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【art】特別展 「桃山ー天下人の100年」鑑賞@東京国立博物館平成館

2020-11-24 23:33:28 | art

【art】特別展「桃山ー天下人の100年」鑑賞@東京国立博物館平成館

 

 

今年楽しみにしていた企画展の1つ。コロナ禍で開催中止や延期になる企画展も多く、とても心配していたけど無事開催された😌 とはいえ、在宅勤務などの兼ね合いで、なかなか行けず💦 やっと日時指定チケット購入して行ってきた。

 

桃山時代の日本美術に焦点を当てる企画展。歴史的には1573年の室町幕府滅亡から1603年江戸幕府開府までの30年間を安土桃山時代(Wikipedia)としているけれど、美術的には室町時代から始まっていたし、江戸時代まで続いていたということで、今回は1530~1630年までの100年間の作品を展示。前期・後期で一部入替はあるものの、集めに集めて231点! 期待大🤩

 

 

 

これはすごかった! Tweetにもあるとおり、例えば前期で終了してしまったけど狩野永徳(Wikipedia)の「洛中洛外図屏風(上杉家本)」などそれだけで展覧会の目玉となりうるような作品が、これでもかと展示されているわけです。もうニヤニヤが止まらない!

 

ちょっと画像が見つからなかったのだけど、豊臣秀吉(Wikipedia)筆「消息、五さ宛」は、なんと小田原攻め(Wikipedia)の陣中から、北政所の侍女である五さに宛ててしたためたもの。すごくないですか 小田原攻めの陣中だよ! と大興奮😤

 

その並びには、徳川家康(Wikipedia)筆「消息 ちよほ宛」が並ぶ。ちよほは千姫の侍女なのだけど、実は孫の千姫に宛てた手紙。夫である豊臣秀頼を亡くした千姫を慰めているのだそう。自分で滅ぼしておいてなんだよ🤨とも思うけれど、やっぱりスゴイ。そして、秀吉の手紙と並んで展示されているというのも感慨深い。

 

 

狩野永徳「唐獅子図屏風」

 

目玉だらけの今展の中でも、一番の目玉はやはり狩野永徳の「唐獅子図屏風」でしょう。縦が2m20cm超えという大作で、獅子の親子が描かれている。狩野派の特徴である金地が2頭の獅子を浮かび上がらせている。以前、見たことがあるけど、やっぱりこれは大迫力で素晴らしい。

 

長谷川等伯「松林図屏風」

 

並んで展示されているのが、長谷川等伯(Wikipedia)「松林図屏風」 ド派手な「唐獅子図屏風」に対して、こちらは白地に余白をタップリとって、墨の濃淡のみで描かれた作品。巨大な絵師軍団狩野派に勝負を挑んだ長谷川等伯が、自分以上と見込んだ息子久蔵の死という悲劇を経て描いた作品。

 

お互いが最大のライバルと認めていたであろう2人の、代表作が並んで見れるのは感慨深い。「唐獅子図屏風」が動とすれば、「松林図屏風」は静。でも、どちらも圧倒的。語彙力不足でもどかしいけど、とにかく圧巻。どちらも素晴らしく優劣はつけられない。つける必要はないけれど😌

 

長谷川等伯「楓図壁貼付」

 

実は今回、事前に「ぶらぶら美術・博物館」で予習してから鑑賞した。せっかく見たので番組の記事も書きたかったのだけど、録画を見たのも前日で時間もないので、ここに書き加えておく。

 

で、番組内で紹介されていた作品の中で一番見たかったのが今作、長谷川等伯の「楓図壁貼付」で、実は前期は「唐獅子図屏風」の展示スペースに、狩野永徳の「檜図屏風」が展示されており、今作と競演していた。残念ながら「檜図屏風」は入替になってしまい、実物を見ていないので比較はできない。でも、とても素晴らしかった。

 

番組メモ

狩野永徳は既に亡くなっていた。今でいう過労死ではないかと思われる。今作は、豊臣秀吉が息子鶴松を弔うために建立した祥雲寺(現智積院)の壁画を、長谷川等伯に描かせたもの。この時点で秀吉にとっては祥雲寺の壁画は一番大切なものだったと思われる。実際はもっとカラフルだったはず、美しい世界=浄土を描こうとしたのではないか。

 

金地に張り出した枝というのは、狩野派が得意とした構図。これだけ派手な手法で描いているにもかかわらず、静けさが感じられる穏やかさ。「松林図屏風」が描かれた年代は諸説あるようだけれど、今作と同時期に描かれたらしい。今作を描いたのは1592年で、その頃には久蔵を亡くしていたので、やはり「松林図屏風」のような、内に秘めた慟哭と、それを封じ込めた穏やかさが感じられる。鶴松を弔うための壁画だけど、久蔵を弔いながら描いたのかもしれない。勝手な想像だけど😅

 

かなり興奮気味でTweetしたのだけど、とにかく作品数が多くお宝ばかりなので、全然しぼれなくて作品についてほとんど触れていない💦 ということで、自分的に気になった作品を少し載せておく😌

 

岩佐又兵衛「洛中洛外図屏風(舟木家本)」

 

岩佐又兵衛(Wikipedia)「洛中洛外図屏風(舟木家本)」は、以前見たことがあり、さらに東京国立博物館のミュージアムシアターで解説動画も見た(記事はコチラ) とにかく、びっしりと描かれた人物たちが興味深いし、当時の京都の街並みなどもおもしろい。そして! なによりこの舟木家本の見どころは、左隻の一番左端に描かれた一条戻橋にいる子供が、作者である岩佐又兵衛なのではないかと言われていること。荒木村重の息子である岩佐又兵衛は波乱に満ちた少年時代を過ごした。家族と思われる人物たちと一緒の姿を描いているというのは、失われた家族への思いなのかな😢 と、興味深く見た。

 

「銀箔置白糸威具足」

 

この「銀箔置白糸威具足」は、松平忠直(Wikipedia)の鎧で、なんと関ヶ原の戦い(Wikipedia)で着用したものなのだそう! すごくないですか? 関ケ原でこれ着て戦ったんだよ!😲 日本史は好きだけど、特別歴女ってわけじゃない。でも、やっぱり感動するわ🥺

 

さて、せっかく「ぶらぶら美術・博物館」見てメモ取ったので、番組で取り上げられた作品の中で、見てきたものを載せておく😌

 

「泰西王侯騎馬図屏風」

 

