・*・ etoile ・*・

🎬映画 🎨美術展 ⛸フィギュアスケート 🎵ミュージカル 🐈猫

【Googleのロゴ】よいお年をお迎えください

2011-12-31 22:12:39 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



ポイントあわせると「よいお年をお迎えください」って言われる(笑)
リンク先は"大晦日のニュース検索"

Google素敵


みなさま、よいお年を~


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema】maru's BEST MOVIE 2011

2011-12-31 22:08:41 | cinema
2011年に見た映画はDVD鑑賞、テレビ鑑賞も含めて97本。映画ブロガーの末席に加えていただいている身としては、あんまり鑑賞本数は多くない… 洋画と邦画に分けるほどの本数でもないので、一括して10本選出。DVD鑑賞も含め2011年公開作品限定。でも結局、試写会もしくは劇場鑑賞作品ばかり。しかも、洋画ばかりになってしまった(笑)

1位:『オペラ座の怪人25周年記念公演 in ロンドン』



ええ!もうこれしかないです(笑) まさに圧巻! 圧倒的! 初めて劇団四季の舞台を見てから約20年、鑑賞する度感動しつつも、どこか物足りなかった。そして今年ついに、理想のファントム & クリスティーヌに出会ってしまった! その幸せといったら…

BD版試写会を含めると6回鑑賞。UK版Blu-rayも購入してるので、感想記事も膨大(笑) リンクまとめたいと思っていたので、ここに貼ることにする。

『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』 - 前幕 -
『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』 - 第一幕 -
『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』 - 第ニ幕 -
【2回目】『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』
【3回目】『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』
【4回目&BD鑑賞】『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』Part.1
【4回目&BD鑑賞】『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』Part.2
【5回目】『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』
【BD版】『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』試写会

ただし、この作品はロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでの2011年10月2日ソワレ公演を、生中継したものなので、これを映画とは思わない方もいるかもしれない。個人的にはこれしか考えられないので、これを1位とする! 次点として1本加えておくので、これは映画ではないと思う方は繰り上げて下さい(笑)


2位:『ツリー・オブ・ライフ



これはかなり好き嫌いが分かれる作品だけど、個人的には好き! モルダウが流れた瞬間は、その映像の意外さと美しさに感動して、気がついたら泣いてた。見ていたシーンが現在のショーン・ペンの回想であることは分かっていたけど、この作品が大好きで3回見たお友達のtomocoさんの見解を聞いて目からウロコ! すごく納得してしまった。そう考えると、全てがピタリとはまる。それを聞いて改めて感動! ネタバレなので以下に反転モードで記載。

ココから tomocoさんによると、ラスト手前エレベーター内のショーン・ペンが映るシーン。ピーっていう音が入っているのだそう。なので、この映画でずっと見ていたものは、ショーン・ペンが死ぬ瞬間に頭の中に巡ったことなのじゃないかということ。間違いないと思う! こうやって死んで行くなら怖くないかも… ココまで

3位:『ヤコブへの手紙



1時間くらいの小さな作品で、登場人物はほぼ老牧師と、仏頂面の太めの中年女性のみという地味な映画ながら、じんわりと心に沁みる作品だった。生かされるということが、押し付けがましくなく伝わってきた。フィンランドの田舎の風景の美しさと寂しさも良かった。

4位:『ブラック・スワン



見終わった瞬間に込み上げて号泣してしまった。暫定1位だったのだけど、意外にも4位。ホラー要素を加えエンターテイメント的な作品ながら、芸術的でもある。ある一線を超えないと見えない世界ってあると思う。それが見えた彼女は最高に幸せだったのかも。

5位:『127時間



ほぼ、ジェームズ・フランコの一人芝居。状況からしてそうなるけど、全く飽きることなく見せたのがスゴイ! スピード感と映像の迫力がイイ! さすがダニー・ボイル。ジェームズ・フランコも良かった! かなり痛いシーンもあったけど、パワーをもらえた作品。

6位:『アリス・クリードの失踪



脚本の上手さにビックリ! アイデアしだいでお金をかけなくてもこんなに面白い作品ができるんだよね。タイトルの意味が最後に分かるのもニヤリ。

7位:『ムカデ人間



これはもうバカ映画として素晴らしい! ほめてます! 博士のキレっぷりがスゴイ。医学的なことは不明だけど、やけに納得してしまう手術の説明。そのわり甘過ぎる縫い目… また見たい(笑)

8位:『永遠の僕たち



実は途中ちょっと寝てしまったのだけど… それでも好き(笑) 最終的なテーマは2位の『ツリー・オブ・ライフ』と同じなのだと思う。"死"というテーマを扱いつつ、ピュアで透明。じんわりと感動。

9位:『英国王のスピーチ



コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、そしてヘレナ・ボナム=カーターの演技が素晴らしかった。重厚感のあるセットや衣装も素敵☆

10位:『猿の惑星:創世記(ジェネシス)



イヤ、まさか『猿の惑星』で泣くとは思わなかった(笑) 猿の質感がスゴ過ぎ! シーザー役のアンディ・サーキスが素晴らしい! 映画としておもしろかった。

次点:『メタルヘッド



作品としてはやや地味だったけど、ヘッシャーのキャラがおもしろかった! ヘビメタさんのジョゼフ・ゴードン・レヴィットが良かった!

今年は、東日本大震災など大変な年だった。あの頃は映画館に行くのも怖かった… 今こうしているのが不思議なくらい。でも、後半は個人的には充実してたし、楽しかった。映画から感動やパワーをたくさんもらった。来年もたくさん映画が見れるといいなぁ…

ということで、今年も当blogに遊びに来て下さってありがとうございました! TB & コメントもたくさんいただきました。ありがとうございます! 来年もよろしくお願いいたします♪

みなさま、良いお年を~


コメント (28)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema】『永遠の僕たち』

2011-12-31 22:03:02 | cinema
'11.12. 27 『永遠の僕たち』@シネマライズ

今年の東京国際映画祭特別招待作品。すごく見たかったのに、時間が合わなくていけなかった・・・ 『宇宙人ポール』見に行った時、シネマライズの前を通りかかりmigちゃんとtomocoさんと見に行くことに決定! 当日、偶然渋谷にいらしたrose_chocolatさんも合流して行ってきたー♪

*ネタバレありです!

「他人の葬儀に勝手に参列しているイーノック。係員に見咎められたところを助けてくれたアナベル。2人は自然と惹かれあっていくが、アナベルに残された時間はわずかだった・・・」という話で、難病映画で、青春映画で、恋愛映画でもある感じ。その部分だけを見れば王道。そこに特攻隊員の幽霊ヒロシをからめているところが、ちょっと不思議な感覚。でも、このガス・ヴァン・サントの独特の世界観は好き。難病モノでもあるのに重くなく、大感動ではないけど、じんわり感動してしまった。これは好き。

幽霊が登場するというのに全く違和感がない。高校にも行かず他人の葬儀に参列しているイーノックも、水鳥が大好きなアナベルもちょっと不思議なキャラ。でも、その不思議な感じがちょっと心地よい。脚本が上手い。村上春樹原作の逆輸入映画『神の子どもたちはみな踊る』(未見)に主演した、舞台俳優ジェイソン・リュウが、自身の舞台劇「Of Winter and Water Birds」を脚色したのだそう。監督は前述したガス・ヴァン・サント。作品を見たのは『ドラッグ・ストア・カウボーイ』『エレファント』『ラストデイズ』『パリ・ジュテーム』か・・・ 見た中では『エレファント』が一番好き。今回の作品のテイストとしては『エレファント』に近いと思う。空気感とか、映像の色合い的な部分をふくめての透明感とか・・・ うーん。映像の中ではいつも晴れている印象。でも、快晴じゃない。暑くも寒くもない。どちらかといえば寒い寄り。秋ではないと思うけど、春という気もしない・・・ でも、若い2人を描いているのだから、春なのかなぁ。そのものすごく温かくはないけれど、冷たくはない感じが、ガス・ヴァン・サントっぽい気がする。目線とか視点も含めて・・・ ガス・ヴァン・サントはゲイなので、誰かの父親ではないと思うのだけど、こういう目線は父親っぽい気がする。この映画、父親不在の映画だし・・・

