さて長々と書いてきた夏休み旅行記もようやく最終日の8月25日。すんません、えらく引っ張ってしまって・・・。
この日は尼崎まで帰宅する行程であるが、そのルートというのを少し考えてみた。まあそのことから上諏訪に連泊してということになったのかもしれない。
そのルートとは、岡谷・辰野からの飯田線ルート。上諏訪を9時19分に出て、途中90いくつかの駅に停車して15時54分に豊橋に着く長距離の鈍行列車がある。これに乗車しようというのである。飯田線そのものはこれまで辰野方面から1回、豊橋方面から1回走破したことがあるが、それぞれ途中の駒ヶ根、飯田で宿泊しておりこれまで全線を走破するというのはない。せっかくの機会だからこれを体験しようと思う。
・・・とその前に、上諏訪の温泉を味わうことにする。宿泊したルートインホテルも温泉を引いた大浴場があるのだが、道を挟んだ向かい側の片倉館で朝風呂をやっているという。こちらは前日の火曜日が休みで入浴できなかった分、この日の水曜日に入浴することに。
片倉館といえばもともとは製糸業を営んだ片倉組の福利厚生施設的な意味合いで造られた浴場であるが、それが広く地域の人たちに親しまれるスポットとなったところ。「千人風呂」と称される底の深い、大理石の彫刻もレトロ風景を演出してくれる。大浴場は旅行者風の人もいれば地元客らしい人もいる。もしこういう温泉が通勤途中にあって、朝風呂に入れるとなればこれは少し早起きしてでも通っていたかな・・・?
は少しのんびりとして上諏訪駅に現われる。ただこの時発車時刻を間違って頭にインプットしていたようで、駅の自由通路の跨線橋から列車が停まっているのを見て「結構早くから入線しているな」と思いつつ改札口に行くと、何と発車1分前。慌てて改札を抜けホームに行く。何とか間に合った。
意外だったのが、飯田線オリジナルの車両である119系ではなく、名古屋近辺の快速、新快速でも見かける313系(で合ってるのかな?)の3両編成。転換クロスシートである。ローカル線の旅となれば4人がけのボックス席が似合う感じだが、混雑が予想される中では少しでも気を遣わずに済むかな。3両の座席は半分くらいが埋まっている感じで、中には「筋金入りのその筋」と見られる客もいれば、いかにも最近の秘境駅、鉄道ブームとやらに乗せられた女性鉄道ファンの姿も見える。何とも微妙な空気。
下諏訪で列車行き違いの交換をした後、岡谷で長野方面からの乗客を乗せる。結構座席も埋まった。川岸を経て辰野へ。ここからいよいよ、営業キロで195.7キロを数える飯田線に入る・・・。(もう少し続く)