まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

天浜線・鉄道施設見学

2013年05月13日 | 旅行記D・東海北陸

こどもの日の天浜線乗り歩きの続き。

Dscn0576遠州森から2駅乗車して、遠江一宮に到着する。昔の国にある一の宮の最寄駅ということになるが、遠江の一の宮である小國神社まではマイクロバスで10分という。

Dscn0582Dscn0586下車したのは神社参りということではなく、古い駅舎の見学である。昭和15年に全通した旧国鉄二俣線であるが、その開通に合わせて建てられた駅舎がそのまま残っている。カーブの途中に上下線のホームが互いにずれた形で設けられている。駅舎へ渡るその足元には地元の人たちが丹精込めて育てた花が咲き誇っている。

Dscn0578駅前の広場では地元の人たちが野菜やお菓子などの朝市を開いている。売り物にはビニール袋に入れた金魚やメダカなどというのもある。

Dscn0583また、駅舎を利用したそば屋が入っている。この天浜線には駅舎を利用したそば屋やラーメン屋などがあるそうで、天浜線を紹介しているホームページやブログでもこの駅舎内グルメが取り上げられることが多い。もっともこの時間ではこれから仕込みに入るところで、かつては改札口であっただろうスペースで、主人らしいのがちょうどそば粉を練っているところだった。

Dscn0585Dscn0589しばらく木製のベンチに腰掛け、初夏の風が吹き渡るローカル駅舎の風情を楽しむ。こういう駅舎でボーっとする時間というのも結構貴重なものだろう・・・。

Dscn0597続く列車も座席がほぼ埋まるくらいの乗車率。再び先頭部に立ち、続いてやってきたのは天浜線の中心駅で、かつての国鉄の路線名でもあった天竜二俣。これまで下車した駅はひっそりとした佇まいだったが、こちらはクルマでの観光客も含めてごった返している(といっても100人あまりの人出だが)。

Dscn0596私を含めた大勢の客の目的は、この駅で行われるイベントである。駅構内に残る転車台と機関庫、鉄道歴史館の見学で、この連休中は10時50分、13時50分の2回開催される。特に予約がいるものではなく、当日窓口で整理券を買い求めるのだが、10時50分の回に間に合うようにやってきたというものだ。

Dscn0607時間となり、子どもも含めて100人くらいの客が構内に入る。まずは駅とともに建造された貯水槽を見る。かつては蒸気機関車が走っていたことからこの貯水槽は必須アイテムだったが、蒸気機関車がなくなった今でも洗車用の貯水槽として現役で使われているようだ。

Dscn0609ここで運転区の間の通路を抜ける。いずれも昭和15年当時の建物だが、現在も多くが現役で使われている。浴場は閉鎖されているが、トイレ(便所、という言い方が似合う)や洗濯場は使われていたりする。

Dscn0616Dscn0627そしてやってきたのが転車台と扇型機関庫。鉄道遺産、登録有形文化財の多い天浜線にあって、ここが一番の見どころであろう。実際に転車台に気動車を乗せて回転させるという。こどもの日、子どもたちをダシに鉄道見物に連れてきたのはいいが、これには子どもたちも興味深そうに見るが、それよりも夢中になっているのはお父さんたちのようである。

Dscn0646Dscn0634この一角、なかなか濃い雰囲気である・・・。

Dscn0654Dscn0652転車台の回転を見た後は、扇型機関庫の一角につくられた鉄道歴史館を見る。人数が多いのでほとんど止まらず一周するという形だが、旧国鉄二俣線、そして天浜線それぞれの展示物が豊富である。ゆったりとは見られなかったが、雰囲気はよく伝わってきた。

Dscn06371回の見学はおよそ40分ほどであったが、濃いものに触れられたようで満足である。

Dscn0669さて何もなければ次の列車で進むこともできる時間だが、せっかくなので昼食を含めてもう少しこの二俣にいることにしよう。駅舎の中にはラーメン屋「ホームラン軒」というのがあり、見学客の中にはこちらに入る人もいたが、私は駅窓口横のコーナーで「駅弁」を購入。駅前の道路を挟んで少し行ったところのドラッグストアに「酒」の文字を見つけて、「冷たいもの」を購入。これらを駅前の木製ベンチに持ち込んで、野外での昼食とする。昔の鉄道風景を前に、地元産のマイタケやら、田丸屋のわさび漬の入った限定弁当を口にする。午前のイベントを終えて、進路は自宅に近いほうの新所原に向かっているのだからこの沿線でまだまだゆったりできる。

Dscn0601次の便で新所原方面に移動してもよかったのだが、たまたま駅横の案内板でこの町の様子を見た時、「おっ」と感じた。列車をもう1本遅らせて、たまたまのふたまた(二俣)を少し歩くことにしよう・・・・。

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