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【cinema】『カフーを待ちわびて』(試写会)

2009-02-25 01:31:03 | cinema
'09.02.19 『カフーを待ちわびて』(試写会)@九段会館

これは気になった。yaplogの試写会に応募。当選したのでバレエのお稽古サボって行ってきた!

「沖縄の離島で小さな日用雑貨店を営む明青。友達と行った神社でふざけて書いた絵馬に返事がくる。手紙に書いてあったとおり、後日差出人である幸が明青を訪ねて来るが…」という話。これはなかなか良かった。ちょっと余計な要素を入れてしまったため中途半端な感じになってしまった気もするけど、心に傷を負ったため、踏み出すことを避けている明青の姿を通して、今の自分が見えたりもした。

明青が絵馬に書いたのは「嫁に来ないか」というもので、幸はそれに応えて会いに来る。実は大方の予想どおり、からくりがあるのだけど、けっこう無謀な設定ではある。ムカツク絵馬を「ムカ絵馬」と称して鑑賞しているMJことみうらじゅんだったら確実に撮影されていると思われる絵馬(笑) そしてそれに対して来た返事は近々伺いますとの内容。それをウキウキ待つ明青。普通あまり有り得ない設定。そんな返事が来たら多分怖い。期待する気持ちはゼロではないけど、普通警戒すると思う。でも、不審に思いながらも、やって来た幸を受け入れる明青。そして、ホントの妻もしくは彼女のように振る舞う幸。そこに違和感がなく、それはないだろうと思いながらも、二人が夫婦のようになっていく姿を微笑ましく見守ってしまうのは、きっと玉山鉄二とマイコのおかげ。だって普通に考えて、絵馬を書いた男の人が玉鉄だったり、それに反応して現れる女性がマイコの確率は限りなく低い(笑)その時点ですでに現実離れしているので、その設定をいぶかしく思うこともない。

たいして流行っているとも思えない雑貨屋で、1個50円のアイスを売る明青の家に、女性1人居候するのだって結構な負担じゃないのかとか思ってしまうのもなし! そういう現実的なことは考えずに2人の新婚生活みたいなところを楽しむ映画なんだと思う。前半のその辺りはすごくかわいくて良かった。とくにマイコが良くて男の人の理想の奥さん像を体現していたと思う。あくまで"理想像"だけど。だって2人がしていたことは、朝起きてご飯を一緒に食べて、玉鉄がカフー(島の方言で「幸せ」という名前の犬)の散歩に行って、その玉鉄をゆったり縁側になまめかしく腰掛けたマイコが笑顔で迎えるだけ。掃除や洗濯も一緒にしていてなんとも微笑ましく、独身OLちゃんとしては羨ましいかぎりだけど、実際結婚てそれだけじゃないだろうと… 別にドロドロしたことが見たいわけではないけれど、結婚生活って"生活"なわけだから、ご飯食べて洗濯してるだけじゃないよねって気はする。もちろん、それだけで終わるわけもなく、2人の関係は島という大きな単位の問題に絡め取られて意外な方向へ向かう。

少しずつ明らかになっていくけど、明青の傷は悲しい。大人になって、その理由とか相手の気持ちを思いはかれるようにはなっている。きっと心の中では赦していると思っていると思う。明青はあまり感情をあらわにしないのだけど、その体験が影響していることは間違いない。拒絶されたのだという思いは、人と深く関わることに対して臆病にさせる。その相手の気持ちを思いはかれたとしても傷は癒えない。それは自分に対しての言い訳だし、慰めだから。本当の理由は本人にしか分からない。でも、それを確かめるのは怖い。また傷つけられるのが怖いから。それは間違ってはいないし、逃げているかもしれないけれど、そういう風に生きていったとしても別にいいんじゃないかと思うけれど… 正直、東京でエリート・サラリーマンになった幼なじみの俊一が、こんな生活していて恥ずかしくないのか的な発言をした時には、余計なお世話じゃないかと思ったりもした。まぁ、友達を心配して言いたくなる気持ちも分かるけど…(笑)

だけど、このまま2人の仲がふわふわした感じで終わるはずもなく。終わったらそれはそれで困るよと思っていると、島の開発問題が持ち上がってくる。正直、この設定がありがちで中途半端な印象。せっかくの2人の出会いのあり得ない感じが、与那喜島ののんびりとした、でもどこか浮世離れした雰囲気と合って、その現実感のなさに恋愛初期の「この気持ちがずっと続けばいい」と思っている頃の感じがして良かったのに・・・ もちろん、そもそも幸が誰なのか、本当の目的は何なのか分からないままでは困るし、2人が本当に恋に落ちて、きちんとした関係を築きたいのであれば、このまま踏み込まないままではいられないはず。だとすれば現実を見なければならない。でも、彼女に向き合うきっかけとなる開発事業があまりにおそまつな印象。いまどきリゾート開発っていうのも・・・。リゾート開発が失敗してる例はたくさんあるわけで、第三者から見れば現実感がないこの計画に、藁にもすがるというような島の現実は、幼なじみの俊一が訴えるほど感じられない。むしろほのぼのとして皆仲の良い楽しげなシーンが多い。そういうシーンの裏側にある島の窮状が全く感じられないわけではないし、感じ取れないのは私の想像力が足りないのかもしれないけれど、あまりにも取ってつけた感じ。

沢村一樹扮する俊一の上司の画策なんかは、現実にもそういうことはあるのかなとは思うけれど、なんとなくドタバタ感。それが幸への疑惑になるっていうのもあまりに安易な気がする。幸はとっても謎めいていたわけで、その辺りが明青が現実を見るきっかけになるのも分かる。でも、すでに違う方向に伏線を張っているわけだし・・・。まぁ、疑惑は明青だけに起きればいいわけで、見ている側への提起ではないのかも。見せたいのは明青の弱さであって、きっかけとなるのは何でもいいのかもしれないけれど、取ってつけたような開発問題なんかなくても、そういう感じは描けたと思うのだけど・・・。

明青は傷つくことを怖れて踏み込めず引いてしまう。何歳の設定なのか分からないけれど、それはないだろうと。まぁ、確かにああ言うのが一番楽ではあるけれど、あまりに自分のことしか大事にしていなくて、正直イラッとした。ちゃんと向き合ってないし。幸が本当はどういう人なのかとか、結局どうするのかは別として、ここで向き合わなきゃ意味ないじゃないかと。まぁ、ムリに変わる必要はないとは思うけれど、逃げているだけだと思った。でも、それは人ごとだからだと気づく。そして、自分が「それじゃ何も変わらない」と思ったということは、多分、今自分の中の傷が癒えて次に向かう準備が出来たからなんだと思った。まぁ、私のことはいいけれど(笑) でも、明青にはまだ準備ができていなかった。出来たと思っていたような描写もあったけれど、今また傷つけられるのは耐えられなかったのかも。

玉鉄はその辺り上手く演じていたと思う。若干ひきこもり気味な明青は、玉鉄くらいじゃないと成立しない気もするし(笑) どうにも自分を出さない、明青にイライラするところもあったけれど、嫌ではない。草食系男子の優しくて繊細だから引いてしまう感じも伝わってきた。最後までピリッとしないで終わる感じは、脚本などの設定でもあるので、玉鉄の演技だけによるものではないけれど、それもまたアリと思えたのは良かったと思う。

明青よりよっぽど現実離れしている幸役のマイコも良かったと思う。突然やってきて、翌日から新妻のように振舞う。ぷらぷら散歩に出かけたダンナを優しい笑顔で迎える。何をしてたとか、どこに行ってたとか一切聞かない。いつの間にかするりとテリトリー内に入ってくる。それが自然。そして自分のことを理解してくれているようでもある。正に理想の女性ではないでしょうか。ただし、寝室は別ですが(笑) でも、何でも聞いてと言うわりに踏み込めないのは、明青の気が弱いからだけではないのは見ている側にも伝わる。幸にも辛い過去があり、そこから立ち直りたいと思った。彼女は行動し、そして糸口を見つけた。その感じは良かったんじゃないかと思う。横顔がキレイ。明青が何かと世話になっているおばあ役の瀬名波孝子さんが良かった。といっても沖縄弁がすごくて、何を言っているのかほとんど分からず、字幕が出ているけれど(笑) でも、おばあのおかげで明青が救われている感じは分かる。

絵馬に書いたほんの少しの本心と、それにすがった女性の恋愛という題材はいいし、沖縄の自然の中でゆったりと2人が心通わせる感じもすごくいい。手の火傷の跡を気にしてずっと布を巻いて隠していた明青が、幸が触れてくれたことで、その布をはずしていくのがいい。少ずつ明青は変わっていっているのが分かる。与那喜島の平屋建ての家が並ぶ住宅街とか、静かな海がすごくいい。晴れた朝、おばあの家の庭で、おばあ手作りの沖縄料理を食べるシーンすごく好き。最近行ったバリ島のウブドの朝食の気持ちよさを思い出した。明青の髪を幸が切ってあげるシーンも好き。このシーンは幸が明青の心に自然に入り込んでいく感じがすごくいい。

結局、明青はものすごい一歩は踏み出さないけど、彼なりの一歩は踏み出す。ラストはちょっとご都合主義的だけど、前半の雰囲気と合っていたと思う。カフーを待ちわびているなら待ってないで行動しろというのが、最近話題の"婚活"なのだろうけれど、そう思ってもできない人もいるわけで。待ってちゃダメと言われると、決死の覚悟で大ジャンプをしないといけない気がするけれど、明青のように人から見れば2~3歩くらいしか歩いていないように見えても、本人にとっては大冒険な事もある。そういう感じは伝わったし、それは良かったと思う。「カフー、アラシミソーリ」ってかわいい言葉だと思う。

玉鉄が何度も着てたApple PieというTシャツがゆるくてツボ。2日続けて着ちゃってたし(笑)


『カフーを待ちわびて』Official site

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【art】「特別展 妙心寺」鑑賞@東京国立博物館

2009-02-22 00:38:43 | art
'09.02.14 「特別展 妙心寺」@東京国立博物館

思い立って気になってた妙心寺展に行く。金曜日は20:00まで開いている東京国立博物館も、冬期は17:00まで。土日に行くしかないので、なかなか行けなかった。土曜日なので混んでいるかと思ったけど、そんなに混んでいなかった。

1337年花園法皇が離宮を禅寺とし、開山(初代の住持)として関山慧玄(無想大師)を迎えた。応仁の乱で破壊されるも、細川家の援助で再興。豊臣家、徳川家とも浅からぬ関係。今回は開山無想大師650年遠諱記念特別展。室町から江戸時代にかけての高僧達の書や、同時期に活躍した絵師などの作品を展示。遠諱というのがどういうものなのか、一応調べてみたもののよく分からないのだけど、50年前の600年遠諱の際には昭和天皇も「無想」という宸翰を残されている。宸翰というのは天皇の筆蹟のことだそう。かなり大きな書で、なんというか・・・。親しみを感じる書だった。

知らなかったのだけど、ポスターやチラシに載っている狩野山楽の「龍虎図屏風」は2/8までで展示終了(涙) 長谷川等伯の「枯木猿猴図」もなし。ちょっと悲しい。この2枚は見たかったので・・・。本当のお目当ては別なので、まぁよしとする。

禅宗のことはあまりよく分かっていないのだけど、とにかく坐禅により仏教の真髄を極めようとする宗派ということでいいのかな。インドのバラモン出身の達磨大師が開いたとのこと。達磨様はインドのバラモン出身だったんだ! 知らなかった。バラモンと言えばカースト制度の最高位で僧侶の身分。僧侶って自らの意思でなるものだと思うのだけど、僧侶の身分に生まれるってどういうことなんだろう? まぁ、これは素朴な疑問だけど・・・。禅宗だからなのかはイマヒトツ分からないのだけど、全体的にあまり豪華で煌びやかなものよりも、簡素な中にも実は手が込んでいるというような展示品が多い。後は、僧侶の肖像画や書が中心。正直、僧侶の肖像画を見てもあまりよく分からないし、そんなにグッとこない。

書はさすがに素晴らしいけれど、全く読めない。でも、書はどうしても読もうとしてしまうけれど、美術品と同じようにその美しさを鑑賞すればよいとのこと。そいう意味では「春日局消息」は美しかった。消息というのは主に仮名で書かれた手紙のことだそうで、仮名特有の流れるような書体で書かれている。「花園天皇宸翰誡太子」は花園天皇が息子である尊円親王のために書いた学問指南書。息子のために一生懸命書かれたのであろう書には、書き直しとか塗り潰してある箇所があったりして興味深い。こういう展示品って、美しく書かれたものばかりだと思っていたから。そりゃ、昔の人、っていうか天皇だって書き間違えはするよなぁと思ったりする。