イーノックは交通事故で両親を亡くし、自身も3ヶ月間昏睡状態で、両親の葬儀にも立ち会えなかった。冒頭、悲しげな目をしたイーノックが葬儀に参列する姿が映り、同じように他人の葬儀に紛れ込むシーンが続く。この時アナベルと出会うことになるわけだけど、何故他人の葬儀に参列しているのか説明はない。後に叔母さんに「葬儀にも出られなかった!」とキレるシーンがあるので、なるほどだから他人ではあるけれど葬儀に出ていたのかと思ったりする。イヤ、両親の代わりに弔うってことではなくて、死とはどういうものかということを見つけようとしている感じ。事故で臨死体験をしたイーノックは、それ以来ヒロシという特攻隊員の幽霊が見えるようになる。このヒロシの存在がおもしろい。彼は70年近く前に亡くなってしまったわけだから、実際にはイーノックの曽祖父くらいの年齢だと思うけれど、若くして亡くなっているので若い姿のまま。彼が何歳だったのか不明だけど、特攻隊員なのであれば10~20代なのかな・・・ 演じる加瀬亮の実年齢は37歳だけど若く見えるから、イーノックと同世代に見える(笑) 一緒によく分からないゲームをしながら、いろいろなことを話す。国のため、愛する者のためにと、自分を納得させて死んでいったヒロシは、やっぱりイーノックよりも全然大人。友人でもあり、兄でもあり、父親のようでもあり・・・ この2人の感じはよかった。そしてヒロシはアナベルにも関わっていくことになる。

アナベルはガンを発症し自宅療養中。他人の葬儀に参列するイーノックに興味を持ち、自らも葬儀場に来てしまうちょっと不思議な女の子。でも、見ていてイヤではなない。不思議ちゃんになりたがっている、不思議ちゃんっているけど、そうではない。自然体。天然とも違う。脳腫瘍が再発してしまい、余命3ヶ月を宣告される。アナベルは静かに受け入れる・・・ どこかで覚悟していたのかも。アナベルにはヒロシは見えないけれど、イーノックの通訳で”死”について知ることになる。このシーンも良かった。イーノックがちょっと気を使ったり、自分の思いを織り交ぜて通訳したり(笑) ここ川辺だったけど、まさか賽の河原? それはないか(笑) アナベルが不用意に言った「ナガサキの仕返しかしら」がヒロシを動揺させる。原爆投下の映像が映し出される。きのこ形の雲の下、どれだけの人が犠牲になったか・・・ 反戦、そして反核のメッセージ。声高ではないけれどインパクト大。こういう感覚が好き。そして、そのメッセージだけではなく、悪意はなくても不用意な言動が、人を傷つけることもあるということも伝わる。そういうのが上手い。

アナベルは余命宣告された末期ガン患者だけど、闘病シーンはほとんど出てこない。見せたいのはそこではなくて、残された時間を彼女がどう生きて、どう死を迎えたのかということ。そして、彼女と出会ったことで、死にとらわれていたイーノックが、どう変わっていったのかということ。それにはお互いの存在だけでなく、ヒロシの存在も大きい。2人の関係がどんどん恋愛モードになっていくのは、見ていてやっぱりうれしい。恋をするってことはプラス方向のエネルギーだから。もう2人の恋愛がピュアでかわいい! こんな恋愛自分では2度と出来ないし・・・ しても怖いけど(笑) 死のシーンの予行練習もご愛嬌。だけど、お互いへの気持ちがつのれば、辛くなって行くのは確か。で、イーノックは爆発してしまう。爆発するのがいいことだとは言わないけれど、いろんな思いが重なって、いっぱいになってしまったのなら、時には爆発も必要なのかもしれない・・・ 若いうちに限り(笑)

ヒロシがイーノックの前に現れた理由についてはハッキリと描かれてはいない。アナベルとケンカしてしまい、自分の思いをどこにぶつければいいか分からなくて、両親の墓を壊し始めるイーノック。どうして自分を置いて死んでしまったのか・・・ 彼を止めようとしたヒロシと殴り合いになってしまう。幽霊と殴りあうってどういうこと?という質問はなしで!(笑) ボコボコにされて病院に運ばれたイーノックに、ヒロシは一通の手紙を渡す。特攻隊員は出撃前に、家族などに宛てた手紙を書くのだそう。ヒロシは恋人宛てに書いた手紙を出さずに出撃した。天皇陛下バンザイと叫びながら突っ込めと言われたけれど、自分は貴女の名前を叫んで死んでいく・・・ とても丁寧で美しい字で書いてある。これは泣いた・・・ 以前、戦争中に無線技師をされていた方が、天皇陛下バンザイと言いながら突撃した方はいなかった。皆、お母さん!と叫びながら逝ったと語っていらした。歌手の淡谷のり子さんが慰問に訪れた際、歌っている途中で出撃命令が出て、まだ10代の少年たちが立ち上がり、自分に向かってにっこり笑って敬礼し出て行ったという話をされていた。ヒロシの手紙から、お2人の話を思い出し涙が止まらなかった。ヒロシは彼らに伝えたかったんだと思う。人はいずれ死ぬ。どんな死に方でも、いずれ死は訪れる。だから怖がることはない。そして、手紙を出さなかったことを後悔しているのだと思う。だから、イーノックに思いはちゃんと伝えろと言ったのでしょう。

どう生きるか、どう死ぬかって書くと、奇跡でも起こさなきゃならない気がして来るけれど、普通の人にはそんなことはムリ。だから普通に生きればいいのだと思う。アナベルは普通に過ごした。不安で眠れない夜にはチョコレートを仕分けしたり・・・ そういうメッセージがきちんと伝わってくる。彼女を正装で迎えに来たヒロシは天使だったのかな・・・ こんな風に死ねるのなら怖くない気がする。そういうことが押し付けがましくなく、あくまでピュアに美しく描かれている。すごく好き。

キャストが良かった。イーノックのヘンリー・ホッパーは、あのデニス・ホッパーの息子。ガス・ヴァン・サント好み(か、どうかは知らないけれど)の繊細な美青年。でも、デニス・ホッパーに似てる(笑) 特に目の辺り。特別上手い演技とも思わなかったけれど、繊細でピュアで不器用な感じが良かった。アナベルのミア・ワシコウスカがイイ。ホントに自然体。上手く言えないけど、エキセントリック過ぎもせず、芯の強さを感じさせつつ、壊れてしまいそうな儚さもある。『アリス・イン・ワンダーランド』から成長したね・・・ そして、この映画が見たかった理由の一つ、加瀬亮! 良かった。英語上手いと思ったら帰国子女なのだそうで、お父様は双日の社長さん! なるほど、だからなんとなく品がいいのか(笑) 前述したけど、37歳には見えない線の細い容姿が、特攻隊員という役により悲しさを加えている。特攻服が痛々しい・・・ 帽子の耳あて部分の片方が、いつも曲がっているのも、彼の軍人になりきれていない繊細さを感じさせる。そういう感じ似合う(笑) ヒロシには軍人らしい猛々しさはない。でも、正しさや清々しさがある。この役いい! すごく合ってた。

何故、特攻隊員だったのかは不明だけど、決してチャカしたりしていない。若い2人の無知ぶりを示すエピソードはあるものの、切腹をハラキリとは言わず、ちゃんとセップクと言わせている。特攻隊のことについても、きちんと調べているように思った。ヒロシの手紙も、縦書きで丁寧に美しい文字で書かれていた。細かいことだけど、細部にこだわっているから、加瀬亮の繊細な演技も生きるし、特攻隊の霊が現代の若者と会話するという荒唐無稽さにもリアリティーが出るのだと思う。何よりリスペクトが感じられて、日本人としてうれしい。

撮影が行われたポートランドの落ち着いた町並みがいい。キレイだけどそんなにひらけ過ぎてもいなくて、ちょっとトーンが暗い感じ。そして、やっぱり映像が美しい。前述した快晴過ぎない、やや寒いよりの、暑くも寒くもない空気感。ピュアで、繊細で、透明感のある主役3人。画的にも美しい。重く描こうと思えば、いくらでも重く出来るのに自然に見せている。でも、軽いのとは違う。ダニー・エルフマンの音楽も効果的♪

好き嫌いが分かれるタイプの映画とは思わないけど、この空気感を物足りなく思う人はいるかも。前半淡々としてるし。実は、シネマライズの見上げる姿勢が眠気を誘い、途中ちょっと寝ちゃったし(笑) でも、個人的には好き! ピュアな恋愛モノ、青春モノとしても楽しめるので、そういうの好きな方オススメ! 加瀬亮ファンの方は是非!

『永遠の僕たち』Official site


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema】『ヒミズ』(試写会)

2011-12-30 03:48:12 | cinema
'11.12.26 『ヒミズ』(試写会)@一ツ橋ホール

これは気になってた! yaplogで試写会募集してたので応募、見事当選した! 見たがってたお友達のmigちゃん誘って行ってきたー

*ネタバレありです!