番組メモ

「泰西王侯騎馬図屏風」は会津若松のお城にあった。日本人の画家が小さな挿絵を基に製作。キリスト教の神父が指導して描かせた。描かれているのは、右隻:左 モスクワ大公 右 タタール王、左隻:左 神聖ローマ皇帝 右 ルドルフ2世。武将たちが西洋の武将を見て喜んだ。宗教画ではないので残った。桃山時代の描き方。バランス感覚がない。物を大きく描く、力の時代。

 

「一の谷馬藺兜」

 

番組メモ

「一の谷馬藺兜」は豊臣秀吉愛用の兜。鉢の部分が絶壁のようの形の兜が流行った。源義経の鵯越を思わせて縁起がいい。馬藺というのはアヤメ科の植物。後ろの扇状のものは本来は銀色だった。29本。竹製? 実は向かって左下が一本無くなっている。人より目立たないといけない。俺様の時代。

 

狩野山雪「松鷹図襖 壁貼付」

 

番組メモ

「松鷹図襖 壁貼付」は二条城の障壁画で、以前は狩野探幽作と言われていた。現在は、狩野山楽(Wikipedia)の作品と言われているのだそう。狩野山楽は狩野永徳の代わりに東福寺の天井画を完成させた人物。徳川幕府の時代になって、狩野派は江戸に移ったが、山楽は京都に残り京狩野を形作る。今作の幹の太さは永徳のスタイルで、全体的に桃山のデザイン。乱暴ではないが、迫力がある。世の中が落ち着いた。平安時代に戻った? 平安時代も初期は密教で力強かった。平安時代から鎌倉時代にかけて、力強さから耽美な世界へ。そして鎌倉時代に運慶・快慶の力強い時代がくる。繰り返されている。まさにモーレツからビューティフルへ。

 

 

特に何か管理されたりしていたわけではないのだけど、入口に混雑緩和のため90分で見て欲しいという旨の張り紙があった。自分としてもできればそのくらいで見たいと思ったのだけど全然ムリですわ💦 人数制限しているためか空いていて、作品を鑑賞するために列を作って待つということは全くなかったし、空いている作品から見ていったので、かなりサクサク見れた。それでも、メモ取りながら見たとはいえ2時間半かかった💦

 

それだけ見応え十分過ぎる展示。とにかくお宝ばかり。一般2400円とお高め設定だけど、この内容ならば納得! この規模のお宝が集まることはめったにないと思う。

 

 

 

 

 

美術展を見に行ったら絶対購入しているポストカード。今回は「唐獅子図屏風」1点買い。かまわぬとのコラボした限定手ぬぐいがかわいくて購入✨ これは「陣羽織 黒鳥毛揚羽蝶模様」の背中に描かれた模様。残念ながら「陣羽織 黒鳥毛揚羽蝶模様」は前期展示だったため見れず💦 この色合いがカワイイ😍 手ぬぐいはもう1種類あった。

 

 

 

 

平成館から帰る時、本館の常設展もチラ見。展示室入ったらすぐに高村光雲の「老猿」が展示してあってビックリ! クイズ番組の上野の西郷隆盛像の作者はという問題の答えが高村光雲で、その時に「老猿」の話題が出いたので。それだけだけど😅 だけど、やっぱりすごいわ。猿の顔とか毛並みもそうだけど、背中の丸みで老いを感じさせるのさすが。

 

「大日如来坐像」

 

「不動明王立像」

 

「半沢直樹」でおなじみの階段脇の展示室では仏像が展示されているので、こちらも毎回見ている。今回展示されていた「大日如来坐像」と「不動明王立像」がとても良かった。どちらも平安時代作で、状態がとても良い。とくに不動明王は火焔もキレイに残っている。ちょっとコミカルな表情もいい。

 

新型コロナの第3波と思われる状況で、毎日400人越えの感染者が出ていてとても不安😓 なので、とてもオススメはしにくいのだけど、個人的には見に行ってとても良かったと思っている。毎回書いているけど、見れる機会があるなら本物を見るべきと思っているので。

 

かなりの人数制限をかけていると思われるし、入り口での検温など美術館側も対策を取っているし、マスク着用は厳守。それでも感染リスクはあるので、そこはご自分の判断で😌

 

🎨特別展「桃山ー天下人の100年」:2020年10月6日~11月29日 @東京国立博物館 平成館

特別展「桃山ー天下人の100年」:東京国立博物館

 

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【dairy】『記憶の技法』オンライン試写(感想は後日)

2020-11-23 21:22:22 | dairy

【dairy】『記憶の技法』オンライン試写(感想は後日)

 

 

cocoオンライン試写に当選! 日本映画だけど、主人公の運命が動くきっかけが、韓国への修学旅行だったり、最終的に日帰りで韓国へ行ったりと、ここ最近当選したのは全て韓国がらみ。なので、ちょっと当たるかもと期待してた😙

 

 

ザックリした感想はTweetどおり。感想は後日UPする予定。まだ『82年生まれ、キム・ジヨン』書いてる途中で、さらに『詩人の恋』も書かなきゃなので、その後💦 11月27日公開なので全く間に合わない😅 いつかはUPされるかと思われます😌

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【art】「ルドン、ロートレック展」鑑賞@三菱一号館美術館

2020-11-18 00:01:36 | art

【art】「ルドン、ロートレック展」鑑賞@三菱一号館美術館

 

 

 

三菱一号館美術館で「ルドン、ロートレック展」が開催中とのことで、日時指定のチケット購入しようと調べてみたら、第2水曜日の17時以降はマジックアワーチケットで通常2000円のチケットが1200円に! ということで、11月11日17:30からの回を購入して見に行ってきた。思ったよりも混んでいたけど、密になるほどではなかった。

 

 

今展は、三菱一号館美術館10周年記念の最後の企画展となるそうで、三菱一号館が竣工した1894年を軸に、ルドンとトートレックの時代に焦点を当てた展示。岐阜美術館との共同企画とのことで、同美術館の所蔵作品も多く展示されている。この後、そちらに巡回するのかな?

