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【cinema】『ブレードランナー2049』

2017-11-22 00:00:05 | cinema
2017.11.04 『ブレードランナー2049』鑑賞@TOHOシネマズ錦糸町
 
 
ジャパンプレミアあったよね? ハズレたのか? 買えなかったのか? 予定があったのか? 要するに行ってない。公開初日に見に行く予定だったのだけど、尺が長いせいか上映時間が合わず。19:30まで時間潰すのもだし、終わるの23:00頃だしねぇ・・・ ってことで、三連休中日に見に行ってきた~
 
 
 
ネタバレありです! 結末にも触れています!
 
 
「2049年ロサンゼルス。レプリカントの生産禁止を受けて倒産したタイレル社に代わり、ウォレス社により改良されたレプリカントが生産されていた。しかし、人類に反旗を翻した旧型レプリカントが存在しており、これを駆逐する任務を負うブレードランナーのKは、ある秘密を知ることになり・・・」というあらすじはあんまり上手くないかな~💦 これは、前作『ブレードランナー』の30年後を描く続編。これとってもおもしろかった。全体的にスタイリッシュになっているので、前作にとっても思い入れのある人の中には、これじゃないと感じる人もいるかもだけど、好きではあるけどそこまで思い入れのない身としては、とっても楽しめた。映像が美しいし、ライアン・ゴズリングが切なカッコイイ。
 
 
前作は言わずと知れた『ブレードランナー』。1982年の公開当時、興行的には失敗だったようだけれど、カルト的な人気を得て、その後の近未来感に大きな影響を与えたとのこと。前作を監督したリドリー・スコットは、作品にかなり思い入れがあったのが、インターナショナル版、ディレクターズカット版、ファイナルカット版などを作っている。今作では製作にまわり、ドゥニ・ヴィルヌーヴが監督を務めている。
 
 
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品は『灼熱の魂』、『プリズナーズ』、『複製された男』、『ボーダーライン』を見た。重いテーマを突き付けてくる監督という印象。そして、好きな監督でもある。前作『メッセージ』がSFだったので、見てみたかったのだけど、残念ながら未見。ということで、自身にとってヴィルヌーヴ監督の初SFとなった。
 
 
と、勝手につらつら書いてきたけど、作品について毎度のWikipediaから引用しておく。2017年制作のアメリカ合衆国のSF映画。ライアン・ゴズリング主演、監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ。1982年制作の映画『ブレードランナー』の続編であり、前作の主演ハリソン・フォードが引き続きリック・デッカード役で出演し、前作の監督リドリー・スコットは製作総指揮を務めた。とのことで、製作過程についてはかなり紆余曲折あったようだけれど、最終的には2015年2月26日、監督にドゥニ・ヴィルヌーヴを起用すること、脚本・原案としてハンプトン・ファンチャーが再び参加、フォードも再演することが発表された。とのこと。
 
 
2015年4月16日、 ライアン・ゴズリングと出演の交渉を開始した。彼は2015年11月、ヴィルヌーヴと撮影監督ロジャー・ディーキンスの参加を条件に、出演を受けることを発表した。のだそう。2016年8月、ジャレッド・レトの出演が決まった。ヴィルヌーヴはデヴィッド・ボウイも出演させようと考えていたが、制作が始まる前に死去したため、断念された。本来はジャレッド・レトの役をデヴィッド・ボウイにと考えていたらしい? 2015年のトロント国際映画祭でインタビューを受けたヴィルヌーヴは、デッカードが人間であるかレプリカントであるかという疑問について、プロット上はあいまいだと述べていた。ヴィルヌーヴは、この映画は前作から数十年後の設定で、「ロサンゼルスが再び舞台となり、地球の雰囲気は異なるだろう。気候は過酷で、海、雨、雪はすべて有毒になる」と述べた。主要撮影は、ハンガリーのブダペストで2016年7月から11月にかけて行われた。とのこと。
 
 
2017年10月3日にロサンゼルスのドルビー・シアターで初演されたが、ラスベガス・ストリップ銃撃事件の影響で、試写前のレッドカーペットのイベントがキャンセルされた。翌日、モントリオールのフェスティバル・デュ・ヌーボー・シネマで本編の初演となった。映画批評家レビュー集積サイト「Rotten Tomatoes」では、2017年10月31日現在、318件のレビューがあり、批評家支持率は88%、平均点は10点満点で8.2点となっている。「Metacritic」には、51件のレビューがあり加重平均値は81/100となっている。10月6日に全米で公開され、10月6日、8日付のランキングで3275万ドル(約36億9000万円)を稼ぎ初登場で首位を獲得した。ただ、予想の4500万〜5000万ドルをかなり下回るスタートとなった。製作費1億5,000万ドル(約165億円)と見積もられている本作は、71%の観客が男性で、そのうち63%が35歳以上だったのだそう。女性受けはよくないのか・・・ ただ、10月8日にアジアを除く地域で公開され、世界45か国で初登場1位を獲得。全世界興行収入は5,020万ドル(約55億2,200万円)を突破しており、イギリスでは週末で800万ドル(約8億8,000万円)をマーク。「Box Office Mojo」では、海外市場においては期待に応える結果としている。 とのこと。
 
 
前作はオリジナル版を過去テレビ放送で鑑賞、そして今作鑑賞にあたり復習としてDVD鑑賞した。今見ると特別衝撃はないけれど、公開時はかなり衝撃的だったと思われる。受け入れられない人がいても不思議じゃないかも。とはいえ、やっぱりこの鑑賞の仕方のせいなのか、前作に対する思い入れは特にない。さらに、自分はSF映画を好んで見る方ではない上、全くの文系なので科学?化学?的なことが全く苦手。ということで、おそらく今作のいろいろな部分をきちんと理解できていない。なので、前作に思い入れのある人、SF的な知識の豊富な方々から見るとトンチンカンな感想になっていると思われる。あしからず🙇
 
 
冒頭、瞳のアップから始まる。これは前作と同じ。この瞳が誰のものかは語られないけれど、見終わってから考えるとあの人? ここで説明。前作でレプリカントを製造していたタイレル社は倒産。2022年に大停電があり、これが飢餓を引き起こした。この問題を解決したウォレス社はレプリカント製造を再開し、新型レプリカントの中から旧型を捜索し処分するブレードランナーが選ばれた。選ばれたはちょっと違うか? まぁでもそんな感じ。何分理解力が この大停電については、渡辺信一郎さんという方が製作されたスピンオフ動画がYouTubeにあるそうなので、探して貼っておく。
 
 
空飛ぶ車の中にK(ライアン・ゴズリング)が乗っている。カリフォルニアらしいけれど、上空から見た景色は殺風景。Kはある農場に降りる。小さな家のキッチンでは鍋がグツグツと煮立っているが人影はない。Kはそのままその場に待機する。この家、キッチンとリビングが出て来るけど2017年現在の感覚からしてもいろいろ古い。インテリアに特徴があるわけではないので、具体的な年代は分からないけど、現代のアメリカ人なら祖父母の家に行ったような感じ。これはこの家の主が世捨て人的な人物であるということを表しているのかな? 住みたいわけではないけど、この感じは好きだった。人のぬくもりを求めている感じ。
 
 
家の主サッパー(デイヴ・バウティスタ)が戻って来る。乱闘になりKも刺されたりと傷を負う。サッパーという名前が出てたか覚えてないのだけど、この人物が旧型レプリカントであることは眼球の白目の部分に書かれた型番で分かるらしい。サッパーの発言からKがブレードランナーであり、レプリカントであることも分かる。この説明的過ぎない感じはいい。結局はKが仕留めるわけだけど、その前にサッパーは「お前は奇跡を目撃していない」と言う。これが何を意味するのか? あと個人的にお鍋の中身が気になった。火を止めないとお鍋が焦げて火事になっちゃうよ! でも、当然といえばそうだけれど鍋のことはきれいにスルー。そうそう! このシークエンスはオリジナルでボツになったものをそのまま使用したらしい。
 
 
Kは立ち去る際、家の前に植えられていた木が気になった。調べてみると何かが埋まっている様子。掘り起こしてみると何かの箱。そこそこ大きい。Kはこれを上司であるジョシ警部補(ロビン・ライト)の元に持ち帰る。そういえば、ブレードランナーは対象者を処分したという証拠に眼球を持ち帰るらしい。
 
