まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

関西私鉄「サイコロしりとり」の旅2013秋・3-2

2013年11月28日 | 鉄道企画もの

この「サイコロしりとり」、地下鉄というのが訪問の対象となっていないこともあり、なかなか都市の中心部を訪れるというのは少ない(和歌山市というのはあったが)。そんな中で京都の祇園に来るというのはなかなかないことである。

Dscn3424「おこしやす」の看板に迎えられて商店街を歩き、祇園の花見小路に出る。四条通の北側はバーが並ぶ現代風の歓楽街であるが、南側は昔ながらの石畳も再現された、これぞ京都という風景である。

Dscn3426Dscn3427Dscn3431こういうところのお茶屋さん、料亭というのはどういう人たちが利用するんかいなと思うが、外を歩くだけならタダである。この日も朝から大勢の観光客が京風情を味わいにやってきていた。

Dscn3433花見小路からさらに続く路地をぶらついた後にやってきたのは八坂神社。駅前散策もどこまでを範囲とするか、京都の場合は魅力的なスポットが目白押しで、京散策が目当てならこのままどこまででも歩いてしまいそうである。ただ、あくまで駅巡りが目当てということもあり、ここでの訪問は花見小路と八坂神社、そして円山公園ということにする。

Dscn3459Dscn3438Dscn3441八坂神社へ。境内にはいくつかの祠があるがそれらも含めて紅葉が見ごろである。ここを八坂神社と呼ぶようになったのは明治の神仏分離令のことで、元々は祇園社と呼ばれていた(だから「祇園祭」ね)。元々は牛頭天王(祇園精舎の守護神)を祀っていたのが、平安時代の神仏習合の考えでは素戔嗚尊と同じとされている。先日に天照大神を祀る伊勢神宮に参拝したが、今度はその弟の素戔嗚尊を拝むことになる。

Dscn3437散策の途中だが、神社に来ているということもあって先にここでサイコロである。祇園四条の「う」について、素戔嗚尊はどのようなご託宣が出るか。

1.魚崎(阪神本線)・・・灘の酒どころが近い。

2.山陽魚住(山陽電車)・・・久しぶりに明石の先まで行くか。

3.浮孔(近鉄南大阪線)・・・橿原神宮の手前の珍名駅。

4.宇治(京阪宇治線)・・・八坂神社に続く世界遺産訪問か。

5.打出(阪神本線)・・・ここはどんなところか初めてである。

6.ウッディタウン中央(神戸電鉄)・・・スルッとKANSAIの西の端・・・。

ここで世界遺産の宇治というのはでき過ぎな感じがするし、地味に阪神間に落ち着くのかなと思う。ただ、こういう時に限って神戸電鉄(しかも三田の先まで)に大きく振れそうな気が・・・。

そして運試しのサイコロは・・・「6」。やはりなあ・・・。

さて、幸いまだ早い時間帯ということで、この後は円山公園を見ることにしよう。こちらは桜のスポットというイメージがあるが、紅葉がすこしでもあればなと思った。

Dscn3442Dscn3455Dscn3447Dscn3444Dscn3450ただ、東山を借景としたこの公園、紅葉としてはなかなかよかった。「サイコロしりとり」でも季節の風情を楽しむということでしばし見物する。

・・・せっかくの京都も名残惜しいが、そろそろ次に移動しなければならない。次へはまた遠距離移動となる。また3時間コースということになるのかな・・・・。

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関西私鉄「サイコロしりとり」の旅2013秋・3-1

2013年11月28日 | 鉄道企画もの

秋も深まり、そろそろ冬のたよりもやってくる11月下旬。秋の風情を求めてのサイコロしりとりである。

Dscn3411前回からの繰り越しで訪れるのは能勢電鉄の鼓滝。まずは早い時間から動こうと自宅を始発で出発し、天王寺~御堂筋線~梅田~阪急宝塚線で川西能勢口までやってきて、接続1分で能勢電鉄の妙見口行きに乗車。能勢電鉄の100周年記念イベントということで、電車とアートのコラボレーションの企画も行われているようだ。芸術の秋ですな。

Dscn3412朝の7時前に鼓滝に下車。初めて訪れる駅である。ホームのすぐ横がトンネルというところだが、駅周辺は住宅街が広がっている。鼓滝というと何か由緒ありげな名前であるが、どこかそれらしきものはないかと歩くことにする。すぐのところに能勢街道(国道173号線)が走っており、交差点の手前には小さな公園がある。その一角に石碑が建てられている。草書体で書かれたのは和歌で、

「音に聞く 鼓が滝をうちみれば 川辺に咲くや白百合の花」

Dscn3419という。これは新古今和歌集などでも知られ、「生涯旅人」の元祖のような存在である西行法師が詠んだもの。この歌には言い伝えがあるそうだ。

西行が和歌の道を志して間もなくの頃に、猪名川のほとりにやって来た時のこと。「はるばると 鼓が滝にきてみれば 岸辺に咲くや白百合の花」という、鼓滝と白百合を詠んだ一首を残した。歌の出来に満足して、疲れと空腹もありその場で眠りについた西行、目が覚めると近くに民家の明かりがあり、そこで一夜の宿を求めた。

そこで先に詠んだ歌の話をしたが、それを聞いた古老が「こうしたほうが良いのではないか」と言う。そして古老から出たのが上記の「音に聞く~」の一首である。なるほど、事実を淡々と述べただけの最初の歌よりも情感が増すということだろうか。鼓ということで「音に聞く」とか「うちみれば」とかね。西行は非常に感心し、床についた。

そして再び目が覚めるとそこは大明神の祠だった。つまり、西行は夢の中で民家を訪ね、古老から歌の添削をされたというわけだ。そこで西行は、「これは歌の神のおぼしめしで、自分の歌はまだまだ未熟であった」と痛感し、それからより一層歌の修行に励んで後の世に名を残すことになったという伝説である。

後で知ったが、これは「西行鼓が滝」という上方落語の演目としても残っているそうだ。

Dscn3417吐く息がまだ白い中、その猪名川にかかる橋に立つ。駅の由来となった鼓滝というのはかつて実際にあったそうだが、今はそういうのはなく新興住宅地とこの時間から交通量の多い国道が中心である。ただ猪名川は自然の流れが残されており、なかなか景色がよい。遠くに、先ほど渡った能勢電鉄の鉄橋があり、ちょうど電車が渡るのを見る。来る前はどんなところだろうと思った鼓滝、なかなか良いところであった。

さて、次のサイコロは猪名川にかかる橋の上である。鼓滝の「き」というのも初めての選択である。

1.紀伊神谷(南海高野線)・・・音に聞く南海高野線の秘境駅

2.紀伊清水(南海高野線)・;・これも高野線の山の中の駅

3.紀伊細川(南海高野線)・・・紀伊の国3連発ですな

4.祇園四条(京阪本線)・・・おお、京都のど真ん中

5.桔梗が丘(近鉄大阪線)・・・平井堅の一曲で名前が広まったな

6.私市(京阪交野線)・・・駅から近いところで自然が楽しめる

前半の紀伊3連発も「この駅が目的ででかける」というのは普段まずないことで、秘境駅を含めて面白いかと思う。祇園四条は京都の風情満喫だし、桔梗が丘は遠方だが平井堅のナンバーの風情を楽しむのもありかな。私市も悪くない。今回はなかなかのラインアップである。

そして出たのが・・・・「4」。祇園四条である。

Dscn3420祇園四条は京阪の駅だが、阪急に続く能勢電鉄からだと阪急乗り継ぎで河原町まで行くことにする。スルッとKANSAIが使えるなら経路は問わないので、河原町まで行ってそこから歩いて祇園四条に向かうことにする。十三で京都線の快速急行に乗るが、まだ8時前にも関わらず京都観光に向かう人で混んでいる。

Dscn3422河原町から四条大橋を渡る。夏のこの企画では京阪~阪急の乗り継ぎが多く、そのたびに四条大橋を渡っていたが、今度はこの四条大橋から祇園が目的地である。秋の行楽日和である。

Dscn3423その前に一旦地下の祇園四条駅に降り立つ。京阪電車に乗ってこなかったのが複雑な気分だが、まあいいだろう。

さてここからはしばしの京都観光ということで・・・・。

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