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【drama】「ブロードチャーチ2 ~殺意の町~」

2015-07-26 00:34:27 | drama

「ブロードチャーチ2 ~殺意の町~」

録画しといた「ブロードチャーチ2」見てる! 今3話目。前回に引き続きオリヴィア・コールマンが出てるので、どうつなげるのかと思ったら、そういうことなのね?! そしてシャーロット・ランプリングはこうくるのか?! おもしろい!

 

 7月20日

ゲームに勝てば犯人を野放しにしてもいいということ? やっぱりこの人好きになれない(*`д´)

  

 

以前、同じくWOWOWで全8話一挙放送した「ブロードチャーチ ~殺意の町~」(感想はコチラ)の続編となる、「ブロードチャーチ2 ~殺意の町」が一挙放送された。2も全8話。英国ITV制作のサスペンスドラマで、前作は本国放送時に視聴率34%と驚異的な数字をたたき出したことで話題になった。少年の遺体が発見される衝撃のオープニングから、小さな町の狭い人間関係が複雑に入り組んでいることから、英国版「ツイン・ピークス」という声もある。個人的には、あそこまで妖しくはないので、そんなに似てるとも思わないけど、折しも「ツイン・ピークス」も続編が製作されることだし、話題になるのは相乗効果でいいのかも? そんなわけで一挙に見たので感想などを書いておく!

 

ネタバレありです! 結末にも触れています!

 

事件が起きて、犯人が逮捕された後、どういう経緯を経て刑が確定しているのか、ハッキリと理解できているわけではないのだけど、まず罪状認否をして、犯人が罪を認めた後、検察側が求刑し、それに対して弁護側が弁護する裁判が行われ、最終的に刑が確定するという認識で合ってるのかな? というのも、今作は大きく2つの流れが同時進行で起きるのだけど、その1つが前作で逮捕された、ダニー・ラティマー殺人犯ジョー・ミラー(マシュー・グラヴェル)の裁判で、その裁判がいわゆるジョーの刑量についてではないから。ジョー・ミラーは無罪を主張したのだ!

 

これには傍聴席にいたラティマー一家だけでなく、ジョーの妻で刑事のエリー・ミラー(オリヴィア・コールマン)も驚愕させる。この後の裁判の過程でも、弁護側の戦略でジョー・ミラーは証言しないので、彼が何故無罪を主張したのか謎の部分が多いのだけど、おそらく彼としては故意で殺したわけではないので、自分に罪はないと思っているのだと思う。前作でエリーの夫、ダニーの親友トム・ミラーの父親として画面に登場していたジョーには、おかしな点はなかったけれど、教誨の意味でジョーを訪問していたポール・コーツ神父(アーサー・ダーヴィル)の話も、どこか上の空で聞いている様子や、(含む自称)敏腕弁護士のシャロン・ビショップ(マリアンヌ・ジャン=バプティスト)が、彼の話自体を聞かないのは、おそらくジョーが有罪であることを分かっているからだろうし、彼に何かしらの欠陥があることを感じているからかも? もちろん、ジョーの言い訳を聞かない、証言させないことが戦略でもあるからでしょうけれど。後にエリーが反省していれば罪を認めるはずだと罵倒するシーンがあるけれど、例え過失であっても殺害してしまったことを悔いているならば、無罪などと言えるはずがないわけで、全く反省してなどいず、まるで他人事のように語るジョーは、サイコパスなのかも? そういえば元同僚が急にキレて暴力的になったことがあると証言していた。とにかく、ジョー・ミラーにはイライラさせられるし、彼の弁護団は超ムカツク作りになっている(笑)

 

もう1つの流れは、アレック・ハーディ警部(デヴィッド・テナント)が左遷されるきっかけとなってしまったサンドブルック事件。事件の証拠を紛失するという痛恨のミスにより、容疑者を釈放することになってしまったのだが、実はこれ同僚の刑事である妻のミスを庇うため、自分が失くしたことにしたというのが真相で、これは前作で語られていた。さらに今回、彼がブロードチャーチに来た本当の理由が明かされる。実は、容疑者の妻で重要証人のクレア・リプリー(イヴ・マイルズ)を、ブロードチャーチで保護していたのだった。そのために自分の昇進を奪ったのかと怒るエリー。それどころじゃないだろうと思うけれど、彼女を捜査に引き込むことで、ジョーの件から少しでも気持ちを反らしてあげようとしている部分もあるのかも? そして、エリーの能力を買っているのでしょう。しかし、このクレアがまたイライラさせるキャラで(笑)