 
Kはアパートに帰る。他の住人達には歓迎されていない様子。職業柄? レプリカンとだから? Kも人付き合いの良い人とは真逆の印象。部屋は狭いけれどそれなりに設備が整っていて、男性の1人暮らしにしては片付いている印象。とはいえ、見える家具といえば窓に向かって置いてあるテーブルとイスぐらい。Kを迎えるのは映像の女性ジョイ(アナ・デ・アルマス)。漠然とした理解だったのだけど、要するに『her/世界でひとつの彼女』のAIを映像化したものということらしい。明らかに映像だと分かる画になっているけれど、生身の女優さんが演じているので表情などはリアル。これ後に前作でも登場した動く看板のさらに進化したバージョンで、愛玩用AIとして紹介されていたけど、Kとジョイの関係はもう少しリアル。恋人というか夫婦のよう。レプリカントの恋愛事情がよく分からないのだけど、例えそれがAIであっても、パートナーを求めるのであれば、人間とレプリカントの区別ってなんだろう? でも、きっと今作のテーマはこのあたりなのかなと思う。人間とは何か?という。
 
 
屋上での雨のシーンはここだったっけ? もっと後だったっけ? でも前半部分にあったことは間違いない。ジェイと一緒に屋上出て話をする。ここ、いわゆる本筋とは関係ない話のようで、もしかしたらいろいろ本質をついてる内容だったのかもしれない。が、内容自体は全く覚えていない。じゃ何故書いたかというと、屋上につけられた文字看板が日本語だったから。全体が映らないので、何と書かれているのかは不明。そもそも正しい日本語が書かれているのかも分からない。前作でもアジアがミックスされた未来都市だったけれど、今作でもそれを踏襲。さらに中東もミックスされてより混沌とした感じ。でも映像的にはとてもスタイリッシュ。ポワントで立つバレエダンサーの巨大な映像とか好きだった。日本語もチラチラ出てきて、概ね間違ってはいなかったように思う。捜査の過程でKが日本語と英語で普通にやり取りしている場面もあったけど、若干発音が怪しいものの、日本語としては成立してたと思う。同じくアラビア語?と英語での会話もあって、なかなかおもしろかった。
 
 
ジョシに呼び出されたKは驚愕の事実を知る。箱の中にあったのはレプリカントの遺体で、出産した痕跡があるという。帝王切開後の合併症で命を落としたらしいとのこと。え?レプリカントって子供を産めるの?と、思ったらそれこそがサッパーが言っていた奇跡だったのだった。この遺体がレイチェル(ショーン・ヤング)であることは、どの時点で分かったんだっけ? かなり早い段階で分かったように思うのだけど。ならば相手はデッカード(ハリソン・フォード)だよね? 前作の後、2人は子供をもうけていたのか。奇跡というけど、レプリカントなんだから生殖機能を搭載しなければ子供は生まれないよね? それとも誰かが機能を追加したってこと? そういう言及はなかったので、要するに愛情の芽生えによって、性交渉をし、その結果妊娠するという機能が"生まれる"ってこと? 性交渉はKとジョイの印象的なシーンがあるので、レプリカントもできるってことだと思う。たしかそういう仕事をするレプリカントもいたような。でも妊娠出産となると・・・ ちょっとレプリカントのことが全然理解できていなくて混乱。映画ではそれを"奇跡"としつつも、そういうものとして進んでいたので、今後はレビューもそういうものとして進む。
 
 
レプリカントが出産していたとなれば、これは大変な問題になる。さらに、その子が生きているとなればさらに大問題。ということで、Kにはレイチェルの子供の捜索命令が出る。なるほど、この物語はレイチェルとデッカードの子供をめぐる話ということなのね。
 
 
Kはウォレス社を訪ね、ウォレスの秘書?であるラヴ(シルヴィア・フークス)というレプリカントに会う。この時、レイチェルが質問に答えている音声を聞かされる。これって前作でデッカードが行ったテストだったっけ? たしかレイチェルは自分がレプリカントであるという自覚がなく、人間だと思っていたんだよね? ここでそんな言及があったような。この時点ではニアンデル・ウォレス(ジャレッド・レト)に会ったんだっけ? このシーンあまり記憶にない。
 
 
サッパーの農場を再び訪れたKは、例の木の根元から"61021"という数字を発見する。その数字には見覚えがあった。子供の頃持っていた木馬に刻まれていた数字。度々フラッシュバックする光景。数人の少年たちが木馬を奪おうと追いかけてくる。工場の溶鉱炉? 少年がその前に立っている。彼は木馬を燃やしてしまったのか? これはKが持っている"記憶"。レプリカントには記憶が移植される。これは誰の記憶なのか?
 
 
61021という数字を手掛かりに記録を調べると、男女の双子の記録が出てくる。女児はすでに死亡、男児もサンフランシスコの孤児院で消息を絶っている。早速、今は廃墟となっている地区へ向かう。砂漠化してしまったような場所で、全体的に赤土色。この荒廃ぶりはスゴイ。地区に入ると襲われた気がしたけど、この時点じゃなかったっけ? ちょっと忘れてしまった 現在は使われていないと思われる工場だけど、その廃墟からも子供たちにとって良い環境でなかったことが感じられる。広い部屋に無数のベッドが並べられ、男女関係なく寝かされていた描写ってこの映画だったっけ? 違う映画と混同しているかな? たしか工場で働かされてたんじゃなかったっけ? Kはあの記憶を思い出す。木馬を奪われそうになって逃げ込んだ溶鉱炉のような場所。そこへ向かうと、あの時彼らの目を反らすため隠した場所から木馬が見つかる。Kは自身がデッカードとレイチェルの子供なのではないかと考える。工場長を見つけて脅して当時の記録を調べさせたけど、切り取られて亡くなっていた。
 
 
Kはレプリカントに記憶を移植しているアナ・ステリン博士(カーラ・ジュリ)に会いに行く。研究所内のガラス張りの部屋に隔離されている博士。免疫不全とかそんな説明だった。Kは自身の記憶について質問する。すると、博士はKの記憶を共有する。博士は涙を流しながら、これは誰かの生きた記憶であり、実際にあったことだと言う。この辺り伏線なので、途中から彼女が誰なのか分かってしまうけどね。まぁ、この段階では伏せておく。でも、この不思議な感じはおもしろい。ところで何故レプリカントに子供の頃の記憶が必要なんだろう? 相変わらずレプリカントの目的がよく分からない。そもそもは労働をさせる為に作られたはず。それなら記憶なんて必要ないのでは? 記憶があるから感情が生まれてしまう気もするのだけど?
 
 
Kはストレステストを受けるも動揺してしまい停職処分となってしまう。この機械の問いかけに同じ言葉を繰り返して返事しているシーンは前にも出てきたけど、これがストレステストで、これに合格しないと停職処分になるっていうの後から知った ジョシ警部補に報告に行き、レイチェルの子供は処分したと嘘をつく。何故かジョシ警部補はそれを信じる。ここ他の方も指摘していたけど、ちょっとご都合主義というか、粗かったかなという気もする。遺体などの証拠がないのに、子供を処分したというKの言葉を鵜呑みにしてしまうのは雑ではないかな。
 
 
怪しげな場所に行ってアラブ系の男性に木馬を分析してもらうと放射能レベルにより、ラスベガスで作られたものであることが分かる。ここ普通にアラビア語×英語で会話が成立してておもしろかった。アラブ系男性のキャラもいい。もっと前に、ある男性にデッカードの行方について聞きに行ったけれど、彼は知らないと答えていた。この人最近前作見直したのに全く気付いていなかったのだけど、デッカードの元同僚のガフ(エドワード・ジェームズ・オルモス)なのだそう。
 
 
えーと、ジョイとKのラブシーンはここだったかな? ジョイはそもそもジョイは恋人用AIとして造られているという理解でいいのかな? なので、彼女はKに恋する仕様ということ? でも多分、作品全体を通したKとジョイとの関係は、想定していたよりも進化した形ってことなのだと思う。そうでないと、ジョイの存在やこのシーンを入れた意味が分からないので。ジョイはKと肉体的に結ばれたいと願うけれど、ジョイは実体のない映像なのでそれは叶わない。そこで、娼婦マリエッテ(マッケンジー・デイヴィス)と一体化することで、Kと結ばれようと考える。このシーンは美しく切なかった。と、同時にどこかグロテスクというか違和感があったりもした。翌朝、マリエッテはKのコートに発信機を取り付ける。
 
 
Kはデッカードの元に向かうことにするけれど、その際にジョイも同行を希望する。よく分からないのだけど、別の記憶媒体にジョイを移すと持ち運べるってことかな? ただ、その媒体に移してしまうと消去可能となり、ジョイは消滅してしまう危険があるということらしい。それでも愛するKと一緒にいたいと考えるジョイは、同行を希望する。ジョイがKにジョーという名前をつけるのだけど、これはライムスター宇多丸氏のムービーウォッチメンで内での説明によると、そもそもKというのは原作者フィリップ・K・ディックのKであり、ジョーというの旧約聖書のラケルの子ヨゼフ=ジョゼフ=ジョーということではないかとのこと。ラケルの子に作品に通じる何かがあるのかな?
 