 

ドガやピサロなど版画に関心を持ち、19世紀には版画作品が急増。画家=版画家という認識もあったのだそう。また、この頃の画家たちはコルモンの画塾などで知り合い、互いに刺激し合ったらしい。パリ万博で人気を博した日本画の影響などを受けた印象派の流れから、ロートレックは版画家の方向へ。この感じは面白かったし、意外にゴーガンが重要な役割を果たしていたりして興味深かった。

 

 

企画展のタイトルになっているオディロン・ルドン(Wikipedia)2018年に同じく三菱一号館美術館で開催された「ルドン - 秘密の花園(記事はコチラ)が素晴らしかった✨ その時に比べると点数も少ないので、物足りなさもあるけれど、やっぱりルドンの色使いが好き。

 

オディロン・ルドン「グラン・ブーケ」

 

「グラン・ブーケ」は、ロベール・ド・ドムシー男爵が、ブルゴーニュのシャトーの食堂の壁画として描かれた作品で、2010年6月に外されるまで食堂の壁にあった。ドムシー男爵は食堂に青は似合わないと思っていたそうだけれど、それ以前にパステル画というのはどうなんだろう🤔 前回も、今回も作品自体が大きいこともあるけど、作品保護のため今作のみの展示スペースは薄暗く、極力照明を落としてある。保存状態が良くてよかった😌

 

 

今回のお目当てはアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Wikipedia)。祖先は9世紀にまでさかのぼれる伯爵家出身。パリでは夜の街に入り浸り、そこを題材にした「ムーラン・ルージュ・ラ・グリーユ」で一躍人気者に。当時のジャポニスム・ブームにより日本美術の影響が強く感じられる。

 

アンリ・ド・トゥルーズ=ロートレック「ムーラン・ルージュ・ラ・グリーユ」

 

リトグラフ作品なので、おそらく「ムーラン・ルージュ・ラ・グリーユ」は何枚もあるということなんでしょうかね。展示されているのは三菱一号館美術館所蔵の作品。この手前に人物を描いたり、変な黄色いモコモコしたものを見切れる感じで描いてるところが、浮世絵からの影響を感じる。個人的には文字のレタリングが好き。

 

アンリ・ド・トゥルーズ=ロートレック「アリスティド・ブリュアン」

 

この方が正面向いている作品の方が有名だと思うのだけど、あえてのこの角度というのがとっても気に入った。こういう形のコートってあるのだと思うけれど、なんとなく着物っぽいし、さらに手に持っている杖?が刀のよう。ちょっと写楽の大首絵のような大胆さ。これ好き。

 

アンリ・ド・トゥルーズ=ロートレック「シンプソンのチェーン」

 

「シンプソンのチェーン」は、チェーンの会社のポスターなのかな? 既にロードバイクっぽい形の自転車があったんだね! この衣装とかも全然古くない! キャバレーのイメージが強かったから、あまりの健康的な作品にビックリ😲 どこかコミカルなのも好き。

 

 

フェリックス・ヴァロットン「『息づく街パリ』Ⅲ.ブタ箱送り」

 

フェリックス・ヴァロットン(Wikipedia)の作品は初めて見たのだけど、コミカルで独特の作風でとっても気に入った。なんかもっと「タンタンの冒険」に出てくるデュポンさんとデュボンさんみたいな絵があった気がしたんだけど、これだったかな?🤔

 

 

ちなみに、このお二人がデュポンさんとデュボンさん

 

フェリックス・ヴァロットン「入浴」

 

絵も描いていたようだけれど、展示されていた作品は木版画で、マンガ的なタッチなものが多かった。それがとても味わい深くて好きだった。他の作品も見てみたい! 

 

 

三菱一号館美術館はそんなに大きな美術館ではないけど、2階と3階に小さな展示室がいくつもあり、迷路のような順路も楽しい。ルドンの「グラン・ブーケ」やロートレックのポスターなど大作から、ヴァロットンの小さな作品まで150点以上。見応えあった!

 

そうそう! うっかりしていたけど、この時期パリで活動していた山本芳翠(Wikipedia)、黒田清輝(コトバンク)、藤島武二(Wikipedia)、梅原龍三郎(Wikipedia)の作品も展示されている。日本美術の影響を受けた西洋画家たちに、日本人画家たちが影響を受ける。とても興味深い。

 

山本芳翠「浦島」

 

山本芳翠の「浦島」は大作で、迫力があった! 浦島太郎なのかな? カメに乗ってるからそうだよね? 女性たちは人魚のようでもあり、セイレーンのようでもあり、また東洋的でもある。背景にうっすら見える建物も西洋的でもあり、中東的でもあり不思議な感じ。

 

 

1階の階段下には実寸大の「グラン・ブーケ」が! とはいえ撮影ポイントが狭くて入り切らない💦 でも、照明とか窓とか素敵なのでそれを入れて撮ってもよかったかもしれない🤔

 

 

 

これは、東京駅の地下通路からエレベーターに向かう途中にあったポスター。

 

 

美術展に行ったら気に入った作品のポストカードを買うことにしている。今回はこの3点。ヴァロットンの「怠惰」が退廃的でいいわ🤭

 

前述したとおり三菱一号館美術館所蔵の作品が中心なので、個々にはまた見る機会があるとは思うけれど、こうして1894年を軸に見てみると、また違った見方が出来ておもしろい。西洋画を学びに行った日本人が見たのは、日本美術を学ぶ画家たちだったというのも感慨深い。

 

2021年1月17日まで開催中なので、あと2回マジックアワーチケットで入場可能! 一般2000円が1200円で見れるので絶対お得! 17時からの入場となるけど、第2水曜日は21時まで開館しているので大丈夫。

 

パワーをもらえる企画展なので是非是非!

 

🎨ルドン、ロートレック展:2020年10月24日ー2021年1月17日 @三菱一号館美術館

ルドン、ロートレック展

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【Hatchi】くつろぐはっちゃん & ノビノビはっちゃん

2020-11-16 01:04:15 | Hatchi

【Hatchi】くつろぐはっちゃん & ノビノビはっちゃん

 

はっちゃん近況報告です!

 

 

 

4年前の夏、ふらりと勝手口に現れたはっちゃん。3年間外猫ちゃんとして通い続け、ようやく昨年夏にウチの子になった。その時の記事はコチラ

 

そもそも懐いていたわけではないし、保護した翌日病院に連れて行く際に格闘してしまったため、なかなか懐いてくれず😢 はっちゃんの負担にならないように少しずつ距離を縮め、少しでも一緒にいる時間を作って来た。

 

まだ、自分からそばに来てくれることはないけれど、近くに寄っても逃げなくなった。朝、部屋に行くとニャーニャー鳴くし、要求があれば鳴いて呼ぶ。様子を見に行くとニャッと短く鳴くことも。これは心を開いてきているね🥰

 

この画像はホカペで寝ているはっちゃんの横に座って撮ったもの。30センチくらいしか離れていないけど、逃げることもなくリラックスして寝ている。

 

さらに今日は!