「中学3年生の住田の夢は普通の大人になること。そんな住田の普通でない感じに惹かれる同級生の茶沢。2人はそれぞれ辛い現実を生きていて・・・」と、あらすじとしてはこんな感じかなぁ。マンガが原作のかなり個性的は作品なので、好き嫌いは分かれるのかなと思う。以前tweetしたとおり、好きかと聞かれれば好きではない。だけど、引き込まれる。129分と2時間超の作品ながら一気に見てしまった。

『ヒミズ』というのは、日不見と書いてヒミズで、モグラのことだそう。「行け!稲中卓球部」の古谷実の同名マンガの映画化。2001年からヤングマガジンで連載された人気マンガらしいけれど、原作は未読どころか全く知らなかった。なので、どの程度原作に忠実なのかは不明。かなり東日本大震災にからめた作品になっていたので、この辺りは映画オリジナルなのでしょう・・・ どうやら住田の家の周りにいる人々は原作では中学生らしい。となると、住田の父親の借金問題とかのからみも違ってくると思うので、かなり違うのかもしれない。何故こんなに原作との違いを、こわだっているのかと言えば、やっぱりこれは園子温作品という感じなのかなと思ったから。園子温監督映画を見るのは初めて。今作の出演者の多くが出ていた『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』も見ていない。でも、オダジョー主演の「時効警察」「帰ってきた時効警察」の数話の監督が園子温だった。この2作は好き。ドタバタやおふざけがギリギリゆるせる感じで(笑) 本作は原作者の古谷実がギャグを封印して描いたということで、かなり重くて辛い内容ながら、どこかドタバタで、どこか少しふざけた感覚というか・・・ すごく本人は冷めているのにテイストとしてはチャラッとしてるというか・・・ うーん。上手く言えないけど、そういう感じが園子温っぽいのかと勝手に思った。作品ほとんど見てないわけだから、全く見当違いかもしれないけれど・・・

内容については、かなり重いテーマながら、そんなに新しいものではない。新しいことがいいわけでもないけれど・・・ 住田も茶沢もいわゆるどうしようもない親を持った子供たち。住田の父親はヤクザから600万円の借金をし、返済のメドもたたないアル中。普段はどこにいるのか不明だけど、ことあるごとにやって来ては「俺、ホントにお前いらねぇんだよ」と言い、子供の頃に溺れた時死んでしまえばよかったのにとさえ言う。子供に何てことを言うのだと思うけれど、これがこの人の弱さであり、甘えなのだということは理解できる。だからといって、同情もしないけれど。中学3年生の住田には、きちんと整理できているかは別として、この辺りのことは無意識下では理解できている気がする。だからといって傷つかないはずがない。この幾度となく繰り返されたであろう光景は見ていて辛い・・・ この父親の人生がどんなで、一度でもまともな道を歩もうとしたことがあるのかは知らないけれど、極道にもなりきれず、自分の卑屈さや惨めさをより弱い者を傷つけることでしか晴らせないのだということは、第三者目線で作り物の世界として見ていれば、冷静に判断できるけれど・・・ たいして息子の面倒を見ているとも思えないけれど、一応働いてはいるらしい母親が、中年男と駆け落ちしてしまうのはまだしも、立派な家に住んでいる茶沢の母親が娘に暴力を振るったあげく、彼女が首を吊るための絞首台を夫と泣きながら作っている姿はすでに常軌を逸している。2人の家庭環境は最悪。自分の周りにはいないので、こんな親という以前に、人として終わっているような人たちいるのかと思うけれど、親の虐待による子供死亡ニュースは後をたたないのだから、決して映画の中だけの出来事ではない。結局、住田は父親を殺してしまう。殺人を容認する気はないけれど、この父親は死んで楽になれたように思う。好き勝手にやっているようだけど、決して幸せじゃなかったでしょう。もちろん死んでいいとは思わないけれど。でも、この父親は住田に殺されたことで、また一つ彼に重荷を背負わせる。やりきれない・・・

住田の家は貸しボート屋をやっていて、一応ギリギリ生活できるらしい。家の周りには震災で家を失った人々が暮らしている。彼らは希望を失っている。時々フラッシュバック的に被災地が映るのが印象的。震災で全てを失った人々と、殺人を犯したことで普通に生きたいという、ささやかな望みまで失った住田が重なる。住田は父親に殴られても、暴言を吐かれても、静かに憤っている。そして、卑屈にもなっていない。大爆発しそうになる怒りを抑えながら、ちゃんと向き合っている。借金取立てにきたヤクザにも、適当にかわせばいいのに、正面から向き合ってしまい、ボコボコにされてしまう。で、「俺は負けねーぞ!」って言う。負け犬にはならないという強い意志が感じられて、痛々しいけどドップリ落ち込んじゃうことはない。上手く言えないけど、ファイティング・ポーズではなくて、防御の姿勢もとらずに立ち向かってるというか・・・ うーん(笑) もう少しかわせとも思うけど、逃げるくらいなら打たれるって思ってる気がする。この辺りが青春なのでしょう。決して輝かしくも、爽やかでもないけれど・・・

園子温監督は原作のある作品を撮るのは初めてだったそう。「熱海の捜査官」では不思議ワールドだったし、出演者たちのキャラも濃かった。この作品のキャラの濃さとか、あざとさギリギリの感じが、園節なのか原作によるものなのかは不明。例えば、「君たちは世界に一つだけの花だ」と連呼する教師にイラだった住田が急に立ち上がり「ボート屋なめんな!普通最高!」と叫んだり、それに茶沢が過剰反応するマンガ的シーンとか、ちょっとついて行けない部分もあったり・・・ 茶沢の家庭環境が分かるまでは、彼女のキャラがちょっとキツかった・・・ でも、彼女は自分も同じような思いをしているから、住田の気持ちが分かるんだよね。彼が"普通"ではないことも。彼女の前半のテンションが高くて、うっかり聞き逃しそうになっちゃうけど「誰にもかえり見られることなく咲く花だってある」と言うセリフは納得。世の中は公平でも平等でもない。彼女の方が住田より大人で、かわし方を知っている。それが生きるすべだから。ボートハウス住田のビラをまいたりするのも、住田のためじゃなく自分のためなのかも・・・ そして彼女は住田を救うことになる。このシーンは良かった。全部理解してる。茶沢の部屋の壁には住田語録がびっしり貼られているけど、単に彼が好きで言葉を拾っていたのではなく、その裏にある思いとか、彼の危うさとかを感じ取っていたのかも。

2時間超なのでわりとエピソードも登場人物も多め。濃いキャラを演じた役者さんたちのほとんどは、園子温作品出演者。奥さんも出てる(笑) 全部のエピソードを取り上げたりはしないけど、元社長が住田の父親の借金を返すくだりはちょっと感動。自分はもうダメだけど住田には未来がある。彼に未来を託したいというセリフは、震災後の日本を若者たちに託したいというメッセージなのかと・・・ だから子供を虐待したり、若者の夢を奪って絶望させちゃいけないということ・・・ その辺りは父親殺害後、まるで死に場所を求めるように、せめて世の中の役に立とうと、悪者退治に街を徘徊する住田や、自分が何者か分からないと他人を切りつける若者たちの姿を描くことで表しているのかと思う。この映像は長いけれどスゴイ。好きかと聞かれると微妙だけど(笑)

キャストはみんな良かった。ヤクザのでんでんスゴイ迫力。筋が通っているようで通ってない感じとか、意外に住田を気に入った感じとかよく分かる。こういう人ってこうだよね。俺は分かってる的な(笑) 父親の光石研さんは好きな役者さん。人としてダメな感じが本当に上手い。ヘラヘラしながら「お前いらねーんだよ」って言うのが本当ムカツク!(笑) 彼は自分が感じている惨めさを息子で晴らしているわけで、でも自分では気づいていない。本気で言ってるのか聞かれれば、そうだと答えると思うけど、本当はそこまでの深みはない。その感じがスゴイ。元社長の渡辺哲が良かった! 住田さん、住田さんと持ち上げるのは、生きるすべだと思ってた。でも違う。こんな環境から脱出する糸口すら見つかっていないけど、負けはしないともがく住田を、本当に応援したいと思っているし、未来を託したいと思っているのでしょう。その感じを少し笑をまじえつつ見せる。上手い。茶沢の二階堂ふみはどこかで見たと思ったら「熱海の捜査官」に出てたね! あれもウザイ役だった(笑) でも、父親のことを住田に問いただす辺りから、住田を生きろと説得する辺りは良かった。

でも、この作品の魅力は何と言っても染谷将太くんでしょう。彼スゴイ! 徘徊シーンよりも前半のいつも冷めている感じでいながら、実は怒りを内包してて、静かに憤ってる感じがスゴイ! 目がイイ。いつもどんよりと何も見ようとしていないようで、実はキラリとしている。ただでさえ感受性が高まる思春期にあって、語録を見る限りかなり豊かな感受性の持ち主。その感じがきちんと伝わってくる。殴られたり、蹴られたり、泥まみれになったり、絵の具にまみれたり、文字通り体当たりの演技。でも、そういうシーンより一人でテレビ見てる背中に、寂しさを感じさせるのがスゴイ。『アントキノイノチ』でも、主人公の罪の意識になる存在として強烈な印象を感じさせたけど、今回はスゴイ! たまたま見たのが似た感じの役だっただけかもしれないけれど、この路線で固まることなく、伸びていって欲しい。←親心(笑)

見た人がそれぞれ感じ取るというような映画ではないけれど、映像の力で押してくるところはあるので、苦手と感じる人はいるかも。個人的には好きとは言い切れないけど、強烈な印象を受けた。少しだけ希望の兆しが見えるラスト。見終わったら涙が止まらなくなってた。

オススメする人は・・・ 難しいな・・・ とりあえず見てみて! 気に入るかどうかは分からないけど(笑)

『ヒミズ』Official site


コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema】『オペラ座の怪人25周年記念公演 in ロンドン』BD版(試写会)

2011-12-28 01:58:39 | cinema
'11.12.20 【BD版】『オペラ座の怪人25周年記念公演 in ロンドン』(試写会)@スペース汐留

twitterでフォローしているcoco_officialのtweetで試写会募集していたので応募。見事当選した! うれし過ぎるっ♪ すでに映画館で公開版を5回見ているし、blu-rayも持っているので、逆に申し訳ない気もしつつ、そこは未見のお友達のmigちゃんを連れて行くってことで(笑)

*ネタバレありです!