「花園天皇坐像」は江戸時代の仏師康知によるもので、すごい迫力。南北朝時代に描かれ、とてもよく似ていると言われている「花園法皇像」の柔和な顔とは違い、ひきしまった表情。鶴瓶似・・・ いや、鶴瓶の物まねをするコージー冨田似かな(笑) でもその迫力はスゴイ。それは康知の腕によるものかも。すごいリアル。この坐像が置かれている部屋の仕切りとして使われている「山水楼閣人物図螺鈿引戸」がすごい。4面の引戸はそんなに大きくはないけれど、水辺の楼閣に佇む人物達を細かな螺鈿細工で描く。これはスゴイ。中国で明代に作られたそうだけれど、日本の螺鈿細工よりも光沢が鈍い印象。これは「菊唐草文螺鈿玳瑁合子」にも言えること。合子とは入れ物のこと。お寺の屋根なんかについている瓦のみたいな形。10cmもない小物入れにビッシリと施された螺鈿は、べっ甲に彩色したものだそうで、茶色というか濃いオレンジ色。これはかわいい。

後期の目玉でもある如拙の「瓢鮎図」は第一会場のほぼ終わり頃にある。掛軸なのであまり大きくない。将軍足利義持の命により描かれたという掛軸に描かれているのは、川辺で瓢箪を手にした男とナマズ。これは「ぬるぬるした瓢箪で、ぬらぬらしたナマズを捕まえられるのか」という禅問答を描いたものだそうで、京都五山の高僧31名が賛を寄せている。賛とは文字通りその絵などを賞賛する文章や、その絵に関した詩を書くこと。さっぱり読めなかったけれど、この賛はユーモアあふれる賛なのだそう。如拙の絵は瓢箪を持つ男が少し気味悪く、あまり気持ちがいい絵ではなかったけれど、細部まで描き込まれた筆致と、墨の濃淡で表現された幽玄さが素晴らしかった。

第一会場最後の展示品は「梵鐘」 飛鳥時代に作られた日本最古の鐘なのだそう。九州に同じ形の鐘があるので、福岡で作られたのではないかと言われている。コップを逆さまにしたようなスッキリとした形がいい。装飾自体はシンプルだけど上下に配された唐草模様がかわいい。この鐘の音は「黄鐘(おうしき)調」なのだそう。黄鐘調とは辞書によれば、雅楽の唐楽の六調子の一つだそうだけど、どんな感じの音色なのかサッパリ分からず・・・。でも、兼好法師が「徒然草」に黄鐘調が良いと書いているそうなので、きっと良い音なのでしょう(笑)

第二会場に入ると直ぐ「玩具船」がある。豊臣秀吉50歳にして授かった初めての子棄丸が乗って遊んだという船のおもちゃ。おもちゃとは思えないくらい手が込んでいる。船の前後に屋根付きの釣り殿のようなものがあり、その間に棄丸が座るようになっている。船は車輪付きの台車にのっている。多分、お側に仕える人達が引っ張って遊ばせたのだろう。天下人豊臣秀吉と淀殿との間に生まれた若君も、規模は違えど、甥っ子達と似たような遊びをしていたのかと思えば微笑ましい。そして、子供が喜ぶ顔が見たいと、おもちゃを与える気持ちは天下人であっても同じなのだなぁと思ったりする。そんな思いも虚しく3歳で亡くなってしまったという棄丸。「小型武具」の小ささを見ると何とも切ない。

「立涌に菊文様壇引」が素敵! 壇引とは法会の際に壇の前にひきまわす飾りと説明があったけれど、イマヒトツ分からず。朱色の地に金糸の菊が隙間無く配されている。こう書くとずいぶんハデなイメージだけど、全然そんなことは無くて品がある。並んで展示されていた「桐竹雪文様打敷」も素敵だった。全体的に淡いトーンだけど、薄い緑で刺繍された竹が美しい。この2点、元は小袖だったのではないかと言われているらしい。図柄の美しさもさることながら、色が美しく豪華でありながら控えめで品がいい。そういえば第一会場に展示されていた関山慧玄が使われていたという「忍草文様頭蛇袋」も素敵だった。1枚の布を三つ折にしただけのシンプルな作りで、首から提げて使うのだそう。20cm×20cmくらいの正方形。藤色に染められているけど、真ん中に忍草が染め抜かれている。かわいい。

「瑠璃天蓋」は春日局の像を祭る堂の天蓋。ガラスのビーズと鉄もしくは銅のワイヤー(?)で作られている。明時代の中国で作られたもの。大きさは直径1mくらいかな・・・ もう少し小さいかも。水色、黄色、青などのビーズで、シャンデリアのような物が作られている。多分、当時こんな小さなガラスのビーズを作るのは大変なことだったのだろう。今見るとおもちゃのように見えるけれど、それが逆にかわいい。細い針金(じゃないと思うけど)にビーズを通して作られた華奢な天蓋はかわいい。ハート型、星型などの模様もいい。第一会場に展示されてた「瑠璃天蓋」は関山堂の天井を飾っている。こちらの方がやや大きかったかな。こちらはビーズ飾りが何本も下がってかわいかった。

次の部屋に入った突き当たりにドーンと「達磨像」 白隠慧鶴が67歳の時に描いた2mを超す大作。画面右に上1/4ほど余白を取って達磨の顔を描く。その輪郭線はいつの間にか衣になっている。達磨大師その人よりもむしろダルマを描いているかのような線。チラシなどではどこか飄々とした表情に見えるけれど、眼光鋭くかなりの迫力。先ほど見た如拙の絵などに比べれば、繊細さはないかもしれないけれど、この迫力はスゴイ。この絵の丁度真上にバナーとして狩野探幽の龍の絵が展示してあった。妙心寺法堂の天井画で実際は直径12m。今回展示のバナーは1/3サイズとのことだけど、それでもかなりデカイ! 画面の右下から左上へと体をくねらせながら立ち上がるかのような構図。画面左上からコチラを睨むように見る迫力はスゴイ。本物はスゴイ迫力に違いない。

最後の展示室。海北友松の「花卉図屏風」がいい。父は浅井長政の家臣だったというから武士の出、父の戦死後に禅門に入り、後に狩野永徳に学んだのだそう。金地に大振りの花を大胆に描く感じは確かに狩野派の豪華で力強い感じはする。6曲1双の左隻には梅が描かれている。左半分よりやや上辺りから上に伸ばした枝は、一度画面から消えて、上端の中央辺りから再び現れる。この枝ぶりは見事。でも、その枝ぶりから感じるのは迫力よりも、儚さ。控えめな美しさは梅という木に合っている気がする。対して、右隻は牡丹。通常よりも20cm高い屏風の画面いっぱいに描かれた牡丹はすごい迫力。かなり写実的。花びらまで細かく描かれた牡丹は一つとして同じ形はない。大輪の花は豪華だけど、でも淡い色で描かれているので、咲き乱れているというような圧倒的な印象派ない。それがまたいい。海北友松もそのような人だったのかもしれない。控えめにでもしっかりと自己を主張するような。そしてそれが押し付けがましくないような・・・。って、勝手な想像だけれど(笑)

そして本日の1枚。狩野山雪の「老梅図襖」 これが見たかったのでこの特別展に来た。今年のお正月、NHKで放送された江戸の美術100選で紹介された作品。この絵は何とも異様。一見しただけでは奇怪という感想になるけれど、見ているうちにその存在感に圧倒される。4枚からなる襖絵で思っていたよりも大きくない。右端下から伸びた梅の幹は2枚目の襖で1度力強くうねりながら天に伸び、3枚目の襖で信じられない形をとり、下方向にくねりながら曲がり、それからほぼU字型を描いて再び上へと枝を伸ばす。花はほとんど咲いていない。そして4枚目の襖で細くそして高い位置で水平に枝を伸ばし、控えめに花を咲かせる。とにかくその曲がりくねり方がスゴイ。狩野派の中でも豊臣家に仕えた一派として、江戸時代には不遇だったのだそうで、そういう絵師の苦悩の末に辿り着いた境地なのかと思って見ると、これはもう素晴らしいの一言。

番組内では、ほぼ同じような構図で描かれた梅の木の襖からなる、一連の襖絵に四方を囲まれた部屋を、版画家の山本容子さんが訪ねていた。あまり広くないその部屋で1人鑑賞した後の感想が興味深かった。部屋の中央に立って囲まれると、自分は少し高い位置にいて、見下ろしているような感覚があったとのことで、ということは梅は高くて風の強いところに生えているのではないか。と考えると、風雪に耐えた梅の木が曲がりくねっていく感じがよく分かったと語っていた。そして、それはやっぱり本物を見る醍醐味だとも話されていた。自身も芸術家である山本容子さんの感じたことは、おそらく正しいのだろうと思う。でも、同じ感想を持たなくても別に構わないのだと思う。それこそが美術、そして本物を見るということの意味だと思うし。私は、山雪が葛藤にのた打ち回った挙句に辿り着いた境地は、控えめながら花咲く事が出来ればいいと思ったのじゃないかと感じた。そして、自分がこれまでも今も葛藤していることは当然なのだし、きっとムダじゃないのだと思う。そんなことを感じさせてくれる作品だった。これは素晴らしい。これが見れて良かった。

ここ最近の東京国立博物館での展覧会は、もうホントに圧倒されるくらい素晴らしいものが多かった。今回、それらに比べると少々地味な印象ではある。でも、控えめな中にも芯の通ったものを感じる展覧会であったように思う。今、何かに葛藤していてそれに押しつぶされそうに感じていたら「老梅図襖」見てみたらいいように思う。そのくらいうったえかけてくるものがあった。


「開山無想大師六五〇年遠諱記念 妙心寺」

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【cinema】『オーストラリア』(試写会)

2009-02-16 01:29:36 | cinema
'09.02.08 『オーストラリア』(試写会)@東京厚生年金会館

yaplogで当選。母親が見たいと言うので応募。なのに本人行けないと… 試写状届いたのが木曜日。試写会は日曜日ってことで、これは一人鑑賞かなぁと思いながら友達に連絡。次々断られて5人目でやっと見つかった。子供がいなくて映画が好きな友達が年々減っている(涙) というわけで久々Bちゃんと鑑賞。しかし日曜日の夜、厚生年金会館、しかも強風で酷寒とあって空いてる。最初から3F席にしたけどガラガラ。1Fも前の方はかなり空いてた。意外に人気ないんだろうか…。

「イギリス貴族の奥方サラは、牛肉の買い付けでオーストラリアに行ったまま1年が過ぎても戻らない夫の浮気を心配し、はるばるやってきた。夫が寄越した牛追いドローヴァーと道なき道を走ること数日。辿り着いた農場で待っていたのは、夫の不慮の死の知らせ。残された彼女はドローヴァーの協力を得て、農場を手に入れようと目論む地元の有力者カーニーと対決するが…」という話で、これはメロドラマ。言いたいことはいろいろあるみたいだけど、見終わった感想としてはそんな印象。裕福で美しく気の強い女性が、突然の不幸で一家を背負うはめになる。そこにワイルドなヒーロー登場。初めは反発しあいながらも、いつしか惹かれ合う。2人の恋愛を軸に戦争や人権問題を絡めて描く。さんざん見てきた印象。『風と共に去りぬ』を越えたということらしいけど… どうかな…

いきなりダメ出ししているけど、面白くないわけではない。ニコール・キッドマンは相変わらず美しいし、スレンダーながらメリハリのきいた体にピッタリとしたシルエットの衣装が似合う! ヒュー・ジャックマンはセクシー。好みではないけど… キーマンとなるアボリジニと白人のハーフの少年も良かった。コミカルな場面を盛り込みつつ、結構残酷なシーンや、重いテーマを盛り込みつつ、恋愛映画として無難にまとまっている。オーストラリアの自然もキレイ。

オーストラリアはかつて英帝国に属し、その後独立。現在は英連邦に属している。元は流刑地だったように思う。『スウィニー・トッド』で主人公はオーストラリアに流刑されていたし。原住民はアボリジニ。現在はイギリス系の人口が多い。あまり詳しくないので、この時代がどんな状態だったのかイマヒトツ分からないのだけど、アボリジニの子供達、特に白人との間に生まれたハーフの子供達を親元から引き離す政策が取られていた。建前は、教育ということらしいけれど、おそらく実際は奴隷のように扱われたのだろう。女性たちは性的な相手をさせられていたと映画の中でも語られていた。この映画の主人公の1人でもあるナラも、白人との間に生まれたハーフで私生児。描きたい事の一つはこの問題。多くの黒人問題同様、ここでも高級クラブというわけでもない荒くれ男達が集うバーですら、黒人はお断り。そういう問題自体は伝わってきたし、ナラを警察から守るため、母親と2人で身を隠した水溜用タンクに、サラがやって来て雇い人フレッチャーの不正を暴き、せき止められた水を流したため水が溜まっており、結果悲劇を招いてしまうのは皮肉ではある。それらのエピソード1つ1つは辛いことなのに、なんとなく心に響いてこない。役者達の演技は悪くは無いのだけど・・・。