 

 

 

天気がよかったこともあり、気持ちよさそうにリラックスしていたはっちゃん。おトイレを洗おうと準備していると、大きく伸びをしてこんな状態に。近くに行ったから目が開いてるけど、体勢は変えず。これはかなり心を許しているのでは?

 

触ってみたいけど、もう少しがまん! はっちゃんから来てくれるのを待とうと思う😌 

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【interior】北欧風インテリア_28 冬じたく

2020-11-16 00:39:36 | interior

【interior】北欧風インテリア_28 冬じたく

 

 

 

在宅勤務の時は自室の北海道民芸家具のライティングビューローで仕事している。付属の椅子は背もたれ部分がちょっと痛い💦 そんな時、IKEA Family割引で10月31日までムートンラグが通常4900円のところ、3900円で購入可能との情報が! ということでお買い上げ🤗 LUDDEルッデ 羊皮,ホワイト - IKEA

 

 

ムートンラグはコストコで2頭分のラグを購入(記事はコチラ)して愛用している。コストコのよりもフワフワかも。さっそく椅子にセット。温かいしモフモフで気持ちいい😍 ちなみに上の画像の布団カバーもIKEAで数年前に購入したもの😌

 

 

SNSで見かけて気になってた3coinsの北欧柄のブランケットも購入。500円商品。肌触りもいいし温かい。そして何よりカワイイ😍 マスタードイエローもあったけど、やっぱりグレーを買ってしまった😅 ットボアブランケット - 3COINS

 

とはいえ、ラプアンカンクリのミニブランケット(記事はコチラ)があるので、これははっちゃん部屋のホカペで本読む時に使う予定😄

 

夏生まれだから冬は苦手だけど、大好きな北欧テイストに囲まれてちょっと幸せ😊

 

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【Googleのロゴ】津田梅子を称えて

2020-11-10 00:44:37 | Google's logo

毎度のGoogleのロゴがこんなことに!

 

 

津田梅子を称えて

 

もちろん存じ上げておりますが、毎度のWikipediaから引用しておく😌

 

津田 梅子(つだ うめこ、元治元年12月3日1864年12月31日

昭和4年(1929年8月16日)は、

日本教育者

日本における女子教育の先駆者と評価される。

女子英學塾(のちの津田塾大学)創立者。

初名はうめ(「むめ」と書いた)で、

明治35年(1902年)に漢字表記に改めて「梅子」とした。

 

梅子は、津田仙(旧幕臣・東京府士族下総佐倉藩出身)・初子夫妻の次女として、

江戸の牛込南御徒町(現在の東京都新宿区南町)に生まれた

父・仙は幕臣であったため、江戸幕府崩壊とともに職を失ったが、

明治2年(1869年)に築地のホテル館へ勤めはじめ、津田家は一家で向島へ移った。

 

津田梅子といえばアメリカ留学だけど、

どうやら2回留学していたらしい。

 

明治4年(1871年)、仙は明治政府の事業である北海道開拓使の嘱託となり、

津田家は麻布へ移る。

開拓次官の黒田清隆は女子教育にも関心を持っていた人物で、

仙は黒田が企画した女子留学生に梅子を応募させ、

同年、岩倉使節団に随行して渡米。

5人のうち最年少の満6歳であった。

11月12日(12月23日)に横浜を出港し、サンフランシスコを経て、

同年12月にワシントンへ到着。

 

6歳⁉😲

ご両親はよくそんな子どもをたった一人で行かせたね💦

 

留学中について詳細は割愛するけど、

幼いころから留学していために、

逆に日本語を理解するのに通訳が必要な状態になってしまったらしい😅

 

その後、伊藤博文らと出会い、紆余曲折。

そして・・・

 

明治18年(1885年)には伊藤に推薦され、

学習院女学部から独立して設立された華族女学校で英語教師として教えることとなった

明治19年(1886年)には職制変更で嘱託となる。

 

しかし、上流階級になじめず、

縁談も断り続け、ついには二度と結婚の話はするなとキレてしまったらしい😅

そんな時・・・

 

明治21年(1888年)には、留学時代の友人アリス・ベーコンが来日し、

彼女に薦められて再度の留学を決意。

父の仙の知人で、

日本の商業教育に携わっていたウィリアム・コグスウェル・ホイットニーの娘・クララの

仲介で留学希望を伝えて学費免除の承諾を得て、

校長の西村茂樹から2年間の留学を許可される。

明治22年(1889年)7月に再び渡米。

 

留学中については割愛するけど、

大学からはアメリカへ留まり学究を続けることを薦められるが、

明治25年(1892年)8月に帰国。

とあるからには、優秀な学生だったのでしょう!

 

帰国後は、華族女学校や明治学院などで教えるが、

父のアリス・ベーコン大山捨松瓜生繁子桜井彦一郎らの協力者の助けを得て、

明治33年(1900年)7月に「女子英学塾」(現在の津田塾大学)の設立願を東京府知事に提出。

認可を受けると東京麹町区に開校し(1909年9月14日開校式)、塾長となり、

華族平民の別のない女子教育を志向して、一般女子の教育を始める。

 

女子英学塾は、それまでの行儀作法の延長の女子教育と違い、

進歩的で自由なレベルの高い授業が評判となるも、

当初はあまりの厳しさから脱落者が相次いだという。

 

とのことで、経営はなかなか厳しかったらしい😣💦

 

梅子は塾の創業期に健康を損ない、

塾経営の基礎が整うと大正8年(1919年)1月に塾長を辞任する。

鎌倉の別荘で長期の闘病後、昭和4年(1929年)に脳出血のため64歳で死去する。

生涯独身を貫いた。

墓所は、東京都小平市に在る津田塾大学の構内にある。

 

とのこと😌

そして、忘れちゃいけないのが!

 

令和6年(2024年)上半期を目処に執行される予定の紙幣改定に於いて、

五千円紙幣に梅子の肖像が使用されることが決まった

 

今日称えるのは多分これでしょうかね?

1915年(大正4年)11月10日 - 勲六等宝冠章

 

検索画面のロゴはこんな感じ

 

おめでとうごうざいます!

