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【cinema】『エターナル・サンシャイン』

2005-03-27 16:00:17 | cinema

'05.03.26 Qちゃん&poppoと『エターナル・サンシャイン』を見に行く。

 



新宿松竹会館で18:40~の回を見ることにして適当に集合。TIMES SQUAREのHANDSや紀伊国屋でブラブラしてpoppoと合流。poppoはシルバーのスニーカーで登場。スゲエ。(´;゚;ё;゚;) Qちゃんギリギリ合流。



カウフマン脚本の『マルコビッチの穴』面白かった。マルコビッチっていうのが絶妙。期待大で見る。おもしろかった☆ 別れた恋人の記憶を消す話。記憶を消していくたびに甦る楽しかった思い出に心が揺れてしまう。っていかにもラブストーリーっぽいけど普通の恋愛映画ではない。記憶を辿るので時間軸は当然逆回転。
その度にケイト・ウィンスレットの髪の色が変わるのでそんなに混乱しない。この髪の色が素敵☆ 一番好きだったのは赤。全部に名前がついてて面白かった。

 

エキセントリックな性格のクレメンタインと内向的なジョエル。ケンカの絶えない時期から出会いまでどんどん遡る。ケンカばかりの時期なんてとっても「分かる」って感じ・・・。多分ゴンドリー&カウフマンが見せたかったのは記憶を消去していく段階での2人の逃避行。いわゆる恋愛映画を見に来た人は?って感じかも。この辺の場面はCGをほとんど使わずアナログに撮ったんだそう。それがいい感じ。マルコビッチになれる穴にはかなわないけど、この辺の演出やアイテムもものすごく面白かった。ありえない発想でおバカに見えるけど、実は切ない感じがとてもいい。



ジム・キャリーは過剰演技が好きではなかった。でもこの映画では徹底的に抑えられてて内向的な中年男になっていた。記憶のシーンではちょっと過剰演技が見受けられたけどまぁよし。どうやらミッシェル・ゴンドリーは彼がアドリブを始めると撮影を止めちゃってたそう(笑) いつもどおりだったらぶち壊しだと思う。マルコビッチのジョン・キューザックやマルコビッチもそうだったけどトラウマを抱える内向的な男っていう役だからね。



この発想、実はゴンドリーと友人との何気ない会話から生まれたらしい。友人は芸術家だそう。どんな恋愛体験をお持ちなのだろうかと興味アリ☆



『エターナル・サンシャイン』オフィシャルHP

 

ネタバレ!



結局カウフマン&ゴンドリーが本当に言いたかったことは、キルスティン・ダンストが演じるラクーナ社の受付譲と医師の不倫の果てに彼女の記憶が消去されたというエピソードで語られる。不倫を清算するために彼女は記憶消去を選ぶ。でも彼女はまた医師に惹かれている。彼女の最初の登場シーンからも明らかで、無意識に自分を愛してくれる同僚に心を向けようとしているようだけど、やはり医師に惹かれてしまう。



消したいほどの記憶っていうのはその人の心を強く占めてた記憶なわけで、たとえ医学的にそれを消去できたとしても深層心理とかスピリチュアルな部分までは操作できないっていうことなのだと思う。人が惹かれあうというのも理屈ではないのだということも。切ないけど真理だと思う。



ジョエルの記憶消去作業中に彼が反発するとクレメンタインが現れて2人で逃避行するというのも、けしてジョエルの一方通行ではないのだろうと思う。だからこそ2人はまた出会うわけだし・・・。冒頭の場面に戻ってすべてがつながるのはすごく良かったな。

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【cinema】『FESTIVAL EXPRESS』

2005-03-27 15:01:51 | cinema

'05.03.25 Sと『FESTIVAL EXPRESS』を見に行く。

 



