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Sierra Boggess Final Curtain Call, 3/2/2013

2013-03-31 23:25:40 | 【動画】SierraBoggess
Sierra Boggess Final Curtain Call, 3/2/2013


2013年3月2日、SierraのBW「オペラ座の怪人」最終日。
そのカーテンコールの映像。
ちょっと遠いけど感動
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Sierra Boggess promotional video POTO

2013-03-31 23:10:52 | 【動画】SierraBoggess
Sierra Boggess promotional video POTO


こんなの見つけた!
2013年1月Broadwayの「オペラ座の怪人」25周年記念公演のChristineとして、
1ヶ月ほど出演していたSierra
そのプロモーション映像なのかな?
見応えあり!!
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【Agatha】本日のアガサ:ひざ乗り

2013-03-29 00:57:01 | Agatha
・・・【本日のアガサ】・・・
【本日のアガサ】ひざ乗り♪ 名前を呼ぶと手をパーにするよ(*´U3U*)チュ http://t.co/NnwFIZZnVA Posted at 11:03 PM



http://twitter.com/maru_a_gogo


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【cinema / DVD】『360』

2013-03-29 00:00:00 | cinema / DVD
・・・『360』鑑賞@WOWOW・・・
『360』鑑賞。ジャパンプレミア@WOWOW 日本未公開の良作を放送。世界7都市で展開するオムニバス。ジュード・ロウ、レイチェル・ワイズなど豪華メンバーで、フェルナンド・メイレレス監督。良かった!じっくり見れる作品。重いテーマもサラリと描いて、ラストは笑顔に☆ #映画 Posted at 11:30 PM



数ヶ月前から始まったWOWOWの企画、日本未公開の映画をいち早く紹介しようというジャパンプレミア。こういうの面白い! 通常の映画だと一般試写会が始まる頃には、必ず誰か見てるので予備知識一切なしってことない。まぁ、予備知識皆無だと逆に見ようと思わなかったりもするけど(笑) もちろん、この企画で放送される作品だって、確実に誰か見てると思うけど・・・

tweetにもあるとおり、フェルナンド・メイレレス監督作品で、ジュード・ロウ、レイチェル・ワイズ、アンソニー・ホプキンス、モーリッツ・ブライブトロイと出演者も豪華! ただ、テーマとかオムニバスであるとか、ちょっとヒットしにくい感じはある。確実に単館系だと思うし。あらすじも書きにくいけど、ウィーン、ロンドン、パリなど7都市を舞台にしたオムニバス。それぞれの登場人物が、ちょっとずつリンクする。わりと深く関わる人もいるけど、ホントに通りすがり的な人も・・・

「ブラチスラバからの脱出を夢見て売春をはじめる姉と、反対しつつも姉を支える妹。妻を愛しながら娼婦を買おうとする会社役員。雑誌社勤務のその妻はカメラマンと浮気。カメラマンはブラジルから連れて来た恋人と同棲中。カメラマンの浮気に耐え切れずブラジルに帰ってしまう恋人。その恋人と飛行機の中で隣になった老人は、家出した娘を探している。2人が着いた空港では性犯罪の前科を持つ男性が更正施設に向かう途中、カメラマンの恋人に誘惑される。娘が見つからなかった老人は参加したセミナーには、結婚生活に悩む歯科助手がいる。歯科助手に恋する歯科医は自らの宗教や道徳観の狭間で悩む。歯科助手の夫は組織のボスから認められないことを悩んでいた。」というのがあらすじというか全部(笑) それらが前述した各都市で展開する。中心となるのがウィーンという感じ。

彼らの悩みのいくつかは身近なものではないけれど、ほとんどが自分と身近な悩みではある。性犯罪や組織、売春などを描く際にも、"恋愛"を絡めてあるので重くなり過ぎずに見ることが出来る。それぞれが過去や現在のしがらみに引きずられているけど、それらをリセットして新たな一歩を踏み出して行く。全員が幸せな一歩とは言えないけれど、それも人生の中では必要なこと。どちらの決断が正しいということではない。大きく人生を変える人もいれば、表面的には変化のない人もいる。でも、どこかで違った道を選んでいる。そういうのが、押し付けがましくなく描かれていて良かった。組織の場面などはケータイのふざけた着信音とともに、少しコミカルに描かれているので全然怖くないし(笑)

作中で何度か繰り返される"人生の分かれ道に立ったら、迷わず進め"だったかな? 意味はあってると思う(笑) というメッセージが、それぞれの人生を通して描かれている。自然と自分の中に入ってきた。豪華キャストの抑えた演技も良かった! 気の弱い会社役員を演じたジュード・ロウが良かった。レイチェル・ワイズが美しい!

WOWOWで再放送とかあるのかな? 見れる機会があるか分からないけど、オススメ!


http://twitter.com/maru_a_gogo


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【cinema】『キャビン』

2013-03-26 22:42:05 | cinema
'13.03.20 『キャビン』鑑賞@シネマカリテ

スゴイ評判いいので見たかった! オズ見に行った時、Yuweeと話して見に行くことに決定!! 20日の祝日レディースデイに行ってきたー♪

*ネタバレありです! 結末にも触れています
ネタバレしない方が楽しめると思うので、未見の方はご注意下さい!


「真面目な高校生デイナは、親友のジュールズに誘われて、彼女の彼氏カートのいとこの別荘へ向かう。同行したのは2人がデイナの彼氏にと考えていたホールデンと、幼馴染みのマーティ。5人は途中立ち寄ったガソリンスタンドの老人に、ここから先に行くと帰ってこれないと言われるが・・・」という話。これはおもしろかった! ビックリするオチがあることは知っていたので、騙されないぞっていう目で見てたけど、やっぱり騙される。イヤ、騙す騙されるじゃなくて、そのオチは想像してないよってことなんだけど、よく考えると監督の作品の傾向とも言えるのかも?

実は2段オチのような構造になっているけど、1つ目に関しては最初から種明かしがされている。巨大なモニター・ルームに向かう男が2人。どこかの国(国名を失念)が失敗したと連絡が入る。失敗していないのは自分達と日本だけかと話し出す。この時点では何のことかは不明だけど、幾つの国で同じプロジェクトが行われていることが分かる。現在、失敗せずに進んでいるのは、この映画で描かれるアメリカと、京都で進行している日本のみ。過去に失敗がないのは日本だけらしく、少し嫉妬まじりに「日本人だぞ休むわけがないし、失敗もない」と言われて、日本人としては( ̄ー ̄) 大勢がモニター・ルームに集まって来る。新入職員に説明したところによると、賭けが始まるのだそう。不快感を露わにする新入職員に、こうでもしないとやっていられないのだと言う女性職員。何があるのか?

場面が変わってデイナの部屋。旅行の準備をしている。いきなり窓辺に下着姿(上は着てるけど・・・)で現れちゃうサービスカットから(笑) 旅行に哲学の本を持って行こうとするような真面目な娘だけど、親友ジュールズの恋人カートに注意されるまで、下着姿なのに気づかない天然さもある。対してジュールズは美人だけど、少々軽いところがある印象。今回の旅行に際し、金髪に染めてきた。実はこれは伏線。カートはマッチョでいかにもなスポーツマンタイプ。カートの友人のホールデンはインテリで穏やかなタイプ。カートとジュールズは、デイナとホールデンをくっつけようとしていて、デイナとホールデンもそれに気づいている。何故かここに幼馴染みのマーティも加わる。マリファナ中毒の彼が加わることにも意味があって、実は彼の存在が運命を大きく変えることになる。彼らはみな選ばれた存在。選ばれたことは決して名誉でもないし、特に彼らじゃなきゃダメなわけでもない。ただ、ありがちなホラー映画の設定に合ってたってだけ。男女5人でそれぞれのキャラも設定どおり。

5人はカートのいとこの別荘に向かう。ほとんど存在も忘れでいたいとこから、山小屋(キャビン)を使っていいという連絡を受ける。自分だったらどうなのか分からないけど、まぁではお言葉に甘えてってことになるかもしれない。事実、彼らはなったわけで、山小屋に向かうのだけど、これが本当に何もない所で、途中立ち寄ったガソリンスタンドも、やっているのかいないのかというような感じ。ここで彼らはスタンドの老人からこの先には行くなと言われるわけだけど、この老人も仕込み。ホラー映画にありがちな忠告したばかりに、よけい背中を押してしまう役どころ。こういう部分もニヤリ。

山小屋に着いた5人はそれぞれの部屋へ。不気味な絵を外すと、隣のデイナの部屋が丸見えで驚くホールデン。マジック・ミラーになっているらしく、気づかず着替えを始めるデイナ。ドキドキしつつ、やっぱり気が咎めてデイナに知らせるホールデン。絵は戻すけど心配だろうから、部屋を変わろうと提案する紳士的なホールデンに好感を持つデイナ。ここは気持ち悪いだけで特に伏線でも、失敗要素でもなかったような・・・ 5人がお酒を飲み盛り上がってきたことろで、仕掛けスタート! 5人を地下へ向かわせる。突然開いた地下への扉。普通、この時点でビックリなハズだけど、酔っているからという説明だけで、地下へ行ってしまう5人。ありがちな設定。とにかく地下に行ってもらわないと、話進まないからね(笑) 地下に降りた5人はそれぞれ、不思議な物を手にする。古びた日記、躍る人形の付いたオルゴール、パズルのような球体など・・・ それぞれが不思議そうに眺め、何かのスイッチを押しそうになるけど、この設定の主役であるデイナが見つけた日記がみなの興味を惹く。父親と兄に虐待を受けていたアナ・ペイシャンス・バックナーの日記には、兄に腕を喰われたと書かれている。そして、ある呪文が・・・ ラテン語で書かれたそれを、読むなと言われているのに読んでしまうデイナ。この感じも王道。何故かこういう時、やたらと強気になるキャラいるよねとニヤリ。

で、実はこの呪文が惨劇を招くスイッチ。モニター・ルームでの賭けの内容は、彼らがどのスイッチを押し、どの怪物達を作動させるかってことだった。モニター・ルームにいるのはシッターソンとハドリー。ハドリーは半魚人が大好きらしく、これに賭けたけどハズレ。でも、後に半魚人を引くことになる。さて、地下から戻った5人。しばらくはお酒など飲んでいたけど、すっかり酔ったのかジュールズの様子が変。くねくねと踊りだし、上着などを脱ぎだす始末。前述したとおり、デイナに比べればずっと発展家っぽい印象のジュールズだけど、これはやり過ぎ。なんて思っていると、実はこれも仕込み。彼女が金髪に染めたのも、実は誘導によるもので、染め粉の中にフェロモン(だったかな?)が仕込まれていたため、普段より割り増しでエロくなっているというわけ。当然、カートもじっとはしてられないってことで、2人森の中へ・・・ 最初の犠牲者はあらかじめ決定していて、金髪の娼婦ってことになっている。だから、彼女は金髪に染めさせらせたのだった。2人エッチを始めるのじゃないかと、集まって来る他部署の人々。行為に及ぶ前にバックナー家のゾンビが現れてしまうと、ガッカリして帰って行く。なんて奴らだと思うけれど、彼らの任務の意味を知れば、前述の女性職員の言うとおり、こんなことでもなければやってられないのかも。でも、やっぱり趣味がいいとは言えない・・・

と、いうことで最初の犠牲者になってしまうジュールズ。彼女の殺害シーンが一番ホラーっぽかったかな。動物を捕まえる罠みたいので背中を掴まれて吊るされた挙句、喉をノコギリみたいので切られちゃう・・・ って、そこまで描写しなくていいですか? そうですか(笑) 命からがら逃げて来たカート。こんな惨劇の中、デイナとホールデンはいい感じに。仕方なく部屋へ引き上げたマーティは、散歩に出かける気になる。これも仕込みなんだけど、実はマーティをチョイスしたことが大誤算。それは後に話すとして、階下ではまさにデイナとホールデンが盛り上がっている。デイナはホールデンに初めてであることを打ち明ける。実はこれも重要。そこに命からがら戻って来るカート。ゾンビ父さんは直ぐそこに! マーティも既にやられた様子。とにかく3人一緒にいようなどと余計なことを言い出すカート。仕方がないので誘導ガス(?)を噴霧して、イヤそれぞれの部屋で待機しようと言わせるモニター・ルーム。カートはリーダー的な存在なためか、何故か従ってしまうデイナとホールデン。

それぞれの部屋へ引き上げるも、もちろんゾンビの襲撃受けるデイナ達。襲われるデイナの声に前述の鏡を割って助けるホールデン。鏡の役目ここだ!(笑) なんとか山小屋を脱出した3人は車を走らせる。急に慌てるモニター・ルーム。出口が閉まってないじゃないか!! 要するにこの山小屋のある一体自体が彼らによって作られた場所なわけだから、自由に出入りは出来ないということ。ターゲットとなる5人以外の人々に勝手に入られては困るし、ターゲットは確実に殺されなければならないわけだから、出られてしまってはダメ。何故、出口が閉まっていなかったのか、今ひとつ分からなかったのだけど、、単純なミスではなかったような・・・ シッターソンの機転で何とかギリギリ出口を閉じることに成功。通って来たトンネルが塞がれて途方に暮れる3人。目の前に広がる大きな谷に絶望していると、カートが閃く。バイクで飛び越えるというのだった。助走をつけて華麗にジャンプ。成功したかに見えたが、何と彼は見えない壁に激突! そのまま谷底へ落ちて行ってしまう。再び絶望する2人。車に乗りもと来た道を戻って行く。すると突然、運転席のホールデンの喉が突き刺される。逃げ惑うデイナ。

歓喜の声を上げるシッターソンとハドリー。何事かという表情を浮かべる新入職員に、処女は生きててもいいんだと説明する。実はこの時点までに、今まで1度も失敗したことがなかった日本が失敗している。学校に閉じ込められた女子小学生達は、少女の幽霊を封じ込めることに成功していた。その光景をモニターで見ていたシッターソンがF○CKを連呼する姿が笑える。そう、日本が失敗してしまったので、全てはアメリカ・チームの肩にかかっているのだった。なのに出口が閉じられていなかったため、大変焦った後だったので、モニター内でゾンビにボコボコにされているデイナの姿など、お構いなしで仕事をやり終えたと喜んでいるわけ。普通の感覚だとどうかしている。デイナは死ななくてもいいなら助けてあげなよと思うけど、助ける気があったのか、なかったのか分からないけど、緊急事態が起きる。

ミッション成功に集まって来る他部署の人々。何故、出口を閉めなかったのかと問い詰められると、担当部署の人が上からの指示がなかったと答える。シッターソンが不審に思った瞬間、緊急用の電話が鳴り響く。全員凍りつく中、電話に出るシッターソン。まさか?!と振り返るとモニターでは、今まさにゾンビ父さんがデイナにとどめを刺そうとしているところだった。その時、背後らゾンビ父さんに一撃を加えた者が! なんとゾンビと共に穴に落ちたマーティだった。彼は何とかゾンビの攻撃を交わし、自室に戻っていた。そこで小型カメラを見つける。不審に思った彼が部屋を探すと、地下に続く隠し扉を見つける。山小屋とは、似つかない最新設備の地下が見える。これは?! 仲間を探しに来たマーティは、デイナの窮地を救い、彼女の以外の全員が死んだことを知る。2人は再びキャビンに戻り、マーティが見つけた地下へと降りて行く。そこにあったのは透明なエレベーターで、上下左右に移動する。移動しながら他のエレベーターとすれ違うと、中には怪物たちが閉じ込められていることが分かる。そう、あのゾンビ達はここから上がって来たのだ。

マーティが生きていたのは、彼がマリファナ中毒だったため、催眠ガスがきかなかったからというお粗末さ。2人が逃げ込んだ地下はもちろんシッターソン達がいる建物内。当然、追っ手が来るけど、ゾンビの手などを上手く使って、辛くも逃げ延びる。指令室のような所に逃げ込んだ彼らは、怪物たちを解き放つ。ここからはすごい惨劇だけど、あまりのことに全然怖くない。そして、様々な有名キャラが登場するので、ホラーファンなら楽しいと思う! 個人的にはITのピエロぐらいしかピンと来なかったけど・・・ でも、小さい怪物が追い詰める、手すりから落ちる、階下にいた大蛇がパクリって『ジュラシック・パーク』だよね? そういうシーン絶対他にもあると思う。ホラーに限らず。そもそも、ホラーにありがちなシチュエーションを、シッターソンたちがモニターで見てるっていうのも、映画を見てる観客を思わせるし、"映画"へのオマージュはあると思う。だって、ラスボスがあの方だもの(笑)

*ネタバレ注意!!

怪物たちとの死闘があって、命からがら逃げる2人。途中それとは知らず、自分たちを窮地に追い込んだシッターソンを刺してしまう。瀕死の彼からデイナはマーティを殺すように言われる。2人が辿り着いたのは、エジプトなどにある古代の神殿のような場所。壁面には5つの巨大な絵が描かれている。実は、これ5人それぞれを表していて、対象者が死ぬと血が注がれる仕組み。それぞれ"娼婦""勇者""賢者""愚者"そして"処女" 5人はこの絵をもとに集められ、そのキャラにそうように仕立て上げられた。言うまでもなく娼婦=ジュールズ、勇者=カート、賢者=ホールデン、愚者=マーティで、処女=デイナ。そこに現れたのはシガニー・ウィーバー! 役名もあったと思うけど、あまりのことに忘れた(笑) もうシガニー・ウィーバーでいいと思う。もしくはリプリー! で、彼女の登場で全部持って行かれた感はあるけど、説明によると既に死んだ3人の血が捧げられたのは、古代の神。実は人類は古代の神を地下に封じ込めていて、その怒りを沈めるために定期的に生贄を捧げてきた。その任務を遂行していたのがシッターソンをはじめとした、各国の組織だった。生贄を捧げないと、古代の神が復活し、人類は滅亡する。だから、少なくとも愚者=マーティを生贄に捧げなければならない。と、まぁビックリ説明なんだけど、このこと自体は実はシッターソンたちがチラチラ言っていたので、驚いたりはしない。さて、この場合、自分がデイナの立場だったらどうするか? もしくはマーティの立場だったら? にわかには信じられないけど、自分もしくは自分の友達の命が、全人類の命を救うことになる。特にデイナはマーティさえ殺してしまえば、自分は生き残ることができる。ただし、これからも他の誰かが生贄になることを知ってしまったわけだけど。こんな立場になるのはイヤだなぁ・・・

結果、2人はシガニー・ウィーバーを倒し、2人揃って人類の滅亡に向かうことにする。そう、マーティには自分が死ぬ以外の選択肢はないんだよね。デイナを殺しても人類は滅亡なんだから。デイナの選択が正しいのかどうかは難しいところ、きれいごとを言うなら人を犠牲にしてまで生きたくないけど、マーティを殺して人類を救う(=自分も生き残る)を選択しても責められない。それはそれで、一時逃れ的ではあっても人類を救ったわけだし。うーん・・・ 結構深い(笑)

キャストは5人はクリス・ヘムズワースしか知らなかった。クリス・ヘムズワースは『マイティ・ソー』のソーが地球に降りてきた時と余り変わらない役作り。筋肉バカな感じ。ほめてます! デイナのクリステン・コノリーがかわいかった! 『ハプニング』に出てたそうだけど覚えないな… マーティのフラン・クランツも『ヴィレッジ』に出たそうだけど全く覚えてない。って2人とも子役かな? そして何とシッターソン役でリチャード・ジェンキンスが! 最初に登場した時はまさかと思ったけど、本物だった(笑) 日本が失敗した時に、画面の子供たちに向かってF○CK!を連発するシーンは必見!!

ラストの画はなかなか見もの。監督・脚本は「LOST」や『クローバーフィールド/HAKAISHA』のドリュー・ゴダード。「LOST」は見てないけど、『クローバー~』は見た。あの救いのない感じとか、圧倒的なモノに倒される感じは共通するのかなと思った。

ホラー苦手な方もあんまりグロくないのでオススメ! これはやっぱり映画館で見るべきだと思う!

『キャビン』Official site


コメント (4)
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Mao Asada - 2013 World Championships - SP

2013-03-26 21:56:29 | 【動画】MaoAsada
Mao Asada - 2013 World Championships - SP

(動画主様お借りします)

2013年3月世界選手権での浅田真央選手のSP

あまりの茶番に更新する気が失せちゃった・・・
でも、やっぱり真央選手のファンだから、記録として残しておく!

3Loが抜けちゃったのは残念・・・
でも3A決まったね!!

ちょっと映像がよくないけど、EURO SPORTのUK解説でそろえたかったので・・・
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【cinema】『オズ はじまりの戦い』

2013-03-26 03:25:03 | cinema
'13.03.15 『オズ はじまりの戦い』@TOHOシネマズ日劇

友達のYuweeと見たいねと話してたら、なんと3月8日の公開日から1週間、DoCoMo決済でチケット購入すれば800円+3D代で見れることが判明!! ということで、DoCoMoユーザーのYuweeにチケット取ってもらって行って来たー♪

*ネタバレありです!

「女好きの売れない奇術師オズ。いつか偉大なマジシャンになることを夢見つつ、移動サーカスでいい加減な生活を続けている。そんなある日、竜巻に巻き込まれたオズは、自分と同じ名前の不思議な国にたどり着くが・・・」という話で、これは『オズの魔法使い』の前日譚。うん、おもしろかった! でも、なかなか感想書けずにいるうちに、ちょっと忘れちゃった(笑) 要するに、見ている間は楽しめる映画ってこと。もちろん、ほめてます! 見た後に心にずっしり来る作品だけがいい映画ってわけじゃない。

1900年ライマン・フランク・ボーム作「オズの魔法使い」は13編の続編が書かれているのだそう。ヴィクター・フレミング監督、ジュディ・ガーランド主演の『オズの魔法使い』は伝説的な作品。もちろん何度も見た! 前日譚としてはミュージカル作品「ウィキッド」もあるけど、これは今作でも出てくる良い魔女グリンダと、悪い魔女エルファバの青春時代の話。このミュージカル評判いいけど未見。長々何が書きたいかと言えば、100年以上に渡り愛された作品であるということと、"オズの魔法使い"に関して初めて描かれた作品であるということ。プロデューサーのジョー・ロスと脚本のミッチェル・カプナーは、前述した「オズの魔法使い」と13編の続編に断片的に描かれたオズ像を元に、今回の脚本を書き上げたのだそう。

見たかった理由の1つは監督がサム、ライミだったから。サム・ライミがオズ?!と思ってワクワクした。といっても、サム・ライミ監督の作品は『スパイダーマン』シリーズ以外は、『ギフト』しか見てないから全く詳しくないので、ライミ色が出ているかどうか語る資格ないかも?(笑) サム・ライミは「オズの魔法使い」が大好きだったそうで、今回のキャスティングにもこだわりがあったらしい。オズ役は自身の心と向き合うことのできる資質を持っていること、グリンダ役は深いソウルを持っていること、エヴァノラは美しくエネルギッシュであることなど・・・ なるほど、( ̄ー ̄)ニヤリ

あらすじは書いたけれど、簡単に登場人物などを説明しておく。サーカス一座の奇術師をしているオズことオスカー・ディグス。女好きの彼は、踊る人形つきのオルゴールをプレゼントし、ある国(名前を失念)の皇女(だったかな?)だった祖母からの贈り物だと言うのが口説き文句。助手のフランクは呆れ顔。オズを真剣に愛する女性(名前を失念)がいるけれど、縛られるのを嫌った彼は別れを告げてしまう。そんな時、巡業先のカンザスで竜巻に巻き込まれたオズは、気球乗って飛ばされてしまう。

飛ばされた先は極彩色の世界。そこに現れた美女は魔女セオドラ。彼女の説明によると、この国の名前は自分と同じオズ。南の悪い魔女からこの国を守るために現れると言われているのがオズだという伝説がある。自分がその救世主だと言われて戸惑いつつも、セオドラの美しさに目がくらみ、のらりくらりと着いて行ってしまうオズ。得意の口説き文句で彼女にもオルゴールを渡す。セオドラは自分を王妃に選んでくれるかと問う。適当に答えてしまうオズ。実はこれが後にとんでもない悲劇を呼ぶ。セオドラはオズをエメラルド・シティに連れて行く。途中で羽の生えたサルを助ける。このサルがフィンリーでオズの子分となる。エメラルド・シティはセオドラの姉エヴァノラが治めていた。彼女も美女! 彼女はダメ男であるオズの本質を見抜きつつ、彼を誘惑してくる。もちろん乗ってしまうオズ。エヴァノラにもオルゴールを渡してしまう。エヴァノラはこの国の王になれば、全てあなたのものだとオズに財宝を見せる。広大な部屋に山と積まれた金貨! 交換条件として南の悪い魔女を殺して欲しいと言われるオズ。魔女の魔法の杖を折ってしまえば、彼女は死ぬと教えられる。ためらいながらも、美女と財宝に目がくらんだオズは、魔女退治に出かけることになる。

フィンリーと共に歩いていくと、破壊された街に出会う。全て陶器で出来た街。どこからか泣き声が聞こえる。ティーポットの形の家の中で、脚を折られた陶器の少女を発見する。持っていた糊で彼女の脚を治してあげるオズ。実はこれ現実世界とのリンク。現実世界に登場した人たちはオズの世界にも姿を変えて登場している。原作はどうなのか不明だけど映画『オズの魔法使い』でも、同じように現実世界の人物がオズの世界にも登場していたのでオマージュなのかな。現実世界でオズの奇術に感動した車椅子の少女が、オズに歩けるようにして欲しいと懇願する。苦し紛れにオズはいつか治してあげると言ってしまうけど、オズの世界で約束を果たしたということかも。一人ぼっちになってしまった少女は、オズに同行することになる。危険だし足手まといだと思ったオズだけど、後に彼女は素晴らしい活躍をする。

3人は南の悪い魔女に出会う。杖を奪おうと画策するけど、彼女に見つかってしまう。実は彼女は良い魔女グリンダ。彼女の父親こそオズの国の王であったが、彼を殺したのが西の魔女エヴァノラ。エヴァノラこそ悪い魔女だったのだ。グリンダの美しさと純真さに心打たれるオズ。いつものことだけど(笑) エヴァノラの放った敵から逃れつつ、南の国へ。南の国の人々の疑うことを知らない美しい心に触れるオズ。一方、オズがエヴァノラにもオルゴールを渡していたこと、今はグリンダの元にいることを知り、嫉妬で醜悪な魔女に変身してしまったセオドラは、良い心の者しか通れないはずのシールドを突破して南の国へやって来てオズに宣戦布告する。共に戦い自分たちを導いて欲しいという南の国の人々に、自分は魔法使いではないことを知っているオズは一度は尻込みするけど、彼らの思いに答えようと立ち上がる。

オズが使ったのは奇術の本。それを元に様々な作戦を考える。南の国の人々には戦士はいないけれど、女性たちは布を縫い、男たちは大工仕事など、ぞれぞれ得意な分野で役割を果たす。全てが完成してエメラルド・シティに乗り込む南の国の人たち。エメラルド・シティの城壁の前には広大な野原が広がっているけど、ここにグリンダが魔法で霧を発生させる。南の国の人たちが作ったかかしを台車に乗せて城壁目指して動かす。このかかしは「オズの魔法使い」へのオマージュだよね かかしが霧によって巨大な敵に見えるという仕掛け。エヴァノラは羽の生えたゴリラ(?)を放つが、眠り薬を漂わせて眠らせてしまう。など、奇術を駆使して戦う姿が楽しい。

エヴァノラの側近は彼女の悪行に嫌気がさし、かつての王の娘であるグリンダと密かに内通していた。彼のおかげでエメラルド・シティに入ることが出来たオズ達は、ある作戦を遂行する。この作戦が楽しい! 映画好きなら絶対好き。オズは財宝を積んで気球で逃げようとしたところ、エヴァノラに殺されてしまう。実はこれも作戦。この作戦について仲間にきちんと説明しなかったので、彼らがオズを疑う部分も王道。オズは気球には乗っていなかった。再び現れたオズは仲間と作った装置へ。要するに映像投写機ということなのかな? 気球が落下し燃えている煙の中に、巨大なオズの顔が映し出される。オズが本当に魔法使いになった瞬間。偉大な者になるということは、偉大な力を使うということじゃない。エヴァノラに魔法の杖を取り上げられ、捕らえられていたグリンダも、陶器の少女の活躍で復活! 2人死闘を演じ、グリンダが勝利! 見事にエメラルド・シティを奪還する。

twitterのTLで"映画"が関係していると書かれていたので、このシーンはニヤリ。これには現実シーンにも伏線があった。仕組みはよく分からないのだけど、走馬灯のような原理なのかな? さり気なくエジソンとか名前が出てた。ここでは発明王として尊敬の対象っぽい描き方。発明王としてのエジソンは尊敬に値するけど、映画に関して最近『ヒューゴの不思議な発明』で知ったジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』を無断で複製し、アメリカ中に売りつけ巨額の富を得たとか、カメラや映写機に対して特許を取得し「映画特許会社」を結成して、映画上映の上前をはねていたとか、「映画特許会社」から締め出された会社は映画製作ができなかったとか、実に嫌なヤツなんだよね(*`д´) まぁ、商才があるとも言えるのだけど。話がそれたけど、とにかくこの映像は見もの! 絶対3Dで見た方がいいと思う!

『アバター』のロバート・ストロングをプロダクションデザインに迎えた映像がスゴイ! 現実世界は3D・モノクロ・モノラルで、オズの国は3D・カラー・ステレオで撮影されている。前述したとおり『オズの魔法使い』のオマージュだと思うけど、これによりオズの国の色彩が際立つ。撮影は全てミシガンのスタジオ内で行われ、屋外撮影はなかったのだそう。その作りモノ感も良かったと思う。南の魔女グリンダの宮殿の中庭は400人のスタッフが4ヶ月かけて作ったそうだけれど、全ての映像が素晴らしい! 陶器の少女の質感や表情がスゴイ! 登場する俳優は1,500人、デザインした衣装12,000着でオズと3人の魔女だけで200着だそうだけど、そんなに着替えてたっけ?(笑) エメラルド・シティにあった5,000枚のコインは片面が"黄色い道"、片面が「オズの魔法使い」の原作者ライアン・フランク・ボームの肖像になっているのだそう。そういうこだわりもイイ。そうそう! "黄色い道"とか"マンチキン"とか『オズの魔法使い』ファンならニヤリ。かかしも出てくるし、チラリと臆病ライオンも。ブリキのきこりは出てこなかったかな?

音楽はダニー・エルフマン。『スパイダーマン2』でサム・ライミと大ゲンカしてしまい、彼と仕事することは2度とないと言っていたそうだけど、和解したのかな? わだかまりがあったのか、いつもは大好きなダニー・エルフマンの曲だけど、今回あまり印象に残らなかった・・・

キャストは意外に豪華。オズ役は当初ロバート・ダウニー・Jrで話が進んでいたそうたけど、サム・ライミが交渉に入った段階ではロバダウの役に対する興味が薄れてしまったらしく、次に候補になったのがジョニー・デップ。ジョニデも乗り気だったそうだけれど、同じディズニー映画『ローン・レンジャー』の契約があったため断ったのだそう。結果、出演したのがジェームズ・フランコ。なんだか貧乏クジを引いたみたいな書き方になっちゃってるけど、ジェームズ・フランコで正解だったんじゃないかな。ロバダウもジョニデも上手いし、いい加減な人だったのに本気になったらスゴイみたいな役似合うけど、年齢的にキビシイ気がする。まぁ2人が主役なら設定を変えるのかもしれないけど、40過ぎて自分探しはちょっとね・・・(笑) いい加減で女好きという役だけど妙に憎めないのはジェームズ・フランコのおかげ。特別ファンじゃないけど、ジェームズ・フランコの困り顔がツボだった。

3人の魔女エヴァノラのレイチェル・ワイスも安定の演技。こういう映画は演技を評価されにくいけど、変に照れたり媚びたりしてはダメ。そういう意味では、出演者全員良かったと思う。最初は良い魔女として登場するけど、全くいい人感がないのもイイ。セオドラのミラ・クニスは途中からとんでもない姿になってしまうけど、最初に登場した時の妖艶さがスゴイ! 彼女は実は純粋が故にオズに裏切られたことに耐えられず、ダークサイドに堕ちてしまうわけだけど、その悪と表裏一体な感じが登場時からぷんぷんしているのがイイ。グリンダはミシェル・ウィリアムズ。良い魔女グリンダは美女ってことになってて、ミシェル・ウィリアムズはカワイイと思うけど、美女か・・・?と思っていた。最初に出てきた時も、うーん・・・ と、思っていたのだけど、やっぱり上手い。いつの間にか美女に見えてきたから不思議。グリンダはオズの本質を見抜いていたけど、それでも彼が救世主であると信じる役なので、聡明で純真でなければならない。その辺り好演していたと思う。ミシェル・ウィリアムズは現実世界のオズの彼女役も演じている。陶器の少女のジョーイ・キングは今全米で大人気の子役だそうだけど、上手かった! ちょっと生意気な所もあるけど、健気でカワイイ。CGの表情が素晴らしかったこともあるけど、まさに命を吹き込んだと思う。ちなみに現実世界の車椅子の少女も演じている。そうそう! サム・ライミ作品といえばの弟テッド・ライミも疑うティンカー役でご出演♪

ところどころギャグがちりばめられていて、笑える場合もあるけどあまり笑えない。その辺りサム・ライミ色ともいえるのかな。(ノ∀`)アチャーってなる感じ(笑) ワンダー!ってやたらとオズが叫ぶから意味があるのかと思ったら、グリンダと間違えてただけとか・・・ これ実は意味あり? 個人的には南の国には戦士がいないことにオズがガッカリするシーンで、三つ編みの女性が「パン屋です」って名乗った時、オズが「Yummy(おいしそう)」って困り顔で答えてたのがツボ!

とにかく画がキレイ! ちょっと色っぽいシーンもあるけど、こんな美しい映画を子供達に見て欲しいなぁ。子供の頃寝てたら母親に「テレビですごくキレイな映画をやっているよ!」と起こされて見たのが『オズの魔法使い』だった。ホントに夢のように美しい映画だった。そういう体験を子供達にして欲しいと思う。

家族連れにオススメ! デート映画にもオススメ! 書くの遅くなっちゃったから上映館数減っちゃったかもしれないけど、是非映画館で3Dで見て欲しい!

『オズ はじまりの戦い』Official site


コメント (4)
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【play】「スリル・ミー」@銀河劇場

2013-03-24 00:00:00 | play
変な天気… 今日はこれから天王洲へー!「スリル・ミー」見るよーヽ(o・ω・o)ノ ランラン♪ Posted at 01:53 PM

天王洲アイルの銀河劇場で開演中の「スリル・ミー」を見に行ってきた! 以前、気になると話していたら、都合により行けなくなってしまったお友達の代わりにと、お声がけいただいた。元ネタについては以前調べたことがあったけど、それ以外は一切の予備知識なし! 「Kも見るの?」と言う質問にも「Kって何?」と聞いちゃうくらいの知識のなさ(笑)

一応、説明しておくと「スリル・ミー」は役者2人とピアノ1台で演じられるミュージカル作品。2人のペアが3組あり、Kというのは韓国ペアのこと。韓国ペアの評判が高いけど、この日見た松下洸平×柿澤勇人も人気のある組なのだとか。この回が2人の千秋楽だったので満席だった。

見ます!! http://t.co/lieeiciRUX Posted at 03:31 PM



舞台がせり出しているので最前列。やや右よりの席だけど、舞台の端の方まで来るので、一度柿澤くんと目が合ってしまって、ドキドキしてしまった(笑) イヤ、普通に目が合っちゃうくらいの近さ!


柿澤勇人サイン入りチラシ


松下洸平サイン入りチラシ

終演後、座席番号による抽選で2名に主演2人のサイン入りチラシが当たるというもの。見事に外れました(笑)

・・・「スリル・ミー」感想・・・
「スリルミー」柿松ペア鑑賞してきた!元ネタの事件以外、一切の情報なしの初見だったけど良かった!事実はこんなに切なくも、美しくもないのでしょうが… でも、登場しない少年を思い怒りを感じたのも事実。それを感じさせた演出&演技が素晴らしい!ピアノも良かったー☆また見たい!! Posted at 11:52 PM

*ネタバレありです!

ザックリした感想はtweetどおりなのだけど、せっかくだから追記!! 前述したとおり"松下洸平×柿澤勇人"ペアで鑑賞。この作品は1924年5月21日に起きた"レオポルドとローブ事件"を元にしたミュージカル作品。この事件について詳しくはWikipediaを見ていただくとして、ザックリ説明すると共に裕福なユダヤ人家庭出身のネイサン・フロイデンソール・レオポルド二世(Nathan Freudenthal Leopold, Jr.)と、リチャード・アルバート・ローブ(Richard Albert Loeb)による少年の誘拐殺人事件。2人は同性愛の恋人どうしで、ニーチェの超人思想の信望者であった。2人はただスリルを味わいたいために、犠牲者を誘拐し殺害したことが世間の反感を買ったが、死刑反対の立場であった弁護士クラレンス・ダロウの12時間に及ぶ弁論が功を奏したためか、終身刑+99年の懲役となった。

Wikipediaとその他のサイトを読んだだけなので、実際の2人の役割分担がどんな感じだったのか、2人の関係がどうだったのかは不明だけど、お互いが対等の立場で事件を起こしている印象。この作品では"私"が"彼"を愛してしまい、"彼"から離れられないがために、引きずられるようにして事件に加担してしまうという風に描かれている。なので、実際の事件でレオポルドとリチャードが担った部分や、事件の手がかりとなった部分などの役割分担が、異なって描かれていたりする。でも、それが"私"の切なさとなっていて、後のどんでん返しを際立たせていて良かった。実際の事件というのは、映画やドラマのように切なくも美しくもないものだし・・・

舞台は30数年後、仮釈放申請を行った"私"に対しての審問による回想という形で進行する。高校時代から気まぐれで冷たい所のある"彼"に特別な思いを抱いていた"私"。2人が大学で再会するところから悲劇が始まる。たびたび"私"の元に現れては、気持ちを弄ぶかのように消えてしまう"彼"を自分のものにしたいと思うようになっていく。再会の場面から"私"の思いは同性愛的なものだということは分かるけれど、"私"を自分の思うとおりにしようとキスするシーンで決定的になる。"彼"は"私"の思いを知っていて、自分に従わせようとしているのだなと見ている側は思う。

ニーチェの超人思想について詳しくはWikipediaを読んでいただくとして、概要としては「自身の善悪観が世界に屈服しない生き方の推奨(己の価値観=全て)」ということらしい。まぁ、言いたいことは分かるのだけど、その部分をきちんと理解して正しい"自身の善悪観"を持てる人なら問題ないのだけど、このレオポルドとリチャードのような「自分はスゴイ人間だ」という根拠のない自信の裏づけになっちゃう危険を孕んでいるのも事実。実際の事件では2人ともこの思想の信望者だったようだけど、この作品では"彼"のみがこの考えにとらわれていて、それにより"私"を事件に巻き込むという風に描いている。この辺りも分かりやすくてよかったと思う。実際はお互いが担っていたであろう部分を、それぞれに寄せたことで分かりやすくなった。

多くの猟奇殺人がそうであるように、初めは小さな事件から起こしていく。2人は倉庫に放火をしてスリルを味わう。2人は血の契約を交わす。犯罪を犯した2人が決して離れないようにするためだけど、この契約が後に2人の運命を大きく変えて行くことになる。そして"彼"は放火では味わえないスリルを求めて殺人を計画する。"私"は契約とそして"彼"に対する思いから事件に巻き込まれていく。その時歌われる「戻れない道」は切なかった。戻りたいけれど、あまりに遠くに来てしまった・・・

2人が事件を起こす様子については、"彼"が犠牲者を自分のスポーツカーに誘い込むところが魅力的。この"彼"のような根拠のない自信家は大嫌いなタイプだけど、惹き込まれてしまう気持ちは分かる。それには圧倒的な魅力がないとダメ。正直、個人的に柿澤勇人にはそこまでの魅力は感じなかったのだけど、実際には登場しない犠牲者が見えてしまったので演技は良かった思う。誘拐した犠牲者を殺害する場面は描かれないけど、血のついたロープを見せることでそれが起きたことが分かる。やってしまったと歌う2人の高揚感。許されることではないし、この高揚感に共感してしまうのはどうかと思うけれど、ドキドキしてしまう。でも、2人の絆や超人であることの証明のために、犠牲になった命のことを思い、ふざけるなと思っていたのも事実で、その辺りの2人を魅力的にし過ぎないのも上手いと思った。

"私"はメガネを落としてしまったことに気づく。犠牲者の死体も発見される。怯える"私"の弁護をすると言い出す"彼" "彼"の傲慢さがここでも描かれている。自分を優秀な人物で、人の死を操れる超人だと思っている。"彼"の狂気を感じさせる。"私"が現場で落としてしまったメガネが証拠となって事件が発覚したのは実際と同じ。ただ、ここには実は秘密があった。実は"私"は"彼"が裏切るであろうこと、"彼"が自分を求めていないことを知っていた。それでも"彼"を求める"私"は、彼を道ずれに死のうと思った。永遠に"彼"を自分のものにするために。だからわざと証拠を残した。メガネを現場に残しただけじゃなく、顔を焼いた塩酸のビンの指紋も拭かなかったし、頭を殴ったハンマーも始末しなかった。血の契約書も残っている。"私"は"彼"と死刑になろうとしていたんだと思う。

皮肉にも裕福な"私"の父親が雇った敏腕弁護士のおかげで終身刑+99年の刑となる。それでも隣の房に"彼"がいることに"私"は幸せを感じていたのだろうか? 現在の"私"の告白から"彼"は刑務所内で同じ囚人からナイフで刺されて死んだことが分かる。"彼"のことを語る"私"の口調は淡々としている。ラスト僕達は共犯者と歌われるけれど、結局"私"は"彼"を手に入れることが出来たとは思えない。切なさともちょっと違う感覚が残る。

同性愛者の方に偏見はないけれど、同性愛を扱った映画などを好んで見る方ではない。恋愛の対象が同性だというだけで、気持ちは同じだと思うけれど、自分自身に同性を思う気持ちがない以上、感情移入しにくい部分があるから・・・ でも、この作品は同性愛じゃなきゃダメ。実際の2人がそうであったからじゃなくて、"私"に共感させるには"彼"を愛しているからだということ、"彼"と永遠に結ばれようとしたのだということが重要なんだと思うので・・・ それは既に恋愛を越えた感情じゃないかと思うけれど、"彼"の抱えた問題が弟を溺愛する父親との確執であることの説明がされているけれど、"私"の動機については"彼"への思いしかないので、見ている側への説明として同性愛であるというのは分かりやすいと思う。

舞台中央に開閉するスロープがあり、向かって左に"彼"の部屋、右に"私"の部屋がある。舞台奥にバルコニーのような2階部分があり、ここにグランドピアノが置いてある。伴奏はこのピアノのみというシンプルさ。それだけに濃密な時間。ピアノがとっても良かった。主演2人も良かった。柿澤勇人には個人的には前述したような圧倒的なカリスマ性はまだ感じなかったけど、彼に惹かれてしまう気持ちは分かる。父親の愛情を渇望し、弟に対する劣等感から自分を超人だと思いたい気持ちも伝わる。歌も上手い。松下洸平は繊細な演技が良かったと思う。シンガーソングライターとのことだけど、歌唱が少し弱い気がしないでもなかった。でも、"彼"を求めるあまり犯罪に手を染めていく感じを好演していたと思う。

もしかしたら"私"が今語っていることも真実なのか?と思ったりした。実際の2人も最終的には罪をなすりつけ合ったらしいし、"私"の話しか聞いていないわけだから。"私"が語った話ほど切ない話ではなかったのかも。そう思わせたのも良かった。

2011年の初演から複数ペアで上演されていたそうだけれど、これは他のペアも見たくなる! 実際、この日Kペアをご覧になった方達によると、演出が違っているそうで、2人の関係が対等なのだとか。演技なども細かいのだそう。見てみたい!

★「スリル・ミー」:2013年3月14~24日 @銀河劇場
「スリル・ミー」Official site

・・・212 BAGLE&COFFEE・・・


ナッツクリーム+ブレンド(690円)

終演後、地下の212 BAGLE&COFFEEでお友達たちとお茶。あまり時間がなかったのが残念だけど、あんな話こんな話楽しかった♪

212 BAGLE&COFFEE

http://twitter.com/maru_a_gogo


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【cinema / DVD】『ちいさな哲学者たち』

2013-03-14 00:00:00 | cinema / DVD
・・・『ちいさな哲学者たち』鑑賞・・・
『ちいさな哲学者たち』見た。興味深い。4歳からの2年間の子供たちの成長とともに見せる。彼らなりの小さい世界で、彼らなりに考えて、答えを出す姿がカワイイ。もう少し大きくなると、期待された答えを考えゃうから、幼稚園で哲学ってありなのかも!意外に真理だったりしてビックリ! #映画 Posted at 10:38 PM



フランスのある幼稚園で哲学の授業が始まる。授業を受けた子供達の4~6歳までの姿を追ったドキュメンタリー映画。ザックリした感想はtweetどおり。とにかく、子供達がかわいい! 同じ子供達を4~6歳まで追っているので、子供達の成長がよく分かる。そして、それぞれの子供達の個性も。「自由とは?」というようなテーマを提示して、それぞれが考えを述べる。活発に発言するのは数人。毎回発言シーンがある子もいれば、103分の中で発言シーンが1回あるかどうかという子もいるけど、あえて演出してないってことかな・・・

だいたい甥っ子2号と同じ年頃なので、よけいほほえましく見てしまう。この頃から少しずつ空気読んだりするようになってくるけど、まだ素直に自分の思いを語っている気がする。tweetにも書いたけど、小学生くらいになると"期待されている答え"を回答しようしてきちゃう。それは、前述したように空気を読むってことで、いいことではあるんだけど、それだけが正しい答えというわけではないと思うし。

先生は子供達を"子供"としてとらえず、どの意見にも明確に肯定も否定もしない。あくまで子供達にゆだねている。映画の中で教師も語っているように、それぞれの家庭でも変化が生まれる。両親が子供達と一緒に、いろんなテーマについて考え、話し合うようになっていく。なかなか興味深かった。

"哲学"というと難しく考えがちだけど、とにかく何でも考えてみるってことから始めればいいんだということを、ちいさな哲学者たちに教えてもらった。よい映画だったと思う。


http://twitter.com/maru_a_gogo


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【cinema】『ライフ・オブ・パイ』

2013-03-10 21:24:05 | cinema
'13.03.01『ライフ・オブ・パイ~トラと漂流した227日』@日劇

評価良かったので気になってた。映像が美しいと聞いていたので、これは映画館で見なきゃと思い、アン・リー監督がアカデミー賞監督賞受賞した記念に行って来たー!

*ネタバレありです!

「カナダに住むパイ・パテルのもとに、彼からある話を聞くために、ライターが訪ねてくる。フランス語でプールという意味のピシンという名前のため、同級生たちからいじめられた子供時代から始まる話に耳を傾けていると、やがて話はとんでもない体験へと進んでいく・・・」という話。おもしろかった。実は見ていたことと違うオチがあるとは聞いていたので、冒頭から伏線があるんじゃないか、何か別の意味があるんじゃないかという疑いの目で見ていたため、もう一つの話が明らかになった瞬間、拍子抜けしたような感じになってしまい、ビックリとか感動はあまりなかったのだけど、やっぱり見て良かったと思った。そして、見終わってから、もしかしたら自分が思っているより深い話なんじゃないかと思ったりした。その辺りが上手く形になればいいのだけど・・・

英国ブッカー賞受賞の原作は、カナダ人作家ヤン・マーテルが2001年に発表した「パイの物語」で、世界的ベストセラーだけど未読。邦題は『~トラと漂流した227日』とサブタイトルがついているので、てっきりこの部分がメインの話なんだと思っていた。もちろんそうなんだけど・・・ まぁ、それは後に書くとして、このパイのサバイバルには元になった実話がある。公式サイトには漂流からの生還エピソードがいくつか紹介されているけれど、原作の元になっているのはスティーブン・キャラハンという人物の体験から。1982年にイギリスを目指してアメリカを出向したキャラハンは、嵐に遭い救命ボートで76日間漂流した。マリーガランテ島にたどり着いた時には、体重が1/3に減っていたのだそう。この体験を「大西洋漂流76日間」として出版。ベストセラーとなった。マーテルがどの程度参考にしているのかは不明だけど、原作ではキャラハンに言及しているとのことなので、彼の体験を参考にしているのは間違いない。実際、キャラハンは今作にアドバイザーとして参加。海上での食事の仕方や、巨大クジラの現れ方などについてアドバイスしたとのこと。76日と227日では3倍近く違うけれど・・・

漂流部分のみなのかと思っていたら、違っていたことは前述したけれど、前半部分はパイの生い立ちが語られていく。インドで生まれたパイは水泳が得意な叔父にちなんで、ピシン・モリトール(モリトールのプール)と名づけられた。モリトールが何なのか説明があったと思うけど失念・・・ このピシンがオシッコを意味する言葉に似ていたため、ピシンはいじめの対象になってしまう。次の学年からピシンは先手を打って、自らの名前をパイ(π)と呼ばせようと、意味は円周率だとして各クラスで説明。数学のクラスでは黒板にビッシリ円周率を書いて、皆を納得させてしまう。そう、子供の頃って名前が変わってるとか、そういう理由でいじめられたり、逆に憧れられたりするんだよね・・・ 家族は動物園を経営する厳格な父、美しく優しい母、そして兄の4人。インドの家庭としてパイもヒンドゥー教を学んでいくことになる。クリシュナ神の口に宇宙が広がっていたという説話にショックを受けるパイ。その同じ純粋さでキリスト教にも興味をしめす。何故、神は自分の子供(キリスト)の命を奪ったのか? 素直に疑問をぶつけるパイを、子供だからとバカにせずきちんと答えてくれる神父。パイはキリスト教も学んでいくことになる。そして、彼はイスラム教にも惹かれていく。子供らしい素直な気持ちで、興味を持ったこと、疑問に思ったことに向き合う姿がほほえましい。コミカルに描きつつ、こちらにもきちんと伝わってくる見せ方が上手い。そして、これは後の重要な伏線。

パイの初恋なども描かれるけど、正直ここはいらなかったかも・・・ パイがあくまで純真で、自分で行動できるってことを描いているのかもしれないし、インドといえばのインド舞踊を見せてくれたのはうれしいのだけど、美女ぞろいのインド女優さんだけど、この彼女は個人的にイマヒトツ・・・ ただ、このインド時代で前述した宗教というか、神のこと以外に大切なのは、リチャード・パーカーとの出会い。父が購入したベンガル・トラに興味津々の少年パイ。彼にエサをやろうとしているところを父に見つかり叱られる。トラの恐ろしさを教えるため、目の前で子ヤギを生きたままリチャード・パーカーのエサにする父。子供に見せるものではないと反対する母親の意見に同意する部分もあるけど、これが現実であることは確か。リチャード・パーカーの気高さとともに印象に残るシーンだった。このトラらしからぬ名前は、書類のミスによるものだけど、実はこの名前が重要。1837年に出版されたエドガー・アラン・ポーの「ナンケット島出身のアーサー・ゴードン・ピムの物語」は、海を漂流中の4人が生贄をクジで選ぶ話で、クジに当たってしまったのがリチャード・パーカー。そして、1884年実際に起きたミニョネット号事件。4人が20日間漂流し、衰弱した17歳の少年が生贄になった事件で、この少年の名前がリチャード・パーカーだったのだそう!ヒィー(>ω<ノ)ノ この辺りのことを考慮して見ると、別の受け止め方ができるかもと公式サイトに書いてあった。なるほど、興味深い。

市からの援助が打ち切られるため、動物園を閉めてカナダに移住することになったパテル家。動物はカナダで売るため、彼らと共に日本船で海を渡る。父以外はベジタリアン。母に対して失礼な態度を取るフランス人コック。この役チョイ役なのにジェラール・ドバルデューでビックリしたけど、後に重要な役であることが分かる。パイたちは結局ライスしか食べるものがない。そんな彼らに声をかけてきた日本人船員。自分は仏教徒だけど肉は食べるが、このカレーは肉汁しか入っていないのだから食べてみてはどうかと言ってくれる。力なく断るパイ。ベジタリアンがどこまで肉を食べてはいけないのか分からないけど、この時の状態は酷い扱いを受けたことへの怒りとショックだったのでしょう。この日本人船員も実は重要で、彼が仏教徒であることも重要なんだと思う。ところでこの日本船、船体に書かれていた英文字も、字幕の日本語表記も日本語とは思えない名前だったけど、公式サイトではツシマ号となっていた。原作ではどうなっているんだろう?

で、いよいよ嵐。ここまでちょっと長かった(笑) 後から考えると、この前半部分はとっても重要なのだけど・・・ 夜中に目を覚ましたパイ。嵐の中外に出てみる。最初は揺れる船を楽しんでいたけど、強くなる一方の風雨や波に驚く。船首を見下ろすと船員が波にさらわれてしまうのを目撃! 慌てて家族のもとに戻るも、既に船内には水が押し寄せてたどり着けない。コックに救命ボートに乗るように言われるパイ。家族が心配だけど激しい風雨でどうすることもできない。突き落とされるようにボートに乗る。シマウマが飛び降りてくる。この映像スゴイ! 波にのまれ何度も振り落とされそうになりながらボートにしがみつくパイ。すごい迫力。朝、目覚めると海上にボート一隻。ボートの船首にはシマウマが倒れている。脚を怪我して動けない様子。そこへバナナの袋に乗って流れ着いたオランウータン。急いでボートに引き上げるも、シマウマとオランウータンと共に途方にくれるパイ(笑) ボートは船尾側半分にシートが被っていて、食料などが備え付けられている。その奥からハイエナが飛び出してくる。空腹なのかシマウマを狙うハイエナ。必死で止めるパイ。オランウータンもハイエナを威嚇。何度かこの攻防は繰り返されるけど、結局ハイエナはシマウマを殺してしまう。そして、オランウータンも殺したハイエナはパイに向かってくる。その時、飛び出してきたのがリチャード・パーカー。この映像はすごかった! これは3Dならでわ。実はこのボート上で起きたことは重要な伏線。そして、ここからリチャード・パーカーとの漂流になる。

漂流から生還するにあたり、日々どう過ごすべきか前述のキャラハンのアドバイスを受けたそうで、1日をボーっと過ごしてはいけない、規則正しく生活することが大切で、決して希望を捨ててはいけないとのこと。そして、パイはその通り頑張る。漂流事態を細かく書いてしまうのもどうかと思うので控えめに(笑) 最初は慌てて飛び移った浮き輪にしがみついているだけだったけど、どんどん工夫して浮き輪イカダを改良。最終的には快適とは言えないまでも、なかなか立派なイカダになる。ボートに食料などを取りに行くたび、命の危険にさらされるので、なんとかリチャード・パーカーを飼いならそうとするけど上手くいかない。この辺りも伏線なのだと思う。1人と1匹はボートのスレスレの水面を上がってくる巨大クジラ、ボートに向かって飛んで来るトビウオなど、様々な生き物に遭遇しつつ、海上で出来る限りの生活をする。パイが干物を作っているのもツボ。2人の間の関係が少しずつ縮まるような気がする時もあるけど、リチャード・パーカーは手ごわい(笑) パイは海に落ちたリチャード・パーカーを沈めてしまう機会があるけれど、そうすることは出来ず、結局彼を助ける。この時から少しずつ関係が変わる。それは友情とかいうようなものではないけれど・・・ この2人の関係の変化と、パイがどう過ごしたが大切なんだと思う。

2人はある島にたどり着く。島じゅうでミーアキャットがうごめく。この島で2人は不思議な体験をする。深く美しい湖で泳いだり、久しぶりの陸地でゆっくり眠ろうとするパイ。ミーアキャットたちが、どかしてもどかしてもお腹に乗ってくるコミカル場面で笑っていると、この島が夜になると生き物の命を奪う生きた島であることが分かる。そして、この島の遠景が映るのだけど、これが涅槃仏の形だった。涅槃仏で有名なのはバンコクのワット・ポー。実際見たことあるけど大きくてビックリした。あれは横向きだったけど、島は仰向け。この形にも意味があるように思うのだけど・・・ 急いでビーチに向かうと、リチャード・パーカーが既にボートに乗っているのが印象的。彼はこの島が危険であることに気づいていたのだった。それから直ぐにパイが別の島で無事に保護された様子が映る。パイが号泣している。現在のパイがその涙の意味を語る。助かったのがうれしかったのではない。リチャード・パーカーが振り向きもせずに行ってしまったのが悲しかったのだと・・・ ガリガリに痩せたリチャード・パーカーが、ふらふらとしながらも毅然とした態度で森に消えていく姿が印象的。これも重要な意味がある。

*以下、ネタバレありです!!

現代に戻り話しはこれで終わりかと思った。本当のこととは思えないというライターは、この不思議な話に魅了されていて、疑っているという感じではなかったけれど、パイの漂流には別の話があった。ツシマ号の沈没原因を調査するため、唯一の生存者であるパイの病室に2人の調査員が訪ねて来る。パイは今と同じ話をしたけれど、彼らは信じない。真相を話してくれと迫る彼らにパイが語ったのは衝撃的な話だった。救命ボートに乗っていたのは4人。カレーをすすめてくれた日本人船員、いじわるなコック、パイ、そしてパイの母親。日本人船員は脚を骨折して弱っていた。コックは彼を殺して食べようと言い出す。激しく反対する母親とパイ。でも、コックは2人を殺して食べてしまった。それを聞いたライターが気づく。船員はシマウマ、母親がオランウータン、コックがハイエナ、そしてリチャード・パーカーがパイ。ということは、ハイエナはパイが・・・ あえて書かないけどパイは調査員にハッキリと語っている。その上で、調査員たちにもライターにもどちらを信じるかゆだねている。前述したリチャード・パーカーにまつわるエピソードを考えれば、実際に起きたのは後者なのでしょう。知らない方がお互い幸せなこともある。何でも真実を知ればいいというものでもない。そして、これはどう生きるかという話で、どう生還したかっていう話ではないのだと思う。そして、リチャード・パーカーと共にいなければ、パイは生き抜くことができなかったのだと思う。

そして、これは宗教観とか世界観とかの話でもあるんだと思う。パイは子供の頃から3つの宗教に関心を持っていた。ヒンドゥー教、キリスト教、イスラム教。どれも神を信仰しているのだけど、それぞれが発展していく過程で、それぞれの神が造られていく。映画だけだとパイの中でこの3つの宗教が、それぞれどんな意味を持ち、どんなバランスで存在しているのか分かりにくかったのだけど、漂流している間パイがすがっていた神はおそらく、どの宗教の神でもなかったってことなんじゃないかと・・・ そして、パイはミーアキャットの島で仏陀にも触れている。日本人船員(シマウマ)は仏教徒、母親(オランウータン)はヒンドゥー教徒、コック(ハイエナ)はフランス人なのでおそらくキリスト教徒。それら全ての矛盾点を排除し、良いところを取り込んだパイ(リチャード・パーカー)ってことで、そのどれでもない神=奇跡を信じたからパイは生還することができたということなのかな・・・ うーん。この辺りのことになると、それぞれの宗教について調べなければならくなるし、宗教学にも関係してくるのかなと思うので、この辺にしておくかな。全く詳しくないのに、適当なことを言ってしまうのはダメだと思うので・・・(o´ェ`o)ゞ でも、ファンタジー的な画で見せられていたことは、パイの衝撃の告白よりももっと衝撃的というか、奥が深いんだと思う。

キャストはパイのスラージ・シャマルは300人の中から選ばれた新人だそうだけど、ほぼ1人芝居をよく頑張ったと思う。パイが決して諦めず生き抜く姿を、少しコミカルに熱くなり過ぎずに演じていて良かった。少し頼りなげな容姿も応援したくなる感じでイイ。褒めてます(笑) お母さんのTABUは見たことあると思ったら『その名にちなんで』のお母さん役の人だね。優しいけれど強い母を好演。短いながらも印象を残したので、実は乗っていたというボートでの姿も浮かぶ。現在のパイは『その名にちなんで』『スラムドッグ・ミリオネア』のイルファン・カーン。全てを語り終えた姿がもう導師のように神々しかった。素晴らしい!

3Dの効果についてはトビウオ、そしてリチャード・パーカーが飛び出してくるシーンくらしかないような気がしなくもないけど、ホントに美しい映像だった。撮影はインドと台湾で行われたそう。原作者のマーテルが「インドはとても多くのことが可能な場所」と語ったそうだけれど、インドの場面は全て美しかった。海のシーンは台中のかつて空港だった場所に70×30×4mの波を作るタンクを造り撮影したそうだけど、本当に海にいるみたいでスゴイ映像。リチャード・パーカーはほぼCGだそうで、この映像を作った制作会社は倒産してしまったんだとか アカデミー賞監督賞を受賞したアン・リー監督のスピーチが、少し誤解された部分もあるようだけれど、物議をかもしてしまい、クリエーターたちによるデモに発展してしまったのは残念だったけれど、素晴らしい仕事だったと思う。

見るのも感想書くのも遅くなっちゃったから、そろそろ上映終わっちゃうかな? これは大人のファンタジー。オススメ!

『ライフ・オブ・パイ』Official site


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