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【cinema / DVD】2020年10月鑑賞まとめ

2020-11-05 00:11:34 | cinema / DVD

【cinema / DVD】2020年9月鑑賞まとめ

 

鑑賞レビューを書く時間がないDVDやTVで鑑賞した映画の記録を残しておきたいってことで、レビュー投稿している映画サイトcocoの投稿をもとに残しておく企画。

 

ということで感想をドゥゾ♪(っ'ω')っ))

 

 

#156.『オリエント急行殺人事件』@フジテレビ(2020年10月3日鑑賞)

感想はコチラ

coco投稿(初見時)

①超有名な原作で、既に映画化されており、

ポアロといえばのスーシェ版もありとなれば、こういうアプローチもありかと。

アクションもこなすポワロを、やっぱりポワロとは思えないけど嫌いではない😌

映像が美しかった✨

 

②事件現場の俯瞰が見づらかったけど映像が美しかった。セットも豪華。

でも、どこか優雅さに欠ける気も。

最後の晩餐を思わせるラストの配置もおもしろい。

テンポが良いともいえるけど謎解きが急に感じたかも💦

 

③豪華キャストの演技は良かった。

ミシェルファイファーが素晴らしい👏

ポルーニンは思ったより出番が少なかったけど、あの華麗な回し蹴りが見れたのでOK👌

ラストの感じだとケネスブラナー続編作る気満々なのかな?

 

#157.『フィードバック』@WOWOW(2020年10月4日鑑賞)

coco投稿

ほぼラジオブース内で展開。よく考えられている。

緊張感もすごいし、残虐なシーンもあるし、かなり重い話で、

オチもモヤるけど面白かった!

『パンズラビリンス』のイバナバケロ出ててビックリ!

エディマーサンが流石の演技👍🏻

 

#158.『LUPIN THE ⅢRD 血煙の石川五エ門』@WOWOW(2020年10月10日鑑賞)

coco投稿

『次元大介の墓標』がめちゃカッコ良かったので鑑賞。

次元ほど思い入れはないものの、五ェ門の超ストイックぶりにニヤリ😁

トーンの暗い画質も好き。

シリーズとは別モノとして楽しめる。

 

#159.『カツベン!』@WOWOW(2020年10月11日鑑賞)

coco投稿

日本独自の弁士や、活動写真について知りたかったのだけど、

ちょっとドタバタが悪目立ちした印象。

役者たちは良かったが、個人的に笑わせどころで笑えず😣

活動写真の再現は良かった✨

 

#160.『サマー・オブ 84』@WOWOW(2020年10月18日鑑賞)

coco投稿

少年が好奇心と正義感から仲間を巻き込み、ある事件に深く関わっていく。

ありがちな少年たちのひと夏の冒険モノかと思いきや、ラストの展開にビックリ😳

子役はもちろん知らない役者ばかりで、逆にリアルだった。

 

#161.『幼い依頼人』@WOWOW(2020年10月21日鑑賞)

coco投稿

日本でも問題になっている児童虐待。

行政がなかなか踏み込めずもどかしい。

ふとしたことで知り合った少女が、主人公を目覚めさせたのは良かったが根は深い。

韓国の子役は本当に上手い。裁判シーンの演技は見事👏🏻

継母も上手い。

 

#162.『恋する惑星』@WOWOW(2020年10月22日鑑賞)

coco投稿

久々鑑賞。

前回も合わなかったの思い出した😅

今より大らかだったとはいえ、あれはちょっと。

フェイウォンのキュートさでなんとか見れたけども💧

映像のカッコよさや、当時の香港の感じは好き。

トニーレオンが素敵😍

 

#163.『帰れない二人』@WOWOW(2020年10月22日鑑賞)

coco投稿

愛憎渦巻きまくりだけど、ゲンナリしないのは、ひとえに主人公のスゴさ。

たった一人で立ち向かい、平気で人を平手打ち😅

かっこいいわけではないけど、なんかスゴイわ。

全体的にセンスいいのか悪いのか謎の感じも嫌いじゃない。

 

#164.『ナポリの隣人』@WOWOW(2020年10月23日鑑賞)

coco投稿

ロレンツォが隣人との疑似家族体験に幸せを見たのは、

家族を求めたからで、でもそれも彼の理想でしかない。

かなり重くショッキングだけど、ラストは希望が見えて良かった。

複雑だけどお互い必要なのでしょう。

役者たち良かった👍

 

#165.『ブロードウェイと銃弾』@WOWOW(2020年10月25日鑑賞)

coco投稿

おもしろかった!

意外な人物が才能を発揮して、思わぬ結果を招くなど、

かなりブラックでシニカルだけど笑っちゃう🤣

ホントにこの頃のジョンキューザックは良かったな🙄

 

 

#166.『詩人の恋』@cocoオンライン試写(2020年10月30日鑑賞)

coco投稿

オンライン試写。

大人になることを避けて来た主人公が、大人にならざるを得ない少年と出会う。

タイトルの恋というより複雑で、逆に単純でもあり、身勝手。

でも、それを経験してこそのラスト。

じんわりしみる。

ヤンイクチュンが良い。

 

 

ということで、今月は11本鑑賞。ちょっといろいろ忙しかったこともあり、あんまり見れてなかった。コロナ対策も徐々に緩和しつつあり、劇場も全席販売に切り替わってきていて、逆にちょっと怖くて自粛気味💦 そんな中オンライン試写はありがたい 今後も続けて欲しいな✨

 

しかし、今年も残り2ヶ月切った! 早過ぎる💦 今年は新作ほとんど見れていないし、これを機会に毎年やってるベスト10記事は終わりにしようと思っている。映画の感想記事はその時どう感じたか後から読み返したいので続けて行くけど、だんだん書き上げるのに時間がかかって、年末に見た記事の感想が間に合わないことも多く、ここ数年はとうとう書けなかった作品も😣 年々記事への反応も減り続けているし、そろそろ潮時かなと😌

 

ということで、逆にこの鑑賞記録のブログ内での重要度が上がっていくかもしれない。これは続けていこうと思う😃 

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【tv】100分de名著「モモ」(第4回)

2020-11-04 00:12:46 | tv

【tv】100分de名著「モモ」(第3回)

「受動」から「能動」へ

 

 

