【art】「琳派、若冲、ときめきの日本美術」鑑賞 @ 日本橋髙島屋S.C. 本館8階ホール

2023年5月12日鑑賞。
京都にある
細見美術館の開館25周年を記念した企画展。細見美術館といえば琳派のコレクションというイメージで、これは是非見たいと思っていた。
いろいろ書きたいことはあるのだけど、見てから4ヶ月以上経ってしまったし、他にも書きたい記事が溜まっているので、感想ポストに追記する形で記事として残しておく。

デパート内のギャラリーなので規模としては決して大きくないのだけど、小さい作品が多いとはいえ100点を超える作品の展示は見応えたっぷり。
メモを取っていなかったし、4ヶ月以上経ってしまったので、内容はほぼ忘れてしまったのだけど、細見美術館の成り立ちや作品に対する考え方など、とても感動した覚えがあって、この映像展示も良かった。
上述したとおり、細見美術館は琳派作品を多く所蔵している美術館というイメージだったのだけど、飛鳥時代の仏像や室町時代の茶器など展示作品の種類が多彩で、とても楽しかった。

「七宝夕顔文釘隠」
桃山時代の作品。作者の名前はないので、職人さんが作ったものなのかな? 由来などの説明もなかったので、何に使うものなのかも、例えば名のある人物の持ち物だったのかも分からない。
でも、とても丁寧な仕事で美しかった。10点近く七宝作品が並んでいたけど、特にこの作品が素敵だった。

山東京伝「江戸風俗図巻」
江戸の男女26人を職業別に取り上げて、服装などの特徴を記載した作品。風俗画とか風刺画ということになるのだろうけど、ちょっと雑誌のような感覚というか・・・
数人分しか見れなかったので全員見てみたい! 山東京伝(
Wikipedia)って個人的には作家のイメージが強かったのだけど、浮世絵師でもあったのね😲

酒井抱一「桜に小禽図」
酒井抱一(
Wikipedia)は姫路城主の次男で兄に跡継ぎが生まれるまでは、兄の養子として城主となるはずだった人物。とはいえ、とても美男でモテたようで遊び人の一面もあり、気品がある中にも遊び心もあってとても好き。

鈴木其一「水辺家鴨図屏風」
琳派の中で一番好きな鈴木其一(
Wikipedia)の作品。それぞれ約100年ずつの年代差があり、私淑してきた琳派にあって、初めて師匠の酒井抱一の直弟子となった人物。どこか現代的というか大胆なところが好き。今作もユーモラスでかわいかった。

明治時代に活躍した神坂雪佳(
Wikipedia)といえばの「金魚図」 本阿弥光悦が作った芸術村を再現したかったらしいので、目指したところはいわゆる琳派の流れとは少し違うのかもしれないけど、この大胆な構図はとても好き。

最後は19点の伊藤若冲(
Wikipedia)作品! 若冲は大好きなので企画展があれば必ず行っている。なので、見たことがある作品もあったりするのだけど、この「雪中雄鶏図」は見たことあったかな?🤔
落款に"景和"の文字があるので30代後半の作品とのこと。若冲が実家の青物問屋を弟に譲り、本格的に絵を描き始めるのは40歳になってからなので、これはまだ隠居していない頃の作品ということなのね🤔 ちょっと感慨深い。

伊藤若冲「鼠婚礼図」
若い頃は気が遠くなるほど精巧に描き込んでいた若冲も、晩年には水墨画でさらりと描いたように見える作風になっていく。もちろん、あくまでそう見えるということで、決してサッと描いたということではないのだけど・・・
その変化とともに少しユーモラスな作品も増えていくように思う。とはいえ、今回初めて見た「鼠婚礼図」はその中でも物語性もあって、知らずに見たら若冲作とは思えなかったかも。とても良い! こういう作品もっと見たいな。

お土産はポストカード3種。若冲2枚と神坂雪佳1枚。若冲の「鼠婚礼図」が欲しかったんだけどなかった😭
デパート内の企画展はこじんまりとしていて見やすいし、なによりデパート閉館時間まで見れるので会社帰りに見るのにとてもいい。細見美術館は是非行ってみたい美術館なので、とても楽しかった!
琳派、若冲、ときめきの日本美術:2023年4月26日ー5月15日 @日本橋髙島屋S.C. 本館8階ホール
開館25周年記念展 京都 細見美術館 琳派、若冲、ときめきの日本美術