録画しといた『フッテージ』鑑賞。普通。サスペンスホラーだと思っていたら、そっちかーw 前半は面白かったけど、真犯人分かってからは、自分的にトーンダウン。ビックリシーンもイーサン・ホークの方がビックリしてるから、そんなに怖くないw スナッフフィルムの映像は好き! Posted at 04:08 PM
ホラーは怖くて見れないってことはないけど、好んで見るジャンルではない。見てみようと思ったのは、WOWOWのプログラムガイドのあらすじだと、サスペンスホラーっぽかったのと、イーサン・ホークが主演だったから。イーサン・ホークは特別ファンじゃないし、出演作もそんなに見ていないけど、なんとなく作品選びにこだわりがあるタイプに思えたので・・・
ネタバレありです! 結末にも触れています!
「スランプに陥った作家のエリソンは、再起をかけてある家に引っ越してきた。実はここは、行方不明になった末娘を除く家族全員が、庭の木で首を吊る事件が起きた家だった。屋根裏部屋で数本のフィルムと映写機を発見したエリソン。そこには一家惨殺事件の一部始終が記録されていた・・・」という話。うーん。これ前半は結構おもしろく見ていたのだけど、真犯人が分かってからは個人的には一気にトーンダウン・・・ なるほど、そっち系の話だったのね(´ω`;)
主人公はノンフィクション作家。以前ある事件の真相を暴く本を出版し、ベストセラー作家となった。どうやら警察の捜査ミスを指摘する内容だったようで、新居のある地区の保安官には露骨にイヤミを言われてしまう。最初の1冊こそベストセラーになったが、続く2作は全く売れなかった。エリソンの文才については不明だけれど、所謂まぐれ当りだったのかもしれない。でも、その栄光が忘れられないというところなのでしょう。ありがちではあるけれども、そういうものなんだろうとも思う。でもなぁ・・・ いくら本を書くためとはいえ、家族に事件のことは隠して、一家で首吊り事件のあった家に引っ越してしまうとか、そりゃ奥さんも怒りたくもなるでしょ! (笑)
屋根裏部屋で発見したフィルムは殺人が行われる様子を撮影した、いわゆるスナッフフィルムと呼ばれるもの。最初に見たのは今住んでいる家で起きた首吊り事件。両親と子供2人が頭から袋を被せられ、首にロープを掛けられている。ロープは庭の太い木の枝に結ばれている。この枝の反対側の枝が折れると、テコの原理で一家がくくられている枝が上がり、吊るされてしまう仕組み・・・ これは他殺だよね? でも犯人は映っていない。この映像は8mmビデオに収録されている。後に燃えてしまったフィルムを修復するために、エリソンが検索していたところによると、これはスーパー8(映画『スーパー8』の感想はコチラ)らしい( ̄ー ̄)ニヤリ そのザラついた質感の映像がまるで、無声映画かPVでも見ているような印象。いくら太い枝だとはいえ、大人2人と子供2人がぶら下がった時点で折れるだろうと思ってしまうけれど、そういうツッコミはなしで(笑) こんな感じのフィルムが数本。正確な名前は忘れてしまったけれど、"バーベキュー"とか楽しげなタイトルがついているわりに、手足を縛られて口をふさがれ、車のシートに寝かされて、火をつけられて生きたまま焼かれるとか!ヒィー(>ω<ノ)ノ
フィルムを見ていると、屋根裏で誰かが歩き回るような音がする。不審に思って通報すると、やって来た副保安官はエリソンのファン。こういう事件ものの本には必ず陰で協力する副保安官が登場する、自分はその"副保安官"になりたいと言う。わずかな手がかりしかないけれど、フィルムの事件を調べてくれるように依頼。実際に起きた事件であり、年代も場所もバラバラ。共通しているのは一家が惨殺され、一番幼い子供が行方不明になっていること。これらの事件の犯人が同一人物だとすると、70代になってしまう。まぁ、あり得ないことではないけれど(笑) 思えばこの時点で気づくべきだった・・・ でも、この謎解き部分はおもしろかった。犯罪マニアっぽい副保安官が意外に使える人物だったので、後のほとんどの捜査は彼がしたみたいになっちゃったけど(笑)
エリソンがスナッフフィルムを見て行くにしたがい、長男が夢遊病(?)の発作を起こしたり、幼い娘が壁に不気味な絵を描いたり、家の中で何者かの気配を感じたり・・・ その度、エリソンがものすごくおびえて、大きな音がしたりすると、文字通り飛び上がって驚くので、見ている側はどんどん冷静になっていく(笑) イヤ、例えばものスゴイ勢いでガツガツ食べる人と一緒に食事すると、食欲を失ってしまう感じのアレ・・・(笑) フィルムを見るために部屋が暗いのは分かるのだけど、エリソンは作家で昼間ずっと家にいるわけだから、何も家族が寝静まるのを待って見る必要もないと思うし、電気のなさそうな屋根裏部屋なら分かるけれど、廊下や他の部屋はビクビクしながら、スマホの明かりで探検してないで、電気をつければいいのでは?というツッコミもしてはダメなんでしょうね(笑)