1回25分×4回で1つの作品を読み解く番組。8月はミヒャエル・エンデの「モモ」(Wikipedia)で、今回はその第2回。講師は臨床心理学者・京都大学教授の河合俊雄氏。セラピストの視点で読み解いていく。第1回の記事はコチラ、第2回の記事はコチラ、第3回の記事はコチラ

 

伊集院光氏:家の本棚に「モモ」を見つけて読み始めたので楽しみ。

 

モモが「時間のくに」から帰って来ると、親友のジジもベッポも町の人たちも灰色の男たちに洗脳されていた。一人ぼっちになったモモのところへ灰色の男たちがやって来て、真夜中に会って話をしようと言う。モモは怖くなりトラックの荷台に潜り込み眠ってしまう。

 

モモはホラのもとでも言葉が熟すのを待っている間に眠り、気づくと円形劇場に戻っていた。モモはただでさえ能動的だったが、さらに能動的になる。これが次の転機につながる。いったん完全にアクションを止めてしまうところから転機が訪れるところがおもしろい。

 

朗読:のん(朗読部分については、印象的な部分のみの抜粋もしくは要約となっております🙇)

 

モモは夢を見る。夢の中でベッポやジジ、子どもたちが苦しみもがいていた。目覚めたモモは決意する。

 

朗読:モモは逃げる気がなくなった。いままで逃げまわったのは、じぶんの身の安全をはかったからだが、本当に危険なのは友だちのほうだった。

 

彼らを助けることができるのはじぶんしかいないと考えると、じぶんのなかにふしぎな変化がおこったのを感じた。不安と心ぼそさがはげしくなって、その極にたっしたとき、その感情はとつぜんに正反対のものに変わってしまった。不安は消えました。

 

モモが円形劇場に戻ると、灰色の男たちが叫んだ。「われわれはうんざりしたんだ。ひとりひとりの人間から一秒、一分、一時間とちびちび時間をかきあつめることにはな!」全ての人間の時間をまとめて自分たちのものにするため、マイスターホラのもとへ案内するようにモモにせまる灰色の男たち。そのかわり友だちは返してやると言う。

 

朗読:モモは口をきこうとしました。さむさで考える力までうばわれかかっています。なんどでもやってみて、やっとことばがだせました。「たとえできたって案内はしない」

 

伊集院光氏:いったん眠ったことで機が熟すというか、それこそ第三夜でやった「星の時間」が来る感じ。

 

受動的になったからこそ「無」から立ち上がれた。モモの立ち上がりは自然(じねん)という概念で説明することができる。

 

自然

自ら:主体的な意志を持った自分自身が何かをする

自ずから:ひとりでにそうなるさま勝手にそうなる

 

ここでのモモは「自ら」と「自ずから」が一致した。それが自然。「自ら」ばかりだと俺が俺が的に空回りする。でも、「自ずから」を待っているだけでは何も起こらない。その両方「自ら」と「自ずから」が合致する瞬間があり、それがホラの言う「星の時間」

 

主体が立ち上がるというのは、狭い自我だけのアクションではなく「星の時間」をつかんだ自分自身が、もっと広い自己と共に立ち上がるということが言える。

 

そしてモモの受動から能動のあり方というのは、ずっと耐えて来て最後の最後に立ち上がるという、日本の昔話にもよくあるので日本人として感情移入できる。

 

伊集院光氏:自分の師匠の(三遊亭)円楽が「果報は寝て待て」を、落語のシャレもあると思うが「果報は練って待て」と話していたのが、ちょっと「自ら」と「自ずから」がちゃんとクロスする瞬間が来ますということが「星の時間」と同じだというのがすごく腑に落ちる。

 

読んでいる間も、読んでいる文字以上に深い意味があるとは思っていたけど、恥ずかしながら形にならかった。この時のモモの"眠り"にはそういう意味があったのね。そして、機が熟すというのは単純に時間とか動向とかの流れのタイミングを計るというだけではないということなのね。確かに、ずっと耐えて最後の最後に立ち上がるのは日本人的。エンデは日本文化に強い関心があったというのは、この辺りのことなのかな。

 

はぐれていたカメのカシオペイアが現れ、再び一緒にホラのところへ向かう。

 

カシオペイアとの再会をよろこぶモモ。ホラの所へ行くことにする。2人の後を灰色の男たちが追う。「さかさま小路」でモモが振り向くと、男たちは逆さまに歩きながら消えていった。モモを迎えたホラは灰色の男たちの秘密を明かす。

 

🎥映画『モモ』(1986年)より

 

「灰色の男たちは盗んだ時間で出来ている。だがここでは時間が逆に流れる。それで時間が体から抜け出してしまったのだ」

 

「時間の花を見ただろう? 灰色の男たちは人々の心からその花弁を盗み葉巻にしてふかすのだ」

 

朗読:時間の花から花びらをむしりとり、それを灰色にかたくなるまでかわかして、それで小さな葉巻をつくるのだよ。だが生きた時間では灰色の男たちのからだには合わない。だから葉巻に火をつけふかすのだ。こうやってけむりになってはじめて時間はほんとうに完全にしぬからだ。

 

続けてホラは時間を奪われた人間を救う最後の手段をモモに伝える。まずホラが眠りにつき時間を完全に止める。すると時間を盗めなくなった灰色の男たちが貯蔵庫に向かうはず。そこでモモが時間の花を取り出せないようにじゃまをしたら、男たちは消えて行くというのだった。しかし、そのためにホラがモモにあたえられるのは時間の花一輪分、つまりたった1時間。

 

朗読:「それでもやってみてくれるか? これがさいごの、たったひとつの道だ」モモはこんなことがやりおおせるとは思えなかった。「ワタシモイッショニイキマス!」カシオペイアの背中に文字が光る。カメがいったいどんな力になれるのでしょう! それでもモモにはほんのひとすじの希望の光。ひとりきりではないと勇気がわき「やってみます」ときっぱり言った。

 

伊集院光氏:いろんな心理学要素が入ってそうなシーンですけど、ただ単純に物語としてもおもしろい。

 

すっかりオバさんになってから読んだので、この「時間の花」を乾かして葉巻にして吸わないと消えてしまうという設定が、何故この形なのだろうと思ったのだけど、時間を消費し続けるということの描写なのかな? そういうのはきっと子どもの方が感覚でとらえて行く気がする。

 

【灰色の男たちの葉巻の秘密】

 

「時間の花」は根源につながっている。それに対して葉巻というのは、根源につながっていない。一本吸うと終わる空虚な物。満たされないからずっと葉巻を吸い続けなければ、灰色の男たちは生き続けることが出来ない。

 

考えてみると、何かの依存症になるとか、空虚だからずっとネットにつながっていないといけないとか、現代に通じるところがあるように思う。

 

伊集院光氏:見事にいろんな比喩をからめてて、しかも普通に子どもが聞いてもいてもワクワクするようなシーンを絡めながら。すごい物語を書く才能。

 

若干作り過ぎている。

 

伊集院光氏:専門家からするとちょっと分かりやす過ぎるということなんですね?