 
砂漠化した廃墟。こちらはサンフランシスコより黄色っぽい印象。空間としても広い。レトロな建物。ハングル文字が書かれているせいか、西洋と東洋をミックスしたような。昭和初期の建物のような。どうやらカジノかホテルだったっぽい? 急に襲われるK。襲ったのはデッカード。話を聞いて欲しいと言うけれど、なかなか攻撃の手を緩めない。30年間もこんなところで生きていたわりには戦闘能力がスゴイ。結構長くデッカードの攻撃が続くけど、結局はKに攻撃の意思がないことが分かり、落ち着いて話を聞くことになる。予告編などで登場するバーカウンターのようなシーンはここ。確かに元ホテルだったりするなら、お酒や食料はあるだろうけど、さすがに30年ここに潜伏するのは無理なんじゃないかと思うけれど、後に出てくる存在を考えると支援があったのかも? と脳内保管してみる。
 
 
デッカードは妊娠したレイチェルをある組織に預け、データを改竄する方法を教え、それ以来子供とは一切関りを建っているとのこと。苦労して辿り着いた割にはあまり情報は得られなかった。でも、デッカードに会うってことが重要だからね。
 
 
そこにラヴと部下?が現れる。ラヴは高い戦闘能力を発揮。ジョイは削除されてしまう。これ何でジョイは削除されたんだっけ? Kにダメージを与えるためだっけ? 最期にジョイがKにI Love Youと言って消えて行くのは切なくも美しかった。Kも倒されてしまい、デッカードはラヴに連れ去られてしまう。
 
 
発信機によりマリエッタらに発見されたKは、ある組織に連れて行かれる。そこで自身についての事実を知る。レイチェルが生んだ双子のうち、生き残った女児の存在を隠すため、性別の改竄をし、孤児院に入れた後、別の場所にかくまった。そして、彼女の記憶を持つレプリカントを作った。それがK。愕然とするKに、レプリカンと解放活動のリーダー、フレイサ(ヒアム・アッバス)は自分がレイチェルの子供だと思ったのかと尋ね、誰もが自分を特別だと思いたいのだと言う。このセリフには作り手の深いメッセージが込められているとは思うけれど、この事実はかなり酷いし、女児の記憶を持たされたのであれば、自分がその記憶の主かもしれないと思うのは当然だと思う。Kがかわいそう過ぎる。ライアン・ゴズリングが大きく表情を変えることなく、ショックや落胆など複雑な感情を表していて見事。人間と違い感情を持たないとされているレプリカントの複雑な感情。そして、ライアンが演じているからこそ、切なくかっこいい。
 
 
ウォレス社に連れてこられたデッカード。ウォレスはデッカードにレイチェルとのことは仕組まれていたと思わないかと言う。うん? 前作の出会い自体がそもそも仕組まれていたということ? たしかにデッカードは3人のレプリカントを処分する指令を受け、そのうちの1人であるレイチェルと恋に落ちたわけだから、そのこと自体仕組まれたといえばそうなのかもしれない。ということは、2人の間に子供を持たせることが目的ということ? 誰の? あの組織か? 見ている間はなるほどね~ という感じだったのだけど、どうやらこのセリフにはもっと深い意味があって、要するにデッカードもレプリカントであるということらしい。これについて、リドリー・スコット(だったかな?)は、デッカードはレプリカントであると明言しているとのこと。となると、レイチェルとのデッカードの子供は純粋なレプリカントということになるわけなのね?
 
 
ウォレスはデッカートに協力を求め、彼を取り込むためにレイチェルの映像を見せる。今見るとメイクなどがアレだけど、ショーン・ヤングが美しい。そして、レイチェルが復活する。良く似てるけどちょっと違和感がある。するとデッカードが、レイチェルの特徴を言って拒絶する。用済みとばかりウォレスはラヴにレプリカントを殺すよう指示。レイチェルの特徴については失念 別の場所で拷問するため、ラヴはデッカードを移送する。
 
 
大変なショックを受けたKだけれど、デッカードを救いに行くことにする。この時、街の中に巨大なジョイ(と同型のAI)の映像が優しく語りかけてくるのが印象的。もちろん宣伝なわけなのだけど、それがKの救いになったのだと思う。Kがどこまでも切ない💦
 
 
デッカードを乗せた飛行機?を攻撃するK。飛行機は海に落下。そこでKとラブの死闘が繰り広げられる。その間、期待がどんどん沈んでいく。座席に縛り付けられたデッカードは必死に逃れようとするけれど、どんどん水が上がってくる。Kとラブのバトルも気になるし、デッカードも心配。かなりハラハラするシーンではあるし、シルヴィア・フークスとライアン・ゴズリングもかっこいい。でもちょっと長いかも もちろん、Kは深手を負いながらもラブを倒し、デッカードを救う。Kはデッカードに娘に会わせると言う。あの人だよね?
 
 
2人は博士のいる研究所にやって来る。雪が降っており、辺り一面真っ白。デッカードは建物内に入って行き、Kは外に残る。そう、博士こそデッカードの娘。まぁ、デッカードの子供の記憶をKに埋め込んだのだから、当然この記憶の持ち主が子供なのであり、それが出来るのは博士ということだよね。まぁ、通常は作った記憶や他人の記憶を埋め込んでいるのだろうから、博士だという証拠にはならないけど、あの厳重警備やKの記憶を見た時の涙を考えると間違いない。他の登場人物いないし。2人がガラス越しに向き合うところまでで、その後の様子は描かれない。
 
 
映画は、雪の降るなか階段に横たわるKの姿で終わり。モノクロかと思うほど抑えたトーンで、雪が静かに舞い、横たわるライアン・ゴズリング。完璧な映像! これは自分が見た作品の中でもかなり上位に入る美しいラスト。切ない💦
 
 
キャストは皆良かった。ラヴのシルヴィア・フークスは任務に忠実なレプリカントを的確に演じていたと思う。彼女なりにウォレスを慕っていることも感じられた。ジョイのアナ・デ・アルマスがとにかくキュートでちょっとエロい。男性の理想の恋人となるAIでありながら、Kを愛する感じを好演していたと思う。ウォレスのジャレッド・レトは短い出演場面で印象を残す。あいかわらず外見アプローチが素晴らしく、謎めいた人物を好演していたけど、ジャレット・レトを生かし切れていない気がする。自分にはウォレスの目指す世界が理解できなかった。
 
 
前作に引き続き出演のハリソン・フォード。70歳を超えてアクションシーンをこなす熱演。後半にならないと出てこないけれど、さすがの存在感。そして、Kのライアン・ゴズリングが素晴らしい! レプリカントでブレードランナーであるが故、余計な感情を排除しようとしているような雰囲気。それでいて、自分は特別な存在なのではないかという希望を持ってしまう切なさ。とにかく切ない。そしてコート姿がカッコイイ! このライアン・ゴズリングの切なかっこよさは必見だと思う。
 
 
特別テンポが早いとは思わなかったけど、あらゆる場面で噛み砕いて説明してくれるわけではないので、ついていくのが大変だったりする。レビュー内に曖昧な記憶な部分が多いのも、物覚えが悪いのもあるけど、理解が追い付いていない部分も大きいのだと思う。そもそものレプリカントの定義のようなものも分かっていないし、前作の内容自体キッチリ理解できているわけでもない。普通に見る分なら特別難解ではないかもしれないけれど、突き詰めるとっても難解な世界観なのだと思うので、その辺りまで理解したいところだけど、自分の頭では1回では無理だったのだと思われる。悔しいけれど仕方がない。まぁでも、人間とは何か?という問いかけ自体は伝わって来た。
 
 
 
とはいえ、楽しめなかったのかと言うと全くそんなことはなく、前作よりも確実に進化した映像を堪能したし、独特の世界観も理解不足ながらも楽しめた。なによりKのかっこよさと切なさが良かった。長尺なので、若干落ちそうになったけれど、それでも飽きてしまうことはなく、どのシーンも見ごたえがあったと思う。砂漠化した廃墟、混沌とした街、Kの小さな家、ウォレス社の内装。どの映像もスゴイ。全体的にとてもスタイリッシュ。アンドレイ・タルコフスキー監督の『サクリファイス』の影響を受けているそうだけれど、未見なので分からない これ見てみたいと思っていたので、今度見てみる(・∀・)ウン!!
 