 

本国ではどんな放送ぶりなのか分からないけど、WOWOWではCMなしで1話45分くらい。こちらも大好きなシリーズ「新米刑事モース ~オックスフォード事件簿~」はどうやらWOWOW放送はカットされているらしいのだけど、今作もカットされているのかは不明。45分×8話で約6時間あるので、いろいろ伏線を張り巡らしたり、ミスリードさせてみたり。まぁ、中にはちょっとやり過ぎというか、意味不明なまま放りっぱなしのエピソードがあったりするけど、だいたいは成功しているし、上手に前作とつながって収束しつつ、どうやら制作が決定しているシリーズ3につながりそうな感じで終わっているのは見事。

 

無知で恥ずかしいのだけど、ジョー・ミラーが無罪を主張すると、裁判になるのは分かるけど、なぜラティマー家に弁護士が必要になるの? あ、原告側になるから? というわけで、エリーの甥っ子で地元記者オリー・スティーヴンス(ジョナサン・ベイリー)の上司マギー・ラドクリフ(キャロリン・ピックルズ)が、ある人物の説得にかかる。地元在住の元敏腕弁護士ジョスリン・ナイト(シャーロット・ランプリング)。初めは断るけれど、一家が理不尽な目に遭っていることを知り、弁護を引き受ける。実は彼女は進行性の目の病気で、すでに視野が欠けており、事前に資料を誰かに読み上げてもらわないと、裁判中に急な資料を提出されても読むことが出来ない。そのため、弁護士を辞めていたのだけど、弁護を引き受ける気になった理由の1つには、ジョー・ミラーの弁護士がビショップだからというのもある。実は、ビショップはかつての部下で、現在服役中の息子がいる。この息子の事件については、激高したビショップが、ジョスリンをなじる際に語られる形なので、詳しくは分からないのだけど、要するに過失致死っぽい。息子に不利な部分もあったのでしょうが、アフリカ系であるということも関係ありか? 息子の弁護を頼んだのに、ジョスリンが拒否したためビショップは彼女を恨んでいる。つまり、法廷劇部分は2人の女弁護士の闘いの場でもあるということ。

 

ただ、このビショップとその部下の女弁護士アビー・トンプソン(フィービー・ウォラー=ブリッジ)のやり方はどうにも好きになれない。後にアビーは、ジョスリンの助手の男性から最低の人間だと言われるけど、同感! 彼女がオリーから色仕掛けで重要証言を引出てしまうのは、オリーも記者ならしっかりしろよ!で済むけれど、この人ジョー・ミラーの無実を信じているわけじゃないと思う。完全に勝ち負け。事件の報告書のアラを見つけたことから、勝てると判断しビショップに持ちかけるし、ビショップもそう思ったから引き受けた。ジョーの冤罪を晴らすというよりも、完全に自分たちの勝ちにこだわっていて、そのためには被害者の父であるマーク・ラティマー(アンドリュー・バカン)が犯人であるという印象操作も行う。ちょっとさ~ 裁判にそういう側面があることは分かるし、弁護士が必要なことも理解しているけど、"自分たち"が勝てば、冤罪で人を貶めてもいいの? 弁護士ってそもそも冤罪を防ぐための存在なんじゃないの? イヤ、もちろん番組としては、本当にジョーが犯人なのか? 実はマークが犯人ではないのか?と思わせたいのは分かっているけど、どう考えてもジョー・ミラーが犯人なのだもの!