来年1月25日の日本版BD & DVDの発売に際しての試写会ということで、BD版の上映だった! BD持ってるから、公開版が見たいところだけど、大画面でBD版を見れるのはうれしい! キャストたちの歌や演技の素晴らしさについてはさんざん書いてきたので、今回はその辺りは控えめにして、今回初めて見た字幕について書きたいと思う。なにしろ持っているのはUK版なので、日本語字幕はないからね(笑) まぁ、でもまた熱く語っちゃうかも・・・(o´ェ`o)ゞ

まずはBD版を大画面で見た感想
やっぱり映像はキレイ。明るさや色なども修正されているので鮮やか。大画面で見ても衣装の質感などがしっかり見える。ただし、自然な感じは薄れてしまったかも・・・ 上手く言えないけど。それは音に関しても同じで、歌唱の部分については、Stranger Than You Dreamed It のお怒りと、Music Of The Nightくらいしか、そんなにハッキリ編集したと分かるところはないのだけど、全体的にキレイな音質になっている。例えば、Prologueでのハドリー・ラウルの鼻息や、All I Ask Of Youでのマイクに衣装が触ってガサガサしてしまっていたのは消した方がいいと思うし、墓場のBravo Monsieurなどで、ファントムが出す炎の量や音を増すのも、ありだとは思うけれど、ライヴ感が薄れたことは間違いない。例えば Think Of Me を歌い終わったクリスティーヌがひれ伏すシーンの、ピターンという音を消してしまうのは、逆に不自然な気もした。まぁ、これについてはあくまでも好みの問題だけど・・・

この辺りのことは、家でBD見た時にも感じていたことなのだけど、今回大画面で見て思ったのは"映画"としても楽しめる仕上がりになっているということ。以前の記事にも書いたけど、BD版は家庭の小さな画面で繰り返し見ることを想定して編集されているのだと思うけど、こうして大画面で見ると"映画"っぽいなと・・・ 上手く言えないけど。まぁ、もちろんRAHの構造上、舞台脇の席のお客さんが映っていたり、遠景では客席も入っているわけだから、いわゆる映画とは違うけれど、公演を記録することを目的とした映像というよりは、映像を撮るために公演したみたいな仕上がり・・・ ちょっと言い過ぎか(笑) いずれにせよ、大画面で見比べるとライヴ感はなく、"映画"として楽しめるようになったので、このバージョンも上映されたら、全く同じパフォーマンスながら、別モノとして楽しめるかもしれないと思った。どちらが好みか分かれておもしろいかも♪

字幕について
どうやらBD版には字幕が2種類入るらしい。Amazonによると日本語1…日本語台本・歌詞:浅利慶太、日本語2…日本語字幕:工藤索太郎・渡部潮美(協力:高橋知伽江)とのこと。この辺りは物議をかもした映画版(シューマカー版)や、公開版をふまえて、原作やオリジナル公演ファンに対する配慮なのかと思う。まぁ、それぞれ思い入れや好みがある以上、どこまで配慮しても全ての人が完全に満足するってことはありえないのでしょうけれど・・・ 今回は浅利慶太版での鑑賞。日本語1なのでこれがデフォルトで表示されるということでしょうかね。浅利版はいわゆる劇団四季公演版の歌詞と台詞がメインとなっている。英語は1音に1単語が入るけれど、日本語は1音に1音しか乗らないため、英語の歌詞をそのまま訳したのでは、音節に入りきらないのだそう。意味は伝えつつも、歌えなければいけないので、どうしても意訳になってしまっている。Wishing You Were Somehow Here Again は、英語ではファントムに向けて歌っているのに対し、四季版では父親に向けて歌っている感じになっていたりもする。これについては何故なのかは不明・・・

劇団四季の公演としては、上記の日本語問題をふまえた歌詞での上演でいいかと思うけれど、あくまで「The Phantom Of The Opera 25th Anniversary in Royal Albert Hall」の日本語訳を見たいわけだから、そこに四季版の歌詞を表示されてもということで、物議をかもしてしまったのだけど・・・ BD版も基本は劇団四季公演版なので違和感は解消されてはいない。ただ、オークション部分とか、新支配人紹介シーンとか、台詞部分については少し説明的な要素も加わっていたような・・・ それは歌詞にもあったような気もするのだけど、なにしろ公開版からずっと字幕を見てなかったので、自然に字幕を見ない癖がついてしまってて、実はちゃんと見てなかった。だって内容は分かってるし、演技に集中したいし、一瞬たりとも見逃したくないし(笑) ってことで、字幕の内容についての詳細は不明。あ! あきらかな誤訳、カルロッタの19シーズンを90シーズンと訳していたのは直ってた(笑) 英語ヒヤリング得意じゃなくても、ハッキリ聞き分けられたから、ここは直さないとねぇ。

公開版から字幕を見てなかったもう一つの理由として、字幕の大きさ問題があった。字幕大きすぎて遠景になるとポルーニンの踊りが見えなかったり、The Final Lairの三重唱では画面のほとんどが字幕という、とんでもない事態になっていた。いくらなんでもそれは・・・ で、結論から言うとBD版の字幕はかなり小さめ。普通の映画より小さいかも。基本下に表示されるけど、遠景やHannibalのバレエ・シーン、Masqueradeのダンス・シーンは右に表示するなど工夫してあった。GJ

公開版ではほとんど字幕がなかった印象のカーテンコール部分にも全て字幕がついた。歴代キャスト以外はサー・アンドリュー・ロイド・ウェバーなど重要人物のみだけど、例えば「マイケル・クロフォード(ロンドン初代ファントム)」などと、フルネームのほかに注釈もついてて親切。こちらも誤訳のラミー・シエラも「主役のラミンとシエラ」に直ってた!これはいくらなんでも失礼だからね(`・ω・´) とりあえず気づいたのはこんな感じかなぁ・・・

やっぱり演技部分についても語りたい(笑)
やっぱり語るよ(o´ェ`o)ゞエヘヘ・・・ BD版と公開版のカット割りなどの違いについてはココココでいろいろ書いているので、もう書くこともないかと思うけれど、例えばAll I Ask Of You(Reprise)の悲しみが怒りに変わる瞬間などを大画面で見れて良かった!

Point Of No Returnのエロさやギリギリ感は相変わらず。ここは公開版とそんなに大きく変えていない気がするけど、大好きな クリスティーヌ後ろから抱く → ファントム両手伸ばす → ガシッ → 左 → 右 → 両腕バーンのシーンの角度が正面っぽいので、大画面だと大迫力! いいわ~ このシーンから泣いてしまった

The Final Lair の素晴らしさも相変わらず。まぁ、変わったらビックリだけど(笑) ここの3人の演技は本当に圧巻! あ、大音量で聴いてみたけど、The Final Lair の歌唱はBD版もかなりダーク。ラウルが来たとこのSir , this is indeed an unparalleled delight! のとことか、かなり意地悪。でも、幕張で見た公開版の方が意地悪だった気がするなぁ・・・