 
公開から1ヶ月経っちゃったけどまだ上映してるよね? 前作ファンの方はオススメされなくても見てると思う。難解な部分はあるけどとにかく映像がスゴイので是非大画面で! ハリソン・フォード好きな方是非。ライアン・ゴズリング好きな方必見です!
 
 
 
 
渡辺信一郎監督の動画見つかった! ドゥゾ♪(っ'ω')っ

 
【渡辺信一郎監督による前奏アニメ解禁!】「ブレードランナー ブラックアウト 2022」
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【動画】宇野昌磨選手 フランス杯 2017 EX

2017-11-21 00:30:52 | 【動画】ShomaUno

⛸【動画】宇野昌磨選手 フランス杯 2017 EX⛸

 

 

グルノーブルで開催されていたフランス杯での宇野昌磨選手のEX演技。FS終了後の会見では、とても大変な大会だったと語ったという昌磨。フランス入りする直前にインフルエンザで4日間寝込み、体重が2キロも落ちてしまったのだとか💦 そんな中でも2位となりGPF出場を決めたのはスゴイ そして、EXもちゃんと出演していてエライ!

 

とはいえ、やっぱり本調子じゃないのかジャンプは3本のみ。冒頭は2Aかな? あとは3Loと、最後には3Aを跳んだのはスゴイ。カナダ杯では別の曲を滑っていて、あちらは爽やかな青年という印象だけど、こちら「See You Again」はとっても男っぽいプログラム。こういうのも演じられるようになったんだね~ ちょっとネイサン・チェン選手が滑りそうなプログラムだけど、昌磨もいいね 画像はラストのポーズをスクショしたけど、すごくいい表情。どんどんいい顔になってるね!

 

ということで、動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))

 

Shoma UNO 宇野昌磨 "See You Again" EX - 2017 Internationaux de France

カッコイイ

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【動画】宇野昌磨選手 フランス杯 2017 FS

2017-11-19 22:26:45 | 【動画】ShomaUno

⛸【動画】宇野昌磨選手 フランス杯 2017 FS⛸

 

 

 

グルノーブルで開催中のフランス杯での宇野昌磨選手のFS演技。スケートカナダ後、インフルエンザで4日間寝込んでしまい、体重が2キロも落ちてしまったという昌磨。SP後のインタビューでも体力を心配してたFS。全体的にはとても頑張っていたと思うけれど、やっぱりジャンプに力が入らないのかなという印象だった。

 

冒頭の4Loはきれいに着氷。続くイーグルからの3Aもキレイに着氷したように見えたけど、フリーレッグを擦っているかも? 3Lzはステップアウト。後半に入っての大技4Fは両足着氷で、これはDGかな~💦 プロトコルを見ていないので判定は不明。続く4Tで転倒、もう1本4Tはやや乱れたけれどこらえた。どちらかがコンビネーションの予定だったと思うので、得点的にどうなっているのかな? こちらも大技3A-1Lo-3Fは3Fで転倒。これミスるの珍しい。最後3S-3Tはセカンドが2Tになった。と、加点が貰えるジャンプは4Loのみかな~💦

 

前述したとおりプロトコルを見ていないので、ステップやスピンのレベルやGOEは不明。スピンがいくつか回転が足りてないかな?と思うものがあったけど、どうだったんだろう? まぁでも、体調が悪い中でも丁寧に滑っていたと思う。全てのエレメンツを丁寧に滑る選手が好きなので、昌磨の演技はとても好き。そして、このプログラムは見応えがあると思う。昌磨の滑りにとても合っている。

 

FSは自爆する選手が多かったようで、自己ベストには遠く及ばない179.40点でも昌磨がFS1位となったのはフィギュアファンとしてはちょっと残念💦 とはいえ、昌磨が総合2位となり来月名古屋で開催されるGPF出場を決めたのはウレシイ😃 とはいえ、全日本まで過密スケジュールになるのでケガには気を付けて!

 

ということで、動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))

 

B.ESP. Shoma UNO 宇野昌磨 FS - 2017 Internationaux de France

GPF出場おめでとう!🎊

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【interior】北欧風インテリア_18 kivi フォレストグリーン

2017-11-18 23:20:44 | interior

【interior】北欧風インテリア_18 kivi フォレストグリーン

 

 

 

大人気店scopeからのメルマガで、kiviの廃盤カラー フォレストグリーンが3000円➡2000円に! うーん💦 コレクターになっちゃうと大変だから、増やす気はなかったのだけど、売り切ったら終了という言葉に負けた💦💦 でも、これいい色!

 

 

 

scopeはキャンドル1個おまけつき。このキャンドルもちが良くて好き キャンドル灯すとこんな感じ。部屋暗くすると暗すぎてよく分からないので、照明つけてるから変な感じだけど(o´ェ`o)ゞ

 

 

 

scopeといえばOMKことおまけ。請求書とチラシの入ったクリアファイルとティッシュ2個。前回、kiviブラウン買った時(記事はコチラ)のOMKだったフルッタ柄のクリアファイルが欲しかったのだけど、残念ながら終了してしまったもよう💦  

 

かわいい

 

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【動画】宇野昌磨選手 フランス杯 2017 SP

2017-11-18 22:10:50 | 【動画】ShomaUno

⛸【動画】宇野昌磨選手 フランス杯 2017 SP⛸

 

 

 

グルノーブルで開催中のフランス杯での宇野昌磨選手のSP演技。カナダ杯(記事はコチラコチラ)で優勝した後、インフルエンザで4日間寝込んでしまったという昌磨。時差ボケ対策で早めに現地入りしていたようだけれど、体調がイマヒトツということで、確かにジャンプでミスが出るなど精彩を欠いた演技となってしまった💦

 

冒頭4Fで転倒。プロトコルを見ていないのでよく分からないのだけど、これはDGかな~ 基礎点が3Fの点数になって、GOEも-3の転倒による減点1と思われる。続く4T-3Tは本来の出来ではないものの、キレイに決まっていると思う。イーグルから入る3Aは着氷がやや乱れて、出のイーグルがつかなかった💦 3Aは判定どうだったんだろう? GOEで減点されていると思う。

 

ステップやスピンのレベルやGOEがどうだったのか不明なのだけど、丁寧に滑っていたと思う。まぁ、やっぱり全体的に元気はなかったかもしれない。ただ、体調が万全でない中、悪いなりにこれだけまとめられているのは良かったと思う。こういうことの積み重ねが生きて来るハズ! 93.92点で2位。1位とは14点差。逆転できない点数ではないと思うけれど、台乗りすればGPF出場は間違いないと思うので、落ち着いて頑張って欲しい。

 

ということで、動画をドゥゾ♪(っ'ω')っ))

 

Shoma UNO SP - Internationaux de France 2017

ガンバレ!!

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【Googleのロゴ】ペドロ・インファンテ生誕100周年

2017-11-18 01:04:27 | Google's logo

毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



ペドロ・インファンテ生誕100周年

すみません💦 どなたでしょう?


毎度のWikipediaの日本語版は息子さんしかないみたい?

ということで英語版を翻訳かけてみた!