 

だから、そこで好みが分かれるところ。でも、はじめは斜にかまえてても、だんだん好きになっていくところはあると自分でも思う。

 

伊集院光氏:モモっていう物語自体がモモっぽい。しゃべりたくなる。俺はこう思うっていう、こう解釈したでいいんじゃないかと盛り上がる。

 

なるほど、依存的な描写でもあるのか。満たされないからずっと吸っていなければならない。分かりやすくタバコに例えいているということなのね!

 

【モモに託された最後の作戦】

 

これはおもしろい。「時間の源」にいるホラが何とかしてくれよという感じ。役割分担からすると全く逆。ラジカルなイニシエーションとして考えることができる。

 

イニシエーション(人類学用語):若者が成人として承認される手続き、儀式。

 

個人のイニシエーションを受ける時に、世界のイニシエーションが起こっている。モモ個人の問題ではなく、世界自身が止まってしまう。世界が生まれ変わらないといけない。世界を再生させる任務を小さな女の子が担っている。そこにこの物語のおもしろさがある。

 

モモは友だちを救いたいと思っているだけで、世界を救おうなどと大それたことを思っているわけではないけれど、でも自分の世界を救うことがつながって行き、結果的に世界を救うことになるということの描写なのかな。それは、何もスーパーヒーローでなくても可能であるということなのかな🙄

 

ホラが眠りにつくと灰色の男たちが「どこにもない家」になだれ込んできた。時計が全て止まっていることに気づいた男たちは、盗める時間がなくなったことを知る。半狂乱で出て行く男たち、その後をカシオペイアを抱いたモモが追う。

 

彼らの貯蔵庫は町はずれにあった。凍った時間の花がしまってある巨大な金庫の扉は開きっ放し。ためておいた葉巻を長持ちさせるため男たちは人数を減らすことにする。

 

コインを投げては消すメンバーを決め、ついには6人になった。モモは残った6人が葉巻を取り出せないように金庫に近づく。「時間の花」で触れれば扉が閉まるとカシオペイアが教えてくれた。

 

驚いた男たちはモモをつかまえようとするうちに葉巻を落とし次々に消えて行った。ついに最後の1人となった灰色の男がモモに迫る。

 

朗読:「さあ、花をよこすんだ!」男が言うと、ちびた葉巻が口からポロリと落ちた。男は倒れてしまう。花をくれと懇願するも、モモは花を胸に押しあてて首を横にふる。ことばはどうしてもでてこない。さいごの灰色の男はゆっくりうなずきながら「いいんだーーー これでいいんだーーー なにもかもーーー おわったーーー」そしてこの男もきえてゆきました。

 

最後の灰色の男が消えると、モモは金庫の扉を開けた。閉じ込められていた「時間の花」は自由になり、もとの持ち主のもとへ戻って行く。世界は再び動き出す。

 

伊集院光氏:意外な終わり方。勝負のつき方、最後の灰色の男の言葉とか・・・ 意外でした。

 

【意外? 灰色の男たちの最期】

 

モモは灰色の男たちに打ち勝ったが、実際は戦ってはいない。どちらかというと自滅していってくれた。善が悪に勝つっていうわけじゃない。灰色の男たちを生んでいるのは結局われわれの心なんだ。こちらの心の持ち方次第で、灰色の男たちは消えて行ってしまうみたいなことがある。

 

伊集院光氏:僕がすごく思ったのは、貧富の差みたいなものと、搾取みたいなものが進んで行くと、こういうことになっていくんだろうと。要するに搾取される側の人が、これ以上やったら死んじゃいますよってとこまで搾取しちゃうわけじゃないですか、この灰色の男たちは。搾取できなくなると、ここで共食いが始まると思う。最終的にむなしさだけが残って死んでいくっていう。物語としてはめでたしめでたし感はあるんだけど、やっぱり途中の工程には誰が悪くて何が合悪かったんだかあんまりよく分からなくなる。

 

悪いヤツなんだけど灰色の男がいるから「時間の根源」に行けた。悪いヤツだけど役に立っているというか、意味があるというか・・・ 何かの症状を持つとか、何かが怖かったりするのは困るんだけど、それと向き合うことによって、心がもっと豊かになるというか、もっと何か知ることができる。毒にも意味があると考えると、そこに儚さを感じるところもあるんじゃないか。

 

自分の中では、最後の1人になった灰色の男の最期の言葉はとても腑に落ちたんだよね。腑に落ちたと言うとちょっと違うんだけどいい言葉が見つからない💦 多分それは伊集院さんのおっしゃってることとほぼ同じで、行きつくところまで行ってしまった者の末路というか・・・ 灰色の男たちも少人数で、少しずつ人間の時間を盗んでいたら、上手く共存できていたかもしれないのに、行き過ぎてしまえばこうなるしかないってことで、その「人間の時間」をエネルギーとか食糧とかに置き換えると、とっても怖い😨

 

モモは友だちみんなと再会し、カメのカシオペイアはホラの元に戻る。カシオペイアの甲羅に"オワリ" これでめでたしめでたしと言っていい?

 

 

【ハッピーエンド その後】

 

灰色の男たちが本当にいなくなったとは言い切れないという後味が残る。それが作者の短いあとがきに出ている。

 

朗読:ひとつだけ、この物語のさいごにつけくわえてお話しておきたかったのは、つぎのことです。わたしが長い旅に出ているときのことでした。ある夜、汽車でひとりのきみょうな乗客とおなじ車室にのりあわせました。

 

きみょうと言ったのはほかでもありません、およそ年齢のさっぱりわからないひとだったからです。いずれにしてもこのひとが、その夜の長い汽車旅のあいだに、この物語を話してくれたのです。

 

「わたしは、いまの話を、」とそのひとは言いました。

 

「過去におこったことのように話しましたね。でもそれを将来おこることとして話してもよかったんですよ。わたしにとっては、どちらでもそう大きなちがいはありません。」

 

そのひとはつぎの駅でたぶんおりたのでしょう。しばらくしてわたしが気づいたときには車室の中にはわたしひとりきりでした。

 

ざんねんなことにそれ以来、二度とこの話し手に出会えないままです。けれどももしそのうちひょっとして会うことがあったなら、わたしはいろいろなことを質問したいと思っています。

 

【あとがきに潜むエンデのメッセージ】

 

過去にあった話とも将来の話ともとれる?