今回気づいたけど、ラミンはクリスティーヌにSo do you end your days with me , or do you send him to his grave?と迫った後、ラウルに Why make her lie to you , to save me? って言われて、え?って感じで呆然とラウルの方を見てる。これちょっとやられてしまった(涙) いろんなファントムがいると思うけど、この記念公演のファントムは、かなりセクシーでピュアに演出されている。WEファントムでもあったラミンのThe Final Lairはかなり泣かせると評判だったようだけど、基本はダークなファントムだったらしい。今回のセクシーでピュアでイケメン方向のファントムは、そういう演出意図に合わせて演じられているということ。そういう意味で、この反応はとっても効果的だと思う。ファントムの初期設定は40代らしいので、ラウルなんて若造だと思っているはず。そのラウルに何か言われたところで、意に介さないって感じなのかと思ってた・・・ 今回のハドリー・ラウルは存在感大だったけど、本来ラウルって王子様設定のわりに存在感ないし(笑) 多分、このラミン・ファントムは自分が選ばれないことは分かってるんだと思う。それは自分の顔が醜いからだけじゃなくて、自分のしていることが間違っていることにも気づいてるんだと思う。だけど、もうPoint of no returnを超えてしまったから、引けないんだよね・・・ 直前にクリスティーヌにhateって言われちゃったし(涙) そのうえ、正論でラウルに指摘されちゃったから、呆然としちゃってる。この表情で号泣してしまった・・・ もう、本当に自分でもどうしようもなくなっちゃってるんだなと思ったら、本当にかわいそうで、かわいそうで。゚(PД`q。)゚。 もう、そこからラストまでは号泣・・・

大画面でお姫様抱っこカテコ!
大画面でお姫様抱っこカテコが見れてうれしい! これココに一連の流れについては書いてあるけど、家のテレビだと入り口付近でJOJさんがラミンを舞台に戻そうとしてるところ、やっぱり分かりにくい。大画面だとよく見えた。そもそも、最初の部分から撮れてるわけじゃないので、分かりにくいことには変わりないのだけど・・・ YouTubeの動画で見た時は、シエラが抱きつくところが入ってなくて、いきなり姫抱っこだったので、何だかナルシストっぽいなと思ったてた、実は・・・(笑) まぁ、俳優だからそういう部分はあるとは思うけれど・・・ でもラミン、カーテンコール全般的に控えめな印象。主役なのに一歩引いてるっていうか・・・ JOJさんに押し出されなかったら、そのまま帰るつもりっぽかったし(笑) で、コルムさんに連れ出されて挨拶してたら、シエラが後ろから抱きつき、姫抱っこの流れがすごく好き これ大画面で見れて良かった♪

はぁ・・・ BD版が劇場公開されることはないでしょうから、今回の試写会は貴重な体験! 本当に見れて良かった! 10月末にスカラ座で見て以来、心奪われっぱなし・・・ もう、何度も書いたけれど撮った映像全部見せてくれ! そして、編集させてっ!← バカ

『オペラ座の怪人25周年記念公演』Offocial site


コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema】『宇宙人ポール』

2011-12-25 02:25:18 | cinema
'11.12.18 『宇宙人ポール』@シネクイント

今はなきshowbiz countdown で紹介されててスゴイ見たかった! したコメで特別上映されて、行きたかったのだけど、気づいた時にはチケ完売 シネクイントで先行上映されるということで行ってきたー♪ ココにも書いたけど、シネクイントでは3人以上で来館し「宇宙人です」と名乗れば、1人1,000円で見られる"宇宙人割り"を実施中。ということで、もちろんコレを利用。気になるメンバーは、宇宙人mig、宇宙人tomoco、宇宙人maru♪

*ネタバレあり?

「コミコンに参加するため、イギリスからアメリカにやって来たグレアムとクライブ。2人はRV車をレンタルし、もう一つの目的であるUFOスポットを巡る旅に出る。何と、エリア51で宇宙人ポールにヒッチハイクされてしまう・・・」という話。これはバカ映画! ホメてます! バカ映画だと思って見に行ったので、そういう意味では満足なのだけど、期待が大き過ぎたかなぁ・・・ イヤ、おもしろかったのだけど、決め手に欠ける気がした。

うーん。自分もわりとオタク気質なので、2人がUFOスポットに嬉々とする感じはすごくよく分かって、おもしろかったりする。でも、いわゆるオタクとは違うので、着いて行けない部分もあり、その辺りが完全に笑モードでもなく、2人とどっぷり旅を堪能するまでにも至らず、中途半端になってしまった気がする。と、書くと全然ダメだったみたいだけど、そんなことはなく、それなりに楽しかったのは間違いない。実はこの日、明け方までblog更新したり、『オペラ座の怪人25周年記念公演』のBD見たりしてて、寝たの6時頃でほとんど寝てなくて、途中数回オチてしまった(笑) 寝不足ってこともあるけど、寝てしまったということは、やっぱり乗り切れなかったんだよねぇ・・・σ( ・´_`・ )。

宇宙人ポールというタイトルだし、オタク2人が宇宙人に翻弄されるということは知っていたので、ポールのキャラに期待大だったのだけど、思っていたよりも普通(笑) まぁ、普通こんな設定にはしないとは思うけれど、宇宙人としてありえないキャラにしたらという想定範囲内という気がする。このポールの声、実はセス・ローゲンだったらしい。エンド・クレジットでmigちゃんが気づいた。個人的にはそんなに思い入れのないセス・ローゲンだけど、知ってたらもう少し違う見方もあったかな・・・ 少し残念

オタク2人のサイモン・ペッグとニック・フロストはチラシによると、タランティーノやPJことピーター・ジャクソンにリスペクトされる迷コンビなのだとか・・・ タランティーノもPJもオタクだものね(笑) 不勉強ながら2人のことをよく知らなかったのも、乗り切れなかった理由かも。イヤ、何度も言うけどおもしろかったし、笑ったりもしたのだけど。2人のオタクぶりは良かった。あと、彼らを追う刑事2人のバカっぷりも。今、調べたらサイモン・ペッグは『ナルニア国物語 / アスラン王と魔法の島』、ニック・フロストは『キンキーブーツ』『ペネロピ』で見てたらしい! 全く覚えていない(笑) 『モンスター上司』のジェイソン・ペイトマンとグウィネス・パルトロウのお母さんブライス・ダナーも良かった。

意外に下ネタが多いのも個人的にちょっと・・・ イヤ、別に嫌いではないけど(笑) 途中泊まったモーテルの経営者の娘ルースとグレアムが恋に落ちるのだけど、このルースが狂信的なキリスト教徒だったのに、3人(?)と出会って自らを開放し過ぎてしまい、下品な言葉ばかり使うようになる。最初はおもしろかったのだけど、あんまりよく分からなかったりで、途中からはちょっとゲンナリ・・・

この、あんまりよく分からないというのが、全体的にネックだった気もする。下ネタや、オタクネタ、その他笑いのツボやセンスが日本人と微妙に違うというか・・・ もちろん、そんなに極端にズレてはいないので、笑える部分もあるし、笑わせどころであることも分かるのだけど、爆笑には至らずって感じが歯がゆい。まぁ、爆笑している方もいたので、あくまで個人的な感想。

あんまり分からなかったのは、おそらく最大のポイントである宇宙人ネタとか、SF映画とかのパロディ部分にもいえることで、それが分かるとより楽しめるんだと思う。分かったところも結構あったのだけど、覚えているのは『E.T』は、ポールの助言を受けて作られたというネタと、シガニー・ウィーヴァーの登場くらい。『E.T』のエピソードではスピルバーグが声の出演しているので、ファンの方はお楽しみに! 全体的には『E.T』をパロっているのだと思う。傷治したりするし、ラストの宇宙船のトコとかも。そういえば「離陸が遅くて気まずいだろ?」は笑った(笑)

(´ェ`)ン-・・ ちょっと期待が大き過ぎたというか・・・ でも多分、バカ映画ってホントはこういう作品なんだと思う。上手く言えないけど、分かる人には分かる。ハマる人にはハマる。そういう意味では正しいバカ映画。個人的に、今回はそこまでハマらなかったっていうだけ。

コミコン(←あんまり分かってない)好きな方、UFOオタク、SF映画オタクの方は楽しめると思う。サイモン・ペッグ & ニック・フロスト好きな方は是非!

そういえば、やたらとRV車にこだわってた気がするけど、何でだろう?

『宇宙人ポール』Official site


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【Googleのロゴ】ハッピーホリデー

2011-12-24 03:21:33 | Google's logo
毎度のGoogleのロゴがこんなことに!



ハッピーホリデーだそうです(笑)

ロゴをクリックすると「ホリデーシーズン」の検索画面にリンクする。
うーん(笑)

Happy Holiday



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema】『サラの鍵』(試写会)

2011-12-24 03:16:01 | cinema
'11.12.12 『サラの鍵』(試写会)@よみうりホール

これは見たかった! rose_chocolatさんのお誘いで行ってきたー★

*ネタバレありです!