後半、やはりもう一つ描きたかったのであろう戦争シーンが出てくる。これも、その戦闘シーンの迫力はすごくて圧巻なのだけれど、亡くなってしまったと思った人物が実は生きていたとか、バラバラになってしまった主人公達は再会できるのか?というシーンが長すぎるし、サラと間違えられた人物との関係がほとんど描かれていなかった上に、取り違えられたという描写自体も、ドローヴァーが彼女への本当の気持ちに気づくという事にもあまり関係がなく、見てる側をハラハラさせることが狙いなのだとすれば、特別必要でもない気がする。確かにフレッチャーに逆恨みされるネタにはなるけれど、そもそも身代わりになったわけでもないし、仮にそうだとしても、その人物についてあまりに説明不足なので同情もできない。

と、ちょっとネタバレになることに触れつつもあえて書いたのは、このエピソードのように主人公にしろ、悪役にしろ何となく薄っぺらい印象。今回の悪役フレッチャーとカーニー。カーニーは思ったよりも根っこの部分では悪くない人物。だったら彼を絡めてもう少しおもしろく描けたような気もするのだけど・・・。まぁ、そんな必要は確かにないけど、そういうせっかく出ているのに生かしきれていないような人物が多い。例えばナラの祖父でアボリジニのシャーマン、キング・ジョージなど魅力的な人物もいるのだけど、イマヒトツ生かしきれていない印象。

薄っぺらくなってしまった理由は人物の描き込みの足りなさもある気がするけれど、サラとドローヴァーの恋愛を主軸としたことにもある気がする。まぁ、もともとそれがテーマの恋愛映画なので当然といえばそうなのだけど(笑) 正直、2人の恋愛にあまり酔えなかったことが、全体的に薄っぺらい印象になってしまったのかなと思う。サラとドローヴァーが一体何歳の設定なのか不明だけど、ニコール・キッドマンとヒュー・ジャックマンの実年齢を考えると、若く見積もっても30代半ばと思われる。そのわり2人の恋愛から得るものもない。まぁ、恋の始まりなんて、若かろうが、年を取っていようがドキドキしたり、我を忘れて夢中になったりするのは同じだと思うし、そういう一緒にいるだけで幸せっていう時期が過ぎて、お互い相手がいることに慣れてくると、相手に求める部分が出てきて、すれ違ったり傷ついたりするのも同じだと思う。でもニコール・キッドマンとヒュー・ジャックマンを使って約3時間もある映画を作るのであれば、もう少し大人の恋愛を描けなかったかなと思ったりする。大人の恋愛って一体何と言われれば難しいんだけど(笑) 2人のすれ違う理由にしてもドローヴァーが踏み込めない感じもありきたりではある。2人とも結婚を経験していて、悲劇でその結婚生活が終わっている。サラの悲劇は見て知っているけど、後から語られるドローヴァーの悲劇は、その辛さのわりに取ってつけたような印象になってしまっているのは何故なんだろう。上手く言えないんだけど、全体的にさらっとなぞっただけという感じがした。

役者達は悪くはなかったけれど、可もなく不可もなくという感じ。フレッチャー役で『ロード・オブ・ザ・リング』のファラミア役デヴィッド・ウェンハムが出ていた。しかし、この役・・・。まぁ、嫌な役のわりに頑張っていた。どこかしら哀愁を感じたのはファラミアの印象が強いからかな(笑) キング・ジョージ役の人が良かった。本当のアボリジニの人なのかな。神秘的な存在感は、演技を超えていたような気がするのだけど・・・。ナラ役の男の子も良かった! 彼がいろいろな経験を経て、立派なアボリジニの少年に成長したのは良かった。

ニコール・キッドマンは相変わらず美しいし、演技も上手いと思うけれど、良家の奥様で、美しい衣装を何着も身にまとい、窮地に陥ると必ず誰かが助けてくれるお嬢様みたいな役多い気がする。確かに彼女のクラシカルな美貌にはピッタリとう感じだし、別にそんな設定でもいいと思うけれど、もう少し大人の女性としてのしなやかな強さが描かれる役を演じて欲しい気がする。この役、設定は何歳か知らないけれど、25~6歳くらいの印象なので・・・。それでも、サラが魅力的な女性に見えたのは、ニコール・キッドマンのおかげだと思うけれど。

ヒュー・ジャックマンはあまり好みのタイプではないけれど、セクシーではあった。ドローヴァーってありがちな設定の役ではある。心に傷を持ち人と深く関わることを怖れているため、仕事にかこつけて自由に生きている。こういう映画の主人公(の相手役)によく見るタイプ。類型的にも見ていて鼻持ちならなくもなく、知性を感じさせたのはヒュー・ジャックマンのおかげかも。ただ、サラにしてもドローヴァーにしてもイマヒトツ素材を生かせていない印象なのは、ラストあまりのご都合主義的に畳み掛けるハッピーエンドがウソっぽく感じられたからかもしれない。もちろんハッピーエンドになって欲しいんだけど、ちょっとあまりにも・・・(笑)

でも、その薄っぺらい印象というのも、いろんな要素を分かりやすく描くためには、複雑な人物設定やストーリーにせずに、メロドラマとして描こうとしたからなのだとすれば、これは完全に成功していると思う。映画にそんなに複雑さを求めず、娯楽作品が見たいという人にはおもしろいと思う。もちろん、そういうタイプの人も作品自体も全くバカにはしていない。そもそも映画はそいうものだと思うし、それぞれの見方があるのは当たり前。いろんな問題を描きつつ、最後にはきちんとまとまっているし、衣装やセットも豪華。オーストラリアの自然がスゴイ! サラの夫の牧場(といってもビックリするほど広大だけど・・・)ファラウェー・ダウンズは素晴らしい。乾季には砂漠の真ん中に取り残されたような邸宅が、雨季には緑に囲まれるのは美しい。2000頭(だったかな・・・)の牛の大移動も迫力大。相手は日本軍なので複雑ではあるけれど、戦争シーンの迫力もスゴイ。それら全てに現実味が薄いのも、逆にメロドラマとしてはいいのかもしれない。

おもしろくなくはなかった。全体的に私にはしっくりこなかったというだけ。


『オーストラリア』Official site

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【voyage】バリ旅行 Part.5

2009-02-15 04:12:12 | voyage
【5・6日目】 2009.01.26-27

7:30起床。体調はいい。8:00朝食を食べに行く。この日もお粥にする。オムレツやベーコンなども食べてみる。部屋に戻って支度をしてホテルから歩いて10分くらいの所にあるCOCO MARTというローカル・スーパーへ。普通のスーパー。サンバルは辛いのでムリだけど、中華しょうゆが欲しいと思って探す。ソース系はABCというメーカーのものがいいとのこと。他のメーカーのものはあるけど、ABCはサンバルしかない。ガッカリ。入口近くでSARIAYUのボディーケア商品を発見。インドネシアの有名メーカーとのことでボディーローションを買ってみる。120mlで100円くらい。テスターとかないので適当に買ってみた。こちらも有名なエステMARTHA TILAARを経営しているとのことで、商品名にも名前が入っている。昨日のFRANGPANIと悩んだのだけど、エステ内容と値段でFRANGPANIにした。Yちゃんは前回の旅で利用。すごく良かったとの事。期待大。使ってみたけどすごくいい。ちょっと香りがきついけれど、お花の香り。フランジパニかな? 隣りのサークルKにも行ってみる。なんとABCのソースが見つかる。30円くらい。やった! でも、家に帰って使ってみたら、甘くて中華しょうゆとは違っていた(涙)

ホテルに戻って大慌てで荷造り。エステに持って行く物を、帰ってきてから急いでスーツケースに詰めるものと、そのまま機内に持ち込むものと分ける。朝食に出るとき扉の下に手紙が挟まっていたけど、慌てていたので読みもしなかった。この手紙には、部屋は18:00まで利用可能であること、電話してくれれば荷物を取りに来てくれることが書かれていた。知らないから自分で運んでしまい、チェックアウトしてしまった(涙) セキュリティー・ボックスにパスポートや貴重品を預けていると、なにやら制服を着た男の人がそわそわしている。11:30ピック・アップのエステのお迎えが既に来ている。やっぱり時間に正確。この日のエステはクタ地区にあるBALI RATU TIARA。日本人経営のお店だそう。この日受けるのはデトックス&ジャグジーバス2時間半のコースで$100。これもAlan1で事前予約。クタは中心地だけあって街という感じ。ピンクの外壁のお店もバリ風ではない。ロビーの内装もヨーロッパを意識した感じ。マンゴージュースが出される。こちらもカルテに記入。簡単に今日のエステの内容を説明される。ロビー奥の扉の向こうに逆コの字型にエステルームが並ぶ。3階建ての2階部分。その1番手前が私達の部屋。ベッドが2つ並び、2人並んで座れるドレッサーがある。この調度類などはバリっぽい。トイレ少し離れたところにある。清潔だけど隣りとの境がプレハブみたいな感じでペコペコ感。こういうところはFRANGPANIの方がいいかも。

デトックス・フットバス、ハーバル・ボディ・スチーム、デトックス・ボディ・スクラブ、デトックス・ボディ・マスク、エッセンシャル・ソルト・ジャグジーバス、デトックス・ボディ・マッサージで2時間半。まずは外に出て用意されたフットバスに足をつける。これでもう3回目となるお花を浮かべたフットバス。今回は軽石のようなもので足を擦ってくれる。しかし・・・。実はこのコースを選んだ理由はフットバスにあった。デトックス・フットバスと書いてあったので、てっきり足をつけると老廃物が出てきて、お湯が汚くなってしまうあのフットバスを連想していた。確かにどこにも表記はないし、写真を見たわけでもないので勝手に思い込んだだけだけど、どこのエステでも普通にしていてくれたフットバスが、まさかデトックス・フットバスだとは・・・。申し訳ないけど、どこが?という感じ。なのでてっきりこの他にフットバスがあるのだとこの時は思っていた。

部屋に戻ってベッドでボディ・スクラブ。足首から背中まで全身くまなくスクラブをかけていく。乾いた体にスクラブ剤なのでちょっと痛いけれど、力加減は丁度よくて気持ちいい。毎週スクラブはしているけど、背中などは自分ではなかなか出来ないのでこれはいい。その後、全身にパックを塗る。ハチミツが使われていると言っていた気がしたけど違ったかな・・・。パックを全身に塗るとビニール・シートのようなもので全身を包まれる。しばらくするとポカポカしてきて汗が出てくる。気持ちいい。最近、ホントに汗をかくのが気持ちいい。汗出したいと思って散歩に出かけたりすることもある。

パックを洗い流すためにシャワーを浴びる。今日はお風呂に入れないので、ここで全身念入りに洗う。シャンプーも出来たのはうれしい。シャンプーしかなかったけど(涙) でも、昨日のクリームバスのおかげでシャンプーだけでもしっとりしてた。その後、エッセンシャル・ソルト・ジャグジーバス。これまた2人で入る。この時パパイヤとトマトのジュースが出される。サッパリしてて美味しかった。ジャグジーを出るとハーバル・ボディー・スチーム。韓国のヨモギ蒸のような感じ。紙パンのみで首だけ出す簡易サウナのような中に座って蒸されること20分。熱い。でも気持ちいい。ハーブの香りがする。熱くてもうムリだなというころ出される。「すごい汗出た~」と言われたけど、スチームもあるよね(笑)

その後、デトックス・マッサージ。これもリンパ・マッサージ。力加減は聞かれなかったけど、丁度いい感じ。これも裏表全身くまなくマッサージしてくれる。気持ちいい。2時間半はあっという間。髪を乾かし、軽く化粧をして終了。う~ん。マッサージも良かったし、東京でこの内容を受けることを考えたら、かなり安いと思うけど、昨日のFRANGPANIの4時間半で$85を考えるとなぁ・・・。技術も内容も悪くはないし、従業員さんの態度も良かったと思うけれど、設備なども含めてFRANGPANIの方が断然いいと思う。技術もFRANGPANIの方が良かった気もする。というわけで、エステ自体は良かったけれど、大満足には至らず。BALI RATUのRATUとは姫という意味との事だけど、昨日の方が姫だったかも・・・。

