まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第9回四国八十八所めぐり~土佐市・清滝寺へ

2017年05月13日 | 四国八十八ヶ所
34番の種間寺から35番の清滝寺を歩いて目指す。まずは田園地帯をのんびりと行く。こどもの日らしく鯉のぼりも上がる。そんな中、他県ナンバーのクルマが何台も追い越していく。クルマでの巡拝者だろう。一方で歩きは・・・となると、おそらく道中のどこかにはいるのだろうが、その姿は見えない。歩きで回る人の金剛杖か菅笠にGPS機能をつけて、どこに分布しているか見られる機能があると面白いかと思う。

春野というところは温暖なところなのか、ビニールハウスの野菜栽培が目立つ。また最近の景色として太陽光パネルもよく目にする。

途中にこうした眼鏡橋もある。涼月橋というもので、当初は木造のものだったのが明治に石造で架けられたものという。さらにしばらく歩くと材木屋の作業場の前にベンチが出ており、休憩とする。

国道56号線の土佐市バイパスに差し掛かったところで仁淀川の土手に上がる。そして橋を渡る。ここが高知市と土佐市の境で、私の四国八十八所めぐりも次の段落に入ったかなと思う。これから目指す清滝寺は、前方遠くに見える山の中にあるという。しばらくは土佐市の中心部に近いところのようで、バイパス沿いにはさまざまな店舗が並ぶ。

そんな中でこのようなバス停に出会う。読みは「ひがししば」だそうだが、やはりあの某家電会社の名前を口にする。前回南国市で「株式会社オリックス」というのに出くわしたようなシリーズである。ちなみに家電会社の関係先などは見当たらないようで。

バイパスを結構歩いた後で、モスバーガーを過ぎたところで歩き遍路のシールが右を示す。ここから清滝寺に向けての終盤戦だろう。住宅地に入ると、前方に一人の年配の男性が立ち姿で私のほうをじっと見ている。そして、「お兄さんちょっとだけよろしいか」と声をかけてくる。

「清滝寺はこの先に見える山の中。道はわかりますかな?」と訊かれて初めてと答えると、道順を教えてくれる。「さっきも男性が一人歩いて行ったからわかるじゃろう」とはアバウトだが。そして、「歩きの方には四つ葉のクローバーを差し上げているのでよかったら」とお接待である。プレスして栞みたいにしており、ちょっとした心遣いがうれしい。納札をお礼に渡して先に進む。

また田んぼの畦道に出ると、前方遠くに果たして白衣姿が見える。その人を目標にこの先歩く。前方の山の中腹にお堂のような建物が見える。あれが清滝寺だろう。少しずつ近くなるにつれて、道は狭くなり上り勾配となる。寺までは八丁坂というのを上る(一丁はおよそ108m)。またしても土佐の札所に多い「直前での山登り」である。ここは沿道にある四国札所の本尊像に励まされつつ、金剛杖を突いて力を入れる。

そしてたどり着いた山門。車道は少し離れたところを通っていて、歩きでなければここにはたどり着けないようである。最後は上りが少ししんどかったが、何とか10キロを通過・・・。
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