レイトなので21:20から。気になってたスープカレー「心」で腹ごしらえしてから行こうと計画。2人とも仕事が終わらなくてギリギリ。でも行く! 北海道が本店の有名店。辛さは100段階(!)から選べる。私は季節の野菜カレーの1番、Sはラムカレーの3番をオーダー。カレーというよりスープだ。辛いの苦手の私は1番にしてしまったけどこれだとカレーらしさがあんまりないかも・・・。Sの3番を味見。ちょうどいい感じ。おいしい☆



かなりギリギリだったので大急ぎで移動(汗) なんとか間に合った。結構混んでて割と前の方。Sがハイネケンを買ってくれたので飲みながら見る。ROCKはお酒だね。

 

1970年に列車を借り切ってミュージシャンをのせカナダを横断しながら各地で行ったフェスの記録映画。リアル世代ではないので正直ジャニスとTHE BANDぐらいしかグッとこなかったけど、フェスや列車内でミュージシャンたちが泥酔したりラリったりしながらセッションしてるシーンは楽しかった。まさに'70年代って感じ。よく知らんが・・・。

 

ただキレイにまとめすぎな気もしたり。確かにチケもないのにタダで見せろと暴れる若者たちと警官の衝突なんかが各地であったみたいで、そのシーンなんかは考えさせられたし、それについてお互いの意見をぶつけ合うミュージシャンたちのシーンなんかは良かったと思うけど。赤裸々なのはそこだけみたいな感じ。別に全部赤裸々に見せられても興ざめするだろうし、そんなトコまで見たくなかったなんて言ったりするんだろうけど(笑)

 

オフィシャルによると当時のゴタゴタでフィルムがかなりバラバラになっていたのをつなぎ合わせたのだそう。そういうことを考えるとこんな感じなのかなぁなんて思ったりもする。



この企画から2ヵ月後に亡くなったジャニスがすごく楽しそうにはしゃいでたってことは本人たちには楽しかったんだろうな。セッションのシーンはすごく楽しそうだったし、見てて楽しかった。後半ジェリー・ガルシアが喜々として別のバンドに飛び入りしてたりする姿も印象的。



『FESTIVAL EXPRESS』オフィシャルサイト

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【art】「エミール・ガレ展」鑑賞@江戸東京博物館

2005-03-12 00:08:46 | art

'05.03.10 「エミール・ガレ展」鑑賞@江戸東京博物館

 

 


今週は芸術週間。ガレ大好き。今回はガラス作品以外にも陶器や家具も展示されている。陶器を見るのは初めてだけどそんなに惹かれなかった。家具も初めて。植物をモチーフに寄木細工で装飾されていて全体の形も曲線を多用したデザイン。まさにアール・ヌーヴォーですごく好き。



やっぱりガラスは素晴らしい。形、デザイン、装飾、色すべて大胆かつ繊細。ガレは植物学者でもあるので、植物や昆虫などのモチーフは細部まできちんと表現されている。これがガラスであるということがすごい。北斎の鯉をそのまま再現したものもあった。日本の絵画にかなり影響を受けたらしい。

 

彼に影響を与えたのが高島北海。北海を通して墨絵を知り黒のガラスシリーズを作った。墨絵の濃淡のつけ方などをグラデーションとして表現している。同じ黒でも微妙な色の違い。部屋に飾るのに黒は重い気もするけど作品としては素晴らしい。北海の猫絵と花の絵が展示してあった。これが素晴らしい。アール・ヌーヴォーや印象派の作品には日本の影響を受けたものが多い。

 

個人的に日本画は大好き。特に川合玉堂や鏑木清方の繊細で清々しい絵に惹かれる。北海の絵もそんな感じ。浮世絵の構図の大胆さも見事。根底に日本の影響があるからこそ惹かれるのだと再確認。



ガレは精力的な人だったらしく。有名なドレフュス事件の判決を不服として抗議の意味をこめた花器を作っただけではなく擁護する活動もしたらしい。第一次世界大戦後ドイツにフランスの一部が占領されると、その地方を象徴する花をモチーフにした花器を作った。