エステ後、送ってもらえるのだけど、近くのDISCOVERY MALLへ行きたい。その後、PLAZA BALIに行きたいのだけどと言うと、DISCOVERY MALLで買物した後、戻ってくればPLAZA BALIまで送ってくれるとのこと。素敵☆ そごうなども入ったバリ最大のショッピング・モール。すごい広いので全然見ている余裕はない。ここでのお目当てはBINTANG SHOP。ずっと飲んでたBINTANGのオリジナル・グッズのお店。Yちゃんと私の元上司のリー、弟、甥っ子達のお土産にTシャツを買おうと思ったから。BINTANG SHOPは1Fの奥。奥といっても広大なので、実際は奥じゃないかも(笑) とにかく時間があまりないので、警備のお兄さんに聞いて辿り着いた。そんなに迷わなかったけど、正確な位置はさっぱり分からず。お店はそんなに広くない。BINTANGカラーの赤を基調にしたTシャツ、キャップやバッグ、グラスなどが並ぶ。リーには白地にバリの夕日をイメージしたプリントに小さくロゴが入ったTシャツ。弟には左胸にBINTANGマークの入った真っ赤なTシャツ(笑) 自分用にグレーのタンクトップと黒のポロシャツを購入。しかし・・・ 甥っ子達に買ってあげるようなものが無い。キッズは無いらしい。とりあえず25,000Rpのロゴ・マグネットを買ってみたけど、4歳児と2歳児にはよろこばれないだろうな(涙) とりあえず全部で403,000Rpだったのだけど、ルピアがもうないのでUSDで払う。いろいろ計算してたけど、$50だと言う。どう考えてもボラれているけど急いでいたので払ってしまった・・・。ちっ(怒) まぁ、損したとしても1000円くらいだと思うけど。日本人は騙しやすいと思われるのは悔しいし、また誰かが被害にあうのは申し訳ない(涙) まぁ、たくさん買ったのでジョッキを3個も貰ったからいいか(ちっ)

出口方向に向かうと、こういうモールにありがちな吹き抜けのイベント・スペースのような所に出た。そこにHARLEY-DAVIDSONのブースが! 昨日DFSギャラリアから帰る時、向かいに大きな店舗があって、行きたかったとのに思っていた。Tシャツとか洋服がかわいい。ロゴはHARLEY-DAVIDSON BALIなのかなとか考えて悔しがっていた。何という幸運。しかもSALEとなっている! ここで4歳児(もうすぐ5歳)と2歳児にピッタリのTシャツを発見! しかもかわいい。そしてカッコイイ! Tくんにはバイクの絵が描かれたTシャツ。Kくんには胸元に大きくロゴが入ったTシャツを購入。ちと予算オーバーだけど誕生日プレゼント兼ということで。とりえあずお土産あって良かった。ちなみにロゴにはBALIの文字はなし。貰った紙袋にはINDONESIAと書かれているけど、ロゴデザインに組み込まれているわけではない。

お土産ノルマが完了したので大満足。というわけで、BALI RATU TIARAに戻ってシャトルでPLAZA BALIに送ってもらう。飲茶のミール・クーポン付き。ということで、お店に入る。疲れた。ここで食事を済ませておこうと思ったけれど、あんまりお腹空いてない。Yちゃんは化粧品とお目当てを探す予定で、時間も1時間くらいしかない。というわけで食事を切り上げて買物へ。16:40発のシャトルを予約して別行動。化粧品コーナーなども見たけれど、特別買いたいものもない。2Fの民芸品やバリ食品コーナーをぷらぷらしてみる。有名な木製の猫やカエルの人形も、ウブドの雑貨屋さんで売られていたものの方が、民芸品ぽくて好きだったかも。日本で言えば、直江兼続がマスコットとして売られちゃっているような・・・。上手く言えないけど・・・。というわけで中庭のベンチで座って待つ。

16:40になったので入口へ。予約した人が来ていないらしく、何度も呼び出しをするも来ない。どうやら外でタバコを吸ってたらしい(怒) かなり遅れて17:55頃やっと出発。私達の他にタバコ女子を含めて2組いる。これが・・・ 確かに方面としては同じヌサドゥアだけど、全然ホテルと逆方向。しかも私達は最後にされてしまった。結局、ホテルに着いたのは17:40頃。計算では17:10頃には着いてるハズだったので、15分くらいでスーツケース詰めたりできれば、ホテル特典のアフタヌーン・ティーができると思っていたのに・・・(涙) もう、パスポート取り出して、スーツケース詰めるのが精一杯。一応、17:50頃完了。グッタリとロビーのイスに腰を下ろして数分。HISのお迎えが来た。やっぱり時間に正確。というわけで、これまた少し早めにホテルを出る。

ホテルから空港までは約30分。着くころには薄暗くなっている。着いたばかりと思われる日本人観光客がたくさん出てくる。これからなのか。いいなぁ・・・。チェックイン・カウンターで搭乗手続き。GA881便のカウンターの隣りが、シンガポール行きのガルーダ。もしかしてと、思ったけれど、この予感は的中。この後どこまで行っても中国系の人と一緒。行きは直行だったけど、帰りはジャカルタ経由。ジャカルタまでは一緒の飛行機なんだね。まぁ、いいけど・・・。でも、平気で割り込んだりするんだよね。2Fで空港使用料150,000Rpを払う際にも割り込まれました(怒) というわけでちょっとグチ。空港使用料も払ったので、免税品を取りに行く。Yちゃんの記憶で探しにいくも全然見つからず。結局、別のDFSで聞いてみたところ入口入ったすぐのとこだった(涙) ちょっぴり時間と体力はロスしたけれど、まぁ、まだ1時間以上あるので大丈夫ってことで、余ったルピアをどうしようかと考える。両替するにしても1000円以下。これはムリだろうと、ゲート近くのカフェでお茶することに。とにかく使っちゃおうということで、ずっと飲んでたAQUAのボトルを購入。マンゴー・ジュースとハムとチーズのサンドウィッチをオーダー。食べているうちにゲート近くが長蛇の列。ゲートに20:00に来るようにということなので、ギリギリまで座って列に並ぶ。

時間がかかる・・・。そのハズで、入口で航空券のチェックをしている人が1人しかいない。一応、手荷物チェックとボディ・チェックは2箇所あるけど、結構念入りにチェック。お水を取り上げられてしまう。せっかくさっき買ったのに・・・。来る時は機内持ち込みOKだったのに、帰りは何でダメなんだろう。YちゃんがDFSの袋から手荷物に移していた香水を開けられてしまう。結局、返して貰えたけれど動揺したYちゃんは出国カードを落としてしまう。ゲートに並んでいて気づいて、引き帰してみたら落ちてた。危なかった(汗) なんとか無事に乗り込んで、後は出発を待つばかり。一応、20:30をやや過ぎて車輪は動いた。確か飛行機の出発時間って車輪が動けば出発ということだった気がする。

とりあえず無事飛び立って直ぐにお食事。パスタのようなもの。まぁ・・・。まずくはない。などとしている間にジャカルタ着。ジャカルタの空港は夜のせいもあるだろうけど暗い。あまりきちんと説明もないままダラダラ歩かされる。ここで1時間以上待たないといけない・・・。ちょっと辛い。おトイレ汚い(涙) ブランド品や免税店もそんなに見ている暇はない。また、中国系の人達が長蛇の列。これに並んでいいのかイマヒトツ分からず。結局、いろいろ探し回って、この列に並べばいい事が分かる。またしても時間のロス(涙) 再び、ボディー・チェックをされてゲートへ。もう座る席はない(涙) 一応、トイレに行っておこうとトイレに向かうもこれも長蛇の列。なぜなら個室が2個しかないから。個室2個はありえないだろう! しかも1個はカギ壊れてるし。そこは日本人同士、順番に次の人が押さえて入った。ジャカルタの空港関係者の方、女子トイレの充実を是非お願いしたい(笑)

ということで、再び機内へ。窓側3人席を2人で使う。ジャカルタまではシンガポール行きの中国系の男性が座っていたけど、ジャカルタからは誰も乗ってこなかったので、広々使って寝る体勢。といってもエコノミーだからたいして広くはないけど(涙) 日本までは7時間の旅。バリ島とジャカルタでは1時間の時差があるので既にバリ時間では23時頃。ということで、ここからはずっと寝てしまいあまり覚えていない。

朝6:40成田着。荷物を宅配に預けて帰路に着く。地元の駅までは1時間10分くらい。9:10地元の駅到着。トコトコ歩いて9:30頃無事帰宅。無事、帰ってきた! 楽しかった~ 体調が万全ではなかったのがちょっと残念だったけど、かなり充実した旅だった。というわけで大満足。そして、大長編となってしまった、今回の旅日記も無事終了! お疲れ様でした(笑)


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【voyage】バリ旅行 Part.4

2009-02-15 04:00:49 | voyage
【4日目】 2009.01.25

起きられず・・・。昨日は結局20:00頃から寝てしまったけれど、今朝も8:00過ぎても起き上がれず・・・。胃が痛い(涙)。今日は午後から4時間半のエステ。エステがこの旅の目的の1つでもあったからこれは絶対に行きたい。午前中はDFSギャラリアに行く予定だった。シャトルが出ているので、もしYちゃんが1人でも大丈夫なら、ホテルで休ませてもらおうと思い、事情を話し、とりあえずYちゃんには朝食に行って来てもらう。9:00頃Yちゃん戻ってくる。いくらなんでも昨日の夜から何も食べずに4時間半のエステはムリだろうということで、頑張って起きる。朝一度目が覚めた時に薬を飲んだので、胃の痛みは治まっていて思ったよりも気分がいい。朝食は11:00までなので、お風呂にゆっくり入ってから行こうとお湯をはる。もちろんKOUのバスソルトを使用。準備していたらYちゃんが気分がいいなら待っているので一緒に行こうと言う。遅くなっちゃうのでと遠慮したけど、待つと言うし、1人で行かせるのも心配なので行くことにする。とりあえずお風呂に入って支度をして朝食を食べに行く。

ここのレストラン気持ちがいい。プールに面した席を取る。プールの向こうはビーチ。オープンなので風が気持ちいい。朝食はブッフェ・スタイル。Yちゃんがお粥があったよと教えてくれたので、お粥コーナーへ。丁度、アジア系の女性がよそっていてなかなか終わらない。やっと終わったと思ったら空(涙) ウェイターさんを呼んで持ってきてもらう。これも自分で揚げた野菜やチキン、野菜などを加え、お好みで中華しょうゆをかけて頂く。本日はお粥とボイル・トマトなど胃に優しい朝食にする。

朝食終わって11:00ちょっと前。ホテルを出る。クタ地区にあるDFSギャラリアまでは車で30分くらい。タクシーで行くと免税店がタクシー・クーポンを払ってくれるシステム。タクシーを頼んだけどシャトルが来た。TOYOTAの車なので乗り心地が良くて安心。でも、やっぱり乗るとすぐに眠くなって生アクビが出る。これは車酔いの兆候。おとなしくする。普段はそんなに酔う方じゃないんだけど・・・。やっぱり薬の影響かな。DFSに着いたのが11:30頃。エステが14:00からなのでお迎えが13:30。それに間に合うように帰るには12:40のシャトルに乗らないといけない! 私は買物の予定はないけれど、Yちゃんはお目当てがあった。ごめんよ。やっぱり待たずに来た方がよかったかも・・・。でも、そこはYちゃん。お目当てのモノを真っ先に探しに行き、1時間かからずに香水や化粧品をたっぷり買っていた(笑) でも、お目当てのモノは売っていなかったそう。残念。明日行く予定のPLAZA BALIに望みを託そう。ってことでお土産コーナーに行くと、昨日ローカル・スーパーで会社用に買ったチョコレートが3倍の値段で売られていた。やった!

シャトルでホテルに戻り部屋に帰ってエステの準備。13:30にピック・アップ。しかし、この旅すべて5~10分前行動しているけれど、全く待たされず、むしろ予定時間より早く出発している。アジア人は時間にルーズというイメージだけど。バリの人達は違うのかな。それとも日本人は時間にうるさいと言われているのかな(笑) というわけで、13:20頃お迎えの人が来る。同じヌサドゥア地区にあるFRANGPANI ESTHETICSは広い通りから急な坂を上った静かな場所にある。一見すると高級住宅街というか別荘地のようだけど、たぶん他の建物もエステ・サロンなのだと思う。途中ちょっと開発中のような感じだったし。入口すごくかわいい。1Fのロビーは上から水が流れる滝のようなものがある小さな中庭に面してオープンになっている。この中庭はヨーロッパ風。

事前にYちゃんとネット・カフェで厳選してきたここは、昨日のケチャ・ダンス同様Alan1で予約しておいた。この日受けるのはビューティフル・ウーマンという4時間半のコース。スリミング・マッサージ、ボディマスク、フラワーバス、フェイシャル・マッサージ、そしてクリームバスというコース。フェイシャル・マッサージが80分に惹かれて決めたこれは何と$85。安い! ロビーでカルテを記入。スキンタイプとかコンタクトの有無などいくつかの質問に答える。この間お茶を頂く。相変わらず何のお茶なのか不明。記入が済んだら20種類くらいあるアロマオイルから好みのオイルを選ぶ。日本語で書かれた説明書があるので詳しくなくても大丈夫。デトックス効果があるというジュニパーにしたかったのだけど、残念ながら無いとのこと(涙) ということでダイエット効果のあるグレープフルーツ・オイルにする。香りも良かったし、お店の人にもすすめられた。ちなみにお店で使用されているのは100%天然のオーガニックのものだそう。ロッカーに荷物を預けて2Fのエステ・ルームへ。カメラは持ち込みOKとのこと。エステ後の替えの下着などはこの時点で持ち込まないと、後で取りに行くハメになるので注意! 私は取りに戻りました(笑)