Pedro Infante Cruz(1917年11月18日 - 1957年4月15日)は、

ペドロ・インファンテとしてよく知られ、メキシコの俳優と歌手でした。

 

メキシコ映画の黄金時代の偉大な俳優の一人として賞賛され、

彼はTres Gallos MexicanosThree Mexican Roosters)と呼ばれていた

ホルヘ・ネグレテスハビエル・ソリスと一緒に

ラテンアメリカ人のアイドルと見なされます。

 

InfanteはメキシコのSinaloaにあるMazatlánで生まれ、Guamúchil

彼は1957年4月15日メキシコシティへの飛行中に飛行機墜落事故でユダヤ人メリダで死亡した。

 

彼の映画のキャリアは1939年に始まり、60人以上の映画に出演しました。

 

そのうち30人は兄エンジェルインファンテンで、1943年には約350曲を録画しました。

映画の中で彼のパフォーマンスのためにティゾック

彼が受賞した最優秀俳優のための銀熊の第7回ベルリン国際映画祭

 

とのことで、懸念したとおり残念な日本語💦

ユダヤ人メリダって何だ? と思ったら、後述に・・・

 

Infanteは、彼の死につながる趣味の航空宇宙飛行士だった。

彼の伝記作家Wilbert Alonzo-Cabreraによると、

この俳優は、重い爆撃機からサンディエゴの航空貨物に転換された

統合航空機X B-24-D(B-24 Liberatorの変種)を操縦していた。

カリフォルニア。

メキシコ南東部のメリダ(Yucatán)から離陸して5分後に飛行機が墜落した。

 

とあるのでメキシコ南東部のことなのかな? 謎?(o゚ェ゚o)

60人以上の映画に出演の部分も謎なのだけど、どうやら・・・

 

Tizocは MaríaFélixと共に、第7回ベルリン国際映画祭で、

最優秀俳優シルバーベアを獲得しました。

 
とあるので、出演作がベルリン映画祭の銀熊賞を受賞したってことかな?
疲れてきたのでこの辺で(o´ェ`o)ゞ
 
 
このロゴ動画になっているっぽいんだけど、
GoogleCromeが全く反応してくれず真っ白画面💦
 
 
ロゴ自体はIEで何とか取れたけど、IEは静止画像。
再起動して捕獲できたら後で貼っておく😌


追記! 画像取れた~😃

 
▶をクリック



 


 



 

 
検索画面のロゴはこんな感じ
 
 
 
Feliz cumpleaños. 


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【dairy】『ノクターナル・アニマルズ』鑑賞(感想は後日)

2017-11-18 00:34:27 | dairy

🎬【dairy】『ノクターナル・アニマルズ』鑑賞(感想は後日)🎬

 

  

 

 

11月11~17日までTOHOシネマイレージ会員は1,100円で見れるってことで、せっかくなので見たかったコレ見て来た!

 

 

 

ザックリした感想はTweetどおり、感想は後日UPする予定。今『ブレードランナー2049』書いてるからその後。でも、会社の試験勉強もしなきゃだからな~💦 頑張る!

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【cinema】『ゲット・アウト』

2017-11-12 01:30:25 | cinema

2017.11.1 『ゲット・アウト』鑑賞@TOHOシネマズ日本橋

 

予告編見た時から見たいと思って、試写会応募したけどハズレ💦 ファーストデイとレディースデイが重なったこの日、見に行ってきた~

 

 

ネタバレありです! 結末にも触れています!

 

「黒人カメラマンのクリスは、白人の恋人ローズの家に招かれていた。自分が黒人であることをローズの両親がどう思うのか不安を抱きつつ、彼女の家に向かう。温かく迎えてくれた両親だったが、違和感がぬぐえない。ローズの弟もやたらと絡んでくる。夜中、眠れずに煙草を吸おうと外に出たクリスは、ローズの母親から催眠術をかけられて・・・」と、あらすじとしてはこんな感じかな。これはおもしろかった! 恐怖の実態自体は、そんなに目新しいものではないのだけど、ポップな音楽を使ったり、人種問題を絡めたりと見ていて飽きない。見ていて怖いというよりも、不穏な雰囲気にザワつく感じ。でも、どこかコミカルでもある。

 

毎度のWikipediaから引用しておくと、長らくコメディアンとして活躍してきたジョーダン・ピールにとって、本作は監督デビュー作であると共に初めて製作に携わったホラー作品であった。長らく「ホラー映画に取り組んでみたい」と公言してきたピールではあったが、監督デビュー作がコメディ作品ではなかったことは少なからぬ驚きを与えた。とのことで、初監督作品なのね。

 

2015年11月にダニエル・カルーヤとアリソン・ウィリアムズの起用が決まり、残りのキャストは2015年12月から2016年2月の間に決まっていった。2016年2月16日、本作の主要撮影がアラバマ州フェアホープで始まった。同州のモービルにあるアッシュランド・プレイス歴史地区やバートン・アカデミーでも撮影が行われた。今作、実は別のエンディングが用意されていたそうで、黒人に対するレイシズムを皮肉っていたそうだけれど、警察が黒人を不当な理由で射殺するという事件がアメリカ国内で相次いだ。そこで、ピールは敢えて本作をハッピーエンドにするという決断を下したとのこと。2017年4月4日、本作の公式TwitterはDVDに当初予定のエンディングを収録して発売すると発表したのだそう。

 

2017年2月24日、本作は全米2781館で公開され、初週末に3337万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場1位となった。評価としては、本作は批評家から極めて高い評価を受けている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには287件のレビューがあり、批評家支持率は99%、平均点は10点満点で8.3点となっている。また、Metacriticには48件のレビューがあり、加重平均値は84/100となっている。なお、本作のシネマスコアはA-となっている。このほか、フランス映画情報サイトAlloCinéにおいて、カイエ・デュ・シネマが満点である5つ星を与えるなど、26メディアの平均スコア4.0の評価を与えているとのこと。

 

2017年5月のMTVムービーアワードでリル・レル・ハウリーがコメディ演技賞、主演のダニエル・カルーヤが次世代のスター賞を受賞している。

 

冒頭からビックリ展開。黒人男性が人気のない住宅街をスマホで話しながら歩いている。その後を車がつけてきているのに気づく男性。これはマズイ何とかやり過ごさないとと言いながら向きを変える。しばらくして振り向くと停車した車のドアが開いている! ウソだろ?とつぶやいた瞬間、後ろから羽交い絞めにされる。そして、車の方に引きずられて行く。それらをとってもポップな音楽に乗せて見せる。この場面から引き込まれた。

 

シーン変わって。マンションの一室。スタイリッシュな部屋で愛犬にエサをやる黒人男性。そこに訪ねて来るのは白人女性。明らかに恋人どうしでラブラブ。男性はクリス(ダニエル・カルーヤ)で女性がローズ(アリソン・ウィリアムズ)。どうやら2人はローズの実家に行く予定らしい。クリスは自分が黒人であることを、ローズが両親に話していないことを気にしている。両親は黒人に対して偏見はないので大丈夫だというローズ。でもクリスは少し不安そう。

 

クリスが不在の間、空港警察に勤める親友のロッド(リル・レル・ハウリー)が愛犬の面倒をみてくれることになっている。この後、度々登場するこの親友はキーパーソンであり、コメディ要素担当。

 

2人が住んでいるのがどこで、ローズの実家がどこなのかイマヒトツ分からなかったのだけど、2人はローズの運転する車で出かける。車通りのない1本道を走っていると、飛び出してきた鹿をはねてしまう。イメージ映像はあるものの、傷ついた鹿の姿は映らない。でも、苦しげな鳴き声が聞こえて心がザワつく。パニックになる2人。クリスの中に別のイメージが広がる。これは後の伏線。

 

警察を呼んだようで、白人警官がその後の対処法などを説明している。するとクリスに身分証明書の提示を求める警官。運転していたのは自分だと反発するローズ。クリスは衝突を避けるため、従おうとするけれど、ローズは警官の態度に対して憤る。結局、警官が引き下がる。これは間違いなく意図的に入れられたシーン。人種差別問題は徐々に改善されつつあるとはいえ、こういうことは日常茶飯事なのでしょう。

 

ちょっと幸先の悪い訪問になってしまったけれど、ローズの両親はクリスを歓迎してくれる。途中で鹿をはねてしまった話をすると、この辺りには鹿が多すぎるし、自分は鹿が嫌いだと言う父親ディーン(ブラッドリー・ウィットフォード)の反応は、やや過剰な気がするけれど、娘の彼氏との初対面とあれば、多少の不自然さもあるかと思ったりもする。催眠術でクリスの禁煙の手助けをすると語る母親ミシー(キャサリン・キーナー)も、どこまで本気でどこまで冗談なのか謎ではあるけど、気を使ってのことなのかと思えなくもない。ただし、最低限の事前情報として、クリスがこの家で何かしらの恐怖体験をすることは分かっているので、ややわざとらしい歓迎ぶりも嘘なのだろうなと思って見ている。ここはなかなか気持ちが悪くていい。