 

芸術家はガレに限らず何かしらの感情を作品に込めるのだとは思う。たとえ無意識でも。そういう謎解きが分かって見ると感慨深い。もちろんそういう作品は意味がわからなくても心を打つのだと思うけど。大好きな番組「美の巨人たち」で紹介されていた「手」の力強さに感動。



江戸東京博物館 エミール・ガレ展 サイト
テレビ東京 美の巨人たち エミール・ガレ「手」

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【art】「チャールズ&レイ・イームズ展」鑑賞@大丸ミュージアム

2005-03-11 23:46:32 | art

'05.03.09 チャールズ&レイ・イームズ展@大丸ミュージアム

 



イスなどの家具はもちろん2人の学生時代の作品や走り書きのメモまでスペースのわりには充実。展示の仕方もかっこよかった。



イームズといえばイス。有名なオーガニックチェアのムダのないデザインにほれぼれ。LCWを分解してパーツが展示してあった。チャールズが目指した量産化のためによく考えられているのが分かる。

 

ラウンジチェア&オットマンが素敵☆ 欲しい。これはハーマン・ミラー社で購入可能。高いけど(涙)

 

どれもデザインはあくまでシンプル。駅のホームのイス。 あれの元になっているシェルチェアが20脚ぐらい重ねて展示されてた。素敵☆

 

ある人によると「機能性、座り心地、デザインすべてを追求するとイームズのデザインになってしまう」のだそう。つまり完成されてしまっているということ。削るところも足すところもない。好きっていうだけで知識もないけどやっぱり惹かれるものにはワケがあるんだな。



印象的なのが2人の集めていたリボンやオモチャ(ひきだしにギッシリ詰まって展示!) 別のコーナーには2人の撮った大量のスライド。あらゆるモノに興味を持つことが良い発想を生むのだと思う。興味がない人にとってガラクタにしか見えなくても、ある人にとってはインスピレーションの源だったり。それが個性。自分もいわゆるガラクタに目が行くタイプ。ジャンクなモノをおもしろいと感じられる人生の方が楽しいと勝手に思っている。



日本が好きだったらしい。チャップリンを招いてのお茶会は余興としても、有名なイームズハウスにも日本の影響が感じられる。畳の部屋はもちろんそれ以外の場所にもそこはかとなく感じる。ストレージ・ユニットにも日本を感じる。一見モンドリアンだけど。何となく・・・。



短編映像「パワーズ・オブ・テン」も面白かった。時間がなくてじっくり見れなかったのが残念。


レイのテキスタイル・デザインも素敵☆ 実現されなかったけど友人の映画監督ビリー・ワイルダー邸が完成してたら斬新で素敵だったろう(遠い目)



大丸ミュージアムHP

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【cinema】『エメラルド・カウボーイ』

2005-03-03 00:50:22 | cinema

'05.03.02 Tと『エメラルド・カウボーイ』鑑賞。

 



偶然にも監督舞台挨拶があった。監督ってこの映画の主人公でもある早田英士さん。鑑賞前にロビーで待機中の早田氏を発見! パンフを購入してサインを頂く、アンデスの孤高の冒険家とのこと。小柄で華奢なのにパワーがあり気さくな方だった。

 



しかしすごい国だ。コロンビア人と飲んだことがあるけどこんな国からやって来たんだね。コロンビアが情勢不安なことは知ってたけど、でもスゴイ。とにかくすぐ銃乱射だし。

 

当初は普通に映画化しようとしてハリウッドから日系俳優やスタッフも呼んだけど、あまりの情勢不安ぶりに帰ってしまい、やむなくアクション・ドキュメンタリーと題し本人が主演することになったのは有名な(?)話。若い頃はコロンビア人俳優が演じているというのもすごい。

 

