章立てになっている。展示品のほとんどが重要文化財であるので、どれを選んでいいか、困るが、写真のあるもののうち、好みでいくつかをここに載せた。

第1章 江戸絵画の華
第2章 きらめく自然
第3章 調和の美
第4章 都市の華やぎ

第1章 江戸絵画の華

仙厓 双鶴画賛 ”鶴は千年、亀は万年、我は天年(天から授かった命)”出光佐三最後の蒐集品。病床に飾られ、佐三の最後を見守ったという。

抱一の十二か月花鳥図屏風

抱一の風神雷神図屏風 宗達の国宝「風神雷神図屏風」(京都・建仁寺蔵)を模写した光琳本(東博所蔵)、それをまた模写した抱一本(出光)。

第2章 きらめく自然

重文・四季花木図屏風(伝土佐光信)室町時代

黄金の国の屏風(2) 「四季花木図屏風」(左隻) 岡田美術館 ...

重文・雙峯挿雲図 浦上玉堂 江戸時代

出光美のゆるーい文人画展!: いづつやの文化記号

重文・田能村竹田 梅花書屋図

第3章 調和の美

重文・佐竹本三十六歌仙 柿本人麿

佐竹本三十六歌仙絵「柿本人麿」|収蔵品の紹介「出光 ...

重文・西行物語絵巻 (画・宗達、詞書・烏丸光広)

重文・中務集 伝 西行 平安時代 



第4章 都市の華やぎ

重文・江戸名所図屏風 江戸時代

重文・四季日待図巻(英一蝶)江戸時代

これで最終回と思っていたら、このあと年末まで(トルコ)トプカプ宮殿博物館・出光美術館所蔵 名宝の競演展が開催されるようだ。これも見て五冠王としたい(笑)

地区シリーズ、ドジャース対パドレス 第二戦

大谷の連発でドジャーズ連勝で敵地に向いたかったが、ダルビッシュに7回1失点の快投で封じこめられた。大谷もダルの前では蛇に睨まれた蛙のよう、無安打に抑えられ、1勝1敗。明後日、サンディエゴで第3戦。大谷の豪快2号砲、3号砲で強力パドレス投手陣を撃破したい。

では、おやすみなさい。

いい夢を。

近所の彼岸花もそろそろ終盤へ。酔芙蓉はまだ頑張る。

 

 

コメント (2)
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