 

クリスがもう1つ不審に思ったのは、ローズの実家には黒人のメイド ジョージーナ(ベティ・ガブリエル)がいること。そして黒人の管理人ウォルター(マーカス・ヘンダーソン)もいる。ローズの父親は脳神経外科医で、母親も心理療法家なので裕福な家庭なのでしょう。郊外の森の中のような場所にある家は豪邸というほどではないけれど、かなり大きい。周囲には他に家もない。別に家政婦的な人を雇っていても不思議ではないけれど、住み込みのメイドとなると少し違和感がある。しかも黒人女性となると、人種差別的なにおいがしなくもない。数十年前まで黒人女性の仕事といえばメイドだったわけだからね。しかも、この2人の様子もどこか変。笑顔を浮かべていはいるけれど、本当には笑っていないような。そして、何故かクリスを監視しているような。このメイド役のベティ・ガブリエルの顔と表情がとってもイイ! 何をしているわけでもないのにゾワゾワする。

 

その夜、ローズの弟ジェレミー(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)も加わっての食事。弟何故かクリスに絡んでくる。やたらとクリスの体を気にして、後ろから羽交い絞めにしたりする。見ていていい気分はしない弟の態度はなんなのか?

 

その夜、なんとなく寝付けないクリスは煙草を吸おうと家の外に出ようとする。すると、窓に映る自分の姿をじっと見つめるジョージーナを見かけてゾッとする。確か、後のシーンでも自室で鏡をじっと見つめるジョージーナの姿を見かける。これは後の伏線。相手が人間であることは分かっているので、怖いわけではないのだけど、とっても不思議で気持ち悪い。

 

庭に出ると向こうから管理人ウォルターが全力疾走して来て、クリスの脇を通り抜けて去って行く。一体何?! とにかく、ジョージーナの件といい、動作自体には怖いことはないのだけど、何故それを今しているのか?と考えると不気味。そういうのが上手い。

 

家に入ると、心理療法に使用している部屋に母親がいた。何気なく話をしているうちにクリスは催眠状態に入っていく。紅茶の入ったカップアンドソーサーを手に持ち、スプーンでクルクルクルクル混ぜた後、ふちをチンと鳴らす。これが催眠状態に誘う効果があるようで、クリスは宇宙空間のような所に落ちて行くイメージ。そして、上の方には窓のような四角く切り抜かれた部分があり、その向こうは母親のいる部屋。不思議な映像だけど、これは催眠状態に入っていく感じを分かりやすく見せていた。実際、こんな感じなのかは不明だけど。そして、クリスは自身の母親が死んだ夜のことを思い出す。クリスの母親はひき逃げに遭っていたのだった。即死ではなかったらしく、クリスは母親がひき逃げにあったという事実を知っても、テレビの前から動くことができなかった。クリスはソファに座ったまま涙を流す。チラシなどで見かける映像はここ。

 

気が付くとクリスはローズのベッドで寝ていた。昨夜のことは夢だったのか? でも、煙草を見ると気持ちが悪くなっているので、実際に母親から催眠術をかけられたのだと思われる。ロッドとは頻繁に電話で会話をしている。真面目なクリスに対して、ふざけたことばかり言うロッド。でも、ローズ一家が黒人を誘惑して姓奴隷にするつもりだ!という冗談は、当たらずとも遠からず。非常に鋭い! スマホの充電コードが抜かれている。誰が抜いたのか? ジョージーナではないか? じわじわと怖くなって来る。

 

翌日は親戚一同が集まるパーティー。しかし、集まってきたのは比較的年齢層の高い白人ばかり。ローズからも退屈だとは聞いていたけれど、それ以前に居心地の悪さを感じるクリス。というのも、人々はやたらとクリスに興味を示す。最近は黒人が流行だとか、おかしな発言も気がかり。画商だという盲目の初老の男性ジム(スティーヴン・ルート)は、クリスの写真が好きだと話しかけてくる。どうやって写真が分かるのかとの問いに、人に説明してもらっているとの答え。それはそうかと思うけれど、何となく違和感。

 

そんな中、地味なジャケットに、カンカン帽という、まだ若いわりに古臭いいでたちの黒人男性アンドリュー(キース・スタンフィールド)を発見! 黒人仲間で交わすような軽いノリで話しかけるも、相手の反応はイマヒトツでどこかかみ合わない。しかも、アンドリューの妻は30は年上だろうという初老の女性。居心地の悪さを感じ、2階のローズの部屋に向かう。すると、階下で談笑していた人々の動きがピタリと止まり、クリスの様子をうかがう。何コレ怖い💦

 

2階ではまたスマホの充電が抜かれている。ジョージーナを問いただすと、掃除をした際に抜けてしまったのだと言う。そんなわけないだろうと思うけれど、もちろんわざと抜いているわけだから、この言い訳はOK。ジョージーナにパーティーでの違和感を話すと、何故か笑顔で「No No No・・・」と言いながら涙を流す。なんなの?! 怖い。この表情はホントに素晴らしい!

 

階下に戻ると玄関ポーチに何やら人が集まっていた。何気なくスマホでアンドリューの撮影をする。うっかりフラッシュ撮影してしまう。すると、アンドリューは鼻血をたらし、突然「Get out!」と叫びクリスに襲いかかる。皆がアンドリューを取り押さえ、母親に催眠術を施されて落ち着きを取り戻す。クリスに詫びを入れるアンドリュー。これは一体?! アンドリューについては何もかもが不思議。というか、ここにいる黒人たちは皆どこか不思議で不気味。

 

こんなことが続いてうんざりしたクリスは、ローズと共にパーティーを抜け出す。その間に屋外のパーティー会場では、不思議なビンゴ大会が開かれている。進行役はローズの父親で、彼の隣にはクリスが映ったパネルが置かれている。どうやら、前述の盲目の男性が勝った模様。これは一体? 不穏な感じなのにどこかコミカル。この感じは好き。

 

その夜、ローズの部屋でクリスは意外な物を見つける。納戸の中に置かれた箱には、ローズが黒人たちと映った写真。中にはジョージーナの写真も! これは一体?! この時点でローズが何らかの役割を果たしているのだろうということが分かる。まぁ、多分ローズはクリス側の人間ではないんだろうなと思っていたので、やっぱりねという感じではあるけれど。

 

一方、クリスから不思議な黒人アンドリューについて聞かされたロッドは、送られてきた写真を見て驚く。失踪したミュージシャンだったのだ。何かの事件の臭いを感じて警察に行くも、全く相手にされない。対応した女性は、部下を呼んだので、何か事件の真相をつかんでいるのかと思ったら、皆で大爆笑しただけ。ガッカリ。この辺りもコミカル要素。ただ、とにかくロッドがアンドリューの失踪を事件だと感じている事、クリスの身に危険が迫っていると思っているらしいことが重要。

 

さて、何か不穏なものを感じたクリスは、ローズに家に帰るから車を出せと言う。うーん。ローズと黒人たちの写真を見ただけでは、ローズが何かしらの陰謀に関わっているとは思わないこともあるかもしれないけれど、これはちょっと勘が鈍すぎるな~💦 自分だったら気づかれないようにそっと抜け出すけど。とはいえ、車がないとどうにもならない場所なのかもしれないけれど、それにしたってローズはダメでしょう。案の定、カギが見つからないと騒ぐ。これ多分、ローズも被害者で家族が何かしているという演出だと思うけれど、見ている側としてはジョージーナとの写真があった時点で、ローズもグルだと思ってるので、あまり上手いとは思わなかったかも。

 

家族がクリスを帰すまいと勢いづく中、しつこくローズに鍵を渡せというクリス。すると、ローズの表情が変わり、鍵を手に「渡さないわよ」と言う。ほら~ だから言ったじゃないか! クリスは当然抵抗するけど、確かミシーが紅茶グルグルしてチンってして意識失っちゃったんだよね? ちょっと記憶が曖昧になってしまったけど、要するにクリスは捕えられてしまう。

 

クリスが目を覚ますとソファに縛り付けられていた。開かないと言われていた地下室らしき場所。結構広い。ビリヤード台とか置いてあったような? 鹿の首の剥製が飾られた壁、その下には古いテレビ。するとテレビが自動的に着いて状況説明を始める。まだローズが幼い頃、祖父母、両親、ローズと弟が映っている。自分たちは家族を実験台として、ある手術を行ったとのこと。あの盲目の男性の映像が流れたんだっけ? 地下室に来たんだっけ? 忘れてしまったけど、彼によるとクリスは選ばれてここに連れてこられたということらしい。まぁそうなんでしょうね。どうやら、ローズが連れて来た黒人たちに、ビンゴで勝った人の脳を移植しているらしい。脳は一部を移植するのか、クリスの意識は残るという説明だったような? わ~ なるほど、そっち方面なのね?

 

当然クリスは逃げようとするけど、ガッチリ拘束されていて動けない上に、テレビから映像が自動再生され、そのたび紅茶をグルグルチンされて眠ってしまう。何度かそんなことを繰り返した後、クリスはソファのアーム部分がほつれているのに気が付く。おっ、なんかあるな? これらのシーンもクリスがこれからされてしまうことを考えると恐ろしいのだけど、レトロなテレビから流れる映像がまたレトロな雰囲気で、なんとなくコミカル。別にコミカルなシーンではないし、笑えるわけではないのだけど。こわ~💦とはならない感じ。それは狙いなのかな? 狙いじゃないとするとこわ~💦とならないとダメなのか? 多分狙いだと思うんだけどな。

 

一方、クリスの脳に移植されることが決定した盲目の男性は、脳の摘出手術に臨んでいた。家の中に手術室があるようで、弟が助手をするらしい。確か医大に通っている的なことを話していたので、将来は彼が後を継ぐということなのでしょう。髪の毛を全て剃られた頭部にメスを入れて行く。そしてドリル的なもので頭蓋骨を開け、中から脳を取り出す。一連の作業はちょっとずつ映るけれど、そんなにグロくないので女性でも全然見れると思う。脳をボトッと下に置いてある容器に入れちゃってたけど、これはどういう感じで移植するんだろう? 移植された側の意識?感覚?は残るんだよね? なので、アンドリューはフラッシュで元の人格が覚醒し、クリスに帰れと注意してくれたってことだよね? そして、母親の催眠術で人格が眠らされた? そういう手術や、術後の感じが医学的に可能なのか不明だけど、これはなかなか面白いなと思った。

 

黒人が選ばれている理由は、肉体的に優れているという説明だったと思う。そして、そういう男性を探してはローズが恋人になり、この家に連れてくるという計画。しかしローズの負担が大き過ぎない? 好きでもない相手と恋人になるだけじゃなくて、もちろん性的関係も持つってことよね? 既にローズはネットで次のターゲットを探しているようだけれど、洗脳されているとその辺りのことは全然OKになっちゃうのかしらね?

 

さて、クリスの元には車いすを押した弟が向かっている。映像による催眠術で眠っているクリス。起きてー!と思うけれど、気付かない。弟が入って来て拘束を外した瞬間、クリスが反撃に出る! おお! どうやらソファのほつれから綿を取り出して耳に詰めていたらしい。手を拘束されていたのにどうやって?と思うけど、まぁ必死に耳を近づけたのでしょうということで。ほつれの反対側はどうやって?というツッコミはなしで! クリスの反撃は激しく、殺しちゃうぐらいの勢い。弟を倒した後、部屋から出て廊下を急ぐも、手術室の父親が気付く。当然ながら、父親のことも倒す。点滴の棒?でガンガンに頭を殴っていたので、父親はここで死亡。催眠術母のことをどうしたのか忘れてしまったのだけど、おそらく殺したんだよね? ローズから鍵を奪って玄関を出ようとしたところで、血だらけの弟に襲われる。しぶといな。でも、もちろん倒して弟も死亡。

 

外に出て車に乗り込み走り出す。するとジョージーナが飛び出してきてはねてしまう。放って置けと思いながらも、見殺しにすることが出来ないクリス。既に人を殺しているのに今更と思うけど、ジョージーナ本人は被害者だからね。すると、家の中から猟銃を持ったローズが出てくる。おばあちゃん!と叫ぶ。なんと!ジョージーナの中の人はローズの祖母なのね。クリスの乗る車に向かってバンバン銃を撃つローズ。するとジョージーナの中の祖母が目を覚まし、クリスを襲う。そして、木だったかな?に激突してしまう。これでジョージーナは死んでしまうんだっけ?ちょっと失念。でも、とにかくジョージーナは死ぬ。

 

ぶつかってしまったので車から降りるしかない。すると、そこに管理人のウォルターがやって来る。ウォルターと格闘するクリス。そこにローズもやって来てウォルターに向かって、おじいちゃん!と。なるほど、こっちは祖父なのね? さんざんもみ合う2人。クリスはウォルターにフラッシュを向ける。すると一瞬元のウォルターに戻り、ローズを撃つ。おお! そして、ウォルターは自ら頭を撃ち抜き死んでしまう。この自殺してしまった人格はウォルターなのかな?祖父なのかな?自分はウォルターだと思う。こんな人生嫌でしょ。自分とともに祖父の悪行も止めなきゃね。

 

その後、クリスもローズのこと撃ったっけ?ちょっと失念してしまったけれど、そんな描写があったような? そして、この修羅場に警察が到着。そうそう、ジョージーナを乗せて走り出した後、警察に電話してたんだけど、話の途中でジョージーナに邪魔されたんだった。警察来てくれたのはうれしいけどもはや遅い。それにこの状況ではクリスが圧倒的に不利。ヘッドライトに照らされたクリスも観念して両手を上げる。すると、車体には"空港警察"の文字。あれ? 中から出てきたのはロッド。たしか、ロッドがいろいろ検索して自分なりに調査をしていたシーンがあった! でかしたロッド!! そして、2人はまだ息のあるローズを残して去って行く。映画もここで終わり。ローズがこの後、復活して復讐に来るという続編も可能なラストだけど、これはここで終わりにした方がいいかも。

 

前述したとおりこのラストは変更されている。元のラストではクリスが逮捕されることになっていたのだそう。それは、黒人に対するレイシズムを表していたそうだけれど、上記の理由でハッピーエンドに変更されている。まぁ、ローズがその後どうなるかによるけれど、証拠は残っているので、一家の悪事は暴かれると思う。クリスについては人殺し過ぎだけど正当防衛が適用されるのかしらね? 元のエンディングの方が嫌な終わり方でいい気もするけど、全体的にコミカル要素もあるので、ロッドが活躍するハッピーエンドがいいと思う。

 

キャストは皆良かった。MTVムービーアワードのコメディ賞を受賞したという、リル・レル・ハウリーは、今作のコメディ要素であり、作品全体の恐怖体験なのにどこかコミカルさを感じさせるのに一役買っていた。最後全部持って行った感もあるけど、それもまたよし。そして全体的にカワイイ。父親役のブラッドリー・ウィットフォードや、弟のケイレブ・ランドリー・ジョーンズも不気味さを感じさせてを良かったと思うけれど、そういう意味では母親のキャサリン・キーナーが一番怖いかも。笑顔ではあるのだけど、底知れない感じ。そして大ボス感。これは素晴らしい。

 

ローズのアリソン・ウィリアムズは前半は正義感あふれる明るく知的で素敵な女性という印象で、後半ガラリと表情が変わり、狂気を感じさせるのが良かった。全く別人のようになってしまってビックリ。そして、クリスのダニエル・カルーヤが良かった。クリスはいわゆる黒人ノリの部分はあるけれど、基本は真面目。真面目な好青年な感じが良かった。でも、なんといっても恐怖におびえる表情、チラシにもなっている催眠術をかけられて涙を流す表情が秀逸。それだけでも、よくこの人選んだなと思う。とにかく人が好さそうなので、頑張れと応援したくなるのもポイント。それはダニエル・カルーヤのおかげ。

 

そういえば冒頭のシーンの拉致は、弟の仕業ってことかな? 特に説明はなかったけど自分はそう理解した。全てのオチが分かる前までは宇宙人の仕業とかそいうことかなと思っていた。それかカルト教団。でも、このオチ自体は目新しくはないけど、そこに人種問題を絡めているのは上手いと思った。ホラー映画の定義がよく分かっていないのだけど、ドッキリさせる場面や、グロい場面もあまりないので、女性でも見やすいと思う。レトロな感じのセットなども良かったし、全体的にコミカルな感じも良かった。

 

公開から2週間経っちゃったけど、まだ上映してるよね? 前述したとおり女性でも楽しめると思うので、これはデート映画にいいかも。オススメ!