「アメリカ人ジャーナリストのジュリアは取材中、フランス人の夫の祖母から譲り受けたパリのアパルトマンが、1942年に強制連行されたユダヤ人一家のものであったことを知る。一家の長女サラに興味を持ったジュリアは彼女について調査を始めるが・・・」という話。これは良かった。サラとジュリア、それぞれが抱える問題は、重く描こうと思えばいくらでも重く描ける。でも、そうはなっていない。ジュリアはジャーナリストだから、彼女の取材に立ち会っている感覚なので、生々しさがない。一方で、ジュリアの家族にも関係のあることなので、彼女がよりのめり込んでいく感じも分かる。そのさじ加減が絶妙。号泣してしまうことはなかったけれど、じんわり泣いてしまう。そんな映画。

見たいと思った理由は予告編が良かったから。強制連行される朝、サラは咄嗟に幼い弟を納戸に隠し鍵を閉める。弟はどうなったんだろう。サラはどうなるんだろうと気になった。良い結末ではない予感はした。普通に考えて無理だと思ったし・・・ でも、痩せた少女2人が麦畑を走る姿を見たら、もしかしたらと思ってしまう。実際に見てみたら、想像していた映画とはちょっと違っていたし、弟の件については読売新聞夕刊の映画紹介記事でネタバレしてしまったのだけど・・・ もしも少女が直ぐに戻れたのなら、少女は弟を守ったことになる。でも、弟を思ってしたことが、また別の悲劇を生んでしまう。とにかくサラが健気・・・ この時10歳だったサラには警官がやって来たことは、自分たちにとって良くないことで、弟を助けなければならないことは分かる。でも、彼らが誰で、何の目的でやって来て、自分たちはどこへ連れて行かれるのかは分かっていない。それが悲劇を生みもするけど、それゆえサラが真っ直ぐに突き進んで行ける。彼女の弟を助けたいという思いが本当に切ない。その思いと、彼女の利発さ、そして凛とした佇まいが周囲の人々の心を動かしていく。10歳の少女が収容所から逃れ、遠く離れたパリまで一人で行けるはずはないわけで、必ず誰か大人の助けがあったはず。サラの健気さに心打たれただけでなく、善良な人たちの罪悪感を刺激しているのも伝わってくる。その辺りも上手い。目を真っ直ぐに見つめて「私はサラ・スタルジンスキ」と握手を求められたら、普通の人間ならば心揺さぶられないわけはない。収容所の見張りも、老夫婦も命の危険をかえりみず、助けたくなる気持ちはすごく分かる。

ジュリアは一人娘を生んだ後、子供に恵まれず、不妊治療を受けた時期もあった。45歳になって妊娠が発覚。でも、夫は子供を望んでいない。自分の中にも迷いが生まれたんだと思う。そんな時、記者として記事にしようと考えていたユダヤ人迫害と、夫の家族とのつながりを知り一気にのめりこんで行く。サラはどうなったのか・・・ ジュリアが譲り受けたアパルトマンを入手した経緯を置いておいても、過去を探って欲しくないのは誰でも同じなのではないかと思う。でも、ジュリアが探ってくれないと、サラのその後は分からない(笑) ただ、ジュリアがサラにこだわった理由は、弟のことを含めてサラ自身に興味を持ったこともあると思うけれど、夫(自分)の家族に関わりがあったこともあるのだと思う。1942年当時10歳だったサラは、生きていればジュリアの祖母くらいの年齢だけど、ジュリアが追っている彼女は自分の娘より若いわけで・・・ しかも、自分の中にはまさに今新たな命が芽生えたばかりで、自ら葬ってしまうか心揺れている。その命とサラの運命を重ねたのかもしれない。

サラとジュリアの場面が交互に描かれるけれど、このリンクの仕方が見事。前述したけど、どちらも重く描こうと思えば、いくらでも重く描ける。でも、そうはしていない。ユダヤ人というだけで、収容所に送られ、両親と引き離されたサラの人生を、現代女性の抱える悩みを持つジュリアが追うことで、見ている側も共感できて、彼女たちのその後を知りたいと思ってしまう。それぞれのエピソードが押し付けがましくないので、見ていて辛くなり過ぎることはない。きっかけは1995年にシラク大統領が、フランス国家がユダヤ人迫害を行っていた事実を認めた演説を記事にしようとしたことだし、サラたちが連行されたヴェルディヴ(冬季競輪場)では、食事どころか水も与えられず、トイレにも行かせてもらえない。屋根があるとはいえ、真夏の屋外で5日間閉じ込められた。近隣には悪臭が漂っていたとの事実を知れば、憤りを感じるけれど、これはナチスやフランス政府を糾弾する映画ではなくて、あくまで一人の女性が、ある女性の人生を辿ることで、自らの人生を模索する話として描いている。だから、見ている側には少し逃げ道があって辛くなり過ぎない。サラもナチズムの犠牲者というより、弟を守ろうとして逆に彼の命を奪ってしまった心の傷を抱えた女性として描いている部分が大きい。でも、ヴェルディヴや収容所の劣悪な状況もきちんと描いているから、声高でなくてもその辺りのこともきちんと落ちてくる。個人的には声高に叫ばれるよりも、言葉の裏とか映像とかで、さり気なく伝えてくるタイプの方が好きなので・・・

ジュリアの調査は海を越えてアメリカへ。老夫婦に引き取られ、ジュリアの夫の祖父からの援助を受け、賢く美しく成長したサラ。心の傷は深く、聡明で思慮深いゆえに、幸せになることを拒否してしまう。老夫婦だけでなく、彼女が弟を隠した家の新しい主となったジュリアの夫の祖父が、彼女を援助したのは決して罪悪感だけではなく、彼女を愛したからだと思うけれど、聡明なサラはその両方を感じ取って辛くなってしまったのかもしれない。アメリカへと渡った彼女は名前を変え、知り合った男性と結婚し男の子を産む。サラは自分がユダヤ人であることを隠し続けた。ユダヤ人の子供であることが知れたら、息子の命が危ないと本気で考えていた。こういう、例えばユダヤ人虐殺600万人という数字の中に埋もれてしまう普通の人々に残った傷が、逆に胸に迫ってくる。どんな理由でも奪ってよい命はない。

ジュリアはサラの息子ウィリアムに行き着くけれど、彼は母親の過去を受け入れることが出来ず、拒否されてしまう。その気持ちも分かる気はする。ジュリアも彼が知らなかったとは思っていなかったのだから、仕方のないことではあるけれど・・・ その後、父親(サラの夫)から、ウィリアムに真実が語られるシーンは良かった。サラの取った行動については、いろいろ考えさせられた。幸せになって欲しかったけれど、彼女はそれを望んでいなかったのかも。悲しいけれど、それもまた彼女の人生だから・・・ 調査を終えたジュリアは人生を方向転換する。2年後すっかりシフトチェンジした後に場面は移るけれど、これは良かったと思う。見せたいのはそのゴタゴタではないから。見せたいのはラスト。ここについてはあえて伏せておく! 名前にまつわるエピソードが、ある人物の心を大きく揺さぶる。この人も2年間いろいろ向き合ってきたのでしょう。このラストが美しい。直接的ではなくても、命や人がつながっていくことって、こういうことなんだろうと思う。そして、それは辛く苦しいこともあるけど、素晴らしいことなんだと思った。

キャストが素晴らしい。サラのメリュジーヌ・マヤンスちゃんが素晴らしい。機転が利き賢いサラ。ガリガリに痩せた体が痛々しいのに、いつも凛としている。相手の目を真っ直ぐ見つめて「私はサラ・スタルジンスキ」と名乗る姿こそ、声高ではないこの映画の反ナチスというか、人間の尊厳を問うているのだと思う。その辺りを見事に体現していた。素晴らしい! ウィリアムのエイダン・クインも良かったし、老夫婦も良かった・・・ あと、サラの夫の人も。そして、クリスティン・スコット・トーマス! この映画を見たいと思った理由の1つ。45歳で妊娠、夫との溝、現実に悩みを抱えつつ、記者として、母として、一人の人間として、サラの人生を追うことにのめり込んで行く。そしてそこから自らの人生を転換させて行く。その、しなやかな強さを抑えた演技で見事に表現していた。人の人生に首を突っ込んでいくわけだから、うっとおしい人物になりかねないけど、そうはなっていない。それは、クリスティン・スコット・トーマスのおかげ。

紹介が遅れたけれど、本作はタチアナ・ド・ロネの「サラの鍵」の映画化。全世界で300万部を突破し、ノーベル平和賞受賞の劉暁波が獄中で読んだことでも有名なのだそう。原作は未読なので、どこまで忠実なのか不明。でも、"サラの鍵"というのは、弟を隠した納戸の鍵というだけではなく、関わった人たちの心や、人生も開いて行くってことを表しているのかなと思った。

大感動って感じではないけれど、じんわりと心に響いてきた。ラストは感涙 じっくり良質な映画を見たいという方にオススメ!