さて、怪奇現象もどんどん激しくなり、エリソンには姿は見えていないけど、見ている側にはハッキリと子供の幽霊が見えているわけです。確かに不気味なんだけど、『エクソシスト』のリンダ・ブレアみたいなメイクで逆にあまり怖くない。でも、もう奥さんも当然ながらキレてるし、子供たちもどんどんおかしくなってるし、何より自分がもう限界ってことで、スナッフフィルムも燃やして、そのまま夜中に荷物まとめて、以前住んでいた豪邸に戻ってしまう。これで、一安心と思っていると、副保安官の調査により衝撃的な事実が分かる。
実はフナッフフィルムに収められていた事件の被害者一家は、一つ前の事件の家に越してきて住んだ後、引越しをした先で事件に遭っている。そして、さらに別の家族が・・・ この法則が成り立つとすると、最後の事件はエリソン一家が住んでいた家での首吊り事件。そこから引越ししてしまったということは、エリソン一家は惨殺の連鎖に加わってしまったのではないか?というものだった。さらに、 フィルムなどに残されたマークの解読を依頼した、オカルト研究専門の教授からは、このマークは古代バビロニア王朝まで遡る、子供をさらい魂を食らう邪神ブグールのものだと言われてしまう。
そしてなんと、引越し前に焼却したはずのフナッフフィルムが屋根裏部屋で見つかるΣ(・ω・ノ)ノえっ?! そこには、「隠しエンディング」というフィルムが加わっていた。フィルムを見てみると、それぞれの家族の末っ子たちが、一家惨殺を実行している姿が映っていた。そう、この一連の事件は、ブグールが子供たちを操り起こしていたのだった。事件のあった家に、条件に合致した一家(子供が2人以上いる)が越してくると、屋根裏にスナッフフィルムを置き、それを再生するとブグールも再生されるってことなのかな? ブグールは次々に怪奇現象を起こし、同時に末の子供を誘惑する。怪奇現象を恐れて一家が引越しした時点で死亡フラグが立ち、越した先で末っ子が惨殺事件を起こす。そしてブグールはその末っ子の魂を食うということでいいのかな? と、字面で見るとおもしろそうなんだけどねぇ(笑)
イヤ、面白くなかったわけじゃないんだけど、前述したとおりサスペンス・ホラーだと思って見ていたので、犯人は悪魔でしたってオチだとホントにガッカリしてしまう。欧米人は幽霊などより、悪魔の方が怖いらしく、この悪魔オチはよく出てくる。オチなんだから悪魔モノですと宣伝してしまうとネタバレになってしまうけれど、予告編などを見るとサスペンス映画っぽいのに、見てみたら悪魔もしくは宇宙人オチだったりすると、もう本当にガッカリなわけです。日本人には悪魔ってあんまり馴染みがないから怖くないので、悪魔だったことが分かった時点で恐怖MAXにはなれず、逆にそのオチにしちゃったら何でもありじゃんと思ってしまう。ということで、初めからオカルト映画と知っていたら、よく出来ているなと思えたかもしれないけれど、残念ながらオチでガッカリしてしまったので、普通だなという感想になってしまった。
キャストはイーサン・ホークくらいしか知らなかった。副保安官役のジェームズ・ランソンがちょっぴり不気味でよかった。サスペンスホラーだと思っていたので、実はこいつが犯人か?と思えたのが良かった。って変なホメ方(笑) ヴィンセント・ドノフリオが出ていたみたいだけど、サッパリ覚えていない・・・ ほぼ、一人芝居と言っても過言ではないイーサン・ホークは良かった。おびえっぷりがハンパないし(笑) エリソンは作家なのであって、スーパーヒーローではないので、悪魔と対決!ということにはならないわけで、怯えながらもこの家に住まなくてはならないことに説得力を持たせたのはイーサン・ホークのおかげ。そして、彼の身勝手が一家惨殺と、末娘がブグールに連れ去られるという悲劇を招いてしまうわけだから、その辺りを適度にイラつかせなきゃならない。そういう意味でも良かったと思う。
スコット・デリクソン監督は『エミリー・ローズ』(感想はコチラ)の監督だそうで、なるほどそう考えるとオカルトなのかと・・・ まぁ、あれはオカルト現象なのか、精神病なのかという作品だったけど(´ェ`)ン-・・ 広いけれど、不気味な雰囲気をかもし出す家の画が良かった! 原題の『SINISTER』というのは、縁起の悪いという意味だそう。まぁ、確かにそうだけど、悪魔の棲む家に住んでしまったら縁起が悪いじゃ済まされないけど(笑) コワ━━━((;゚Д゚))━━━!!
オカルト映画に興味はあるけど一人で見るのは・・・という人も、決定的な惨殺シーンは出てこないので、安心して見れると思う!
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