 

『ゲット・アウト』公式サイト

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【art】「興福寺中金堂再建記念特別展 運慶」

2017-11-12 00:18:18 | art

🎨【art】「興福寺中金堂再建記念特別展 運慶」🎨

 

 

 

行く気満々で早々に前売券ゲット。テレビの特集番組(コチラと、コチラと、コチラ)をみて予習もバッチリ👍 10月後半からの展示作品を待って、満を持して行ってきた!

 

21時まで開館している金曜日の、しかも会期終了も近いということで、17:30到着時点で入場制限💦 とはいえ、40分待ちとのことだったけど、実際は15分程度で入れた。

 

 

 

 

 

 

見ている間もずっと思ってたし、見終わった直後も感じたのは、日曜美術館でMJが仰っていたとおり「スゲー運慶!」だった。さすがMJ! ホントに的確。

 

もうこの一言に尽きるという感じなのだけど、それじゃあんまりだし、言いたいことは山ほどあったので、まとめてTweetしておいた。これに追記する形で記事を書こうと思う。とはいえ、かなり言いたいことは書いたし、周辺知識的なことはテレビのまとめ記事に書いたので、追記することあまりないかも?

 

ということで、感想Tweetをドゥゾ♪(っ'ω')っ))

 

 

 

 

第一会場入るといきなり円成寺大日如来坐像がドーン! これは運慶デビュー作で20歳の頃の作品と言われている。この仏様に奈良でお会いした時(記事はコチラ)は本当に感動した。その時よりも大きく感じた。相変わらず宇宙に飛んで行きそうな迫力だけど、今にも飛び立ちそうに感じたのは、奈良のお堂の方かも。でも、本当に若さみなぎる仏様。またお会いできて良かった😌

 

 

 

見ている時は気づいていなかったけど国宝なのね?  とにかく、どの像も個性的。お顔はもちろんだけど、体型も違っていて興味深い。父康慶もスゴイ仏師だったのだと再発見した。

 

 

 

とっても見たかった眼成就院の毘沙門天立像。思っていたより大きさがなかったけれど大迫力。でも端正でカッコイイ 玉眼がキラキラ✨

 

 

画像だと浄楽寺の毘沙門天の方が荒々しい印象だけど、自分の印象としては眼成就院の方が勢いがあるように感じた。目の印象かな? こちらも玉眼がキラキラしていたけど、目頭をより人間よりにしたことにより、異形の感じが薄れたというか・・・ あくまで個人的な印象。

 

 

 

このお三方は本当に美しかった。運慶というとリアルで今にも動き出しそうな印象だけれど、お三方は静かにそこにいらっしゃる感じ。この静けさも表現する運慶はやっぱり天才なんだなと思う。

 

 

 

お目当ての一つだった八大童子。金剛峯寺の八大童子のうち6体が運慶作。注目はやっぱり矜羯羅童子、制咜迦童子。思慮深そうな矜羯羅童子と、やんちゃそうな制咜迦童子。どちらも瞳がキラキラして今にも動き出しそう。

 

 

 

どの童子も素晴らしかったけど、自分が一番好きだったのは恵光童子。 キリリとした表情の美少年。かなり眉間にシワだけど、それが意志の強さや生真面目さのようなものを感じさせる。カッコイイ。

 

 

 

無著菩薩立像、世親菩薩立像は興福寺北円堂でお会いしている(記事はコチラ)のだけど、あの時は本当にモッシュかというくらい激混みのギュウギュウ詰めで見たので、今回の方が余裕をもって見れた。こんなに大きかったっけお二人? これは迫力あるわ。MJの仰るとおり目の大きさが違う。本当にリアル。だってこういう人いるもの! インド人ではないけど(o´ェ`o)ゞ

 

ぶらぶら美術・博物館によりますと、本来は北円堂にいたのではないかという四天王。運慶作ではないかと言われているこの四天王を、仮想北円堂として展示していて興味深い。なるほど、しっくりくる気がする。

 

 

 

こちらもお目当ての一つ。この美しい方にお会いしたかった! まるで女性のような美しいお顔。息子湛慶との共作らしいけれど、どこまで運慶が関わっているんだろう? とにかく彩色がそのまま残っているのがスゴイ! お顔もツルリと美肌。まるで今作られたかのよう。よくぞこの状態で残してくださった!  

 

 

 

 

この神鹿と子犬、今見ても全然古くない! 物質的なことじゃなくてデザイン的に。 子犬はとにかくカワイイ。鹿の華奢な造形もスゴイし、この雌雄対になっている構図もいい。どちらも玉眼が有効に使われているけど、特に鹿のつぶらな瞳をよく表している。これはスゴイ。

 

 

左が龍燈鬼で右が天燈鬼。画像で見るとそんなに分からないし、前から見るとそのコミカルさで気づかないのだけど、後ろ姿に力量の違いが出た。龍燈鬼のどっしりとした存在感がスゴイ。こういうところに力量って出るんだなと感じた。

 

 

 

この方々、うち5体が東京国立博物館蔵、うち7体が東京・静嘉堂文庫美術館蔵と分かれて所蔵されているため、こうして揃うのは42年ぶりなのだとか。作者はそれぞれバラバラなのか、力量にかなり違いがあるけれど、それもまたおもしろい。自分が好きだったのはTweetにある3体。理由は愛嬌があったりカッコよかったりだけど、この3体はかなり上手いと思った。

 

 

全体的な感想としてはTweetどおり。とにかく圧巻! これだけの点数の仏像を見れるというだけでも幸せなのに、そのほとんどが運慶って贅沢過ぎる! 運慶に限らず何でもそうだけれど、本物はオーラがある。その迫力は本物でしか味わえない。だから見れるならば絶対本物を見るべきだと思う。そう思って自分は美術館に行っている。

 

鑑賞一口メモ 

 

 

鑑賞一口メモとしてはTweetどおり。Twitterで混雑状況を知らせるアカウントなどもあるので参考にするといいかもしれないけど、40分待ちと表示があったのに実際は15分で入れたりしているので、ちょっと大げさに言っている可能性もある。なので、諦めずに行ってみるのもいいかも? 20時頃には入場してくる人はチラホラという感じだったけど、やっぱり1時間ではもったいない💦 2回目とかならお目当てだけ見るという手もありかもだけど、初見では2時間は欲しいところ。

 

混雑はしているけれど、平成館広いので余裕を持った展示をしているし、仏像もある程度大きいので全く見えないということはない。大きいけれど細工は細かいので単眼鏡などあるとより楽しめるかも。

 

とにかく、圧巻! 運慶の作品がこんなに集まる機会はそうそうないと思うので、ちょっとでも興味のある方は是非見て欲しいな~ 運慶や慶派の才能もそうだけれど、この仏像たちを800年以上守り続けてきた人々の思いも感じられるので! 

 

🎨興福寺中金堂再建記念特別展 運慶:2017年9月26日~11月26日@東京国立博物館平成館

特別展「運慶」公式サイト 

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【shopping】UGG DAKOTA

2017-11-10 00:35:59 | shopping

👛【shopping】UGG DAKOTA👛

 

 

  

UGGはブーツを2足持ってて、DAKOTAも気になってはいたけど、正直買う気はなかった。だってお値段がねぇ💦 なので、ホントはフェイクの安いの買おうと思ってた。ところが! 楽天お買物マラソンで安くなってる! しかも500円引きクーポン使える! そしてポイントが3500円分くらい溜まってる! 7000円台で買える!! ってことでポチってしまった💦 やっぱりムートンがいいよね✨ ってことで本日届いた!

 

 

 

ドライリーフは全サイズ売切れ💦 でも、自分はエスプレッソが良かったのでOK。やっぱりカワイイこれ! そして、温かい 履くの楽しみ~ゎくo(。・ω・。)oゎく

  

  

お得に買えた👍

コメント
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