中日新聞の「中日春秋」に、下記のことが書かれていました。
作家、演出家の久世光彦さんが「町の音」というエッセーの中で
好きな町の音を一つだけあげろと言われたら「私は躊躇なく、この音と答える」と書いている。
「夕食の支度をする音」だそうだ。
水を使う音、茶碗の触れ合う音。鍋の蓋を取り落とす音。
「この歳になっても、秋、金木犀の向こうに、湯気に煙った窓があり、
そこで夕食の支度をしている音が聞こえると、ふと涙ぐんでしまう」
よく分かるという人もいるだろう。
夕食の支度をする音の中に久世さんが聞いたのは、幼き日、
例えば、秋の夕暮れ時、家の中で耳にしたかっての家族の声や
息づかいなのかもしれない。
「プルースト効果」も涙の原因か。
人が香りによって遠い日の出来事をまざまざと思い出す現象をそう呼ぶそうだ。
プルーストの「失われた時を求めて」の中にある、紅茶に浸したマドレーヌを口にしたとたん、
遠い昔のことを思い出すという場面からきているらしい。
彼岸の中日も過ぎ、金木犀の甘い匂いが濃くなってきた。
われわれにはやはり、マドレーヌより小さな花の匂いの方が
「失われた時」への入り口になりやすいか。
秋の懐かしい匂いをしばし楽しむ。
東京の阿佐ヶ谷。
久世さんの生家があったあたりを歩いてみる。
金木犀の匂いはちょっとだけした。
夕食の支度をする音の方は聞こえなかった。
以上です。
金木犀の匂いをかぐと秋を感じますが、
遠い日の出来事を思い出すことはないです。
夕暮れ時に電車から見える家の灯りで、幼き日の事を思い出したりはします。
懐かしい音楽を耳にした時もそのような事があります。
香りによって遠い日の出来事を思い出す「プルースト効果」は、経験した事がないですね。
「少女の頃に戻ったみたいに」ZARD
作家、演出家の久世光彦さんが「町の音」というエッセーの中で
好きな町の音を一つだけあげろと言われたら「私は躊躇なく、この音と答える」と書いている。
「夕食の支度をする音」だそうだ。
水を使う音、茶碗の触れ合う音。鍋の蓋を取り落とす音。
「この歳になっても、秋、金木犀の向こうに、湯気に煙った窓があり、
そこで夕食の支度をしている音が聞こえると、ふと涙ぐんでしまう」
よく分かるという人もいるだろう。
夕食の支度をする音の中に久世さんが聞いたのは、幼き日、
例えば、秋の夕暮れ時、家の中で耳にしたかっての家族の声や
息づかいなのかもしれない。
「プルースト効果」も涙の原因か。
人が香りによって遠い日の出来事をまざまざと思い出す現象をそう呼ぶそうだ。
プルーストの「失われた時を求めて」の中にある、紅茶に浸したマドレーヌを口にしたとたん、
遠い昔のことを思い出すという場面からきているらしい。
彼岸の中日も過ぎ、金木犀の甘い匂いが濃くなってきた。
われわれにはやはり、マドレーヌより小さな花の匂いの方が
「失われた時」への入り口になりやすいか。
秋の懐かしい匂いをしばし楽しむ。
東京の阿佐ヶ谷。
久世さんの生家があったあたりを歩いてみる。
金木犀の匂いはちょっとだけした。
夕食の支度をする音の方は聞こえなかった。
以上です。
金木犀の匂いをかぐと秋を感じますが、
遠い日の出来事を思い出すことはないです。
夕暮れ時に電車から見える家の灯りで、幼き日の事を思い出したりはします。
懐かしい音楽を耳にした時もそのような事があります。
香りによって遠い日の出来事を思い出す「プルースト効果」は、経験した事がないですね。
「少女の頃に戻ったみたいに」ZARD