『サラの鍵』Offocial site


コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【nephews】Christmas Party ☆

2011-12-24 00:00:00 | nephews
おそよ☆寒ーい!今日はこれから弟宅でChristmas Party☆ Posted at 11:58 AM

甥っ子宅でChristmas Party☆おいしかったー☆甥っ子1号 & 2号の運動会とお遊戯会上映会楽しかった♪ http://t.co/QYA3dFQj #pikubo Posted at 03:59 PM



【甥っ子1号の作品】これは…?! http://t.co/NoIIA8qs #pikubo Posted at 06:43 PM



【甥っ子2号の作品】お腹からビー玉が出るよ♪ http://t.co/XhTPNNoW #pikubo Posted at 06:39 PM



・・・ ipod nano ・・・
実はずっと使ってなかったiPod nano 電池パックから発火する恐れがあるから修理するとのお知らせがあり、修理に出したら新しくなって戻ってきた(δ∀δ*) http://t.co/gYdb6feJ #pikubo Posted at 07:48 PM



RT @raminkarimloo: Christmas. Best time of year to give thanks and help to anyone who needs it. Sandwich for a homeless person instead o ... Posted at 08:15 PM

RT @raminkarimloo: Anything. Im sure we all help in ways we can. Much love and blessings. Looking forward to rejoining @lesmisofficial o ... Posted at 08:17 PM

http://twitter.com/maru_a_gogo


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【cinema】『オペラ座の怪人25周年記念公演 in ロンドン』(5回目)

2011-12-20 04:12:36 | cinema
'11.12.08 『オペラ座の怪人25周年記念公演 in ロンドン』@シネプレックス幕張

BDも購入したことだし、とりあえず様子を見て、いよいよ最終上映ってことになったら、また見に行こうかなと思っていた。そんな中、フォローさせていただいている「オペラ座の怪人」を愛する方のtweetを発見! どうやらシネプレックス幕張で見て来られたらしく、その音響のすばらしさを絶賛されてた。この方は、実際にRAHでの3公演を見てらして、映画館でも数回見ていらっしゃる。で、今回見たのは別モノであるとまでおっしゃっている! そこまで言われては行くしかないでしょう(笑) ということで、半休もらって行ってきたー☆

*ネタバレあり! 今回も長文です(o´ェ`o)ゞ

今回は音響について語ろうと思っているのだけど、どうかな・・・ 多分、また熱く語っちゃうことでしょう(笑)

とりあえず、今回含めて5回観たわけだけど会場の規模的には、スカラ座>品川プリンス>六本木ヒルズ≧幕張って感じかな・・・ 六ヒルと幕張は大きさ的には変わらない気もするけど、座席数は幕張の方が多い。今回も事前にネット予約。多分、より良い音を感じられる席ってあると思うけど、シャンデリア チカチカ暗転後にトイレダッシュするので、通路挟んだ右側の一番前にした。ここは3列分くらい後ろになっているので、最前列でもそこまで近くない。事前におトイレまでのシュミュレーションもバッチリ!(笑) 見るよっ!

Overtureでは音が遅いのがはっきり分かった!
音響が良いと聞いて行ったわけだから期待大だった。イメージとしては大音量で音の迫力があるのかなと・・・ ところが、冒頭のアールさんのSold!とか、セリフが朗々と響くなと思ったものの、Overtureのダーン!という出だしで、大ショックを受ける予定だったのに、アレ?来ない・・・(笑) それどころか遅い・・・ イヤ、実はイギリスと日本の方式が違うため、現在上映されているものは速度が遅く、半音下がって聴こえるというのは、twitterやネットでは有名な話なんだけど、実はあんまり気づいてなかった(笑) 今回、初めて実感できたのは、音響の良さゆえなのかも。最近、audio-technicaのヘッドフォンを買って、ほぼ毎日BDを大音量で見ている(笑) BDはこの辺りのズレも解消しているし、音も編集されているから、Overtureの迫力はスゴイので・・・

歌を聴くには良い音響! Insolent Boy!からビリビリきた!
で、Overtureでは正直アレ?と思った音響。実は歌を聴くということに関してとっても良かった! おそらく当日のクォリティーのまま録音できているんだと思うけど、それをどう再生できるかってことで違ってくるのかなと・・・ Think Of Meでのシエラの高音もキンキンせずに、やわらかく美しく聴こえた。別に、他の劇場でもキンキンしていたわけではないけど・・・ 女声は女性らしく優しく美しく、男声は男性らしく響いて聴こえる。でも、特に男声がいい気がした。ラミンとハドリー(*本来はヘイドリーではなくハドリーと発音するらしいので、今回から表記変更)はスゴイよく聴こえるようになった。特に低音がビリビリするくらい響いて迫力大。The MirrorのInsolent Boy!からビリビリしいてすごくイイ! そして全体的に言えることだけど、細かい歌の表現もきちんと拾っているので、より感情が伝わってくる。これ上手く言えないのが歯がゆいのだけど、例えばInsolent Boy!みたいなキメ部分以外でも、キャストたちはちゃんとお芝居として歌っているから、そういう部分もきちんと聴けると、より説得力があるし、その場面の意味も違ってくる。何より見ている側の感動が違う。どの部分って具体的に言えないのが辛いとこだけど・・・

Music Of The Nightは公開版もイイ!
公開版も良かったのだけど、tremulous and tender のトコちょっと上ずっちゃってたし、BD版の方が完成度は高かった。それは、今でも変わらないと思うけど、この音響で聴いてみると、前述したように細かい表現もちゃんと拾えているので、実はすごく丁寧に歌われていることが分かった。イヤ、雑に歌っていると思っていたわけではないのだけど(笑) 例えば、ラミンはSilently the senses , abandon their defences の後、正面を向かせようとクリスティーヌを手で誘導する時、小さくyouって言っている。これヘッドフォンで聴いていて気づいたけど、公開版でもちゃんと言っていて、これも拾えてる。他の劇場でも拾えているのかもしれないけど、少なくとも今までは気づかなかった。そういう部分も含めて、声の表現がきちんと伝わってきたので、クリスティーヌに対して自分の思いを伝えようとしているのが、より分かりやすくなってた。

アンマスクドのお怒りは公開版の方がいい!
これは前回記事でも書いたけど、絶対に公開版の方がいい! ここ既に歌ってなくてガンガンに怒っていて、もうシューシュー言っちゃってる(笑) BDでは音声差し替えていて、歌っているバージョンになっているけど、ガンガンに怒っている映像と合ってなくて変。しかも、直後の Stranger Than You Dream It は、そのままだからつながりも変。前述したとおり音がいいので、息遣いとかもそのまま聴こえるから、このガンガンお怒りがスゴイ迫力! ファントムの悲しさを表す場面でもあるけど、彼は殺人者でもあるわけで、意外にキレやすい面もある。ここでガンガンに怒っている方が説得力がある。ラミンのStranger Than You Dream It は、とっても傷ついてしまっていて、クリスティーヌを怯えさせてしまったことに対しても、さらに傷ついてしまっていることが伝わってくるので、この時点で泣いてしまった。何度も見たけど、ここで泣いてしまったのは初めて。それはこの音響のおかげだと思う。

Wishing You Were Somehow Here Againがイイ!
初めて見た時ホントにビックリしたWishing You Were Somehow Here Again。この曲クリスティーヌの見せ場なわりに、今までほとんど印象に残っていない。でも、シエラのコレ素晴らしかった。でも正直、回を重ねるとちょっと力が入りすぎじゃないかなと思ったりもした。最後の絶唱ばかりが印象に残ってしまい、ちょっと強すぎる気がしていた。でも、今回見たら、最初の方ってわりと切々と歌っていることが判明。しかも細かい感情の揺れがきちんと表現されているから、絶唱の前の時点で思いがちゃんと伝わっている。で、絶唱だから、そりゃ終わった瞬間ブラボーってなるわ(笑) ホント良かった!

Wandering Childはmyがアップ!(←意味不明(笑))
大好きなWandering Childの場面はBD版だとカットが増えて、3人の関係や感情がより伝わって分かりやすくなったけど、その分忙しくなった気もする。まぁ、これも好みだけど。逆に、例えば公開版だとAll I Ask Of You(Reprise) の悲しみが怒りに変わる瞬間が、引きの映像になってしまっているので、せっかくの表情の変化が見られないなどと、痛し痒し・・・ まぁ、全部の要望が満たされることがないのは仕方のないことだけれど・・・ ちなみに、All I Ask Of You(Reprise)の大好きな Phantom asked of you!もビリビリしていて良かった! で、話を戻すと大好きな Wandering Child のシーン。特に大好きな yearning for my guidance の"my"のトコ(詳しくはココ)公開版はすごいアップだった! この画いいなぁ・・・ ここの音も良かったし!