2Fに上がると床に水が張ってあり飛び石式に足場がある池のような造りで、その周りにエステ・ルームがある。2名で申し込んだので同じ部屋。個室もあるけど数は多くないし、予約は個別で入れないといけない。同じ時間にとれる確率は低いかも。ちなみにヴィラもあって1人$15~20追加で利用可能。こちらはエステの施術時間+45分滞在できるのだそう。私達は普通の2人部屋。ベッドが2つ並んで奥にジャグジー・バスとシャワー室がある。着替えを済ませて施術開始。

まずはお花を浮かべたフットバスから。ここに足をつけている間にエステ内容を説明されるけど、それぞれの担当のおねえさんが同時に話すし、私の担当の人はまだ日本語があまり上手じゃなかったのでよく分からなかった(笑) 足裏から膝下あたりをマッサージしてもらった後、ベッドへ移動。先ほど選んだグレープフルーツのアロマオイルで全身をくまなくマッサージ。一昨日は力加減を聞かれてちょっと強めにしてもらったら、揉み返しが来てしまったので、軽めにしてもらおうと思っていたけど、特別聞かれず。でも、強すぎも弱すぎもせずいい感じ。これは気持ちいい。裏表すみずみまでリンパを刺激。続いてボディ・マスク。これは薬草の香りがする赤茶色のパックで、全身に塗った後は特別何かに包まれることもなく、薄い布をかけてもらっただけでもだんだんポカポカしてくる。たしかバストアップ効果があった気がする。以前、母親がディノスの通販で購入していた薬草パックに似ている。粉状のものに水を加えて練って顔に塗って15分くらいパリパリに乾いたら洗い流すというものだった。パック終了後の感じも香りも色も似ている。30分くらいパックしている間に、フラワーバスが準備されていた。ミルキーな細かい泡のお湯の上にお花でハートやBALIなどの文字がお花で描かれていてかわいい。写真撮りたかったのだけど、メモリーが無くなってしまったので撮れず(涙) くずしてしまうのはもったいないけど、寒くなってしまったので思い切って入る。ちょっとぬるい(涙) 軽くジャグジーになっているけど、それ自体が狙いではないので効果はない感じ。その後、シャワーを浴びて用意された胸のところでゴムが入っている長いスーカートのようなものを着用して、おねえさんを呼ぶ。

ここからはフェイス・マッサージ80分。最初はクレンジング。肌の汚れを浮かすようにマッサージ。けっこう強め。なにしろ目をつぶっているので何をされているのか今ひとつわからないのだけど、次にクリームのようなものをタップリ塗って吸引機のようなもので小鼻の辺りの汚れを取っているもよう。次にスチームのようなものをあてる。浮かせた汚れを取るように手でマッサージ。指や手がスベスベで気持ちいい。なんでも女性は誰かに顔とか髪などを触られると、女性ホルモンが出るのだそう。最後にマッサージをして終了。これは気持ちいい。

ガウンに着替えて別棟の美容院のようなスペースへ。まずはシャンプー台でシャンプー。そして鏡の前に移動して頭皮マッサージ。髪にパックするクリームを選ぶ。ガラスの器に入ったクリームは20種類くらいある。まるでデザートみたい。効果が日本語で書かれている。「カラーリングで痛んだ髪に」というキウイのクリームにする。香りの違いはあまり分からず。準備が整うまでフレッシュ・ジュースが出される。こちらもいろいろ種類があったけど、パパイヤ・ジュースにする。サッパリしてておいしい。運ばれてきたのはボールいっぱいのクリーム。それを髪全体に塗る。もうベッタリ。そして昔のパーマ時にかぶるみたいな装置をかぶって、15~20分くらいスチームをあてる。その間ハンド・マッサージをしてくれる。至れり尽くせり。その後、シャンプー台に移動してクリームを落とす。トリートメントをして乾かして終了。自分で乾かしたい人は事前に言っておけばOKとのこと。もちろん乾かしてもらう。毛先のパーマは完全に伸ばされていたけど(笑) これで4時間半におよぶエステは終了。マッサージやフェイシャルも良かったけど、クリームバスがすごくいい。髪ツルツル。これで$85は安いと思う。大満足。

再びシャトルでホテルに帰る。けっこういい時間。荷物整理などしてたら夕食のお迎えが来たとフロントからTel。20:00にお迎えをお願いしてたんだ。もうそんな時間。ビックリ。この日の夕食はYちゃん大絶賛のBUMBU BALI。ヌサドゥア地区にある有名店。ホテルから歩いても行けるけど、送迎してくれるというのでお願いした。バリの家庭料理を出すお店って実は少ないとのことで、家庭料理を出すお店を作ったというような事がメニューに書かれていた。バリの高級ホテルのシェフを歴任したオーナー・シェフのハインツ氏はオーストラリア人。バリ料理界のカリスマ的存在なのだそう。まるで寺院のようなお店が素敵。狭い入口を入ると左にオープン・キッチン。ここもバリのお家の台所みたいな感じ。もちろんかなり広いけれど。その前の中庭のようなスペースにもテーブルが並ぶ。右奥と手前にオープン・テラスがある。私達は手前席。ガイドブックにはリスタフル195,000Rpがオススメと書かれていたけど、メニューにはない。他のコースもあったけど、他の人の様子を伺うとかなりの量。30代OLちゃん2人ではムリ。とりあえず、エビと青パパイヤのサラダとナシゴレンをオーダー。バリ最後の夜。もちろんBINTANGで乾杯。エビせんを食べながら飲む。ウブドと違ってけっこう暑いのでビールうまい。

お料理が運ばれてくる。直径30cmくらいある大皿の上にナシゴレン、サテ、青菜炒めなどが盛られている。これらはナシゴレンのつけあわせ。すごいボリューム。これで75,000Rp安すぎ! このお皿にエビと青パパイヤのサラダも一緒に載っている。すべて小鉢に入っているので盛り付けもきれい。そしておいしい! これはメチャウマ!青パパイヤのサラダはタイで食べたソムタムが忘れられず、頼んでみたけどちょっと違う。ソムタムは青パパイヤを細く切りシャキシャキとした食感だけど、これはわりと太めに切ってあってシャキシャキ感はない。これも辛いけどおいしい。辛いタレをつけて焼いたエビもおいしい。サテも激ウマ。そしてナシゴレン! 辛いけど香ばしくておいしい。目玉焼きは載っていないタイプ。このナシゴレンは今まで食べた中で一番かも。昨日は何も食べられなかったけど、今日は食べれて良かった! 大満足。

シャトルでホテルまで送ってもらう。部屋に戻って明日の準備。明日は12:00から2時間半のエステ。その後、買物をしてPLAZA BALIのミール・クーポンで食事をしてからホテルに戻り、18:00ピック・アップで空港へ。20:30発の飛行機で帰国する予定。この時は知らなかったのだけど実はこのホテル18:00まで部屋利用可能のレイト・チェックアウトだったらしい。HISからの説明では12:00チェックアウトとなっていたので、そのつもりで予定を立ててしまった。ちょっと失敗。KOUのバスソルトを入れたお風呂に入ってから、コチラで買ったTAROや南高梅をつまみにBINTANGで乾杯。どこかで花火が打ち上げられた。10分くらいやってた。けっこう遅い時間なのに(笑) まだ1日残っているけど楽しかった。特にこの日は姫だった!


Alan1.net

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【voyage】バリ旅行 Part.3

2009-02-15 03:33:22 | voyage
【3日目】 2009.01.24

7:30朝食。朝からなんとなく胃が重い・・・。やっぱり少し油っこいのかな? ということで、バリニーズ・ブレックファストにする。これはチキンのお粥とミーゴレン、もしくはナシゴレンのセット。ミーゴレンもナシゴレンもおいしいけど朝からは・・・。ってことで、お粥のみでお願いする。おにいさんには「少ないね」って言われたけど、出てきたお粥は結構な量。これは鶏ダシの中華粥。揚げた野菜とか蒸し鶏などを加えて、中華しょうゆで頂く。この中華しょうゆがトロリとして香ばしくておいしい。お粥大成功。そして本日もスイカ・ジュース。スイカ・ジュースはウマイ。

部屋に戻り支度をしてお買物へ。2日目のバスタイムでも力説したけれど、オーガニック・ソープのお店KOUに行きたい! ホテルを出てトコトコとモンキー・フォレスト通りを王宮方面に向かって歩く。こっち方面をゆっくり見るのは初めてだけど、かわいいお店が多い。昨日歩いた方面よりも落ち着いた雰囲気。5分くらい歩くと右手にサッカー場が見えてくる。サッカー場といっても空き地のような感じだけど、ユニフォーム姿の男性達が練習している。サッカー場の終わりまで歩いて行き右に曲がるとデヴィ・シタ通り。道の両側にかわいらしい雑貨屋さんやカフェなどが並ぶ。まだ早い時間だからか人通りはほとんどない。静かでいい感じ。

この通り沿いにお目当てのKOUがある。思ったよりも小さなお店。いかにも自然派というような、白い壁と木をメインとしたシンプルな内装。ガラスの扉を開けて入ると、中央に木製のテーブルがあり、その上には蔓草のカゴが置かれている。その中にまるでキャンディーのような包装の石鹸が積まれている。かわいい。種類はそんなに多くない。Rose White・Jasmine White・Sweet Orange・Vanilla Heaven・Lemon Teatree・Minty Greenの通常シリーズ6種類はbarとcandyの2タイプ。barは普通の石鹸サイズ、candyはその1/4サイズで文字通りキャンディーのような包装。かわいい。その他プレミアム・シリーズのFRANGPANIとTUBEROSEはbarのみで、これはバリ島に咲く代表的なお花シリーズ。すべてにExtra Virgin Coconut Oilなどの精油が使われている。全種類に大きなチーズみたいな見本があり、削って香りを試すことが出来る。なんだかとっても買物モードに入ってしまい、よく分からなくなってしまったのだけど、とりあえず友達用にcandyタイプを購入することに。いろいろ試したけどSweet Orangeがいい香り。しかもブラウン・シュガー配合で保湿効果が高いとの事。ということでこれにする。会社の同僚SさんとKさんには美白効果のJasmine WhiteとRose Whiteを購入。新人Eちゃんには友達と同じSweet Orangeにした。Yちゃんと共通の友人というか、前の会社でお世話になったHさん&KさんにはRose Whiteのbarにした。自分用にFRANGPAIはどうかと悩んだのだけど、どうしても麻のロゴ入りバッグに入ったお風呂セットが欲しくなってしまったのでこちらを購入。お嫁ちゃんのお土産もこれにする。Vanilla Heavenのbar・Rose Whiteのcandy・オレンジの精油とローズヒップが混ぜ込まれたバスソルト・洗顔ネットがかわいらしいバッグに入っている。これで84,000Rp。ちょっと興奮気味に買物したけど、お店のおねえさんはとっても穏やかで優雅。素敵。

KOUを出てハノマン通りに向かって歩く。かわいいお店が並んでいるけど、お客さんがいないので入りずらい・・・。ハノマン通りはモンキー・フォレスト通りと並行した通りで、道幅はあまり広くなく、小さくてかわいいお店が並ぶとってもかわいい通り。お目当てはNamaste(ナマステ)という天然石のお店。天然石を使ったピアスやブレスが好きなので、ちょっとバリっぽくて、でも日本でもつけられる感じのピアスが欲しいと思ったので。これはハノマン通りをどんどん下ってモンキー・フォレスト辺りまで行ったところにある。けっこう歩く。朝なので暑いけどサラリとしている。思ったより湿気がないと思っていたけど、実はウブドって高地だったのだ。だからわりと涼しくてさわやかだった。お目当てのNamasteまで歩くこと約20分。入ってみたけど・・・。なんか違う。天然石そのものが売られていて、アクセサリー類もあるにはあるけど銀細工も仰々しい感じで好みではなかった。幸いお店の人もいなかったので、そのまま出てきてしまう。とりあえずモンキー・フォレストまで出て、昨日と同じルートでホテルまで戻る。

少し休んでからAsterisk(アスタリスク)に行くのを忘れたことを思い出し、再び同じルートでハノマン通りへ。Asteriskはデヴィ・シタ通りからハノマン通りへ出てすぐの所にある。オーナーの日本人女性がデザインし、現地の職人さんが手作りしている銀細工のアクセサリー・ショップ。歩道より1段高くなったウッドデッキのあるお店はかわいらしい。店内はこじんまりとして、こちらも白い壁と木の質感を基調とした内装だけど、どこか洗練されている気がするのは日本人女性がオーナーだから? ってバリの人に失礼か(汗) イヤKOUも素敵だったのだけど、どこか素朴なバリっぽさが感じられたので・・・。入口を入って両側に格子状の作りつけの棚があり、かわいらしいアクセサリーが並ぶ。ネックレスが多いけれど、ネックレスは肩凝りなのでダメ(涙) ピアスはあまり種類がなかった。かわいいけれど、値段的にはそんなにビックリするほどのお得感はないかも。それでも細かい細工がかわいいピアスを2個お買い上げ。これは1個1000円くらい。あとはガムラン・ボール。ガムランっていうのはインドネシアの楽器。でも、これは直径1cmくらいのボール状のもので中に何か入っていて音が鳴る。鈴より小さくて軽やかな音色が涼しげでかわいい。細工はそれぞれ違っている。蔓模様がハートを思わせる適度にシンプルで、適度に凝った細工のものにする。ストラップもいろいろ選べたので、紐を編んで銀の細かな玉がらせん状についているものにする。色はこげ茶色。1つ1つオリジナルのジュエリー袋に入れてくれてかわいい。大満足。

お店を出ると辺りが曇ってきた。雲行きが怪しいので急いで帰る。振り出した! 大つぶの雨。まだそんなに激しくないので、たいして濡れずにホテルに到着。少し休んで雨止みを見てミール・クーポン持参で指定のレストランGREEN HOUSEへ。もちろんホテルで借りた傘持参。野菜のポタージュ、クリスピーチキン、ドリンク、デザートつき。おいしかった。全くバリ感はないけど・・・。デザートはフルーツ盛り合わせ。やっぱりパイナップルはパサパサで、パパイヤとメロンは固くて味がない。多分こんな感じなんだな。

ホテルに戻ってとっても良くしてくれた従業員さんたちと記念撮影。お世話になりました。ホテルからお土産も頂く。籠に入った天然塩とオイル。素朴でかわいい柄の袋に入れられている。素敵☆ 13:00ピック・アップでビーチへ移動。1時間程かかる。途中すごい雨。まさにスコール。でも地元の人は慣れているのか全く動じない。素敵。途中雑貨屋さんへ寄る。HさんとKさんに木彫りの箱に入ったジャワティーを買う。2日間お世話になるのはヌサドゥアにあるNOVOTEL BENOA。おフランス系のホテル。さすがこちらはリゾートという感じ。車でホテルの敷地内に入るにはセキュリティー・チェックが必要。そのわりロビーなどはオープン。かなり広い。アジアン・リゾート感。水着姿の宿泊客も多い。前の人達のチェックアウトが18:00とのことで、まだ部屋に入れない。この後、15:30ピック・アップでケチャ・ダンス鑑賞の予定。とりあえずパスポートなど貴重品をセキュリティー・ボックスへ預け、スーツケースもお願いする。待ってる間ビーチへ。ホテルは通りを挟んで2階建てのいわゆるホテル形式と、ロビー、レストランのあるオープン・スペースに続き、ビーチに向かってヴィラが何棟かある。これはかわいい。でも、夜とかうるさくないんだろうか・・・。ビーチはプライベート・ビーチ。夕方にはビーチ・バレーなんかも行われるらしい。バーもある。これは多分インド洋なんだと思う。意外に穏やか。やっぱりハワイとかとは違う感じ。

15:30ピック・アップ。バドゥン半島の断崖にあるウルワトゥ寺院。寺院までは30~40分くらい。途中ローカル・スーパーに寄る。ガイドブックに載っているようなスーパーもあるけど、ここは本当に普通のスーパー。ここで会社の人に配るお土産と、友達のお土産などを買う。トラジャ・コーヒーが80gで80円くらい。これとKOUの石鹸とツル草のコースターをセットにしてあげようと大量購入。日本語で入れ方も書いてあるし(笑) 会社にはチョコを大量に買いつけ。値段は伏せるけどかなり安かった。今晩飲む用とお土産用にBINTANGも買う。自分用にKUPU2 のKOPI BALIというコーヒーを買った。GOLDの方はちょっと高くて80gで120円くらい。後から知ったけど、こっちの方が有名だったらしい。お土産こっちにすればよかった(涙)

買物も終わってウルワトゥ寺院へ。バリ六大寺院の1つで、ウルとは上、ワトゥとは石のとか崖のとかいう意味で文字通り断崖の上に建つ寺院。ヒンドゥー教の寺院は戒律が厳しく、生理中の女性は入場禁止なのだそう。女性としては複雑・・・。腰に細い帯のようなものを巻く。これにも意味があったように思うけれど忘れてしまった。石の門をくぐって広場のようなところを抜けるといきなり断崖! ここホントにスゴイ! まさに断崖です。さすがに観光地らしく人が多い。ここはサルがたくさんいるけど、野生で危険なので気をつけるように事前に注意された。そう言われると怖い。左に断崖を見つつ、右の方へさらに石段を上がって行くと、石造りの広場に出る。左にも寺院のようなものがあるけど、ウルワトゥ寺院は正面。石の塔を真っ二つに割ったような門に向かって石段を上がる。観光客は中には入れない。中には広い空間があって、奥には祭壇のようなものがある。いわゆる寺院とはちょっと違う。タイの寺院とかとも違う感じ。ガイドさんの説明によると、バリのお寺には4つの種類があるそうで①神様のための寺院 ②職業のための寺院 ③失念(涙) ④家族のための寺院 このウルワトゥ寺院は①の神様のための寺院。左手にあるのは②で、ここは漁師さんの寺院なのだそう。ガイドさんは日本語で一生懸命説明してくれて、すごく勉強になってありがたかったのだけど、この時点で車酔いと暑さと疲れでかなり辛かった。だから説明もあまり記憶にないので、もしかしたら間違っているかも(涙)

寺院の広場からさらに右側に回りこむと右手に突き出した断崖が見える。小さく人が見える。遠い「今日はあそこには行きません」の言葉にホッとする。その崖まで1/5程度の位置まで下り、仰ぎ見るようにウルワトゥ寺院を見る。これはスゴイ。これ夕日バックだったらキレイだろうなぁ。かなり幻想的。

石段を上がってケチャ・ダンス会場へ。18:00スタートだけど、まだ30分前。夕日バックで見るならここがいいと正面よりやや右よりの位置をゲット。しばし待つ。事前にストーリーを配られていたから読んで勉強しておけばよかったのだけど、眠くてムリだった。といわけでボーっとする。来る前は少し雨がパラついていたけど、なんだか行けそうな気がする! 円形のスペースの壁にそって70%くらいが客席。海を背にして石の塀(?)があって、その向こう側が舞台裏ということになっている。舞台となるのは中央の円形部分と、その海側の一部。だんだん石塀の向こうに上半身裸の男達が集まってくる。白装束の人が現れて、大きな燭台のようなものに火をつけ始める。これも後から知ったのだけど、この役ができるのはマンクーと呼ばれる人達で、神事を司ることができる特別な人なのだそう。そして半裸の男達が30~40人くらい入ってくる。火を囲んで円形に座り体を揺らし始める。最初は何人かが「チャッチャッ」という掛け声(?)をかけつつ、体を揺すりながら踊る。そのうち1人が歌い始める。

だんだん盛り上がってきたところで煌びやかな衣装の女性が2人登場。腰を落として目線を強くこちらに向け、指をそらし踊るバリ舞踊がキレイ。そしておねえさん達も美女。黄色の衣装の女性がもう1人加わる。これはズボンのような形の衣装なので男性役なのかな。その後、次々と寺院などに彫られた魔物のような人物(?)が代わる代わる登場。衣装やお面がスゴイ。わりとコミカルな動き。そして白い狼のようなかぶりものの人物が登場。かなり暴れまわる。先ほどの3人の女性たちと絡み、ピンクの衣装の女性から指輪を受け取る。その後、魔物のような人物達と闘うのだけど、この白い動物がかなり暴れん坊。客席に座ってみたり、客いじりをしたり結構コミカル。魔物のような人達もチビッコを抱っこしてみたりする。泣かれてたけど(笑) そして、ついに白い動物は捕らえられ、彼を囲んで火をつけられてしまうけれど、反撃に出て素足で火のついた藁(?)をバンバン蹴飛ばす。客席の方にも蹴る。なので半裸の男達が客席の前を取り囲んでいたんだと納得。半裸の彼らはこの間ずっと立ったり座ったり、円陣を組んだり、列になったりいろいろフォーメーションを変えながらもダンスと歌を続ける。最後に全員が揃って終了。この頃の夕日が最高にキレイ。終了と同時にお客さんが押し寄せキャスト達と写真撮影。私もおねえさんと撮ってもらった。

ケチャ・ダンスはもともとは悪霊を祓うための儀式舞踊の伴奏だったものを、1930年代にドイツ人画家のウォルター・シュヒーズによりヒンドゥー神話と組み合わされて今の形になったのだそう。事前にストーリーを読んでいなかったので、てっきり白い動物は悪者で、暴れん坊の彼を懲らしめる話なんだと思っていたけど違ってた! 実は最初に出てきた3人のうち2人は男性で、1人は王子、女性はその妃で、もう1人の男性は王子の弟。陰謀により王国を追われた3人は森を彷徨う。妃シータの美しさに心奪われた悪の大王によりシータはとらわれてしまう。彼女を救うため王子が助けを求めたのが、白い猿の将軍ハノマンで、紆余曲折あって最後は全員自分達の本来の身分を取り戻し、めでたしめでたしという話だったらしい(笑) 悪役と思っていた白い動物は実は猿で、しかも将軍だった! ビックリ。しかしこれはスゴイ迫力。おもしろかった! 夕日もキレイ。バリ島でテロが起きた後、追悼の気持ちを込めて6000人が踊ったというケチャ・ダンスはすごい迫力だっただろうと思う。ウルワトゥ寺院のケチャ・ダンスは毎日行われている。雨の日は屋根つきの祭場で行われる。ウルワトゥ寺院もいいし、ケチャ・ダンスはおもしろいのでこのツアーはオススメ。Alan1というサイトで事前予約した。2名で$74。これは安いと思う。

この後、食事代は別だけどジンバランのレストランへ連れて行ってくれるとの事。私はお腹が空いていたのだけど、Yちゃんはあまり気が進まない様子。私はかなり疲れてしまって、ホテルに戻ってしまったら多分外出できないと思うと言ったのだけど、ホテルに戻りたいようなので戻ることに。。思ったとおり帰りの車で酔ってしまい、ホテルに着いた時にはぐったり。でも、まだ部屋の準備ができていなくてホテルからのドリンク・サービスが出てバーで待つことに。かなり眠い・・・。

20分くらい待って部屋が整い案内される。道路を渡って部屋のある棟へ。けっこう遠い。2階にある部屋は結構広めだけど、普通のホテルタイプ。ベッドが2つ。テーブルとイスがあって、ドレッサーがある感じ。外にはベランダがあって木の長イスがあった。インテリアは木を基調としていてバリ風味。かわいい。せっかくのお部屋だけど、あまりの疲れと眠気と気持ち悪さに化粧も落とさず寝てしまう。しばらくしてなんとか化粧は落としたけれど、どうにもムリでそのまま眠ってしまった。ごめんよ(涙)


KOU/バリ雑貨grap
Asterisk

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【voyage】バリ旅行 Part.2

2009-02-13 01:21:13 | voyage
【2日目】 2009.01.23

8:00頃起床。早めに寝たので調子がいい。天気良さそう。とってもさわやか! ほぼスッピンで朝食へ。夜とはまた趣の違う庭が素敵。なんでもネカ美術館経営者のコマン・ネカ氏がオーナーのホテルで、こちらは息子さん達がデザインを手がけたのだそう。とにかくかわいい。朝食は庭の中にあるオープン・テラスのレストランで頂く。レストランといってもこじんまりとしていて4人掛けのテーブルが6個程度。コンチネンタル、アメリカン、バリニーズなどメニューも豊富。とりあえずアメリカン・ブレックファストにする。フルーツサラダ・ミックスシリアル・オムレツ&ベーコン・トースト・スイカジュースをオーダー。普通においしかった。雨季のバリはフルーツがおいしいと聞いていたので期待大だったのだけど、パイナップルはカサカサで、メロンもパパイヤも固くて味がない。でも、どこのお店でもそうだったので、こういうものなのかも・・・。日本は何でもおいしすぎるのかもしれない。

お腹も満たされたので一休みして10:00からホテル内のスパでマッサージを受ける。90分のボディ・アロマ・マッサージで、これはホテル特典。スパに行くとまずはお花を浮かべたフットバスに足をつけながらジュースを頂く。説明されたけど発音が良すぎて何のジュースなのか不明・・・。かなり濃厚。そしてすっぱい。軽く足をマッサージされた後エステルームへ。なんと室内だけど奥の壁はなくオープンになっている。紙パンツのみで施術なので少し恥ずかしいけど、中庭の向こうは高い壁になっているので一応大丈夫なのか? でも、とっても気持ちいい。さわやかな風が感じられる中、ミントのオイルを使ってやや強めのリンパ・マッサージ。2度ほど落ちた(笑) 全身くまなく表裏丁寧な仕事に大満足。マッサージ後、フルーツとお茶を頂く。このお茶の名前も聞き取れず。ジンジャーのような刺激がある。これもオープンテラスで頂くので気持ちいい。その後、シャワーを浴びて終了だけど、このシャワー室もオープンだった(汗)

13:00 ホテル近くのHIS前から無料半日観光へ参加。これ事前に言っておかないといけなかったみたいだけど、なんとかねじ込んでもらえた。だけど小さなバンにぎゅうぎゅう詰めで道も悪く、すごいアップダウンの山道、しかも運転荒い・・・。そして暑いってことで完全に酔った(涙) 諸事情により薬服用だったので余計気持ち悪い。今回の旅はこの酔いとの闘いが辛かった。まずはネカ美術館へ。バリ島の神話や風俗などを描いた絵画中心の展示。すごく細かく細部まで描き込んであるけど、少々マンガ的でもある感じの絵であまり好みではない。素晴らしいとは思うのだけど、異様な風体で踊る群衆の絵などは見ていて気持ちのいいものではない。ほとんどの絵に日本語の説明が書いてあるのが丁寧。

次にライス・テラスへ向かう。日本にもあるけれどいわゆる段々畑。標高の高い所に畑や田んぼを作るとなれば、このような形式になるとの事で、高地にあるのでここまでのアップダウンは相当なもの・・・。やっと車を降りて深呼吸した時は気持ちよかった。そして、このライステラスはキレイ! 多分、規模としてはそんなに大きなものではないと思うけれど、すり鉢状の土地に所狭しと作られた田んぼは緑も鮮やかで美しい。これは車に酔いながらも来て良かったと思う。周りには小さなお土産屋さんが並ぶ。ほんとうに田舎という感じでいい。少し外の空気を吸ったし、雨もパラついた後で涼しくて気持ち良く、気分も少し良くなったのだけど、すぐまた移動(涙)

次はゴアガジャ古代遺跡へ。ゴアガジャとは区切り位置は忘れてしまったけれど「象の洞窟」という意味だそうで、その名の通り洞窟寺院。入口に大きく口を開けた魔物のようなものが彫り出されており、その口の中へ入っていく感じ。中はT字型になっていて、そんなに奥深くも広くもない。左にヒンドゥーの神で象の頭を持ったガネーシャが祀られている。知恵や学問の神といわれているのだそう。反対側にはシヴァ神・ヴィシュヌ神・ブラマ神に見立てた石が置かれていて、三位一体を現しているのとのこと。神の像を正面にして左右の壁には1段高くなった位置に人が1人座れるスペースが掘ってある。そこで祈りを捧げたのだそう。ちょっと感慨深い。外には左右に3人ずつ女神が並ぶ沐浴場が2つあって、鯉が泳いでいる。なかなか素敵。

再び車に乗り込んでお決まりの雑貨店&銀細工店へ。雑貨店ではお土産にツル草のカゴ製品を買う。コースター10枚セットが65,000Rpってこれは650円くらいで1枚65円! たぶん探せばもっと安く買えるところもあるかもしれないけれど、お土産は買える時に買った方がいいってことで購入。バリっぽい布を敷いてピアスを並べたらかわいくなりそうな長方形の蓋つき小物入れを自分用に買う。95,000Rpなので950円くらい。そんなに安くはないか(笑) 日本でもありそう。銀細工はすごいとは思うけれど、ウブドで行きたいお店があるので、ここはスルー。

その後、コーヒー豆のお店に連れて行かれる。バリはコーヒーも有名だったのだ。カフェ・キンタマーニなど数種類を試飲。なんとKopi Luwakが! あの『かもめ食堂』でマルック・ペルトラがかもめ食堂に盗みに入ったお詫びにとくれた幻のコーヒー。なんでもトラジャピーベリーの雄豆だそうで、3%ほどしか収穫できないのだそう。いろいろ飲んで何だか分からなくなってしまったけれど、酸味が少なくサッパリとした印象。でも深みがある。これはおいしい! しかし250g $18のしかないそう。もしかするとこれはかなり安いのかもしれないけれど、コーヒー好きだけどそんなに飲めないのじゃないかと・・・。長く置くと風味も落ちてしまいそうだし。というわけ買わず(笑) でも試飲とはいえ『かもめ食堂』の幻のコーヒーを飲めたのはうれしい。このお店はモンキー・フォレストの近く。ここからなら歩いて帰れるんじゃってことで、歩くことに。少し行くとモンキー・フォレスト。お猿さんがいる! かわいい。かわいいけど怖いので遠めで見る。かなりいる。

しかし何というアップダウン・・・。しかも歩道高すぎ。そして間口の狭い店舗が続くので、入口でいちいち低くなっているので、もうほとんど階段のようになっている。車道の方が歩きやすいけど一方通行ながらさすがモンキー・フォレスト通り。車やバイクが結構通る。これは辛い・・・。途中サークルKに入ってお水を買う。ビールは置いてあるけどBINTANGはなし。仕方がないのでDELTAというこれもよく見かけたコンビニに入りBINTANGとポテトチップを買う。これで今夜は外のテラスで乾杯ということで(笑)

ホテルに着いたら17:30過ぎ。あわてて明日のミール・クーポンをもらいに行く。無事ゲット。ちょっとお茶しようってことでホテル特典のアフタヌーン・ティーにする。朝食のレストランで、バリのお菓子を食べながらお茶を頂く。コーヒーにしちゃったけど(笑) バリのお菓子は不思議な食感だけどおいしかった。八橋みたいな形のおかしはモチモチして、でもちょっとスパイシーでおいしい。

今日の晩ごはんはどうしようってことで、同じコマネカのタンガユダの方へ行ってみようということになった。タンガユダへはシャトルが出ている。フロントでお願いして20:00に連れて行ってもらうことに。ついでに25日に予定しているヌサドゥアの有名バリ料理店BUMBU BALIに予約を入れてもらう。2年前に行ったYちゃんがそのおいしさに感動したというお店。ガイドブックでも要予約となっていた。無事予約完了ってことで安心して20:00まで部屋で少しくつろぐ。明日は朝から買物して13:00にはヌサドゥアへ移動しなくてはいけない。その準備もしておく。

ということであっという間に20:00。シャトルといってもTOYOTAの小型ワゴン。2人きりで乗り心地いい。日本語勉強中のドライバーさんの粋なはからいでウブド郊外の田園風景に沈む夕日を撮影。素敵。KOMANEKA TAGGAYUDAはコマン・ネカ氏が夫人と共に設計したというリゾートホテル。こちらのロビーも白を基調とした石造りに木製のバリニーズ・インテリアが素敵。こちらのロビーは2階になっていて、中庭に面している。中庭は高い南国特有の不思議な形の木がたくさん植わっていて幻想的。ロビーから左に逆L字型に広がるレストランは、ジャワ島の古い邸宅を移築したのだそうで、彫刻がたくさんほどこされた壁や調度類が素敵! コチラも中庭に面してオープンになっているので涼しくて気持ちいい。ここではバリニーズ・カクテルをオーダー。ARAKというヤシの樹液から作るインドネシアのお酒。パイナップル・ジュースやライムなどを加えたカクテル。これはおいしい。クセがなくて口当たりがいいけど、アルコール度数は高そうなので悪酔いしそう(笑) 食事はそろそろミーゴレンでしょってことで、ミーゴレンをオーダー。Yちゃんはバリ風チキンのグリル。ミーゴレンやばい! ウマ過ぎ! ソースが香ばしくてこんなミーゴレン食べたことないかも。うまーい。ホテル価格もあったとしても75,000Rpで約750円! 素敵。Yちゃんのチキングリルもアジアンでウマ。しかし、このミーゴレンにはやられた。昨日のWayanカレーといいバリごはんウマ過ぎ。

食事も終わってシャトルで帰宅。帰り道ウブド王宮わきを通ったらバリ舞踊を踊っていた。毎日観光客向けに踊っているのだそう。チラ見だったけど見れて良かった。ホテルに戻ってお風呂にお湯をはり、持参したKOUのバスソルトをたっぷり入れてバスタイム。あぁ幸せ。これは姫だわ。実はウブド行きを決めた時から、ガイドブックに出ていたオーガニック石鹸のお店KOUには絶対行きたいと思っていた。そんな時、偶然母親が知人からウブド土産としてKOUのバスタイムセットをもらった。麻のオリジナル・バックには石鹸とバスソルト、洗顔ネットなどが入っていた。石鹸とバスソルトをちゃっかり頂いてしまった。石鹸すごくいい。泡立ちがいいし、サッパリしているのにつっぱらず、しっとりしている。これは行かないとってことで明日行く予定。友達のお土産もここと決めている。部屋とお風呂の写真は載せておくけれど、どこまで伝わるかなぁ・・・。とにかく石造りのお風呂がかわいくてホントに姫だった。

お風呂上りにバスローブのまま、蚊取り線香を持ち出し、外のテラスでBINTANGで乾杯! 海外に行く時はいつも持参している梅干がおつまみ。普段は特別梅干好きではないけど、海外に行くと何故か食べたくなる。日本食じゃないとダメってことは全然ないけど、多分日本の塩味が恋しくなるんだと思う。今回は毎月行っている砂風呂Pasir Putihでお茶うけに出される南高梅を持参。これは絶品です。そういえばPasir Putihってインドネシアの海岸のことで「白い砂」っていう意味じゃなかったかな・・・。マッサージもインドネシア風だった気が。

などと話していたらちと寒くなってきたので中へ。なんと天井にヤモリ! 小さくて特別害はなさそうだけど、やっぱりイヤだよねってことでフロントへ電話して捕まえてもらうことに。てっきり1人で虫取り網のようなもので捕まえに来るのかと思ったら、次から次へと人がやってきて、テラスの机を中に入れたりして大騒ぎに・・・。ちょっとビックリ(笑) というわけで疲れたので寝る。


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【voyage】バリ旅行 Part.1

2009-02-12 03:24:16 | voyage
【1日目】 2009.01.22

去年はいろいろバタバタしていて実はまだ夏休みを取っていなかった。夏休みといっても1日だけであとは有休消化なんだけど・・・(涙) ということで遅ればせながら1/22~27まで夏休みを頂いてバリ島へ行ってきた。バリ島は初めて、今回はバリ3回目のYちゃんと一緒。去年雑誌で見てから憧れていたウブド。今回はウブドに行くのが目的。そしてエステ! ウブド2泊、ビーチ2泊というツアー。ウブドではホテル特典で90分のマッサージつき。素敵★

飛行機は指定なし、JAL、ガルーダ・インドネシア指定の3コースだったけれど、午前発が確約されているのはガルーダのみ。ということで10:30発のGA880便で出発。約7時間の旅。サービスは悪くないけれど、食事はイマヒトツです(涙) 日本は冬なのにバリ島は真夏の暑さ。現地時間17:30頃到着したけど、降りた瞬間暑い。そしてまだ明るい。日本だと真っ暗なのに。リゾート気分が盛り上がる。2004年から日本人旅行者はビザ取得が義務づけられてしまった(涙) 7日以内の滞在なので$10が必要。手前のブースで$10支払い、Receiptを貰う。ここからが長い・・・ 1人1人ビザを発行していくわけで、長い列はなかなか進まない。結局30分以上かかった。荷物もターンテーブルから下ろされて、しっかりポーターがついている。勝手にポーターが運んでしまい法外なチップを要求されるとガイドブックに書かれていたので、取り合わないようにしていたら諦めて行ってしまった。Yちゃんはチップを要求されたけど、こちらもきっちり断ったら行ってしまったらしい。サービスではないので要注意。外に出ると暑い! さすがに薄暗くなってきているのに暑い。夏好きなのでうれしい(笑)

NGURAH RAI空港からウブドまでは車で約1時間。どんどん暗くなってくる。よく考えるとこの時どんどん狭くアップダウンのきつい道を通っていたのだけど、その時は気付かなかった。ウブドは高地だったんだね(笑) 後から知りました。雑貨店やレストランなどの多いモンキー・フォレスト通り沿いにあるKOMANEKA RESORTが今回利用のホテル。ガイドブックなどで想像していたモンキー・フォレスト通りはもう少し広くてにぎわっているのかと思っていたけど、こじんまりとした印象でいい。通りから少し奥まっているのでホテルはまるで別世界。オープンになったロビーがかわいい! 数段上がって白い大理石の床が涼しげ。バリ風のソファーがいい。木の感じとバリ風の布のクッションがかわいい。くるくる巻かれた冷たいお絞りには花が添えられている。ほのかにいい香り。ウェルカム・ドリンクのスイカ・ジュースがおいしい! チェック・イン後お部屋へ案内してくれる。

お部屋はヴィラ形式。ロビーから数段下がって玉砂利の敷き詰められた庭園内を歩く。左手に朝食を頂くレストラン。食事している人もいる。こじんまりとしたオープンテラスで素敵★ 明日のマッサージのスパへの入口や、プール、プール内のカフェスペースなど案内してくれるけど、あえて電気をほとんど使っていないのでとっても暗く、あまりよく分からない(笑) 私達の泊まったのは2階建ての1階部分。隣りも同じ造り。屋根の張り出したテラス部分には木製のテーブルとイスが2つと、こちらも木製の寝椅子が1つ置かれている。ちょっとした庭には木が植わっていて花が咲いている。

