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【art】 「江戸の誘惑展」鑑賞@江戸東京博物館

2006-11-27 00:25:20 | art
'06.11.25 「江戸の誘惑展」鑑賞@江戸東京博物館

これ! 見たかった。ボストン美術館所蔵の肉筆浮世絵展。北斎や広重、歌麿などの肉筆のみの展覧会。浮世絵の多くは版画だけど、裕福な人々が浮世絵師に特別注文して肉筆画を描かせたりしていたのだそう。なのでこれらの肉筆画は正に一点ものの浮世絵ということになり大変貴重。中でも鈴木春信の肉筆は世界でも数点しか見つかっておらずホントに貴重。

土曜日の夕方なら比較的空いているとのことだったので行ってみたけど混んでる。すぐに春信の肉筆画が2点。春信の作品はかなり柳腰。女性の顔も歌麿の細面で切れ長の目とは少し違ってわりと丸顔。それはそれでかわいく品がいい。数点しかない内の2点が見れるのはとても貴重。

北斎はさすがに点数が多い。もちろんどれも素晴らしいけど、中でも「鳳凰図屏風」がスゴイ。八曲一隻の屏風に描かれた鳳凰の力強さと色の鮮やかさ。そんなに大きな屏風ではないので枕屏風として注文されたとのことだけど、この鳳凰に枕元にいられたらどんな夢を見るのだろう(笑) 続いて袱紗に描かれた「唐獅子図」。円の中心にコチラを睨む唐獅子。その周りを取り囲む色とりどりの牡丹。この牡丹はやはり絵師だった北斎の娘が描いたと言われているらしい。

今回よかったのが勝川春章の「石橋図」。有名な能の演目に「石橋」というのがあるそうで、橋の向こう側が文殊菩薩の浄土になっており、その橋を守っている獅子の踊りなのだそう(ちょっとあやふや・・・)で、その獅子に扮した娘の顔と腰つきの美しさ、そして燃えるように赤い髪の迫力。そんなに大きな絵ではなかったけれど素晴らしかった。

もう一点、出口付近にあったこれも勝川春章の「見立て江口の君図」。見立てというのは仏の姿などを見立てた絵(という説明であっているのか?)で、ここでは遊女が菩薩に見立てられている。その顔の美しさ・・・。絵自体は結構大きいけど大きな象に乗っているので女性の顔は小さい。でもホントに優美で美しい。惚れ惚れとしばし見とれる。

身分ある人から注文を受けて描いた肉筆だけに全てかなり力作。彫師、摺師とのコラボレーションで生まれる版画芸術も素晴らしいけど、肉筆の迫力も素晴らしい。とにかく細部まで細かく描かれていて素晴らしい。特に女性の美しい表情、優美な腰つき、着物の柄の美しさ。いい展覧会だった。


『江戸の誘惑』公式サイト
江戸東京博物館HP

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【cinema】『ブラック・ダリア』

2006-11-14 00:58:32 | cinema
'06.11.12 KTと『ブラックダリア』@品川プリンスシネマ プレミアムシート

エルロイの小説は未読だけど本屋で目にするたび気になってた。何度か手に取ったのに何故か未読。ブラックダリア事件は売れない女優エリザベス・ショートが惨殺されたという、実際に起きた未解決事件。切り裂きジャックを彷彿とさせる事件で当時のアメリカ国民を震撼させたらしい。

「コンビを組むバッキーとリー。捜査中の事件があるにも関わらず、ブラックダリア事件にのめり込んでゆくリー。リーの行動を不信に思いながらもその恋人ケイとの三角関係を続けるバッキー。事件の真相は意外なものだった・・・」という感じ。いわゆるハードボイルドなのでしょう。サスペンスモノは大好物。惨殺シーンとかも全然見れるけど、ハードボイルドなど男の美学的なものはちと苦手。イヤかっこいいとは思うし理解もできるけど、若干納得がいかずイラつきを感じたりする。リーのことを恩人だと思っているバッキーに対しても「裏があるに決まってるじゃん」なんて思ってしまうのは私が捻くれているからか? この手の映画の見すぎでどんなシーンにも裏があると疑いの目で見ているからか?(笑)

得意の長まわしや回転するカメラワークなどデ・パルマ節は健在。ヒッチコックの『めまい』を髣髴とさせる螺旋状の階段シーンなども思わずニヤリ。『アンタッチャブル』同様、マフィアが暗躍した暗黒時代を描いている。あの時代独特の暗い感じなんかはよかったと思うし、それなりにおもしろかったけどなんとなく乗り切れず。割と早い段階でオチが見えてしまうのが欠点かも。登場人物はそれなりに多いけどそんなに複雑に絡み合っていないから割と読めてしまうし・・・ 例の恩人うんぬんのシーンにしたって見た瞬間に真相は不明でもバッキーが思っているほど単純ではないのは分かるし、螺旋階段の上でのシーンでも近づく影が誰なのかすぐ分かってしまうし・・・ どんでん返しがあるのかと思えばそうでもないし。素材が面白いだけに残念。