Point Of No Returnがイイ!
Point Of No Returnイイ! 大迫力! 特に低音がよく響くのでファントムの部分がイイ! クリスティーヌのパートもわりと低いし。The game we’ve played till now are at an endの、at an end がすごく(・∀・)イイ!! ここの伸びと高音の美しさがスゴイ! ここの声キンとしてて好き! 声の圧迫がスゴイ。あと what warm unspoken secrets will we learn の、what warm unspokenのトコ! ここもキンキンしててイイ! ここの曲の表現もいい。しかもあの手の動き! そりゃクリスティーヌもああなるよ(笑) PONRはクリスティーヌからの、その時(あえてボカします)の歌だと思っていて、それはここのシエラが超絶に上手かったから。今まで見たクリスティーヌは迫力不足だったけど、この時のシエラの表情は役になり切っているクリスティーヌで、普段のクリスティーヌとは全然違う。妖艶で、ものすごく誘惑してきて、ドン・ファン(ファントム)に対して、絶対的に優位に立っている。でも、決して声を張り上げて歌っているわけじゃない。最初の past the point of no return のトコなんて、全然力入ってない。でも、ちゃんと声が聴こえていて、しかもアミンタがドン・ファンを誘惑している駆け引きがちゃんと伝わる。これはスゴイ。この辺りの声の表現もハッキリ分かった。だけど、今回ラミンの歌唱の細かい表現がちゃんと伝わってきて、すごく命令口調だけど、ドキドキしている感じがして、すごく切なかった。で、大好きなクリスティーヌ後ろから抱く → ファントム手を伸ばす → ガシッ → 左 → 右 → 両腕バーン で泣いてしまった。この直後、クリスティーヌは逃げようとしてファントムにつかまるわけだけど、その瞬間シエラはクリスティーヌの顔になっている! スゴイよシエラ! で、この直後の the bridge is cross , so stand and watch it burn の、ラミンのstand!が切なくてイイ! これは必聴! ものすごい切羽詰ってる・・・ ここはBD版もそのままではあるけど、音響のいい映画館で、大音量で聴きたいところ。マニアックだけどWhy So Silent の Remember とかも(笑)

Down Once Moreは相変わらずスゴイ!
ここは相変わらずスゴイ! BD版はそのまま入っていると思う。No compassion anywhere のcompassion で、ものすごくツバ飛んでて、シエラの顔にかかっているけど、シエラは動じず、怯えた演技を続けている。まぁ、当たり前なんだけど(笑) この日はPONRの両腕ガシッから泣いていたので、ここも泣きながら見ていたけど、いつもの泣きポイント Christine , why?!の絶叫でさらに泣く。゚(PД`q。)゚。

The Final Lair について熱く語りたい(笑)
ここ、BD版と同じなのかな・・・ なんか全体的に全然別モノに見えたんだけど・・・ でも、ラウルの首にパンジャブ・ラッソーを掛けてから、except perhaps Christine のトコの、階段の飛び降り方が同じなので、同じ公開版なんだと思うけど・・・ とにかくラミンの歌唱が全体的にすごくダークだった。大好きなturn around の絶叫も、もっと迫力があって怖かった。ラウルが来たことに気づいてからの Sir , this is indeed an paralleled delight とかスゴイ意地悪かったし、ファントム派の自分としても若干引くくらい(笑) でも、本来のファントム像としてはこれでいいような気もする。続くクリスティーヌ首絞めも、生きるためとはいえ殺人者の顔を持つファントムとしての、キレやすさというか、何をするか分からない怖さを表していると思うので。事実、首を絞めていることに気づいて自分でもビックリしちゃってたし・・・

ラウル登場からの3人は何度見ても超絶に上手い。ラミンの the world showed no compassion to me! がすごくて、そうだよね そうだよねと思っていると、怒ったので手に力が入ってしまい、首を絞められているクリスティーヌが瀕死状態に! このシエラの演技もすごいし、何よりその直後のハドリーの Let me see her!が上手い! 直訳すれば彼女に会わせろ! だけど、ハドリーはここで瀕死のクリスティーヌを見ているわけで、彼女が死んじゃう!と思いながら歌っているので、ファントムが気づいて慌てて手を離すという流れになっている。もちろん、そういう演出になっているからだろうけれど、この3人がホントに上手いから、すごくリアル。解放されたシエラの息遣いや表情もスゴイ!

シエラはずっと素晴らしかったけど、この場面は本当にスゴイ! 今まで見てきたクリスティーヌは本当に弱かった・・・ でも、力強いってことじゃない。あんなに怒っていても可憐さや品の良さというような、クリスティーヌらしさを失っていない。ちゃんと歌っているし音も外さないのに、すごく怒っているし、悲しんでいるし、追い詰められていることが、しっかりと伝わってくる。イヤ、プロなら当然だと思うけれど、歌うだけで精一杯という人多かったので・・・ クリスティーヌは可憐で夢見がちな少女だけど、これだけ感情あらわにしても大丈夫なんだよ。まぁでも、下手にやるとギャーギャー言っているだけの人になっちゃうから、やっぱりこれはシエラが超絶に上手いのでしょう。

今回じっくり見てみると、ラミンは結構首振り演技をしている。クリスティーヌに this haunted face holds no horror for me now って言われるトコとか、そんなこと言われても無駄だからみたいな感じで首振っている。それが、とっても効果的。 I gave my mind blindly って言われた後、ラミンはblindlyってつぶやいている。これはちょっと傷ついちゃったのかな・・・ でも、ファントムの中でも葛藤があって、クリスティーヌと見つめ合うシーンでは、2人の息遣いがスゴイ。顔が近いからお互いのマイクが拾っているかも。シエラの息遣いがホントニにスゴイ! 本当に追い詰められている。ファントムももう You try my patience make your choice!って、言っちゃってるけど、その後呆然としちゃってる感じもスゴイ。もう、自分が選ばれないのは分かってるんだと思う。でも、言わずにはいられない。何度もしつこいけど point of no return と超えちゃったから・・・ 切ない

で、キスシーンは本当に毎回号泣。ここの Angel Of Music のリプライズがものすごく切ない。思えばこの曲、Wandering Childとかいろんな所でリプライズされているけど、ホント2人を切なく表現している。クリスティーヌの父親と音楽の天使ファントムを象徴するようなヴァイオリンが印象的。BD版では消されているけど、ここキスの音とか拾っててリアル。これに関しては好みの問題かな・・・ うーん。ライヴ感で言えば、あっていいように思う。それだけ本気で演じているわけだから。ただ、MOTN、PONRで力説したのと矛盾するけど、このシーンは生々しくない方がいい気もする・・・

で、この後、ラウルを救出してからのラミンのよろよろ演技で毎回さらに号泣 forget all this とか、Take the boat とか指示しているけど、足元がよろよろしちゃって、オルガンにすがってしゃがみこんじゃう。で、Go now! Go now and leave me!で、階段に倒れこんで絶叫・・・ その後、泣き声も聴こえる。これは泣かずにはいられないでしょう。こんなに打ちひしがれちゃっている人を前にして、ポップコーンなんて食べてる場合かと! 食べてないけど(笑)

で、クリスティーヌ戻る → 一瞬期待 → 指輪見る → 諦め → Christine , I love you はやっぱり公開版の方が好き! 諦めのトコまで左からラミン中心に撮っていて、一回正面に切り替わるので、2人が横から映る。で、その時のラミンの佇まいが・・・ 膝とか力抜けちゃってる・・・ で、もう一度左からの映像に切り替わって、Christine , I love you・・・ このときのラミンの表情が素晴らしい! で、途中からクリスティーヌの手を包むラミンの手がアップになる。ココ! 赤い死でクリスティーヌを呼ぶラミンの手のアップを入れるほど、ファントムの手にこだわっていたBD版が、ここ外してしまうとは・・・ この大きな手にクリスティーヌは操られていたし、包まれていたんだから、これは入れないと!

その後、去り行くクリスティーヌが一度振り返った時の、ラミンのうなずきは公開版にもあった。後ろからの映像なので、ちょっと分かりにくいけど、この映像もいいなぁ・・・ say you'll はBD版のカットの方がいいかな・・・ You alone can make my song take flight からの音も良かった。低音がよく響くし、高音部もキレイ。

はぁ、ものすごい感動してしまった。まず音が良いこと! これは本当にキャスト達の細かい表現がしっかり再現できていた。それは全キャストに言えることだけど、やっぱり主役3人の演技がより際立ったのがよかった。特に男声の低い音がより拾えていた気がするので、今まで一本調子に聴こえていたトコも、ちゃんと感情表現していることが伝わって、より感動できた。ハコが小さい分、画面により集中できたのも良かったと思う。品川とかの大画面の迫力っていうのもあるけど、小さいハコでじっくり見るのもいいかも。そんなわけで、かなり入り込んで見たので、大感動! 劇場で5回、BDで何度も見てるのに、まだ発見があって、こんなに感動できるなんてスゴイ。この映像欲しい! っていうか、3公演分全部見せて欲しい!(笑) カテコでもずっと涙が止まらなくて、ALWのスピーチのトコで、ラストの3人を思い出して泣いたりしてた(笑)

はぁ、もう何度でも言う! 今年一番感動した!

『オペラ座の怪人25周年記念公演』Official site


コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする