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【voyage】鎌倉散歩♪

2009-12-31 23:45:12 | voyage
'09.12.12 鎌倉散歩♪

この日は茅ヶ崎市民文化会館で行われるMJことみうらじゅんのソロ活動(?) 「BEST OF SLIDE」の日。せっかくわざわざ茅ヶ崎まで行くんだから、鎌倉でも散策しましょってことで、baruと2人でお散歩してきた。

奈良旅行でもお世話になった"ことりっぷ"を購入。円覚寺の佛日庵でお抹茶飲みながらbaruと考えたプランは、円覚寺をお参りして、鎌倉街道をトコトコ歩いて鶴岡八幡宮へ。途中、明月院や建長寺に寄れたら寄る。若宮大路の「段葛こ寿々」で、こ寿々そばを食べるもよし。小町通りをプラプラした後、由比ヶ浜方面へ行きショッピング。最後は鎌倉マルシェを楽しもうってことで「鎌倉市農協連即売所」でしめというもの。

朝早く起きられないので11時にJR北鎌倉駅待ち合わせて円覚寺へ向かう。以前来たことがある静かで素敵なお寺。鎌倉幕府8代執権、北条時宗が弘安5(1282)年に建立。あの夏目漱石も坐禅を組んだことがあるのだそう。ことりっぷには紅葉がキレイとある。駅を出てすぐ左手にかなり長い石段がある。上がりきったところに2階建ての山門。そんなにビックリするほど大きくないけれど、二重屋根の美しい造詣。この山門、漱石が"門"で描写しているんだとか。"門"は未読。今度読んでみよう。紅葉は終わっちゃったかなと思っていたけど、けっこう残っている。うれしい。そしてキレイ! 山門をくぐって仏殿へ。外観は古そうだけれど、中は結構新しく見える。大きな仏様は説明がないので、どなたなのか不明。かなり高い台座に坐しておられて、ちょっと宇宙的。しかし、この境内ホントに閑静な佇まい。

以前は、仏殿からすぐに洪鐘のある弁天堂茶屋へ行ってしまったけれど、今回は佛日庵へ向かう。紅葉がキレイ。池とお庭のある方丈や、妙香池なんかも風情があって素敵だけど、石積みの上に瓦屋根を載せた白い塀に囲まれた、正続院は昔の偉い人のお屋敷みたいに見える。お侍様が出てきそう(笑) 正続院の塀を左に行くと突き当たりが舎利殿。こじんまりとした佇まい。舎利殿というからには、お釈迦様の骨(と言われているもの)が安置されているのかな? まぁ、いいけど(笑) そして、佛日庵へ。境内で唯一公開されている塔頭。こじんまりとした境内では拝観料込み500円でお抹茶がいただける。もちろんお抹茶つきにする。小鳥の形をした干菓子がかわいい。木々に囲まれたここは北条時宗の廟所で、鎌倉三十三所観音霊場の三十三番札所なのだそう。落ち着く。そんな静かな佇まいの中、baruと2人で円覚寺の僧侶に人気(baru持参のガイドブックのまま)のお好み焼きのお店はどうだろうかなど、ランチやお買い物計画を立てるのだった。

トコトコ歩いて黄梅院まで行く。ここ紅葉キレイ。いろんな木や草花があっていい。仏殿まで戻って、急で長い階段を上った先に洪鐘がある。関東最大級と言われるこの鐘は、国宝とのこと。これはデカイ! デカイけれどもわりと縦長なのでスッキリと美しい。鋳物名人、物部国光作とのことだけど、この方のことは知らなかった。ことりっぷによると鎌倉三名鐘の1つだそうで、残りは建長寺と常楽寺にあるとのこと。だいぶ石段を上がったので見晴らしがいい! 天気が良かったので富士山がキレイに見える。弁天堂茶屋からの眺めもいいのだけど、けっこう混んでたし、お抹茶飲んだので今回はなし。以前来た時は5~6月頃だったので、木々の緑がきれいだった。リスが柱の上を走ったりしてかわいかったけど、この時期もいるのかな。

円覚寺を出てJRの線路を渡り、鎌倉街道を鶴岡八幡宮へ向かう。あんなに話したのに結局お店は決まらず。ホントは江ノ電に乗って腰越に行って「しらすや」で二色丼食べたいんだけど、時間的にムリ(涙) 鎌倉街道にはいろんなお店が並んでいるけど・・・ と物色していると、かわいらしいお店を発見! 「cafe meshi PoocH」というペットOKのカフェ・レストラン。カレーセットに惹かれてここに決定。baruはグリーン・カレーセット、私は豆のカレーセットにした。店内はちょっとアジアンな感じでかわいらしい。そんなに広くないけど、ご夫婦2人でやってらっしゃる感じなので、混んでくると大変らしく、少しお時間いただきますとのこと。後があるので少しは焦ったほうがいいけど、特別急ぐわけではないのでOK。しかし、本来の目的はMJなのに鎌倉のことで頭がいっぱいになってしまい、会場を調べるのをすっかり忘れていたので検索しながら待つ。まぁ、普通よりは待った感じだけど、そんなに気にならない。そして、カレーが激ウマだったので全然OK。ひよこ豆など数種類の豆と、ひき肉や野菜などを煮込んだカレーはこくがあっておいしかった! 野菜のフリッターと、先を少し赤くしたゆり根の盛り付けもいい。ということでオススメです。

ついつい話が盛り上がってしまったけれど、意外にも2時半頃! あわてて出発。時期ではないので今回のプランにはないけど、途中の道を左に入るとあじさい寺として有名な明月院がある。さらに進むとビーフシチューのお店「去耒庵」 古い日本家屋の店内も素敵らしいけれど、いつも混んでいるし、ランチ2,625円は・・・ ってことで、憧れのまま。この辺りはガラス工芸のお店や、けんちん汁の「鎌倉五山」などが並ぶ。精進料理の「鉢の木」もこの辺り。って、食べ物のことばっかりだな(笑) 坂を上がったところにある校舎が鎌倉学園で、その隣が建長寺。北条時頼が建長5年に建立した日本初の禅寺で、けんちん汁発祥の地。唐破風造りの山門や、鎌倉三名鐘の梵鐘など見所も多いし、方丈から眺めるお庭が美しいのだけど、今回は時間の関係で諦め。一応、門からチラ見しておいた。

建長寺から10~15分くらいで鶴岡八幡宮へ到着。本来はきちんと正門から参拝すべきなのでしょうけど、今回は脇から入ってしまう。源頼義が京都の石清水八幡宮を由比ヶ浜に祀ったものを、源頼朝が現在の場所に移し、幕府の儀式の中心としたとのこと。2002年から大規模な修復中。以前来た時は修復中だった本宮もすっかりキレイになっていた。KさんとBちゃんと来た時、おみくじ引いたらBちゃんと私が凶、近くにいたおねえさんも凶、そして別のおにいさんが大凶と、凶入れすぎだろうとツッコミたくなるくらい凶連発だった。今回は吉。これまた微妙(笑) 朱塗りも鮮やかな本宮。baruに言われて気づいたけど、八幡宮と書かれた看板(?)の"八"は向かい合う2羽の鳩になっている。かわいい! 長い階段の脇、本宮に向かって左手に大銀杏がある。源実朝を暗殺する際、公暁が身を隠したと言われている。みごとに紅葉して黄金色!

八幡宮を出て若宮大路へ。右側の方がお土産屋さんなどが多いけど、左側を行く。こちら側にこ寿々そばの「段葛 こ寿々」がある。ランチ食べてしまったので、おそばはムリだけど、ここのわらび餅がお目当て。わらび餅のみでも購入可能。外観は古いお蕎麦屋さんと言う感じなので、ちょっと分かりにくいけど、思い切って引き戸を開けて中に入ると、冷蔵ケースの中にわらび餅の箱が並ぶ。これをレジに持っていけばOK。黒蜜ときな粉でいただくこのわらび餅はスゴイ弾力。12個入りと9個入りがある。9個入り(735円)を購入。お土産を買ったので小町通へ。狭い通りの両側に和やアジアの雑貨屋さんや食べ物屋さんが並ぶ人気スポット。やっぱり混んでる。たぶんこの通りから少し入ったところに大好きな鏑木清方の住まいを改築した、鏑木清方記念美術館があるはず。とりあえず「鎌倉山納豆」で毎回購入するドライ納豆を購入。一袋500円くらいだったかな。結構量があって、適度な塩味でぽりぽり食べられるので大好き。トコトコ歩いて鎌倉駅のロータリーが見えてきた辺りの右側に、いろんなショップが入った2階建てのビルがある。円形の中庭を取り囲むように小さなお店が並ぶ。2Fはバルコニー状になっている。お目当ては2Fにある「香紙堂ペーパーパーク」 和紙やポストカード、猫の小物なども並ぶ雑貨屋さんという感じだけど、今回狙っていたのはことりっぷに載ってた亀の柄のてぬぐい。たしか鎌倉限定だったような・・・。最近、てぬぐいのよさに目覚めたけど、目覚めたてで数が不足しているので、これをご購入。1,000円くらい。

駅ロータリー内には鎌倉カスターの「鎌倉ジャーマン」や鳩サブレーの「豊島屋」(本店は若宮大路)もある。鎌倉駅の地下道を通って反対側へ。江ノ電の駅の脇、御成通りを由比ヶ浜方面へ。この通り、ちょっと吉祥寺とかにあるナチュラル系のかわいい雑貨屋さんが、普通の商店街の中にチラチラあるような感じ。お目当ては「KIBIYAベーカリー」と「菊一伊助商店」 パン屋さんと刃物屋さん。「KIBIYAベーカリー」は御成通りにあるはずだけど見つからない。踏切まで来てしまって御成通り終了。ということで、カーブを描くけっこう急な坂を上がり六地蔵方面へ。六地蔵とはホントに6人(?)のお地蔵様がいらっしゃるみたいだけど、お店はその手前。道の右側を行くと「由比ヶ浜 こ寿々」が。こっちで買えばよかったのか(笑) 「菊一伊助商店」は昔ながらの店構えの刃物屋さん。ガラスの引き戸を開けるのは、少しだけ勇気が要るけど、思い切って中へ。そんなに広くない店内には包丁や鋏などの刃物がズラリ。小さなレジ台の隣の一段高くなった畳の上では、ご主人と息子さんかな、2人並んで刃研ぎをされている。お目当てはことりっぷに載ってた眉抜き(1,500円) ずっと愛用していたHENCKELESの眉抜きが壊れてしまったので、いい眉抜きを探していた。コレいいです。そんなに力を入れなくてもスッと抜けるので、ぜんぜん痛くない。オススメ。

地図を再確認して御成通りを鎌倉方面へ戻る。右側に看板を発見! 実はお店は小さな路地の奥。ちょっと分かりずらいので注意! 12月なのでクリスマス・リースの飾られたガラス扉がかわいい。こじんまりとした店内の家具も手作りなのだそう。木を基調にしたシンプルな内装同様、素材の味を生かしたシンプルなパンが並ぶ。プレーンのスコーン(140円)、プレーンのベーグル(120円)、カンパーニュ小(320円)、紅茶といちじくのパウンドケーキ カット(100円)を購入。どれもおいしかったけど、スコーンがスゴイおいしかった。スコーンはポソポソなのが持ち味だけど、適度にしっとりしてて、適度にポソポソ。って、変な言い方だけど(笑) 塩加減もちょうど良くてほのかな甘み。ベーグルもおいしかった! 店を出てかわいらしいお店の入口の写真を撮ってたら、チャリで戻ってきた男性スタッフの方が撮りましょうかと声を掛けてくれた。お言葉に甘えてbaruと2人で撮っていただく。ありがとうございました。猫が描かれた木の看板が目印! ちなみに若宮大路に「KIBIYAベーカリー come va?」もあり。こっちのほうが分かりやすいかも。

駅まで戻って再び若宮大路へ。「鎌倉市農協連即売所」へ向かう。ことりっぷによると、名前の通り約30戸の生産者がローテーションを組んで、自家栽培の野菜を販売しているそうで、確か葉山のシェフ(誰?(笑))がここで買っているのをテレビで見たような・・・。野菜おいしそうだけど、この後MJなので、ここで買ってしまうわけにはいかないし(笑) 実はこの市場内におしゃれなハーブのお店や、ケーキ屋さんなどが入っていて、お目当てはこちら。切り売りのピザ(300円~)があるとのことなので、これをイート・インしてMJへ向かう計画だったのだけど、見つからない。この記事を書くにあたり、改めてことりっぷを見直したら、このお店「CHICCHIRICHI」は若宮大路の向こう側、「丸七商店街」の中だった(涙) というわけで、こっちも気になった「鎌倉やきとり秀吉」で、もも肉(115円)と地ビール(350円)をオーダー。歩道に置かれたテーブルでイート・イン。もも肉やわらかい! そして鶏の味がしっかりする。黒っぽい地ビールはほんのり甘くておいしい。夕暮れ時、ちょっと気持ちよかった。ハーブのお店「Heartsease」や、手作りシャツのお店「nui-nui 1st」を見るのを忘れてしまったので、次回是非!ここちょっといいです。反対側から写真撮ったら、台湾っぽい仕上がりになってて、ちょっとお気に入り。

というわけで、時間が来たので茅ヶ崎へ向かう。途中、行けなかったり、はしょったりした所もあったけど、大好きな鎌倉を満喫した。大満足!

*この後、MJレポを書く予定だけど、先に書かないといけない記事があるので、順番が逆になるかと・・・


★cafe meshi PoocH:鎌倉市山ノ内375 tel:0467-22-0281
POOCH(食べログ)
KIBIYAベーカリー★鎌倉市御成町5-34 tel:0467-22-1862
KIBIYAベーカリー(treep)
★菊一伊助商店:鎌倉市由比ヶ浜1-3-7 tel:0467-23-0122
菊一伊助商店(treep)
★鎌倉やきとり秀吉:鎌倉市小町1-13-10 tel:0467-24-1616
やきとり秀吉(食べログ)

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【cinema】『アンヴィル ~夢を諦めきれない男たち~』

2009-12-25 02:04:37 | cinema
'09.11.27 『アンヴィル ~夢を諦めきれない男たち』@吉祥寺バウスシアター

これは見たかった。baruを誘って見に行く。上映館数が少なくレイト以外だと六本木か吉祥寺くらい。やっぱり音楽映画はバウスでしょうってことで、はるばる吉祥寺まで行ってきた。大好きなドイツパンのお店「Linde」で購入したトマトとチーズのサンドウィッチを食べながら鑑賞。ちなみに『色即ぜねれいしょん』と同じシアターだった。

*ネタバレしてます! ほめてます(笑)*

'80年代メタルブームの中、多くのバンドに影響を与え、リスペクトされながらも全く売れなかったカナダ出身バンド、アンヴィル。地元でバイトしながら細々とバンド活動を続けている。そんな彼らに密着したドキュメンタリー。これは良かった。イヤ、正直音楽バカオヤジを応援しよう的なちょっと上からな気持ちで見に行ったわけです。もっと正直に言ってしまえばそんなオッサンたちを笑ってしまおうという気持ちもあった。たしかに少年の心というには、あまりにチビッコ魂過ぎる彼らの姿に、大部分はそんなスタンスだっけれど、まさか彼らに勇気づけられてしまとは思わなかった(笑) そしてホロリと感動してしまった。

アンヴィルについてはこの映画を見るまで知らなかった。Rock大好きだけど、メタルは苦手・・・。曲もさることながらウェーブのかかった長髪と、あの独特のいでたちがちょっと・・・。ちなみに、この映画の主役ヴォーカルのスティーブ・"リップス"・クドローも、ドラムのロブ・ライナーも50歳を過ぎてもこの長髪。というわけで、メタル系のバンドはあまり詳しくない。さすがに、SLASH(GUNS N'ROSES)やラーズ・ウルリッヒ(METALLICA)くらいは知っていたけれど、インタビューに答えるメジャーメタルバンドの方々についてもよく分からなかったくらなので、もちろんアンヴィルについては知る由もなし。彼らの唯一の栄光シーンとして紹介されていたのが、'80年代に日本で開催されたメタル系バンドが集結した野外イベント。このイベントについては詳しく知らないけれど、確かにBON JOVIなど出演者は豪華。アンヴィルのライブもかなりの盛り上がり。ただし、やっぱりメタルは好きではないので、正直この映像を見てもグッとはこない。

この野外フェスと名盤と言われる'82年にリリースされたアルバム「メタル・オン・メタル」は同世代のバンド達にかなり影響を与えたようだけど、その下品ともいえるストレートな歌詞は地元カナダの大人たちには受け入れられなかったようで、彼らの歌詞が槍玉に挙げられるテレビ番組の映像なども紹介される。これがちょっとおかしい。FUCK'Nを繰り返しながら、ダラダラとおちゃらけた様子の彼らと、紹介されるあんまりな歌詞に顔をしかめる奥様方。その対比がすばらしくおもしろい。こんなことを言っては失礼ですが(笑) この感じは、彼らが後に出発したヨーロッパ・ツアーのプラハのロック・バーでマネージャーと彼らのやり取りにも通じるものがあっておかしい。中世のままのプラハ市街地は道が狭く複雑で、道に迷いやすい。以前、旅した時に迷った経験あり。ロック・バーでのライブ予定時間から2時間以上遅刻した彼らは、この映画のカメラが回っているため、ついついサービス精神が出てしまい、FUCK'Nを連発しつつおちゃらけた態度をとってしまう。そんな彼らに、苦虫を噛み潰したようなバーのマネージャーの表情が最高。しかし、この態度が裏目に出てしまい、ライブを行った彼らに対する報酬は夕食のみ。殴り合いの大喧嘩となってしまう。この番組からプラハ事件まで20年くらい経っているけれど、変わっていない感じが素晴らしい(笑)

そんな彼らにも長年のファンはいる。ファンの女性からヨーロッパ・ツアーに出ないかとの誘いがあり、5週間のツアーに出る。前述のプラハのロック・バー出演もそうだけれど、中にはヨーロッパ各地のフェスへの出演などもある。これはかなりの珍道中。なにしろマネージャーということにはなっているけれど、ただのファンの素人女性なわけだから、マネージメントはもとより、チケットの手配なども頑張ってはいるけれど、ちょっと甘いところもある。普通に考えて何万人単位の人が移動するフェス出演に際して、列車で移動することにしたのであれば、指定席を押さえるのは当たり前の気がするのだけど、もちろん手配していないので列車に乗れなかったりする。それでも彼らは彼女を責めたりしない。もちろん、その時にはどうするんだとキリキリしているけれど、カメラを向けると「彼女は良くやってくれている」とかばったりする。それは、リップサービスでも自分を良く見せようとしているわけでもないように見える。

結局、このヨーロッパ・ツアーでの報酬はゼロ。成果といえば、このツアーをきっかけにメンバーの1人がマネージャーの女性と結ばれたことくらい(笑) でも、リップスはツアーは失敗じゃないと言う。自分は好きなことをしているんだから、幸せだなのだとも言う。彼のインタビューは終始こんな感じで、いろいろ愚痴を言ったり、クソみたいな人生だなどと言いながら、最後には必ず「でも、自分の好きなことができているから不幸じゃない」と言う。一見すると負け惜しみに聞こえるかもしれないけれど、決してそういう風には見えない。そして、この言葉を素直にうらやましいなと思う。自分はそんなに好きなことが出来ているんだろうか。果たしてここまで情熱を傾けるものがあるのだろうか。そして、同時にこの考え方こそが、彼らを突き動かしているものなんだろうと思う。"好きだからやる"単純にそれだけ。50歳を過ぎているオッサンが自ら売り込んでフェスに出演し、ギャラももらえないというのは屈辱的だと思う。でも、バンドとして演奏が出来るならやろうと。バンドですと言っても、アルバムも出せず、ライブも出来ずではバンド活動ができているとはいえない。出演の場があるだけでもいいと割り切れるのは、それはスゴイことなんじゃないかと思う。なりふりかまわずって言うけれど、ここまで熱くなれるものがあるのなら、それはそれでうらやましい。

バンドとしてほとんど無名である彼らには、マネージャーもいなければ、レコーディングをしてくれる敏腕プロデューサーもいない。リップスによれば彼らの中で最高の音を作ってくれたのはクリス・タンガリーディズだった。彼にデモテープを送り、ドキドキしながら待つリップスはまるで少年のよう。結果はとっても良いので是非会いたいとのこと。急遽、イギリスへ飛ぶリップスたち。ただ、レコードの製作には200万かかるという。レコーディング費用として200万というのがどの程度の規模であるのかサッパリ分からないのだけど、イギリスの田舎で暮らすクリスの自宅を改造したようなこじんまりとしたレコーディング設備や、今では当時の面影もないくらいハゲのメタボオヤジと化したクリスの姿を見ると、これはだまされているのではと不安になったりする。こんなダメ人生を生きている彼らが、さらにどん底に落ちる姿は見たくない! なんて思っていたら、このクリスかなり真剣に彼らに向き合ってくれるのだった。ということは彼らの音はそれだけ力があったということ。しつこいようだけど、好みではないのですが(笑)

50歳を過ぎたオッサンたちではあるけれど、200万などというお金はもちろんない。アンヴィルのメンバーは全部で4人、オリジナルメンバーはリップスとロブのみ。4人で200万なら1人50万。でも、ないのです・・・(涙) まぁたしかに、50万はそんなに簡単に出せるお金ではないけど。しかたなく、リップスは長年のファンの男性が経営する会社でバイトをする。電話で商品を売りつけるという怪しいバイト。リップスは割り切ってやろうとするけど、上手く行かない。思いもかけず自分は真面目な男であることを悟ってビックリするリップス。どんなに下品な言葉を連発しようが、ふざけたいでたちで演奏しようが、いい加減に見える態度を取ろうが、自分の信念に従いやりたいことに突き進む彼らはやっぱり真面目なのでしょう。このエピソードは意味がなさそうで、実はリップスの人となりを表すのに役立っている。やっぱりダメじゃないとは言い切れない彼らの人生を見ながらも、リップスをかわいらしく感じているのは、基本真面目な人だからなんだと思う。

結局、200万はリップスの姉が都合してくれる。リップスとロブそれぞれの家族の対比がいい。2人はともにユダヤ人家庭に育った。ロブの父はアウシュビッツの生き残り。ロブの姉は弟がいつまでも夢を諦めないでいることをよく思っていない。もちろん、それは彼を思うがゆえだけれども、もう一つには隣でインタビューに答えるロブの妻を気遣ってという部分もあるんだと思う。ロブの妻は彼の夢を応援したいけど、限界を感じてもいる様子。でも、やっぱり自分は彼と同じ夢を見ているんだと思うと語る。リップスの家はエリート一家。リップスの兄弟はやんちゃな彼を心配しながらも、彼の生き方を認めている。もちろん、認めるまでは葛藤があったようだけど。姉がお金を出してくれたのは、彼が彼の夢や人生を応援しているから。それは、メジャーになるということではなくて、彼が納得いく人生を送って欲しいということ。そして、彼の妻もその気持ちは同じ。自分はミュージシャンのリップスと結婚したのではなく、彼自身を愛していると語る彼女にホロリ(涙) 家族の絆というとちょっとクサイけれど、誰かを思いやる気持ちってやっぱり人を感動させる。

姉の融資を元にレコーディングに臨む彼らの姿がおかしい。意気揚々とイギリスに乗り込み、少年のようにハシャギながらレコーディングを始めるけれど、作業が進むにつれて行き詰ってくる。特に曲作りやバンドの中心であるリップスの負担は大きく、そのストレスのはけ口として幼馴染のロブに当り散らすことになる。2人は中学生の頃からの親友。ロブの部屋に入り浸って、セッションしていたころから、2人はずっと一緒にバンドを続けてきた。これはもう家族のような存在。人が本当に本音を言えるのは家族だけなんじゃないかと思う。正直に言えば家族にだって言えないことは多い。そして、家族にさえ"自分"を演じなければならないことが、ストレスとなって薬や犯罪に走ってしまう若者が増えているのだと思う。「中途半端なヴォーカルで満足しているなんてよく言えるな! 俺はお前にそんなこと言わない」とか、「いつもいつも八つ当たりされてうんざりなんだよ」とか言い合う2人に対し、「それぞれが大げさに捉え過ぎてしまって、お互い誤解してしまっている」と仲裁に入るクリス。クリスが真面目に諭せば諭すほど、2人のケンカが子供っぽくて笑ってしまう。少年の心というよりこれは少年のケンカだから(笑) と思うけれど、よく考えると、家族でもない他人にここまで真剣に向き合って、自分の気持ちをストレートに言えるなんてうらやましいと思う。大人になればなるほど腹の探り合いで、KYなんて言葉が流行るくらい、人の顔色を伺いながら生きていかなきゃならない現状を思えば、本来そんなことは苦手な自分としては、丸ごとの感情をぶつけて、まるごと受け止めてくれる相手がいることはうらやましい。もちろん、丸ごと感情をぶつけ合えば、ケンカにはなるけれど、まともにケンカもできない間柄の"ともだち"の数が多いよりは、本音をぶつけ合える"親友"のいる彼らがうらやましい。

それもきっと彼らが"夢"に向かって生きているから。ドキュメンタリーの中では彼らの夢は"売れること"となっているけれど、30年も売れることを夢見て生きているのは、すでに夢の中にいるんじゃないだろうか。うまく言えないけど。そして売れたからといって彼らの夢は果たされたことになるんだろうか。もちろん区切りにはなると思うけれど、売れようが売れまいが、彼らの(音楽)人生は続くわけだし。なんて事を考えているうちにアルバム「This Is Thirteen」は完成する。やっぱり曲は好きになれないけれど、彼らの言うとおり音は抜群に良くなっている。なにより音がクリア。あえてノイズを残したりするってことがあるけど、以前の作品はそういう問題じゃないくらい音が悪かった。1つ1つが鮮明だし、ギターの音とかがハッキリ聞こえる。そして音に厚みがある。やっぱりプロデューサーの腕って大切なんだなと思う。このアルバムを持ってレコード会社やラジオ局を回る彼ら。でも、彼らの音は時代に合わないと言われてしまう。よく分からないけど、メタルはやっぱり世界的にも下火なんですかね・・・。

そんな彼らのアルバムを聴いて日本のプロモーターからフェス出演の依頼が来る。幕張メッセで毎年行われているLOUD PARK。メタルの祭典であるこのフェスはかなり有名。もちろんメタルファンではないので行ったことないけれど、ここに出演できるのはスゴイことだと思う。まぁ、残念ながら昼間の出演ではありますが。ヨーロッパ・ツアー中の北欧のフェスでは1万人入る会場で、彼らのステージの観客は146人だった。観客が5人だったこともある。出演前、リップスは「こんな遠くまで来て、観客が5人だったらどうしよう」と不安をもらす。結果は、熱狂的な観客に迎えられる。大盛況。ヨーロッパ・ツアーでも、いろんなミュージシャンに自分から声を掛けるけど、声を掛けてくれるファンはなぜか日本人だけ。日本はメタル大国なんでしょうか? まぁ、いいけど(笑) この大盛況のライブ映像で映画は終わる。リップスの前フリからのこの映像はあまりに王道で、ちょっとあざといかななんて思うけど、彼らの音楽活動のほんの一部だけれど垣間見た後では、素直に「よかったねぇ~」と言いたくなってしまう。

とにかく、ダメ人生ではないとは言い切れないけれど、コレしかないと思えるものがある人生と言うのはうらやましい。定職についていないとダメ人生だと思いがちだけれど、本人がそれで幸せなのなら人がとやかくいう問題ではないし、決してダメ人生ではない。リップスの語る「誰もが年を取る。それが現実だ。腹は出て顔の肉は垂れ、髪は抜け時間はなくなる・・・ だから今やる。今から20年後、30年後、40年後には人生は終わるんだ。やるしかない。」の言葉に感動。そうなんだよね。長髪だけど後頭部の薄くなったリップスだからこそ説得力がある。成功した人の言葉だけが人に感銘を与えるわけじゃない。だってこれは彼の"実感"だから。少なくとも60年後、確実に自分はこの世にいないだろう。だったら今、やりたいことをやらなきゃ損。別にそれは、今からなれもしないミュージシャンを目指すってことじゃない。人の道に反していなければ、自分の思うとおりに生きていいんだと思う。家族や周りの人に多少迷惑をかけていたとしても、それでも側にいてくれているのだとしたら、それは自分の生き方を認めてくれているからなんだと思う。もちろん迷惑をかけていいというわけではないけれど。

というわけで、メタル馬鹿オヤジにすっかり感動させられてしまった。そして、意外にも教訓を得て、勇気づけられてしまった。音楽に全く興味がないと見ていて辛い部分はあると思うけれど、その生き様に勇気づけられること間違いなし。彼らの生き方そのものが「やるしかない」だから。オススメ!

とはいえ、すっかり書くのが遅くなってしまったので、もう上映終了してしまったかも


『アンヴィル ~夢を諦めきれない男たち~』Official site

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【cinema】『ウルルの森の物語』(試写会)

2009-12-17 01:45:57 | cinema
'09.12.11 『ウルルの森の物語』(試写会)@朝日ホール

yaplogで当選。いつもありがとうございます。『マリと子犬の物語』のスタッフとキャストが再結集した作品。前作は未見だけど、緑の芝生の上にペタンと体を伏せて、顔をはさむように前足をちょこんと置いて、見上げるようにこちらを見つめるウルルのチラシのかわいさに惹かれて応募。見事当選した。

18:00開場だけど、ぜんぜん入場がかからない。朝日ホールは有楽町マリオンの11F。入口を入った11Fのフロアにはギャラリーがあって、ホールはさらに上、つまり12Fになる。ホールの階にもトイレはあるのに、今回はこの階のトイレしか使えないとのこと。変だなと思っていると、開場時間を過ぎた頃、エスカレーターを上がる一団が。よく見えなかったけど、前に並んでいた女性が「深キョンだ」と! 試写状には特に舞台挨拶ありとは書いていないけど・・・。などと思いつつ、10分くらい過ぎて入場。本日は全席指定。とりあえずロビーでおにぎり食べて、トイレに行くも階下のトイレは長蛇の列。8Fにもトイレがあるとのことで急いで降りる。前を行くオバさまによると、紀子様がいらっしゃるとのこと。なるほど、だから厳重警備なのか。席は2列目の右の方。最前列は取材席なので実質1列目。後ろを振り返ると段差を上がったところに、関係者がズラリ。その中央から2人目に主演の船越英一郎、その隣に深キョン。深キョンかわいい! 顔小さい。アナウンスがあって紀子様と眞子様ご入場。紀子様は茶色のわりと地味めなスーツ。眞子様も黒系の服装だったけれど、ちょっと遠かったのであまりよく見えず。というわけで、なんと紀子様、眞子様と見るロイヤル試写会となった。

*ネタバレあり。 ごめんなさい! かなり辛口です

「小学生の昴としずくは母が入院したため、北海道に住む父の元へやってくる。野生動物救命所で働く父は、5年ぶりの再会よりも動物保護を優先するほど仕事に追われていた。ある日、ネイチャーカメラマンの叔母千恵と森で遊んでいる時、傷ついた子犬を見つける。父の手当てにより元気になった子犬をウルルと名づけ世話し始めるが、ウルルは絶滅したエゾオオカミである可能性が高まって・・・」という話で、これはウルルを通して絆を取り戻していく、家族再生の物語。という、この一言だけですべてを言い切ってしまったという感じ。そのくらい王道ストーリー。正直、結構泣いてしまったけれど、それは子犬ウルルの名演技によるもので、家族再生はちょっととってつけたみたいな感じだったかも。それでも泣いてしまったのは、涙目になってしまったからだけではないと思うけれど・・・。

ウルルというのはしずくがウルフと言えなくて、ウルルになってしまったことから名づけられた。結局、映画の中ではウルルがオオカミであるという科学的証明はできず、かなりの高確率でオオカミだと言うにとどまっているけど、ウルルがオオカミじゃないと成り立たないファンタジー部分があるわけで、その部分を信じる、信じないは自由ですというスタンスで描くとしたら、こんな感じでいいのかもと思うけど、なんとなく全部がとってつけたようになってしまったかなぁ。こういう言い方はもしかすると、とんでもなく上からな感じになってしまうかもしれないけれど、小さな子供からお年寄りまで幅広く、普段あまり映画を見ない人たちにもウケることを狙ったのであれば、分かりやすく作られているのかなと思うけれど。うーん、上手く言えないけど。もちろん一生懸命作られた作品だと思うし、子供だましというつもりはぜんぜんない。でも、ちょっと安易に泣かせどころや、山場を盛り込み過ぎな気がするし、仕事を優先してしまう父親像も類型的で、しかも何故そこまで野生動物保護に力を注いでいるのか、掘り下げがあまりないので、なんとなく落ち着きのない人に見えてしまう。

ウルルがエゾオオカミならばそれでいいし、だから研究対象として重要であって、そういう機関から追われるのも分かる。ウルルとの間に絆が生まれた幼い兄妹が、なんとかして森に返してやりたいと思う気持ちも分かる。やみくもに山に返すのもどうかということで、ウルルのお母さんが待っているであろう"ホロケシ"というオオカミの国を目指すという設定もいいと思う。『ロード・オブ・ザ・リング』は大好きだけど、特別ファンタジー好きではない。でも、ウルルが幸せに暮らせるならばホロケシがあって欲しい思うし、子供たちが心からウルルの幸せを願って、伝説の土地を信じるならば、そういう世界はあるのですと言ってもと思う。だから、とってつけたようだと言っているのは、このファンタジー部分のことではなくて、たぶん本当に見せたかったであろう家族愛の方。

正直に言ってしまうと、いろんな要素を盛り込みすぎて、一つ一つのエピソードがかえって希薄になってしまった気がする。両親が別れた理由にしても、実は奥が深いように描きたいのかもしれないけれど、自分の心臓病のことを隠したまま結婚したり、そんな体では足手まといになるから夫の夢のために身を引いたというけれど、子供を生むというのは女性の体には大変な負担なわけで、2人も生んでいるのに夫が何も知らないというのは説得力がない。というように、なんとなくちぐはぐ。ウルルを育てることによって子供たちが命の大切さを知り、父親との絆を取り戻すのであれば、瀕死のウルルを徹夜で看病するシーンを山場にするか、後の冒険シーンを山場にするか、どちらか一つでよかった気がする。なんとなく、どちらもとってつけたようになってしまっていたように思う。全体的に見せ場や山場は盛りだくさんだけど、やけにあっさり解決してしまう。冒険中も、崖崩れに遭ってみたり、足を滑らせて川に落ちてみたり、小学生にしては大アドベンチャーなのに、わりとあっさり解決。川に落ちちゃうのは実は船越さんで、かなり体格のいい船越さんが服を着たまま川に落ちた場合、いくらウルルが流れ着いた浅瀬に子供たちを誘導したとしても、小学生の兄妹が岸に引き上げるのは無理でしょ。というツッコミがヤボなのは承知しておりますが(笑) ちょっとそういうご都合主義的な感じが気になってしまった。

ウルルをオオカミに設定したのはホロケシを描きたかったのだと思うし、そこに至る道のりがあまりにあっさりしているのはどうかと思うけど、その障害となるのは何も崖崩れじゃなくてもいいはず。一つ一つのエピソードがありがちで、あっさり解決するので、全体的に盛りだくさんなわりにサラリとした印象。両親の離婚、母の心臓の手術、自分たちよりも仕事を優先する父、助けた子犬が実はオオカミ、ウルルを狙う大人との闘い、あるか分からないホロケシへの冒険と、小学生にしてはかなりドラマチック(笑) でも、あっさりしているのは何故だろう? なんて、ちょっと言い過ぎかな。ごめんなさい。イヤ別に、娯楽作品ということならいいんです。山場てんこ盛りであっさり解決でも。でも、ウルルがとってもかわいかったので、ウルルの健気な演技をもう少し生かしてあげたいなと思ったもので・・・。

キャストは・・・。うーん。子供たちは特別上手いとは思わなかったけど頑張っていたと思うし、下手ではなかった。特にしずくの北村沙羅ちゃんは、児童劇団のお稽古どおりという感じだったし。よく知らないけど(笑) もちろんホメてます! 何といっても2人とも健気でかわいいので、それだけでOK。ただし、2人が物語を引っ張っていくという展開は、ちょっと荷が重かったかな。深キョンはかわいいけど・・・。子供たちより仕事を優先してしまう兄に代わって、甥っ子と姪っ子の面倒を見るしっかりものの叔母っていう風には見えないかな(涙) 深キョンのことが好きでいろいろ便利に使われているというありがちな役どころで、よゐこの濱口が出てたけど、何故? イヤ別にいいけど。下手ではなかったし。でも、お笑い芸人がよくドラマや映画の脇役で出演しているけど、たいてい浮いているように思うんだけど・・・。例えば『空気人形』の板尾さんみたいにジャンルを超えても個性が生きて"この人"ってことで使うなら分かるんだけど。光石さん・・・。とっても損な役だった。ウルルを研究対象としてしか見ない悪役だからってことではなく、船越さんのウルルを森に返すために頑張る子供たちを見守ってあげたいからという連絡を聞き、捨て台詞を残してどこかに行ったきりという、何とも中途半端な退場のしかたで終わってしまったので・・・。まぁ、諦めたことは分かりますけど(笑)

そして、なんとなく全体的に空回りしてしまった理由の一つは、 正直に言ってしまいますが、船越さんの大げさな演技によるものかと・・・。ごめんなさい! でも、これはちょっと・・・。このお父さんが20代~30代前半なら迷走しててもいいと思うし、熱いのもいい。でも、船越さんが演じているなら、どんなに若く見積もっても40代前半が限度でしょう。親になったことないので、エラソウなことを言う権利はないし、親だっていくつになっても悩んだり、迷ったりしながら生きているんだと思う。でも、もう少し落ち着いて欲しかった(笑) この映画は動物モノであり家族モノなのでサスペンス調ではちょっと辛いかも(涙) 子供たちの行方が分からない時も、周りはあっさりしているのに、1人ボンネットに手を叩きつけて「どこへ行ったんだあいつら!」と叫ばれても・・・。ホロケシに行くには霧が濃すぎて危険だと力説するわりに、全く危険そうに見えないのは別に船越さんの演技のせいではないけど、そういう見せ場のシーンも含め、おそらく計算して入れているちょこっとした演技も、周りのほとんど淡々とした感じの演技から浮いてしまっている。どちらがいいかは別として。でも、子供たちより野生動物を優先してしまうのも、空回りしている人にしか見えない。って、言い過ぎかなぁ・・・。ホントにごめんなさい。サスペンスの船越さんは好きなのですが。

ホントに辛口でごめんなさい(涙) ただ、ホントにウルルが健気でかわいくて、演技が上手かったので、なんとなく不憫に思えてしまって。この映画で一番自然な演技だったのはウルルかもというくらいウルルいいです。だから、兄妹がウルルを森に返すため、心を鬼にして泣きながらウルルにビー玉を投げつけるシーンは号泣してしまった。ここ、子役2人の演技も良かった。リュックの中に入っているウルル。前足で気遣うようにしずくの顔を触るウルル。もう目ウルウルです。お兄ちゃんの「生きろ!」の言葉に応えるように、気高くこちらを見るウルルの姿は見る価値ありです!

北海道の自然も美しくて、時々映る野生動物たちもかわいい。野生動物と人間の共存の難しさも伝わってきた。野生動物たちが命を落としたり、傷ついたりする原因の90%は人間のせいなのだそう。だからこそ、人間が共存のあり方を考えるしかない。だからこそ船越さんの仕事は、その辺りのことを訴えるものなんだと思うんだけど。とにかく、ウルルを守りたいという思いが、ほんの少しでも野生動物保護へ向けられればいい。それには私のように演技が、脚本がとエラソウに言わず、素直に見ればいいのかもしれないけれど。

個人的には手放しでオススメとは言えないけれど、動物好きでファミリー向け映画(バカにしてません!)が、見たいという人にはいいと思う。小さい子供たちには分かりやすいかも。大ベテラン大滝秀治さんが良かった。そして、なによりウルルがかわいい!


『ウルルの森の物語』Official site

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【Googleのロゴ】エルジー・クリスラー・シーガー生誕115周年

2009-12-09 01:16:05 | Google's logo
Googleのロゴがこんなことに!



エルジー・クリスラー・シーガー生誕115周年

すみません どなたでしょう?

毎度のWikipediaによりますと・・・

エルジー・クリスラー・シーガー(Elzie Crisler Segar)はアメリカ合衆国の漫画家である。
ポパイの作者として知られる。

とのこと! まぁ、このロゴなんだから当然そうだよね(o´ェ`o)ゞ

ってことで、

Happy Birthday


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【cinema】『パブリック・エネミーズ』(試写会)

2009-12-08 23:53:12 | cinema
'09.11.30 『パブリック・エネミーズ』(試写会)@よみうりホール

yaplogで当選。いつもありがとうございます。全米ではけっこう前に公開してて、Showbiz countdownの全米チャートでは、ジョニデ作品としてはあまり評判良くなかったし、マフィアモノもそんなに惹かれないけれど、やっぱりファンとしては見ないわけにはいかないでしょうってことで応募。見事当選した。

*ネタバレあり。そしてやや辛口です。

「大恐慌時代のシカゴ、鮮やかな手口で次々銀行を襲い、弱者からは決して奪わないジョン・デリンジャーは、FBIからパブリック・エネミーズ(社会の敵)No.1として指名手配されながら、民衆の人気を集めていた。そんな人生の絶頂期、1人の女性と出会うが・・・」という話。うーん。アメリカ暗黒時代のマフィアやギャングモノというようりは、どちらかと言えばチラシなんかにあるようにラブ・ストーリーなのかなと思う。そういう意味では主役2人が良かったと思うし、男臭い話を男臭プンプンに描いているわけではないのに、きちんと美学なんかは伝わってきたと思う。2時間21分とけっこう長かったけど、飽きたりすることもなく見ごたえがあった。でも、おもしろかったかというと微妙かなぁ。

ジョン・デリンジャーは実在の人物。映画になる前は名前も知らなかった。Wikiで調べたところによると、ほぼこの映画通りの人生だったよう。冒頭、デリンジャーは刑務所を襲い、仲間を脱獄させる。これも本当にあったことらしいけれど、どこまで本当で、どこから脚色なのかは不明。でも、刑務所内の作業に使われる荷物にピストルを紛れ込ませたり、刑事に捕まったふりをして刑務所内部に入り込んだりと手際は鮮やか。でも、静止も聞かず警官を殴り続けた仲間に、逃走する車の中で銃をつきつけるも引き金は引かず、一瞬許したと見せかけて、直後車から突き落とすという、わりとこういったギャング映画にありがちなシーンなんかも、なんとなくしっくりこない。迫力もあるんだけど何でだろう。なんとなくとってつけたような印象。スピード感もあるし、ダメなわけではないんだけど、なんとなく引き込まれない。

でも、この流れからの銀行強盗のシーンは良かったと思う。スピード感があって流れるような鮮やかな手際で銀行内を制圧していく。ソフト帽に黒のロングコート、機関銃を片手にひらりとカウンターを越えるジョニデがかっこいい! そして、ここで流れる音楽がメチャかっこいい! 全体的に音楽はスゴイ良かった。Jazzとか当時の曲も多いように思うけど、オリジナルもパンクっぽかったり、パブロックっぽいのにクラシカルな感じがしてかっこいい。このシーンのかっこよさは、後の強盗シーンとの対比となっている。当時を再現した銀行の内装が素敵。天井の幾何学っぽい模様、窓の上のアーチ状の装飾。鉄の曲線を生かしたシャンデリアなど、全てがアール・デコ。そこにソフト帽を被った黒のスーツ&ロングコートの男たちが押し入る感じは、犯罪者ながらかっこいい。

もう1人の主役FBI捜査官パーヴィスがやり手であるにもかかわらず、なんとなくヤボったいのもいい対比となっている。こちらは分かりやすく白っぽいスーツを着ているのも印象的。この配役がクリスチャン・ベイルということが、この映画をなんとなく地味にしてしまった原因の気もする。ただ、ギャング特にデリンジャーのスタイリッシュさに対して、FBI特にパーヴィスをヤボったくしたかったのなら正解だと思うし、やっぱり演技は上手い。ってフォローになってないか(笑) 後にパーヴィスは助っ人としてベテラン捜査官を3人呼ぶけれど、彼らの1人スティーブン・ラングが渋くて良かったので、より存在感が薄れてしまった感はある。でも、デリンジャー側にしても、FBI側にしてもそんなにスタイリッシュでかっこいい人たちとして描こうともしていない気もする。悪名高いエドガー・フーバーはホントかっこ悪くて嫌なヤツに描かれてたし(笑) ただなぁ、フーバーにしたって、パーヴィスにしたって、それなりに名を残した人たちなんだから、嫌なヤツだろうが、正義漢だろうが、それなりにかっこよかったと思うし、カリスマ性はあったと思うんだけど、それがあんまり感じられなかったのは残念。それがこの映画をなんとなく地味にしてしまったんだと思う。

この映画の主軸となる恋愛面に関しては、まぁラブ・ストーリーではあって、本人たちにとっては命がけの恋愛なのでしょうが、普通の恋愛ではないわけで、いわゆるウットリと酔いしれてしまう純愛モノではないけれど、とにかくビリー役のマリオン・コティヤールが良くて、落ちていきながらも毅然とした美しさがあって、デリンジャーが彼女を愛する気持ちはとってもよく分かった。フレシェットとフランス系の名前ながら、ネイティブ・アメリカンの血を引く彼女はエキゾチックで、目の力が印象的。その生い立ちから自分の人生は閉ざされていると思っている。そういうのをわずかなセリフと演技で感じさせるのはスゴイ。彼女は最初デリンジャーを裏切るけれど、それでもデリンジャーが彼女を信じる気持ちがすごく分かる。その理由は後のシーンでよりハッキリと分かるけれど、その部分も含め、デリンジャーは彼女に母を重ねているんだと思う。デリンジャーの生い立ちについてはほとんど語られないので、後付で知識もあるけれど、映画の中で度々彼が取り出すロケットの写真は若い母親だと思う。その母に似ているという事ではなくて、絶対に自分を裏切らない存在であるという信頼なんじゃないかと思う。そして、それは下降していくデリンジャーの人生の中で、唯一信じられるものだったんだと思う。

デリンジャーの生い立ちについては全くといっていいほど語られない。だから彼の人物像がイマヒトツ伝わってこない感じはあるけど、彼の人生を描くというよりは、彼がいかにして死んだかということを描いているんだと思う。それはビリーとの恋愛も含めて。変な言い方だけど・・・。冒頭の脱獄シーンから続いて、銀行強盗を成功させると、シカゴで意気揚々とクラブに繰り出す彼には、様々な仕事の誘いが舞い込むけれど、意に染まない様子。そんな彼には、この稼業は長続きしないから将来のことも考えろという言葉も腑に落ちない。今が楽しければいいと思っていた彼は、後にこの言葉を身に染みて理解することになる。犯罪者が安定した将来を考えるなんて、ふざけるなと思うけど(笑) でもまぁ、1人の人間としてはやっぱり将来はあるわけで、時代が変わればマフィアの世界のルールややり方も当然変わっていく。逮捕され脱獄した彼を待っている者は少なかった。銃を乱射しての銀行強盗などという荒っぽい手段ではなく、もっと組織力を生かした効率のよい仕事に変わっていた。組織の助けを得られなければ、武器も手に入らず、強奪したお金を洗浄してももらえない。銀行強盗に悪も正義もないけれど"汚れた金しか奪わない"、"仲間は決して裏切らない"というルールが民衆に支持され、ヒーロー扱いされていたデリンジャーも、形勢が変わってしまえば傍流であって、となれば意に沿わない仕事もしなければならなくなる。そうなった時、彼を支えるのは愛するビリーとの生活。そしてそれは要するに安定した未来。やっぱり人は愛する人と穏やかに暮らすことが幸せということなんでしょうか。でも、それに気づいた時には遅い。変わり身早く方向転換したマフィアが正しくて、デリンジャーが間違っているということでもない。どっちも犯罪者だし、映画的にも将来のためにこつこつ貯金しているマフィアって・・・。まぁ、ある意味おもしろいかもしれないけれど(笑)

