話を信州旅行に戻す。
19日はBCリーグの試合観戦後、国道18号線に面したルートインホテルに投宿。ホテル併設の居酒屋「はなの舞」で夕食とする。チェーンの居酒屋ではあるが信州の地酒や地鶏料理などもあり、結構楽しむことができた。
さて翌朝。長野市内は雨の朝。この後の県北の天気予報はあまりよろしくないようだ。実を言えば20日の行程をどうしようか迷っていた。BCリーグの試合ということであれば上越市の高田公園(ちなみに私がBCリーグの試合を初めて観戦したのがこの球場)で前日と攻守ところを変えて新潟対信濃の対戦があるが、天気がよろしくなさそうなのと、試合終了後に北陸自動車道を延々と6~7時間は走らなければならないということでさすがに断念。
ということで南下する。前日は夜だったので見えなかったがホテルの近くは川中島の一大決戦の場で、犀川と千曲川に挟まれた八幡原あたりを走ると気持ちが高ぶる。そういえば昨夜の信越決戦も武田対上杉と擬せないこともないが、長野県の人たちって武田信玄に対してはどのような思いを抱いているのだろうかと思う。少なくとも山梨県と違って、「郷土の英雄」ではないよな。信州の豪族たちをことごとく征服した侵略者に映るのか、そこのところはどうなんだろう。
長野インターから雨の中勾配を上り、前日通った姨捨サービスエリアを過ぎる。雲のかかった善光寺平もまた風情があるようでよろしい。
そんな天候も山を越えて松本市内に入ると晴れ間も見えてきた。天候の悪いのは日本海側だけだったようだ。結局岡谷インターまで乗る。
そこでやってきたのはJR岡谷駅。中央線と飯田線が出会う(飯田線の境目は2つ先の辰野であるが)ジャンクションである。時刻は9時半。
ここの駅に降り立ったのはあることをするため。この後関西に向かって帰るわけだが、ただ帰るのでは面白くないと、ある「競争」をすることにしたのだ。それは、「豊橋まで走る飯田線の列車と、国道を行くマイカーではどちらが早く着くか」というもの。
今年の夏休みの旅行で上諏訪から豊橋まで飯田線を通しで走る544Mというのに通しで乗車したが、その折に「これだったら、クルマで走るのとどっちが速いかわからないな」という感想を持った。ならば実際にそれを実験してみよう。本来は列車の始発である上諏訪まで行くのが筋だろうが、そこはまあ、飯田線の区間ということで岡谷を出発点とすることにした。
544Mは岡谷発9時36分、終点の豊橋には15時54分に到着する。一方のクルマは国道153号線~151号線を軸とするようだ。カーナビの到着予想時刻では16時25分ということで断然飯田線有利。ただ途中でショートカットするところもあるし、カーナビの予想時刻は途中で早まることもあるので、どっちがどうなんだか。
岡谷駅前の送迎用駐車場にクルマを入れ、自由通路の跨線橋へ。ここで、上諏訪からやってきた544Mの姿を捉える。夏に乗ったのと同じ、海坊主のような前面を持つ313系の3両編成である。
さて、6時間を超える競争の行方は? 9時36分、岡谷駅前を出発である・・・・。