だから映画としてはどうだろう?ってところは確かにある。だってどう見てもコロンビア人なのに「この東洋人」って言われても(笑) でも時にすごくキレイな映像とかあって早田氏の美意識も感じられたりもする。奥さんとデートする湖すごくキレイ。エメラルド鉱山のあたりも無法地帯だから早田氏だからこそ撮影できたそうで貴重映像。ちなみに銃はすべて本物を使用。



現在はエメラルド採掘から取引までの流通を握っているけど、最初は採掘現場へ行き原石を買い付けてくるエスメラルデーロとしてスタート。女性エスメラルデーロに手ほどきを受けるんだけどこの人がカッコイイ☆ 演じている早田氏の娘さんがカッコイイこともあるけど。実際このとおりならかなりカッコイイな。

 

私がエメラルド流通に関して知識皆無なせいもあるけど映画を見ても仕組みはよく分からない。その辺がちょっと残念な気もするけど表に出せない部分もあるんだろう。それか思っているほど複雑じゃないのかも? そんな気もする(汗)

 

早田氏に殺人未遂の嫌疑がかけられるけど、ゲリラとの銃撃戦で何人も死傷者出てるのはお咎めなしか?とか思うし。まぁできないから無法地帯なんだろうけど。一見の価値アリ。すごい人生だ。



THE DUBLINERS' CAFE&PUBでGUINNESSとマッシュルームフライで打ち上げ☆



『エメラルド・カウボーイ』公式サイト

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【cinema】『マシニスト』

2005-03-01 00:40:59 | cinema

'05.02.26 『マシニスト』鑑賞会。

 

 

Sちゃん、Mr.Q、poppoと鑑賞会開催。



遅刻した(汗) 急いでシネクイントへ。事前にQちゃんからMyまくら持参で\1,000で見れるらしいけどどうする?との連絡があり。それは持って行こうってことでお昼寝枕持参。Qちゃんには疎開者のイメージで枕背負ってきてとお願いしたけどMac買ったときのビニール袋に2個入れて持ってきた(笑)

 



極度の不眠症ですでに365日眠っていない機械工(マシニスト)トレバーの前にアイバンと名乗る同僚が現れてから奇妙な事件が起き始める。しかも皆アイバンは存在しないと言う。という話。

 

あらすじで何となく想像ついたからオチとしては新しくはない。ただ全部の伏線が1本に繋がった時に絶妙だなと思った。後から答え合わせ的に考えてみても面白くて良く出来ている。単純にトレバーが掃除してたシーンですら「だからなのね」と納得。

 

画がいい。不眠症になると視界が緑がかるんだそうで、画面もそんな感じの色合いになっている。緑というより青っぽかった気がしたけど。LAが舞台だけどバルセロナ郊外で撮影されている。ハリウッドで資金が調達できなかったのが理由だそうだけど、監督本人も言ってるとおりそれが不思議な演出効果を生んでいる。どこか不思議な雰囲気が画に漂っている。

 

この監督の『セッション9』も画の不気味さというか落ち着かないとうか不安な感じが良かった覚えがある。この作品も不安定な感じがすごい。



不安の最大要因はクリスチャン・ベイルの激痩せぶり。183cm(だったか?)あるらしいけど映画の中では50kg近くまで体重が落ちる設定。30kg減量したそうでまさに骨と皮!誰だか分からない・・・。

 

一般的に過度の外見アプローチをすると体当たりの演技って誉める傾向にあるけど、個人的には俳優として当然じゃないかと思うからそれだけで演技評価(エラそう)を上げることはしない。でもこの激痩せぶりは「よくぞやってくれた」という感じ。

 

監督はCGを考えてたみたいだけどCGの映像では感じられない不気味さが出たと思う。もちろん演技も良かったんだけど本人自体が苦しそうっていうのは見てる方にはかなりの効果。ここまで外見アプローチがすさまじいと納得するしかないという感じ。娼婦役のジェニファー・ジェイソン・リーも好演。



『マシニスト』公式サイト

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