'15.07.04 『ヒックとドラゴン 2』鑑賞@自宅
1作目が大好きで、今作もすごく見たくて劇場公開を求める署名もしたし、TAAFの無料上映も応募したけどハズレ DVD発売に際しての試写会も応募したけどハズレ まぁ、そもそもBlu-ray買う予定だったけど、大画面で見たかった。・゜・(ノД`)・゜・。 ということで、家のテレビ画面で見たょ(´・ω・`)
ネタバレありです! 結末にも触れています!
「巨大ドラゴンとの死闘から5年。バーク島では人間とドラゴンが仲良く暮らしていた。20歳になったヒックは、相棒のトゥースと新しい島を探検する毎日。しかし、リーダーである父親ストイックが、自分にリーダーを譲ろうとしていることを知り苦悩する。そんな時、新たに見つけた島でドラゴン泥棒として捕えられそうになるが・・・」という話。これはやっぱりおもしろかったし、そしてとっても感動して涙が止まらなくなってしまった 特別目新しいことが描かれているわけでもないし、特別変わった描き方をしているわけでもない。王道中の王道なのだけど、それが本当に胸を打つ。カテゴリー"cinema / DVD"じゃなくて"cinema"で書いてるのは、一応TAAFで上映されたので、無理矢理公開カウントにして、年末のBESTに入れたいと考えているから。まぁ、最終結果はどうなるか分かりませんが・・・(o´ェ`o)ゞ
東京アニメアワードフェスティバル2015(TAAF)オープニング作品。第87回アカデミー賞長編アニメ作品賞ノミネート、第72回ゴールデン・グローブ賞アニメ作品賞受賞作品 アカデミー賞では惜しくも『ベイマックス』に敗れてしまったけれど、ゴールデン・グローブ賞では逆に『ベイマックス』を抑えての受賞 まぁ、別に敵対心を燃やしているわけではないのですが(笑) 『ベイマックス』好きだし。でも、2作ともDVD鑑賞した限りでは、個人的には『ヒックとドラゴン2』の方が好き。しかし、アカデミー賞が取れなかったのは残念だけど、ゴールデン・グローブ賞受賞しているのに日本公開なしとかないわ~
前作『ヒックとドラゴン』(感想はコチラ)に引き続き、ディーン・デュボアが監督と脚本を担当。そもそもは、クレシッダ・コーンウェルによる児童文学が原作。前作の感想にも書いたけれど、ヒック・ホレンダス・ハドック三世が少年時代を回想した日記を、作者が翻訳しているという形式で書かれているそうで、映画はプロットを借りた別モノということだったような? 前作から5年後という設定だけれど、実はアメリカではこの間のヒックの冒険を描いた2作が、アニメシリーズとしてテレビ放送されている。それぞれが、前作や今作とどうつながっているのかは不明だけれど、今作のみ見た限りでは、テレビシリーズを見ていなくても問題ない作りにはなっている。ただし、映画版前作を見ている前提で作られている部分はある。テレビシリーズも見てみたいし、DVDは日本でもAmazonなどで購入可能だけど、1枚950円くらいで、1シリーズ8枚くらいあるからねぇ 最近TSUTAYAに行っていないので、レンタルがあるかは不明。
日本ではディズニー以外のアニメ映画ってヒットしにくい傾向にあるのかもしれないけれど、前作に関しては完全に宣伝の失敗という気がしている。ヒックの相棒となるドラゴンの名前はオリジナルだとトゥースレスなのだけど、日本語にすると分かりにくいためか吹替版、字幕版ともトゥースとなっている。それだと本来の意味が違ってしまう気もするけど、まぁ仕方がない。ただし、このトゥースが問題で、当時オードリー春日の「トゥース!」と言うギャグが流行っていて、まんまと春日をイメージキャラクターにしてしまった。春日が宣伝してるからって見るかね? 春日に罪はないけど、個人的には見る気を失った(笑) 幸いなことに絶賛tweetを見て、劇場に見に行くことができたけど、危うく見逃すところだったわけで 日本では年々映画を見に行く人が減っているそうで、次々シネコンが出来る現状と反比例しているらしい。