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【cinema / DVD】『ジャケット』

2007-01-21 02:02:55 | cinema / DVD
'07.01.19 『ジャケット』DVDにて鑑賞

これ公開当時気になってたんだけど見逃していた。TUTAYAに行ったら半額レンタル可能だったので借りてきた。面白かったのでカテゴリーに「DVD☆」を追加して記事を書くことにする。

湾岸戦争で頭部を負傷し記憶障害の残るジャック。収容先の精神病院で受けた治療により2007年にタイムスリップする。そこで自らの運命を知る。未来で出会ったジャッキーを救うため運命の日を迎えるという話。ジャンル的にはSFなのでしょうが、切ない恋愛映画でもあり、人間ドラマでもありという感じ。

主人公のジャックの生い立ちなどは一切語られない。そもそも病院に収容されるきっかけとなった事件の真相も明らかではない。治療中に思い出すその事件の記憶が断片的に映し出されるけど、その記憶も本当の記憶なのかよく分からない。でも、それで混乱してしまうことはない。その曖昧な感じがジャックの狂気を思わせて、治療中に彼が体験する全てのことがジャックの想像と受け取ることもできる。でも、そうは思わない。未来へのタイムスリップなんて荒唐無稽なこともすんなりと受け入れられた。

エイドリアン・ブロディの演技がすごい。拘束服を着せられ霊安室の引き出しに入れられてからの鬼気迫る演技と、運命を静かに受け入れる悲しみを湛えた目がすごい。

全体的に画がいい。SF的な話の割には未来の話ではない。過去から始まって現代にタイムスリップしてくる。それも割りと近い過去から。CGを多用するような映画とも違う。でもどこか無機質で冷たく不安な感じが漂っている。霊安室のデザインがいい。地下の倉庫のような部屋に真っ赤でメタル感のある引出しが並ぶ。その感じがいい。上手く言えないけど・・・

女医役のジェニファー・ジェイソン・リーが良かった。彼女と友人の息子とのエピソードでも分かるとおり、これは愛の話。ジャックとジャッキーの恋愛も愛へと昇華する。ジャックの運命は彼女を救うこと。それが彼の存在理由だったのか? ラストは切ない。


『ジャケット』公式サイト

コメント
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