 

「モモ」はいろんな意味で現代文明の問題あるいは現代人の心の問題を指摘しているが、それは灰色の男がいなくなったから終わったのではなくて「灰色の男」は繰り返し現れるというメッセージとして受け取れる。

 

伊集院光氏:若手の芸人というのは、常にアルバイトを探しているけど、定期的なアルバイトに就けない。急にオーデイションが入ったりするので。時間の調整がすごく難しい中で、例えば食べ物を配達する自由参加のバイト(Uber Eatsなど)が出て来るとありがたい。とにかく空いた時間を全てバイトに充てられるので。だた、これは限りがない。だから、本来ならばその時間に本を読んでおこうとか、他のお笑いのコントを見る時間が全てお金に変わっていく。これが後にどういう影響があるんだろうと思う。すごい恩恵を受けているが、それが行き過ぎた時にどうなる?

 

エンデが一番言いたかったのはこのあとがきなのだと思う。要するに人間は繰り返しこういうことを繰り返してきたし、これからも繰り返すだろうと。"現代人"と言うけど、どの時代でもその時代を生きていたのは"現代人"なわけで、その時々状況は違うだろうけれど、本質的な部分は変わらないんじゃないかなと思う。行き過ぎた結果、戦争になったり、大恐慌になったり。リーマンショックだって要するに行き過ぎだからね。

 

安部みちこアナウンサー:今の現代人はモモのように救えるのか? 今まさに時が止まっているようになっているが?

 

伊集院光氏:モモの役割をしてくれるのは何なのだろう? 本当は買いかぶりかもしれないけれど、芸能はそういう役目を・・・

 

【豊かな時間と芸能の役目】

 

豊かな時間を思い起こさせるものは、昔は儀式や宗教だったが、それが弱まって行った中では、芸能はすごく大事なんじゃないか。

 

伊集院光氏:本当はテレビとかもそうなのだが、やっぱりテレビは気がつくとお得というキーワードが多い。のんびり見ていたら時間が経ったねというテレビの役割も本当はあるのに、ある意味皮肉なことにこの番組も読むと長くなる作品に対して、100分間で教えてくださいという番組だけど、大事なのは僕は今読み始めたんです。結局、ここからきっかけでみなさん「モモ」を読み始めてもらうと、矛盾しなくなると思う。ある意味「モモ」+100分かけるという豊かさだと思うから。

 

安部みちこアナウンサー:ここ入口に読み始めると膨大な豊かな時間が生まれますからね。どの本も。

 

伊集院光氏:そんな気がする。そこちょっと、お互い頑張りましょう!

 

心理療法って夢を聞いたりとか、箱庭を作ってもらったりするが、ある種回り道というかファンタジーの世界に開けることが、心の本質に届くし、それが思わぬ解決をもたらしてくれることがあるので、やっぱりファンタジーはリアル。架空だからこそ、ある種の真実を伝えることができる。

 

伊集院光氏:いつもは100分経って4回終わって読み始めるところを、もう読み始めている。より味わいたいから家で音読している。音読すると入って来る感じがある。奥の深い本当に奥の深い作品。この番組の役目ももう一回考えようと思った。

 

芸能や芸術の分野もこれだけ多種多様なものが生まれて、さらに過去からの積み上げもあるわけで、その辺りも行き過ぎが来ている分野もあるのかなとも思う。その行き過ぎから行き詰って、そこから枝分かれして来たものもあっただろうし、これかもあるのかなと。そういう意味で今、テレビという媒体は完全に行き詰っていると思う。

 

いろいろ言いたいことはあるけど、いろいろ面倒なことになりそうなので自粛🤫 でも、ひとつだけ言いたいのは、視聴率の問題とか、事務所の力関係とかあるのだろうけれど、例えばちょっと変わったおもしろい番組が始まって、出演者もテーマにあった人たちで、視聴者もそのテーマに興味のある人がSNSなどで盛り上がっていたのに、その番組が話題になってくると、お笑い芸人と、ジャ〇ーズと、〇〇48が加わって、結局どの番組も同じになって行く気がする。

 

お笑いや、ジャ〇ーズや、〇〇48がダメと言っているわけではないし、彼らは彼らに求められたことをきちんとこなしていると思う。でも、結局全部同じ番組になって行ってしまうというか・・・ 住み分けした方がいいと思うんだよね。SNSが発達して、今テレビ以外から情報を得ている人はたくさんいるし、ほとんどテレビを見ないという人も増えていると思うけれど、やっぱりテレビの影響力ってまだまだあると思うので。

 

そういう意味ではこの「100分de名著」ってとってもおもしろい番組だと思う。「アルプスの少女ハイジ」から「般若心経」まで幅広いし、100分というのもいい感じ。結末まで解説するからネタバレはしてしまうのだけど、例えば「般若心経」なんてむしろネタバレしてくれないと無理だし😅 既に読んでいた作品も答え合わせ的な感じで楽しいし。それこそお得感だと思うのだけどね。

 

なんだかダラダラまとまらないくなってきた💦 「モモ」関係なくなっちゃってるし😅 まぁでも、「モモ」は今読んでも10年後読んでも"今"の問題として読める作品だと思う。子どもの頃に読んでいたらと思うけれど、いつ読んでも遅くはないとも思う。おもしろかった!

 

100分de名著:毎週月曜日 午後10:25~10:50 Eテレ

100分de名著

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【diary】『詩人の恋』オンライン試写(感想は後日)

2020-11-01 01:05:49 | dairy

【diary】『詩人の恋』オンライン試写(感想は後日)

 

 

cocoオンライン試写に当選! ここ最近3本の当選は全て韓国映画。それぞれテイストが違うので期待して見てみた。

 

 

ザックリした感想はTweetどおり。感想は後日UP予定。今、『82年生まれ、キム・ジヨン』書いてるからその後。公開前に書けるといいんだけど・・・ 無理かな🤔 頑張る!

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