自分も含め映画好きは自分から情報取りに行くけど、たまにしか映画を見行かない人たちにとって、情報源はやっぱりテレビとか口コミになるのだろうし、『アナと雪の女王』のヒットぶりを見てみれば、確かにテレビで取り上げてもらえるというのは効果大なのは分かるのだけど、(たいしてイメージと合っているとも思えない)有名人をイメージキャラにしたり、(演技ができているとは思えない)タレントを吹替えに起用したり、舞台挨拶時に出演者もしくはゲストのスキャンダルを仕掛けるなどの手法はもうウンザリ 何故こんなに長々書いているかと言えば、前作がヒットしなかったことで、今作の公開に踏み切れなかったのは分かるけれど、ヒットしなかった理由の1つ(大部分?)に宣伝の失敗があると思われることが残念過ぎるってことが言いたいから。 まぁ愚痴です
ということで、ちょっと日ごろの不満をぶちまけてしまった(o´ェ`o)ゞエヘヘ 本題に入ります 冒頭、ヒックのナレーションで始まるのは前作同様。現在はバーク島のバイキングたちは、ドラゴンと仲良く暮らしている様子が語られる。そして、一気にスピード感のあふれる羊捕獲ゲーム。羊を巨大な投石機のようなもので投げ上げて、それをドラゴンに乗ったアスティたちがキャッチし、バスケットゴールのような網に入れていき、最終的に数の多い者が勝ちという、実写だったら動物虐待と言われてしまいそうなゲーム でも、これ後に緊迫したシーンにも登場して、思わず笑ってしまった(笑) 前作で共に戦ったドラゴン・ライダーたちが競い合い見物人たちを沸かせる。一発逆転の黒羊捕獲に成功したアスティが優勝し、将来の嫁が勝ったとストイックを喜ばせたりもする。でも、ヒックの姿はない。
ヒックは相棒トゥースと共に大空を飛行中。トゥースから離れて落下! 自作の翼(?)を広げて飛行する。これは気持ちよさそう 前作で大感動したアスティと3人の飛行シーン。それに勝るとも劣らない美しい映像。本当にこの作品は映像が美しい。避けそこなった崖(?)で一息ついていると、視界の先には初めて見る島。描きかけの地図を取り出し、新たな島を付け加えるヒック。こういう探検をしているってことなのかな? そこへ、ドラゴンに乗ったアスティが現れる。今ではヒックの恋人らしい。彼女がヒックをからかうシーンが面白い! ヒックがちょっと肩をすくめるしぐさとか、モゴモゴ話す口調とかを真似する。それがとっても細かい。最近のディズニーなどのアニメは、動きや表情がよく研究されていて美しいのだけど、ちょっと大げさ過ぎるのが苦手。『アナと雪の女王』でもアナが転んだり、崖を転がり落ちたりが多過ぎてゲンナリだった。今作もそういう部分は多少あるものの、自分が気に入っているのは、ヒックが感受性豊かで争いごとを好まない青年であることを、ちょっとしたしぐさや表情で見せるところ。ちょっと眉をひそめて、下唇を出してふっとため息をつくだけで、彼の諦めとかやるせなさが伝わったりする。ここでの2人のシーンは後の伏線でもあるのだけど、ヒックが父の希望である長になることについて、迷いを打ち明けるのが印象的。こういうことは大切な人にしか話せない。そしてアスティもそれをきちんと受け止めて、答えはあなたの心の中にあると答えるのも素敵。
2人は新しく発見した島へ行ってみることにする。するとアスティのドラゴンが捕えられてしまう。現れたのはエレットという人物。彼の話によると、どうやらこの島の人々は、ドラゴという人物にドラゴンを献上しているそうで、そのドラゴンをヒックたちに横取りされたと思い込んでいるらしい。要するにヒックたち以外のドラゴン・ライダーが、この島に来たということ。ヒックが必死に説明するも、エレットはドラゴの怒りを買ってしまったと憤って話にならない。仕方なく強行突破。