 

ジョーが犯人だと決め手になったことの1つに、ダニーの携帯の発信記録が2人だけで、その1人が親友のトニー・ミラーで、もう1人がジョーだったこと。でも、エリーならばジョーの携帯を使うことは可能だったのではないか?と、いうことからジョー無罪説を展開していくわけだけど、たしかに可能性はあるし、エリーを犯人に仕立て上げようともしていたので、この主張は分かるけれど、たしかジョー・ミラーの靴と足跡が一致しなかった? その件はどうした? あと、現職刑事であるエリーを犯人に仕立てるのはどうかと思うし、これがダメだとトレーラーハウスに住む女性スーザン・ライトに、あの日目撃したのはジョーではなく、彼同様スキンヘッドの自分の息子ナイジェ・カーターであると証言させる。法廷では真実のみを述べる"ハズ"なので、嘘の証言を強要したわけではないし、確かに彼女と息子の間には確執があるけど、何故スーザンははこんな証言を? この証言により、ナイジェがマークの部下だったため、一気にマーク犯人説に流れていくのだけど、エリーやマークを犯人に仕立て上げればOK的な弁護側のやり方はどうも納得いかない。

 

一方、サンドブルック事件の関係者クレアがアレックたちを翻弄する。サンドブルック事件というのは、サンドブルックという町で12歳の少女ピッパが遺体で発見され、その従姉で子守の19歳のリサが行方不明になった事件。容疑者はリー・アシュワース(ジェームズ・ダーシー)で、重複するけどアレック(正確には同僚と浮気中だった彼の妻)が証拠品を紛失してしまったため、リーは不起訴処分となってしまったのだった。娘のために妻の失策を被り、娘とも離れてブロードチャーチにやって来たアレックは、そのトラウマで過呼吸になっている。でも今回シーズン3にそなえてか、ペースメーカーを入れたので、健康面は解決! 実はこのリーはクレアの夫。彼女に執着しており、彼から逃げるためにクレアはブロードチャーチに隠れることになった。しかし、クレアはリーが来ればセックスしちゃうしイライラ とはいえ、どうやら秘密があるっぽい?

 

もったいつけるのもなんなので、さっさと結論を書いてしまうと、被害者ピッパの両親は結婚式に出席するため、ピッパをリサに預けた。その際、リサはピッパを連れてリーの家に行ったらしい。どうやらストーキングされているらしく、リーがこれを撃退すると、リサとリーはいい雰囲気に。ピッパが隣の部屋にいるのにセックスし始めてしまう。するとそこへ怒鳴り込んできたのが、結婚式に出席しているはずのピッパの父親リッキー。彼は激昂しリサを殺してしまう。卑怯にもリッキーは、リーを脅し始める。リサの遺体にはリーの体液がついているのだから、通報するならお前がやったと言うというのだった。そこへ戻って来たのがクレア。この日妊娠したことをリーに話そうとしていたクレアには気の毒な話だけど、このクレアがまたスゴイ! 何故か、リッキーはスキットル(携帯用のお酒入れ)の中身をピッパに飲ませるように言う。しかし、リーはリッキーが以前中身はロプヒノール(睡眠薬)だと言っていたので、飲ませてはダメだと告げる。ピッパを落ち着かせようとするクレアだったが、ピッパがリーとリサがセックスしたのを知っていること、リーがリサを殺したと思っていることを知ってしまう。ピッパの口から秘密がもれてしまうのを恐れたクレアは、ロプヒノールを大量に飲ませ、リーに彼女の殺害を命じる。ピッパの遺体はリーが森に隠し、リサの遺体をリッキーに始末させるクレア。証拠のスキットルは秘密の場所に隠してある、自分たちを裏切ったら証拠として提出する。将来のことを考えないと言い放つ彼女はスゴイっす(笑)

 