デリンジャーの人生は悪い方へどんどん転がっていく。鮮やかな手口で脱獄したものの、スカッとするのはここまでで、愛するビリーには監視がついていて会うことはできず、盗聴されているので電話で話すこともままならない。組織の助けは期待できず、急ごしらえの仲間で銀行を襲うも成果は少ない。FBI捜査官パーヴィスの追跡はしつこく、すぐに逃亡先を見つけられてしまい、辛くも逃亡するも仲間のほとんどを失ってしまう。完全に行き詰まり。命がけで再会したビリーも、FBIに捕まってしまう。決して彼を裏切らないであろうビリーを救うため、彼はある決意をする。それが彼の3つのルールのうちの1つ"愛した女は最後まで守る"ということなのかなと思う。彼の最期についてはほぼ映画に描かれたとおりだったそうで、彼を裏切ったアンナ・セージの事情についても同じ。その時、FBIの指示で彼女が身に着けた赤いドレス(映画ではスカート)から、関わると身を滅ぼすという意味からファム・ファタール的な女性を"赤いドレスの女"と呼ぶようになったのだとか。この時、デリンジャーが見ていた映画『男の世界』もそのままだそうだけど、実際は彼がこの映画のクラーク・ゲーブルの死に際の美学に共感し、自殺のような形での死を覚悟して映画館を後にしたのかは不明。でも、映画としてはとっても良かったし、何もかも失った彼が愛した女性を最期まで守ったのだと思えば、やっぱり感動した。

でも、2時間21分もあったわりには、ギャングの銃撃シーンなどが多く、デリンジャーの生い立ちや背景みたいなものがあまり語られなかったので、なんとなく彼に魅力を感じるまでにはいたらなかった気がする。銃撃シーンにしても迫力はすごいんだけど、例えば『ダークナイト』の冒頭の銀行強盗シーンのような恐怖感はなかったかなぁ。当時のシカゴを再現した美術やセットは見事で、その豪華だけどどこか暗い感じもすごくいいんだけど、なんとなく画的にこじんまりとした印象。キャストがジョニデとクリスチャン・ベイルくらいしか知らなくて、ギャング側なのかFBI側なのか区別がつかないし、ちょっと伝説のアウトローのブレーンとしては重厚感がなかったかな。マフィアモノはそんなに好んで見るジャンルではないので、あまり詳しくはないけど、例えば『ゴッドファーザー』みたいな重厚感はない。まぁ、アレと比べてしまうと、どんな映画もちょっと辛いのかもしれないけれど・・・。でも、だったらいっそのことビリーとの恋愛部分をしっかり描いたほうが良かったんじゃないかと・・・。ビリーに対する愛情も信頼も伝わっては来るし、一瞬で彼女の資質を見抜くという描き方も、デリンジャーのすごさであるってことでOKなんだと思うんだけど、もう少し2人の関係を丁寧に描いても良かった気がする。

キャストはまぁ全体的に良かったかなという感じ。クリスチャン・ベイルは上手いと思うんだけど、何でいつもこう沈んでしまうんだろう。上手く言えないんだけど、主役が悪なら、彼はもう一人の主役として絶対的な正義であって、確かにそういう役なんだけど、なぜかかっこよくないんだよな。多分、クリスチャン・ベイルのパーヴィスがスカッとしなかったのも、この映画がイマヒトツしまらなかった原因の1つな気がする。ベテラン捜査官役のスティーブン・ラングが渋くて良かった。登場シーンがかっこいい! これ、多分西部劇へのオマージュなんじゃないかと思うんだけど違うかな。ラスト彼がビリーに伝える1言がいい。ホントはデリンジャーの言葉だから、実はデリンジャーがかっこいいんだけど、このセリフを彼に言わせたのは大正解。これは泣けた(涙)

大好きなジョニデは今回手放しで良かったとは言えないかも。ファンとしては姿を見るだけでOKっていうところは正直あるのだけど、さすがにそれだけというわけにも・・・(笑) うーん。かっこいいのは間違いなくかっこいいし、銀行強盗シーンや相手に凄むシーンなんかは迫力もあるんだけど、悪じゃないというか・・・。悪漢ゆえのカリスマ性みたいのがなかったかなぁ。デリンジャーはヒーロー視されていたとはいえ、犯罪者なのだから、やっぱり悪の魅力がないとダメな気がする。当時の流行だったのかも知れないけど、サイドを刈り上げた髪型がちょっと・・・。上手くいえないけどモックンみたいな感じになってしまっていた。決してモックンがダメだと言っているんではないです! モックンって清々しく、正しい好青年というイメージなので。モックンを連想してしまったのが敗因だったかも(笑) ただ『男の世界』からラストまでの流れはさすがジョニデ! ほとんどセリフもなく、表情もあまり変化しないのに、デリンジャーがクラーク・ゲーブルに共感し、覚悟をする感じがきちんと伝わってくる。それは、彼女を守るとことと同時に、自分の美学を貫くということでもある。それがちゃんと伝わってきた。ここのジョニデの演技は見事!

そして、今回一番良かったのはマリオン・コティヤール。正直、ジョニデもクリスチャン・ベイルも食われていた。彼女の一番の見せ場は激しい尋問シーン。巨漢の捜査官はマフィアの情婦なんて女性として扱うに値しないという態度。怒鳴りつけるのは当たり前、トイレにも行かせず、殴る蹴るの暴行。でも、彼女は最後まで彼の居場所は言わない。一度は落ちたかに見えて、それもニセの情報。この演技はスゴイ。スゴイ緊迫感。パーヴィスがデリンジャーの居所を掴み、尋問室に踏み込んで、暴力捜査官を殴りつけた後、デリンジャーのことを誇るかのようにFBIを出し抜いてやったと啖呵を切るシーンはスゴイけれど、パーヴィスが紳士的に手を差し出しても、腰が抜けてしまって立ち上がれず「立てないの」と言う言い方に、あぁだからこそデリンジャーは彼女を愛したのかと思わせる。芯が強いのにホロリと見せる女性らしい弱さ。それは、ラスト彼の言葉を聴いた瞬間の表情にも言えること。この演技は良かった。目の強さと哀しさが印象的。

『男の世界』が重要アイテムとなるように、男の美学を描いているんだと思うし、デリンジャーの最期については、実際の彼の最期がどうであったかは別として、映画としては映画館に向かうところから男の美学。そういう部分も含めてデリンジャーを変に美化し過ぎることなく描いたのは良かったと思う。美学についても男臭く描いていないのは良かった。でも、なんとなく入り込めず。あまり多弁じゃないのに最期の決意なんかが伝わってくるという感じは全体的にそうで、それは深いし、そういう描き方自体が美学なんだと思うけれど、おもしろかったかというと・・・。ちょっと重厚感がなかったかなぁ。あと、グッと来る見せ場が少なかったかも。

音楽は全部かっこよかった! 特に銀行を襲うシーンの曲。当時のシカゴを再現した美術や衣装、そしてセットもいい。アール・デコな感じにウットリ。でも、あんなに街中で銃撃戦が頻繁に起こる所に住みたくないなぁ(笑)


『パブリック・エネミーズ』Official site

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【voyage】奈良旅行♪ Part.3

2009-12-06 00:36:12 | voyage
'09.11.07 Fちゃん&baruと行く奈良2泊3日の旅(3日目)

楽しかった奈良旅行も最終日(涙) ちょっと寝坊。昨日、コンビニで買っておいた牛乳パンと、生姜参鶏湯、ヨーグルトが本日の朝食。この生姜シリーズおいしい。玉子スープと坦々麺もあるけど、個人的には参鶏湯が好き。チェックアウトして箱詰めした荷物を宅配便で送り、身軽になってGO!

この日のプランは午前中に法隆寺と中宮寺を回り、午後は昨日行けなかった奈良町のお店を巡った後、柿の葉ずしを買って帰途に着くというもの。法隆寺に行くにはJR奈良駅から関西本線でJR法隆寺へ。JR奈良の旧駅舎がアールデコっぽくて素敵。奈良駅構内は現在工事中。多分、来年の平城京遷都1300年に合わせて、ちょっとお寺っぽくしようとしている感じ。JR法隆寺までは12分。11時頃到着。駅構内の観光案内所でレンタサイクル屋さんを教えてもらう。駅前のゲーブルというお店。本業は喫茶店のよう。1日500円もしくは3時間300円。法起寺と法輪寺は時間の関係であきらめて、法隆寺と中宮寺のみ回る予定。そのプランを伝えると、それなら3時間で十分だし、オーバーしてしまっても1時間150円なので、その方がお得じゃないかということで、3時間にする。それぞれチャリを借りて出発。ビックリしたのは初日の薬師寺&唐招提寺もそうだったけど、駅もそんなに大きくないし、周りもホントに普通の住宅街という感じ。世界遺産なのに(笑) チャリで走っていると、小学生の頃友達の家に初めて遊びに行った時の感じを思い出す。見知らぬ住宅街だけど、住宅地ゆえの安心感と、ちょっとした冒険をしているワクワク感。あの不思議な感覚が蘇ってくる。そしてチャリで走るのってなんかほのぼのしている。さすがに法隆寺の参道にはお土産屋さんが並ぶけど、東大寺の参道同様、古くて何というか落ち着いた雰囲気のお店が並ぶ。いい。いい意味で商売っ気がなくていい。でも、寂れているのとも違う。なんだろうこのほのぼのとした品の良さ。京都も好きだけど、個人的には奈良の方が好きかも。落ち着く。

レンタサイクル屋さんのおじさんに言われたとおり、お土産屋さんの前を通り抜け、南大門前の砂利にチャリを止める。土曜日のお昼ということで、人も結構多いし、修学旅行生もいるけど、なんとものどかで静か。なんだろう。いいです斑鳩の里(笑) 法隆寺は聖徳太子と推古天皇が607年に創建したと言われている。670年に焼失してしまい8世紀まで再建が続いた。現存する世界最古の木造建築で、6万坪の敷地内の建物のほとんどが国宝もしくは重要文化財。飛鳥様式の金堂、五重塔を中心とする西院と、天平様式の夢殿を中心とする東院とに分かれている。そして日本の世界遺産第一号。これはもう当然と言えましょう! 広大な敷地だけれど広すぎるということもなく感じるのは、廻廊で囲まれた境内のお堂の絶妙な配置のバランスによるもの。ここはもう別世界。まさに結界。やっぱり奈良のお寺はちょっと違う。でも、格式高く敷居が高いということもない。正岡子規の「柿くへば鐘がなるなり法隆寺」のようにのんびりのどかな印象。実はこの俳句、法隆寺で読まれたものではないようですが・・・。

拝観料を払って境内に。廻廊に囲まれた中に五重塔と金堂が並んで建てられている。この五重塔は飛鳥時代に建てられたもので日本最古の塔。四方に開いた扉から塑像を見ることが出来る。弥勒菩薩が56億7千万年後に下生した姿を描いたものもあるらしいけれど、金網越しだし、像も小さくて暗いのでよく見えない。金堂は680年頃に建立された世界最古の木造建築。そんなに大きくないけれど、どっしりとしたなんとも美しい形。ご本尊の釈迦三尊像が安置されている。栗みたいにちょっと先の尖った光背を背に釈迦如来が坐しておられる。この釈迦如来も有名なので一度は映像や写真で見たことがあると思うけれど、今まで見てきた仏像とは明らかに違う。面長で小鼻のはったタイ人のようなお顔。そしてアルカイック・スマイル。ちょっと中井貴一似。この釈迦如来はたしか聖徳太子の姿を模しているんじゃなかったかな・・・。違ったかな? 他の如来様のふくよかな安心感とは違い、青年の清々しさのようなものを感じる。これはいい。この金堂には日本最古の四天王もおられる。一度はうっかりボーッと見てしまったので、再度お堂に入り四天王を中心に見る。うーん。わりとずんぐりとしておられて、動きもおとなしめ。邪鬼なんてテーブルみたいになってしまっている。でも、これが日本で一番古い四天王なのかと思えば感慨深い。

大講堂の脇を通って大宝蔵院、百済観音堂へ。ここも拝観料で見ることができる。法隆寺所有の仏像や宝物が展示された美術館のような感じ。これはスゴイです。ここに有名な夢違観音がおられる。体長87cmと小さな仏像。白鳳時代の金銅像。これまた細木数子似の顔が大きい。そしてあまり装飾品のないシンプルなお姿。お祈りすると悪夢を良い夢に変えてくれるのだそう。結構忙しくて記事を書くのも時間がかかってしまって、気づいたら1ヶ月以上経ってしまったので正直記憶が・・・。どの辺りにいらしたんだろう。うーん。入口を入ってすぐの部屋にいらしたとは思うんだけど。この部屋の奥にどーんとあったのが国宝 玉虫厨子。高さ2m以上ある厨子。厨子っていうのは仏像や舎利などを安置する仏具のこと。テーブルのようなものの上に上下に平板をつけたような四角い台座を置き、さらに平板の上に入母屋造錣葺のお堂が置かれている。もちろん屋根には鴟尾もあり。全体的に黒漆が塗られていて四面には仏画が描かれている。中には飢えた虎の群れに身を投げ、自らを捧げたという「捨身飼虎図」もある。これスゴイ話だけどこの青年が釈迦の前世の姿だそう。とっても分かりやすく身を投げるところから、虎に食べられてしまっているところまでマンガ的に描かれている。虎に食べられてしまっている時の表情がいい。とってもマンガ的。玉虫厨子の名前の由来は、透かし彫り部分に玉虫の羽が埋め込んであったから。螺鈿がなかったからなのかな? すごいアイデア。これが作られたのは飛鳥時代。すごいなぁ。1300年近く前の美意識で、当時の技術を駆使して作ったものが、平成の美意識にも響いてくるのはスゴイことだと思う。

隣の部屋に移ると橘三千代の厨子がある。これも大きい。この中には釈迦三尊像が安置されている。釈迦三尊像については、今年5月に上野で見た興福寺の橘三千代の厨子の三尊像にとてもよく似ている。まぁ、同じ時期に作られたのだろうし・・・。とにかくお宝がたくさん展示されていたのだけど、メモも取っていないし、なにしろ1ヶ月以上経ってしまったので記憶が・・・。たしか渡り廊下のようなところを通って行った先に2mくらいあるほっそりとした仏様が立っていらした。これが東洋のビーナスと呼ばれる百済観音像だった。とにかく細い。顔小さい! 八頭身あるといわれているそう。そして意外とお面っぽいというか、人間っぽいお顔をされている。光背は頭部にだけある。装身具もほとんどなくシンプル。でも優美。年配のご夫婦がガイドさんと回っていらして、そのガイドさんの説明によると、ほとんどの仏像がこの百済観音の影響をうけているとか、この仏像を真似ることから始まっているとか・・・。そんな感じだった気がする(笑) 法隆寺の文献には百済より伝わると書かれているそうだけれど、この仏像の材質がクスノキであることから日本で作られたものと思われるのだそう。クスノキを使うのは日本独自らしい。とっても美しくて、清々しい仏様。

西院伽藍を出て土壁の続く道を歩く。ここ不思議な空間。東大門をくぐり東院伽藍へ向かう。西院伽藍に比べると規模は小さいけれど廻廊に囲まれたここには夢殿がある。日本武道館はこの夢殿を模して造られた。もちろん武道館に比べればぜんぜん小さいけれど、なんとも美しくかわいらしい形。また夢殿という名前が素敵。春と秋には救世観音が公開される。180cmくらいあるこれまた細身の立像。長い間秘仏であったため保存状態がすごくいいとのことだけど、外から金網越しに見るので中が暗くあまりよく見えない。でも、お顔がちょっと普通の仏像と明らかに違う。多くの仏様が穏やかで、むしろ表情があまりないのに対し、この観音様は目を大きく開き、厚めの唇の口元は笑っておられる。それは弥勒菩薩が浮かべる口角をほんの少し上げたアルカイック・スマイルとも違う。もちろん口こそ開けていないけれど、これは間違いなく笑っておられる。不思議。というわけで、素晴らしかった法隆寺はこれで終了。

夢殿を出てお隣の中宮寺へ。ここは尼寺で、元は尼門跡。門跡というのは皇室の方が入られるところだったと思う。創建当初はもう少し離れた場所にあったらしいけれど、門跡となってから法隆寺の隣に移されたのだそう。こちらも聖徳太子ゆかりのお寺。表御殿などは形は美しいけれどこじんまりとしている。植えられている南天の赤い実がかわいらしい。その裏に高松宮妃の発願により1968年に建てられた本堂がある。この本堂は水の中に浮かび、橋を渡って行くという造り。これは極楽浄土を表しているのかな。建築物としては新しいので、さんざん法隆寺の古い建物を見てきた後では重々しさには欠けてしまうけれど、その表現しようとした世界観が美しい。そしてここに国宝 弥勒菩薩半跏思惟像がおられる。半跏思惟とは右足を左膝の上に乗せるように組み、左手はその足首辺りに置き、右ひじを組んだ右膝に置き、右ほほを触るような姿勢で瞑想しているお姿をいう。これは素晴らしい! 何という美しいお姿。その足の組み方も、軽くほほに触れる手も軽やかでとてもふくよか。ふくよかっていうのは太っているという意味じゃなくて・・・。とっても柔らかくて、どこにも力が入っていない。でも隙がない。隙がないけれど、親しみのあるお姿。そして有名なアルカイック・スマイル。目を軽く閉じ口角をほんの少しだけ上げた口元。その頭部には2つのおだんご状の突起がある。これは肉髻と呼ばれるもので、仏像の特徴である三十二相の1つでもある。この肉髻を持つのは如来の特徴だそうだけど、弥勒菩薩は釈迦の入滅後56億7千万年後に下生し如来となることから、この特徴が使われているのかも。だけど、その2つのおだんごが少し女性的な優しいお顔にとっても似合っている。黒光りするお姿は金属を思わせるけれど、クスノキなのだそう。とにかく少し由紀さおり似の美しいお顔が素晴らしい。何か宇宙的なものを感じる。MJ(みうらじゅん)が小学生の頃から唱えているウルトラマン=弥勒菩薩説は、ウルトラマンの生みの親円谷英二さん(だったかな?)が、その著書でも認めているとおりホントのこと。スペシウム光線はこの半跏思惟のポーズをそのまま前に押し出した形になっている。56億7千万年後に下生し人々を救うっていうことが、M78星雲から人々を救いにやって来るという発想になっているのだと思うけれど、ウルトラマンのおかげでこの仏様に宇宙の広がりを感じるのかもしれない。とにかく素晴らしかった。しかし、ご本尊の前にべったり座ってずっと話し続けてた関西人のオバちゃん2人! 後ろに並んで待っている人のことも少しは考えて! じっくり仏様を見たいのはみんな同じ。自分たちさえよければいいという考え方は仏様の教えに反しているのでは?

中宮寺を出て、お昼食べましょってことで、Fちゃんがガイドブックで見つけた北小路へ。ことりっぷにも載ってるここは畑で採れた野菜を使った小路定食がなんと650円! ということで少し法隆寺方向に戻ってから細い小路をJR法隆寺と逆方向に歩いて行く。小さな十字路に出たら右に曲がり、これまた細い小路を行く。ほとんど人の通らない民家が続く道で、果たして合ってるのか不安になるけど、間違っていないので自信を持って進みましょう。Fちゃんと私は不安になって来た道を戻り、法隆寺の土壁に貼ってあった地図を再確認しに行ってしまったので そのままどんどん歩いて行くと、たぶん駅に続く道に出る。その道をまた駅とは逆方向に行くと右手に民家のようなお店がある。しかし、周りのどか過ぎ。田園風景です。遠くに山が見えて、お寺も見える。いい! 店内はテーブル席が3つくらいと、一段上がったお座敷席が4つくらいの小さなお店。私達でちょうど満席という感じ。うどんなんかもあるけどここは小路定食でしょうってことでオーダー。そこにご近所の方がいらして15名の予約が入る。15名だと多分このお店いっぱい。ということで後から来たお客さんはお断りされていた。危なかった。周りにお店がほとんどなかったので、ここでお断りされたら辛かったかも。小路定食はレンコンのきんぴら、豆の煮物、もやしと錦糸玉子の和え物など、ほぼ野菜のみのお惣菜が小鉢に入ってお盆に載っている。これがおいしい! お袋の味という感じ。野菜のみなのでヘルシーなのにボリュームたっぷり。おいしかった。

再び法隆寺の土壁のある道を通り南大門を通って外へ出る。チャリに乗ってJR法隆寺駅に着いたのは13:15。15分超過ということで+150円。でもトータル450円ってことで少しお得。50円だけど(笑) 再び関西本線でJR奈良へ戻る。奈良町へ行きたいのだけど、JR奈良駅から直接行ける道があると思いつつ、なにぶん不慣れな私達、歩きなれた三条通りを猿沢池まで行き、飛鳥荘の前を通って奈良町へ向かうルートを行く。途中お土産屋さんに寄り、よく考えたら足りなかったせんとくんクッキーを買いつつ行こうということになった。さすがに土曜日ということで三条通り混んでる。奈良町の最初のお目当ては今西清兵衛商店。420円で5種類のきき酒ができる。古い建物を利用した"春鹿"の醸造元。間口は狭いけれど奥行きのある店内は天井が高く濃い茶色の梁や柱が古い建物の感じを出していていい。広いスペースにはこれまたウッディーなテーブルとイスが並び、きき酒が行われている。きき酒係りの店員さんはいるけど、お土産モノを売る入口付近にも店員さんはいない。勝手が分からず待つことしばし、1組終わったので近づくと、入口近くの窓口でお金を払ってからなのだそう。窓口には誰かいるのではなく、声を掛けると事務員さんが応対してくれるという感じ。ちょっと分かりにくいかも。窓口で420円支払いお猪口を受け取る。ガラスの器の底に鹿が。かわいい。本日のお酒は①超辛口 純米酒 ②平城遷都1300年限定酒 ③本醸造 極味 ④せんとくんラベル ⑤奈良鹿を応援するお酒 純米大吟醸 おねえさんが気前よくなみなみと注いでくれるので、お猪口1杯ずつとはいってもかなりの量。4人掛けの席で一緒になったご夫婦がかなり強くてペースが早いので、つられて飲んでたら酔ってしまって味が・・・(笑) でも、③がまろやかで好きだった気がする。あと、5種とは別にオススメ商品ということで、発泡性純米酒ときめきをいただいたけど、これがおいしかった。発泡日本酒は大好き。ちなみに⑤は奈良公園の鹿約1000頭の飼育費に売上げの一部が寄付されるのだそう。おつまみとして出されたきゅうりと、うりの奈良漬も塩味がきいててすごくおいしかった。

かなり酔ってしまい、いい気持ちになって奈良町をトコトコ歩く。目指すは今回の旅で是非行きたかったsisi。町屋カフェ ロカシカカフェの奥が雑貨ショップとなっていて、そこがsisi。バリの布を使ったオリジナル・バッグや雑貨のお店。このバリの布がかわいくて、コロッとした形もいい。ことりっぷに載ってたこのバッグがスゴイ欲しかった。カフェ混んでる。カフェ・スペースはあまり広くないお座敷。昔のおウチっぽく入口が土間になっていて、ガラスケースに手作りケーキが並ぶ。一段上がって8畳くらいのお座敷にちゃぶ台が並び、お客さんがぎっしり。かわいい店内だけど、このビッシリ感はちょっとくつろげないかも(笑) そして、お座敷から続きの板張りのやはり8畳くらいのスペースに雑貨がギッシリ。バッグかわいい。形はみんな同じだけど、大きさ違いで2パターン。やっぱり大きい方がいいかなということで、薄い緑やピンクの太い縦じまがかわいいバッグが気に入った。カード使用不可ということで、現金持ち合わせがなくあきらめようと思っていたら、Fちゃんがお金貸してくれた。ということでお言葉に甘えてお買い上げ。4,000円は安くはないかなと思うけど、やっぱりかわいい。

そろそろ駅に向かおうということで、やっぱり来た道を戻る。帰りの新幹線で食べる柿の葉ずしを買おうということで、Fちゃんのガイドブックにばら売りありと書かれていた、ゐざさ中谷本舗 三条店に向かう。途中Fちゃんがうめもりで新名物わさび葉寿しを買う。本わさび葉で包んだおにぎりのような形のお寿司。鯖、鮭、海老などの具がある。1個260円。けっこうなボリューム。Fちゃんはこれを自分の晩ごはんにして、柿の葉ずしはお土産にするとのこと。実は保存食である柿の葉ずしは1日寝かせるとよりおいしいのだとか。トコトコ歩いてゐざさ中谷本舗 三条店へ。店名どおり三条通りを近鉄奈良駅方面にちょっと曲がったところにある。東向通りよりもJR奈良駅よりのわりと大きな交差点の近くにある。行ってみるとばら売りはなし。アラ・・・(笑) とりあえず鯖&鱒の6個入り630円を購入。本日の晩ごはんとする。三条通りを少し戻って最後の東向かい通り。混んでる。今日もよく歩いたのでダイソーで足冷却シートとトルマリンシートを購入。今晩も貼って寝る(笑) 近鉄奈良駅で実は初日から参加していたスタンプラリーの抽選会場へ行く。「あるくん奈良スタンプラリー」は参加している店舗、宿泊施設で、買物、飲食、宿泊するとスタンプがもらえる。3個1口、最高9個3口まで応募可能。1口につきポストカード1枚がもらえて、さらに抽選で「正倉院文様オリジナル風呂敷(大・小)」、「奈良市内ペア宿泊券」が当たる。結果は残念ならがハズレでポストカードのみ。駅構内へ戻りお土産屋さんを見る。御菓子司なかにしでわらび餅を購入。わらび餅大好き。かなり弾力があっておいしかった。そしてずっと気になってた大仏プリンを購入。これはフタにキャラクター化した大仏様のイラストが描かれた瓶入りのプリン。大和茶、ほうじ茶味もあるけどカスタード味にする。80ccと特大瓶500ccもあるけど、もちろん80ccで(笑) これで準備OK。

16:18近鉄奈良駅発の電車に乗る。結構この時間に帰る人が多いみたいで混んでたけど、わりと早い段階で座れたので気づいたら寝てた(笑) というわけで、帰りも奈良と京都の境は不明。京都駅では20分くらい時間があったので、軽くお土産を見たり、飲物を買ってホームへ向かう。17:32発のぞみ132号baruの切符手配にぬかりはなく、こちらもN700系。しかし! 私達の座席の窓のところに飲み終わった空のペットボトルが! 後から乗ってくる人がいるんだから、自分のゴミくらい自分で捨てろよ!(怒) なんで自分のことしか考えてないんだろう。車内清掃はあるだろうけど、その人たちにしたって人の飲んだペットボトルを触るのは気分のいいものじゃないはず。車内にゴミ箱があるんだから、降り際に捨てることなんてたいした手間じゃないと思う。かなり気分が悪かったけど、Fちゃんと旅の話をしつつ、柿の葉ずしを食べたら気持ちもおさまった。柿の葉ずしが絶品だったので(笑) 酢でしめた鯖と鱒のほどよい酸味と塩加減もそうだけど、何よりご飯がモチモチというか、ねっとりしていておいしい! 今まで食べた中で1番おいしいかも。6個も食べられないかもと思ったけど、心配ご無用。完食してしまった(笑) 大仏プリンもぺろりといただく。まろやかでおいしいけど、まぁカスタードプリンです。

というわけで、帰りはあっという間の2時間20分。無事、東京駅到着。Fちゃんとはここでお別れ。お疲れ様でした。楽しかったね。でも旅行は家に着くまでが旅行ってことで、無事家に着いたら甥っ子2号が泊まりに来てた。寝てたけど(笑) ホント楽しかったし、奈良素晴らしかった。かなり好き。でも、奈良を好きになるのはある程度年を取ってからなのかもしれない。などと思った。あの感じをいいと思えるのはある程度、経験を積んでいろいろなモノを見てからという気がする。多分20代ではホントの魅力には気づけなかったんじゃないかな。そして、まだまだ分かってない部分が多いんだと思う。まぁ、勝手な感想ですが(笑) とにかく良かった! また行きたい!

やっと完結。長かった


★北小路:斑鳩町法隆寺北2-6-2 tel:0745-75-4060
北小路(Yahoo!グルメ)


お世話になりました(笑)

コメント (2)
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