無事にバーク島に帰りつき、父親であるストイックに顛末を話すと、顔色を変えて島を封鎖すると言う。島の門という門を閉め、誰も出てはならぬし入れてはならぬと指令を出す。いったいどうしたことかと尋ねると、このドラゴというのは恐ろしい男であると言う。以前、ドラゴン対策について話し合うため、近隣のリーダーたちが集まった。その際ドラゴがある提案をするが、会議としてはそれを受け入れなかった、怒ったドラゴは突如としてドラゴンを操って襲いかかり、辺り一面を焼き払った。リーダーたちは命を落としたが、ストイックだけは辛くも逃げのびたのだった。あくまでもドラゴと話し合って解決すると主張するヒックに、ストイックは話し合いなど通用する相手ではないと言い、島を出ることを許さない。しかし、いい意味で頑固なヒックは隙をついて飛び出してしまう。アスティもこれに続く。
ヒックとアスティはエレットにドラゴの居場所を聞き出そうとするが、交渉は決裂。そこに、友人のドラゴン・ライダーたちが現れる。ヒックを心配したストイックが彼らと共に追って来たのだった。空中戦を繰り広げるドラゴン・ライダーたち。なんとラフはエレットに一目ぼれしてしまう。「私を捕まえて~」っていうシーンがスローになって笑える。やり過ぎではないギリギリのところ。そんな中、1人でドラゴを探しに向かうヒック。上手くできない自分に憤っていると、並行して飛ぶドラゴン・ライダーに気づく。落とされてしまうヒックとトゥース。落ちた先はドラゴンたちの島。現れたドラゴン・ライダーは、ヒックの顎の傷を見つけて驚愕する。この時のドラゴン・ライダーの動きが不思議(笑) マスクを取ると現れたのは中年女性。そして「ヒック?」と問いかけてくる。なんと、彼女は亡くなったと聞いていた母親だった! 前作で母親のことについて出てきたっけ? 見直してみよう。
ドラゴンの襲撃に悩まされていたバーグ島で、母は父ストイックとは違う考えを持っていた。ドラゴンと共存できないか? しかし、誰もその意見に耳を傾ける者はいなかった。ヒックがまだ赤ん坊の頃、ドラゴンたちが襲撃してきたある夜、一匹のドラゴンが眠るヒックの目の前に! 慌てて武器を手に駆けつけた母が見た光景は、ドラゴンが優しくヒックをあやす姿。その姿に理想を見た母の思いを察したのか、このドラゴンは彼女をこの地に連れて来たのだった。それ以来約20年バーク島には戻らず、この地をドラゴンにとっての理想郷に作り上げてきた。巨大なボス・ドラゴンが島を守り、ドラゴンたちが彼に従いながら自由に暮らす統制のとれた世界。それを脅かすドラゴのドラゴン狩り。母はエレットたちのような存在からドラゴンを奪うことで、ドラゴンたちを守っていたのだった。結果として、ヒックを捨てたことになるわけだけれど、ヒックは母を赦し素直に受け入れる。この辺りはもう少し葛藤しても良い気もするけれど、子供が見ることも考えるとあまり長尺なのは無理だろうし、このくらいアッサリでもいいのかも。ドラゴンに乗らなければ、簡単に帰れる距離でもなかったのかもしれないし。それにヒックとしても母と同じ考え方であり、今まさに自分もドラゴンと共存できる環境を作りつつあるわけなので、分かり合える部分はあったと思う。
そこへヒックを心配した父ストイックが現れる。いつもヒックの話を聞かずにどんどん自分の話を進めてしまうのが笑える。結果、ヒックから母のことを事前に聞くことなく対面することに。ヒックは父が母に怒りをぶつけてしまうのではと心配するけど、ストイックはとても紳士的に対応する。このあたりはちょっと子供に見せるのは刺激的か?と思わなくもないけど、R指定になっちゃうようなことにはならないから大丈夫(笑) またバーグ島に戻って欲しいという申し出を受ける母。3人は束の間家族になる。家族に戻ることに申し訳なさや、不安からか少し躊躇する母を、思い出の歌を歌い踊りに誘うストイックが素敵 なんだか、武骨なストイックらしくない素敵ぶりに、ちょっと戸惑っていると・・・
一方、アスティたちはエレットに案内させてドラゴの元にやって来ていた。そこには多くの海賊と、ドラゴンたちが集まっていた。当然、ドラゴは話し合いなどに応じるはずもなく、彼らは捕えられてしまう。危ないところをアスティのドラゴンに助けられたエレットの活躍で、何とか逃げ出したドラゴン・ライダーたちだったが、ドラゴは横取りされたドラゴンを奪い返すため、母の島へ向かってしまう。ここの攻防もラフがエレットになんとか近づこうとする場面などを加えて、ちょっとコミカルで軽快に描いているので、子供もドキドキしながら楽しんで見れると思う。
さて、親子水入らず(ゲップもいたので正確には水入らずじゃないけど)の楽しい時を過ごしていたヒックたち。なぜか入り江に向かうドラゴンたち。慌てて向かった入り江には、すでにドラゴの大軍が上陸していた。必死に抵抗するヒックたち。母はボス・ドラゴンを連れて戻って来る。するとドラゴは杖を振り回し、「あ"---! あ"---!! あ"---!!!」(←ホントにこんな感じ!字幕版も吹替版もこうだった)と叫ぶと、なんと海の中から巨大ドラゴンが! ドラゴはドラゴンたちを操ることが出来るらしい。巨大ドラゴンとボス・ドラゴンの一騎打ちとなるが、なんとボス・ドラゴンは負けてしまう。すると、新しいボスに従い始める島のドラゴンたち。トゥースも操られ始めてしまう。必死でドラゴを説得しようとするヒックだが、もちろん聞く耳を持たない。なんと、トゥースにヒックを攻撃するように命令してしまう。トゥースがヒックに火を吹こうとした瞬間、ヒックを庇って飛び出してきた人物が! ストイック! なんとストイックは命を落としてしまう。そんな~ あの束の間の幸せや、ヒックを助ける前に母を救ったり大活躍だったのは死亡フラグだったのね?。・゜・(ノД`)・゜・。 トゥースは正気にもどって、不思議そうにストイックを気遣うけれど、悲しみと怒りからヒックはトゥースを拒否してしまう。驚いたトゥースは再び操られ、ドラゴを背中に乗せて彼と共にバーク島に向かってしまう。ドラゴはドラゴンと共存しているバーク島を攻撃しようとしているのだった。
悲しみの中、母やアスティ、友人のドラゴン・ライダーたちに見守られ、父の遺体を船に乗せ葬儀を行うヒック。そして、彼は長になる決心をする。荒療治ではあるけれど、ヒックがいつかは長にならなきゃならないとすれば、父を越えなきゃならないわけで、こういう形でそれを飛ばして決意することになるというのは、悲しいことだけれど物語としてはありだし、ストイックもいつまでも偉大な長として伝説になれる。英語版ストイック役のジェラルド・バトラー好きな方には残念だけど 夕日バックにヒックが長になる決心をしたシーンは感動的。トゥースだけでなく、ドラゴン・ライダーたちもドラゴンを奪われてしまったのだけど、島にはまだ赤ちゃんドラゴンたちが残っていた。赤ちゃんだから誰の言うことも聞かないので、ボス・ドラゴンにも従わなかったのだった。赤ちゃんたちの自由な飛行をなんとかコントロールしつつバーク島へ向かう姿はコミカルでかわいい。赤ちゃんたちキャーキャーはしゃいでるし(笑) これも、ちゃんと伏線が張ってあったことを思い出す。
バーク島ではボス・ドラゴンを連れたドラゴが上陸し、島を攻撃していた。駆けつけたヒックたちの作戦はトゥースの奪還。奪った後どうするのか?と思うけど、ここに今作最大のテーマがある! ボス・ドラゴンの気をそらすよう言われるドラゴン・ライダーたち。彼らが取った方法が笑える。巨大で恐ろしいボス・ドラゴンの顔の前に打ち上げられる羊。ポヨ~ン。そして黒羊がドラゴンの顔に当たり、パチンコのようにトントントンとぶつかりながら落ちて来る。そして「10 points!」の声。10点獲得したらしい(笑) これは吹替版でも「10点~」て言ってたし、言い方もどちらも緊張感のない感じでイイ このシリーズが好きな理由の1つは、笑わせどころがやり過ぎじゃないところ。何度も引き合いに出して申し訳ないけど『アナと雪の女王』のアナが雪山をゴロゴロ転がって川に落ちちゃうシーンとか、やり過ぎで笑えなかったので まぁ、あくまで個人的な好みの問題。
ドラゴン・ライダーたちの協力によりトゥースと再会したヒック。しかし、まだトゥースはボスドラゴンの影響下。ヒックはトゥースに優しく語りかける。少しずつ呪縛が解けていく。ガンバレ、トゥース!と思っていると、もっとも感動的な場面がやってくる ヒックの言葉を理解して、呪縛が解けたトゥースは、ヒックを守るためなんとボスドラゴンに立ち向かう! 小さな体のトゥースが、自分の100倍くらい(←言い過ぎ)あるボス・ドラゴンに向かっていく姿は感動的。でもトゥースがボコボコにされるというような暴力的な場面はない。この作品の好きなところは、そういう描写があまりなくても、悪役の恐ろしさや悪さが伝わること。でも、根っからの悪というわけではなく、ドラゴもドラゴンに襲われて腕を失ったことから、彼らをコントロールする方向に進んでしまったという部分もきちんと描いている。その上で、ドラゴンと分かり合える、ドラゴンが人間を信頼して、人間のために闘ってくれる関係になれることを、ヒックとトゥースを通して描いていることが、子供にも分かりやすく伝わると思う。
トゥースの姿を見て覚醒し始めたドラゴンたちも加勢。ボス・ドラゴンは降参し撤退し始める。トゥースがボス・ドラゴンになったっていうことだよね これはナイトフューリーの秘めた力ということでもあるのかな? 火を吹く時にトゥースの体が青く光るのがカッコ良かった 無事、ボス・ドラゴンとドラゴを撃退したヒックとトゥース。新しい長とボス・ドラゴンは、バーク島とドラゴンたちを守ったのだった。もう感動して涙が止まらない。・゜・(ノД`)・゜・。 ヒックは額に印を受け、正式にバーク島の長となった。答えはここにあったでしょ?とヒックの胸を指さすアスティを抱き寄せてキスっていう終わりは、子供たちには刺激的過ぎるか? まぁ、ヒックは幼く見えるけど20歳だからね(笑)
既に3作目の製作が決定しているそうなので、次回はアスティと結婚してたりするのかな? 長としてのヒックの姿が見れることになるのでしょう。日本で公開されるのかは謎ですが(*`д´) イヤ、とにかく この作品が公開されないというか、この作品を知らない人がたくさんいるなんて残念過ぎる! 友情とは、愛情とは、責任とは、大人になるとはってことが、押しつけがましくなく、笑いを交えて描かれる。悪い人は出てくるけど"悪人"は出てこない。決して難しい話じゃなくて王道ストーリーだけど、それゆえ安心して子供たちに見せられる。何より、画が素晴らしい! 表情豊でよく研究されているけど、自分が苦手な大きすぎる表情や動きでないのが好き。ヒックのちょっとしたしぐさをネタにするとか、自分たちの作画に自信があるんだと思う。そして、その細かさが見どころでもある。
英語版キャストはかなり豪華。前作の時はあまり気にしてなかったけど、ヒック役はジェイ・バルチェルだったのね? 感受性豊かで、平和主義で一見ひ弱そうだけど、実は頑固で芯が強い青年ヒックにピッタリ。大人の男になる過程を好演していたと思う。ストイックがジェラルド・バトラーだし、母親がケイト・ブランシェット。ケイト声だけだと印象が違くてビックリ。もちろん、あのちょっと低めで深みのある声なんだけど、やっぱり役になり切っているからケイト・ブランシェットの顔は出てこない。スノット役でジョナ・ヒル、ラフ役でクリスティン・ウィグ、フィッシュ役でクリストファー・ミンツ=プラッセが声の出演。ドラゴ役ジャイモン・フンスーの低音が素敵 「あ"---! あ"---!! あ"---!!!」がちょっと笑えたけど(笑) そうそう、最終的にいい人になるエレット役はキット・ハリントン。「ゲーム・オブ・スローンズ」のジョン・スノウだよね? 吹替版も見たけど、声優さん達イメージどおりで、こちらもかなりいいです! 前述の「10点~」の感じとか、オリジナルの世界観を、そのまま表現していてさすがプロ 字幕版、吹替版どちらも好き。
前作では、ヒックとアスティを乗せて飛行するトゥースのシーンで、あまりの画の美しさと、その3人の喜びが伝わってきて気づいたら泣いてて、涙が止まらなかった。今作でも飛行シーンや美しい場面がたくさんある。なんといってもトゥースの健気さ、かわいさがたまらない! 猫の動きをもとにしているそうで、猫好きの琴線に触れまくり なんとか大画面で見れる機会がないものか・・・
個人的には前作の方が好きだったけど、今作も本当に好き! もう全方面にオススメ! ちょっと気になったなら、是非是非見ていただきたい
『ヒックとドラゴン2』Official site