アレックの妻が紛失したと思っていた証拠のペンダントは、実はクレアのもので、彼女が警官を色仕掛けして奪ったことが判明。クレアの方からアレックに渡してたけど、なんでだったんだっけ? アレックがだんだん真相に近づいてきてイライラしてたからだっけ? このペンダントをクレアが奪っていたということと、同じ床板材を2日連続で買ったレシートに不信感を持ったエリーのお手柄で、まずリーが落ちて、その証言テープをチラつかせてクレアが落ち、そしてリッキーを落としていく。事件当時のピッパは娘と同じ年だったことから、リッキーに同情し、事件を解決できず苦しんでいたアレックが、ノーコメントを繰り返すリッキーに怒りをぶつけるシーンは良かった! 吹替えだけど(笑) これ、ジョー・ミラーの無罪が確定したことに対する、エリーのやり場のない怒りや憤りを、サンドブルック事件の解決に向けろと、彼女に言うことにも呼応している。アレックはダニー事件の犯人逮捕に、サンドブルック事件の怒りをぶつけていたはずなのに、結果は無罪! バカで流されやすい12人の陪審員のせいだ的な発言にはちょっと同感(*`д´) 

 

さて、無罪放免となったジョー・ミラー。タクシーに乗り込むも、脇を歩くラティマー一家から目を背ける。ほらね! 本当に冤罪で無罪ならば、そんな卑屈な態度はとらないハズ! ということはやっぱりやましいところがあるわけで、結局コイツは一生卑屈に生きるのでしょう! 本人としては家に帰ることを希望しているけれど、そんなことはエリーが許すはずもなく、行くところがないからとコーツ神父を頼るけれど、神父としても自分の罪を償おうとしないジョーを赦すことは出来ない。そこで、一計を案じる。教会に現れたマークとナイジェ・カーターがジョーを取り押さえる。「信じてたのに!」と神父を罵倒するジョーを本気で殴りたくなったわ(*`д´) 3人がジョーを連れて来たのは、犯行現場。ここに入るのは嫌だというジョー。やましいところが無いならなら入れるのでは? まぁ無罪であって無実ではないけど。待っていたのはダニーの母親ベス・ラティマー(ジョディ・ウィテカー)とエリー。2人は思いのたけをジョーにぶちまける。この薄汚いクソ野郎!っていうのは、翻訳が上手いのだろうけど、ホントよくぞ言ってくれたエリー!と思った(笑) 

 

ラティマー家、ミラー家が下した判決は、ジョー・ミラーの追放。コーツ神父はタクシー、ボーンマスまでの切符、そしてボーンマスでの更生施設まで手配。その後は自力で生きろと言うけれど、ずいぶん手厚いね。まぁ、サイコパスならまた被害者が出る可能性もあるからね。でも、サイコパスだったら更生施設でも治らないのでは? まぁ、サイコパスとは言ってないけど(o´ェ`o)ゞ しかし、去り際にまだ「ここから追い出せると思っているのか?」って、ここで暮らせると思ってること自体ビックリするわ! 実の息子ですらお前サイドについていないというのに┐(´-д-`)┌

 

ラストは、ラティマー家をエリーたちが訪ね、以前のような関係を取り戻し、アレックがブロードチャーチを去るシーンで終了。まぁ、ジョーを罪に問えなかったのは悔し過ぎるけど、ラティマー一家とエリーたちが一区切りつけられたのは良かった。スッキリとはしないけど良い終わり方。前述したとおり、シーズン3の制作が決定しているそうなので、重要な証拠が見つかってジョーを上告するのかも? ジョスリンとビショップは再び一緒に仕事するみたいだし! そうそう、ジョスリンとマギー・ラドクリフは、お互いに告げぬまま密かに愛し合っていたのね! ちょっとビックリな展開。

 

WOWOWの海外ドラマは基本吹替えなので、今作も吹替え。演技過剰過ぎる方もいたけど、プロの声優さんたちなのでみな上手い! やっぱり有名俳優が吹替えするのは個人的にあまり好きじゃない。アレック・ハーディのデヴィッド・テナントの吹替えは森川智之氏で、リー・アシュワースのジェームズ・ダーシーは三上哲氏なので、実は「SHERLOCK」コンビでもある

 

というわけで、ツッコミどころがないわけではないけど、相変わらずスピード感があっておもしろかった! シーズン3早く見たい!!

 

再放送あり!

2015年8月24日 0:00~ #1~4 8月25日 1:00~ #5~8 @WOWOWプライム

ブロードチャーチ2 ~殺意の町~|ドラマ|WOWOWオンライン

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