出演者に関しては、ハードボイルドはどうかと懸念していた主演のジョシュ・ハートネットはまぁまぁ及第点。純粋で三角関係や父親のことで苦悩する感じなんかは合っていたと思うけど、アーロン・エッカートに食われていたし・・・ ヒッチコックものを彷彿とさせるブロンド美女を演じたスカーレット・ヨハンソンは相変わらずセクシー。もう少し謎めいた感じが欲しかった気もするけど、2人の男を狂わす感じは納得。リーが何としても手に入れたいと思う気持ちは分かる。そしてヒラリー・スワンクのビッチぶりがスゴイ。富豪令嬢でありながら怪しげな店に出入りするみだらな女性。スタイルはいいけど痩せていてグラマラスではないし、キレイだけどどちらかというと男顔のヒラリーだけど、全身から発するビッチ感がすごい。

肝心のブラックダリア事件に関しては一応の解決を見るけど、実際の事件が未解決なのでこれは映画の中だけ。いわゆる犯人が誰かということが分かってもすっきりしないのは、事件を追うことよりむしろ、その過程での人間関係の絡み合いに重点を置いているから。その割そんなにその絡み合いが解けた時も衝撃がないのは何故だろう。ある程度読めてしまったからかも。ブラックダリアことエリザベス・ショートがどんな女性でどんな人生だったのかもあんまり関係ない感じになっている。それなりにおもしろいけどなんとなく中途半端な感じがするのが残念。


『THE BLACK DAHLIA』公式サイト

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【MJ】「みうらじゅんサイン会」

2006-11-04 02:02:51 | MJ
'06.10.30 T&KTとMJサイン会@LIBRO渋谷パルコ店

Tと私が愛してやまないMJのサイン会。今回はバッチリ事前に情報をキャッチ。「みうらじゅんの映画批評大全集」「ボクとカエルと校庭で」「みうらじゅんのDOCHACK!カレンダー」のいずれかを購入した先着150名が整理券を入手できる。今回はキッチリゲト。整理番号順ではなく当日先着順とのことだった。

早く行ってすぐ順番が回ってきてしまうのもちょっぴり寂しいのでギリギリに行く。整理券が1枚あれば当日購入でも3冊全部にサインをもらえると言うので、「ボクとカエルと校庭で」「DOCHACK! カレンダー」も購入。TはMJファンのお友達にプレゼントするため整理券を2枚ゲトしていたので、渋谷勤務で当日仕事中だったKTにご出動願う。

店内で開催されるのかと思っていたら、階段の踊り場に特設のブースが出来ており、サイン待ちの列は階段という感じだった。これだとかなり間近にならないとサインするMJの姿は見れない・・・。ほぼ全員3冊分購入しているのでサイン&握手にも時間がかかる。約2時間くらい待ってやっと視界に入る。前回タワレコのイベント時には相方の安斎さんと一緒だったし、お酒も入っていたためかなりご陽気だったけど、ちょっと居心地の悪そうな印象。でも問いかけなどにもちゃんと答えてくれているし、写真にも気軽に応じてくれている。

やっと順番が来た。いろいろ何を言おうか考えていたけど浮かばず・・・。直前に前々日に放送されたタモリ倶楽部のことを言わないと!と思いつき「タモリ倶楽部見ました」と言ってみた。「あ・・・」と言った後何か言おうとするMJにかぶせるように「おめでとうございます」と言ってしまったのでその後が続かず終了(涙) KTに言わせるとインタビューとしては最悪のパターンだそうだ・・・。サインだけでなくカエルや牛の絵を描いてくれる。カレンダーには誕生日に「HAPPY BIRTHDAY」と書いてくれた。誕生日が日曜日だったので「来年の誕生日は日曜日ですよ~」と言ってくれた(笑) スタッフの人が事前にカメラを受け取りサインするMJの写真と、2ショットの写真を撮ってくれる。お友達同士で来た人達は一緒に写真を撮ってくれるので3人でMJ真ん中で撮ってもらった。なんとサービスのいい(涙)

残り20人くらいだったので終わるまで待つ。終わるとスタッフに囲まれて普通に店内を歩きエレベーターで1Fに上がった。さすがに一緒のエレベーターに乗る勇気はなかったので階段で1Fへ向かう。1F入口のカフェに入っていった。結構混んでいたしスタッフも多かったので満席。お店に入りたかったけど諦め。外に出たら窓際に座っていたので姿が見えた。かなりきつそうに座っておられた(笑) ちとストーカーだったね。

とっても幸せだった! しかし、今回の反省点を踏まえて次回はもう少し話せるようにがんばろう(笑)


●「みうらじゅんのDOCHACK! カレンダー」(パルコ出版)
●「そこがいいんじゃない! みうらじゅんの映画批評大全 1998~2005」(洋泉社)
●「改訂版・ボクとカエルと校庭で」(青林工藝舎)


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