ガラスの引き戸を開けるといきなり天蓋から白い布のドレープがかかったお姫様ベッド! 枕元にお花がかわいく飾られている。眩暈がするくらいかわいい! カーテンがあるけどガラスの引き戸だけなのは少し不安・・・。 一応、塀で囲まれているし、木があるので外からは見えない。もちろんカギもかかる。隣の部屋にはバリ風家具のクローゼットや洗面台。低いサイドボードの上にはウェルカム・フルーツとクッキー!(結局食べられなかったけど(涙) ) そして右の奥がお風呂。このお風呂が素敵。石造りでそのまま階段状に掘ってある。お湯を張って持参したウブドのオーガニック石鹸のお店KOUのバスソルトを入れて入ったら気持ち良さそう。 入浴グッズもいろいろそろっている。とってもかわいくて感動。

お部屋がかわいくて感動して写真撮りまくっていたけど、お腹が空いていたのだった。よく考えると朝6時頃食べてから、食べたのは機内食1食のみ。すでに現地の夜20時頃。時差が1時間だからすでに21時! そりゃおなかも空くよってことでご飯を食べに行く。事前に調べて決めておいたお店CAFE WAYANはホテルから直ぐ。オープン・スペースで気持ちいい。涼しいくてサラッとしている。通された席は少し王朝風だった気が・・・ パパイヤやにんじんで細工したお供え物のようなものが置かれている。お店の人イチオシのワヤン・チキンカレーはガイドブックにも載っていた。もちろんこれがお目当てなのでオーダー。それとベジタリアン・プレートを頼んでみる。そしてもちろんインドネシアといえばBINTANGでしょう! ってことで乾杯★ ベジタリアン・プレートも適度に辛くておしかったけれど、ワヤン・チキンカレーが絶品! 添えられた調味料で調節できるようカレー自体は殆ど辛くない。 これがコクがあって本当においしい。チキンは少しボソボソした感じなんだけど、しっかり煮込まれているのでスプーンで簡単に切れる。ジャガイモなどの野菜はトロけている。少し固めに炊かれた黒米のご飯との相性もいい。もうスゴイおいしくて、全部食べたかったのだけど、空腹にビールを飲んでしまい、疲れが一気に出てしまって満腹。全然食べられなかった。悔しい! お店の人にも申し訳ない・・・ ホントおいしかった。

というわけで、あまりに疲れてしまって。ホテルに戻って直ぐに寝てしまった(笑)


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【cinema】『ベンジャミン・バトン~数奇な人生~』(試写会)

2009-02-02 00:15:26 | cinema
'09.01.19 『ベンジャミン・バトン ~数奇な人生~』(試写会)@よみうりホール

yaplogで当選。ブラピ舞台挨拶つき試写会も応募したけど、こっちが当たってことはハズレだな(涙)しかも家に帰ったらシネトレからも試写状が届いてた。その日は旅行中で日本にいない。ということで、そちらは代わりにMッスに行ってもらうことにした。シネトレさんすみません

「高齢となり死の床にあるデイジーは、付き添いに来ている娘のキャロラインにある人の日記を読んで欲しいと頼む。日記の主はベンジャミン・バトン。老人として生まれ、成長するにしたがって、どんどん若返っていくという数奇な人生を生きた人物。次第に明かされる彼の生涯。そして母デイジーとの関係…」という話。知らずに見たんだけど、これはF・スコット・フィッツジェラルドの短編小説の映画化だった。フィッツジェラルドと言えば「グレート・ギャツビー」で、これは映画『華麗なるギャツビー』としての方が有名かも。1974年製作のこの作品の主演はロバート・レッドフォード。ブラピの出世作『リバー・ランズ・スルーイット』の監督がロバート・レッドフォードで、この時ブラピはレッドフォードの再来(健在だけど…)と言われて大ブレイクしたのだと思う。そう考えると、ちょっと感じるところがあったりする。まぁ、あまり関係ないのだけど… 原作を読んでいないので何とも言えないけれど、どことなく耽美で退廃的な感じがするのは、フィッツジェラルドならでわなのか?と思ったりもする。

話としてはベンジャミン・バトンという人物の一生ということになるのだけれど、とにかく彼自身が普通ではない。別にベンジャミンの一生として見ても、それなりに楽しめそうな感じもするけど、彼を通常とは逆の時間の流れで生きる人物としたことで、より時間の大切さ、誰のもとにも訪れる老いそして死について、素直に考えることが出来る気がする。ただ、特異な人物である主人公が、不思議がられながらも受け入れてくれる人がおり、生来背負ったハンデ以外は逆に結構恵まれていて、もちろん本人の努力もあるけれど、いつも誰かに救われたりする。そんな主人公に絡めて反戦や政治的な事をどこかユーモラスに描く感じは、どこかで見た気がすると思ったら脚本が『フォレスト・ガンプ』のエリック・ロスだった。正直『フォレスト…』はあまり好きではない。知的障害者フォレストがその真っ直ぐさで起こす様々な奇跡をお伽話的に描きつつ、反戦を訴える感じが自分にはあまりしっくりこなかった。この作品も少し同じ感じはしたけれど、主人公の設定のあまりの荒唐無稽さと、どこか退廃的な感じ、そしてベンジャミンが自分の運命を自覚している事が上手く作用して、逆にうそくさい感じがなくなっていたように思う。

前にも書いたけど原作は未読なので、実際はフィッツジェラルドがどんな意図でこんな運命を背負った主人公の話を書こうと思ったのかは分からない。でも、人は誰でも生まれた瞬間から死に向かっているし、そして年を重ねるごとに老いていく。それは怖いことだし悲しいこと。事実私も怖い。そして世界中に不老不死にまつわる物語があるということは、きっと皆そうなのでしょう。では死は避けられないとして、年を取るごとに若返っていくのはどうだろうか。この映画によれば必ずしもよいわけではないようだ。人は"若さ"に憧れたり、執着する傾向にある。それは単純に生命力に溢れているだけではなく、経験や知識の不足ゆえの無邪気さや無鉄砲さなんかもあるのかもしれない。勢いとうか… でも逆に経験を積んだからこそ見えてくる世界もある。たしか『ストレート・ストーリー』だったと思うけれど、主人公の老人に若者が「年を取るのはどんな感じか」と尋ねるシーンがあった。主人公は「記憶の積み重ねだ」と答えていた。楽しいことも、辛いことも背負って生きていく。記憶を積み上げて心もいっぱいになって、ほどよく疲れているのに体ばかり若くてもどうなのだろう。何より辛いのは気持ちと体が一致しないこと。そう考えると、経験を積んで老練し、穏やかになっていきながら、肉体もゆっくりと衰えていくのがいいのかもしれない。徐々に自覚できるし。

などと、いろいろ書いてみたのはフィッツジェラルドの言いたかったのはこうではないかと思ったこと。この映画自体が言いたいことは、いくつになっても困難な状況でも諦めるなということなんだと思う。そして、どんな人でも愛されるべきであるということ。正直に言うとその辺りの描写は少々ご都合主義的な感じがして、あまり心に響いてはこなかった。多分、この脚本家と感性が合わないんだと思う。ヒドイ脚本だと言うつもりはない。むしろ感動する人は多いと思う。2時間47分とかなり長いけど飽きずに見れた。このあたりはデビット・フィンチャーのスピード感ある演出と出演者の演技によるものだと思う。ただ、その割に心に残らなかったりするのだけど…

主演はブラッド・ピット。ブラピは最初は演技を評価されて出てきた印象だけど、いつの頃からか"ブラピ様"みたいな位置付けになってしまい、あまり演技力を必要としないような娯楽作ばかりに出ている気がする。本人の意志なのか周りによるものなのか… まぁ、どちらもだと思うけれど、個人的にはあまりタイプではないので、美しいと思ったこともないし、むしろその事だけで騒がれている人という偏見もあった。このベンジャミン・バトンは特殊な役ではあるけれど、内面的に複雑な人物ではないので、特別難しい役とは思わないけれど、その外見から老人だと思われているのに実は子供という感じは良かったのではないかと思う。ずっと無邪気でいられたけれど、愛する人や守るべき人を得た時、初めて自分の運命と向き合う辺りの演技は、その演出も含めて少し物足りない気がしないでもないけれど、抑えた感じでよかったと思う。ただ全体的に特別ブラピじゃなくてもいいんじゃないかと思っていた。少し若返ったベンジャミンを回想するデイジーが「彼は美しかった」と言った時もそうは思わなかった。でも、おばさんになったデイジーのもとに現れた青年の姿のブラピを見た時納得。それほど美しく哀しい姿だった。

ベンジャミンの初めての恋の相手役でティルダ・スウィントンが出ていたのが嬉しかった。ティルダは好きな女優さん。このティルダとのシーンは退廃的でよかった。ロシアのホテルという設定だけど、それはあまり伝わらないし、何故ロシアなのかも謎。でも、夫の仕事に付き添って旅を続ける生活にも飽き、退屈し、空虚感を抱えた彼女が、ベンジャミンと夜中語り合うひと時にときめく気持ちはよく分かる。初めは警戒し距離を置くけど、次第に心を開き、そして恋に落ちる感じが自然でいい。夫人はもう若くはない。自分より年上に見えるベンジャミンに依存するわけでもなく、あくまで主導権を握ってる感じが、実は内面はまだ恋愛経験のない若者である彼のぎこちなさを際立たせつつも、2人の関係の違和感をなくしていたと思う。この恋は突然終わるけれど、その引き際も見事。一歩間違うと自分勝手だけれど、そうはなっていない。このエピソードはよかった。

老人ホームに捨てられたベンジャミンを、神からの授かりものと育てるクイニー役のタラジ・P・ヘンソンがよかった。まだ差別の残るニューオリンズの老人ホームで働く黒人女性。子供ができず悩んでいた時ベンジャミンと出会う。実の父にも見捨てられたベンジャミンに愛情をそそぐ肝っ玉母さんぶりがいい。船長もよかった。いい加減な酒飲みだけど憎めない。ベンジャミンはクイニーから母の愛情と、船長から父の愛情をもらったのだと思う。実の父も後に登場するけど、心の中では船長が父だったと思う。船長は事情を知らないから、そんな自覚はないと思うけれど。人に自然に接するだけで、その人を救うこともある。

そして何と言ってもデイジーのケイト・ブランシェットが素晴らしい。この映画ケイトが出ているから見に行った部分が大きい。10代の少女から死にゆく老婆まで演じきった。あのバランシンにも認められたバレリーナ。多分、遠景でのバレエ・シーンは吹き替えだと思うけれど、アップは実際踊っているっぽくて、動きが美しい。バレエ経験があるのかな? ピルエット(回転)で顔をつけるのは結構大変なのだけれど… 若い頃の奔放な感じと、ベンジャミンと再会してからの2人の幸せな感じもいいけれど、若返った彼と再会するシーンの演技が素晴らしい。幸せの絶頂で、幸せだからこそ訪れる悲しみを乗り越え、自らの居場所を築いた頃、老いた身を恥ながらも身をまかせる感じがいい。そしてお互いの晩年。ベンジャミンの運命よりもデイジーの強さに心打たれた。このケイト・ブランシェットは見事。

ベンジャミンが生まれた1918年から、時々現在の病室に戻りながら、亡くなるまでを一気に見せる。ベンジャミンが少年時代(体は老人だけど)を過ごしたニューオリンズがいい。ベンジャミンの実家となる老人ホームは時代を越えて度々登場する。このホームの周りはいつも晴れている印象。それは良かった。2人の心がすれ違うパリとニューヨークの感じもいい。ここのケイトの衣装は好き。あとロシアのティルダの衣装も良かった。

クイニーの無条件の愛情、実の父が果たす役割、晩年のベンジャミンなど、ご都合主義的な部分もあるし、時々差し込まれる笑えるシーンなど語り口全体がお伽話的だったりと、しっくりこない部分も多い。でも冒頭のセントラル・ステーションの時計のエピソードでも分かるように、これはお伽話なんだと思う。なので、そのように楽しめばいいのだと思う。そういう意味では、しっくりこない部分を補う役者達の演技でギリギリ気にならず、楽しめた。時計のエピソードが持つ意味とか、デイジーが事故に遭うまでのシーンとかは好きだった。人生は「もしもあの時」という事の積み重ねだから。

長々書いた(笑) 特別感動という事はないけど、楽しかった。少しあざといけれど感動を誘う台詞もたくさんある。単純に私がしっくりこないだけ。長いけど飽きないし、よくまとまっていると思う。ブラピ目当てだと前半かなり辛い姿だけど、ラスト近くとびきりステキな姿で現れるのでお楽しみに。

ホントはもっと早く感想を書かないといけなかったのだけど、遅い夏休みでバリ島に行っていたもので遅くなってしまった(涙)


『ベンジャミン・バトン ~数奇な人生~』Official site

コメント (4)
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