まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第19回中国観音霊場めぐり~「あめつち」で宍道湖から東郷湖へ

2021年05月10日 | 中国観音霊場

5月2日、山陰線の観光列車「あめつち」での一献で心地よい移動である。

列車は宍道湖に差しかかる。ここが見せどころとばかりに、列車のオリジナルソングである「あめつちのテーマ」が流れる。雲は出ているものの空は青く、「あめつち」の車両カラーにもぴったりである。

車内放送で「宍道湖七珍」の紹介がある。スズキ、モロゲエビ、ウナギ、アマサギ、シラウオ、コイ、シジミ・・・それぞれの頭文字を取って「すもうあしこし(相撲足腰)」と覚えるのだが、現在ではいずれも高級食材である。この中でまだ気軽に手が届くのはシジミくらいかな・・。

松江に到着、ここで4分停車。駅員が横断幕を持って出迎える。出雲市では入線してすぐに発車したこともあり、まずは慌ただしいながらも列車の記念撮影タイムである。

続いては宍道湖から中海に移る区間で、安来に到着。列車待ち合わせの時間が長く、こちらでも記念撮影タイムである。安来といえば中国観音霊場めぐりでも訪ねていて、歩道や境内に雪が積もる中歩いたのも印象的だ。

安来を過ぎて鳥取県に入り、15時33分、米子に到着。出雲市から2時間近くかけて走ったことになる。特急「やくも」なら1時間、鈍行でも1時間半で結ぶ区間だが、途中直江、安来での長時間停車による。その間に車内での飲食も終え、米子で下車する人も結構いる。まあ、一つの列車に乗って楽しむなら2時間くらいが妥当かな。一方で入れ替わって米子から乗車する客もいる。この先倉吉まで1時間、鳥取まで2時間かけて走るから、実質米子で前後半が入れ替わるようなものだ。

山陰線といえば日本海に沿って走る姿がイメージされるが、「あめつち」が走る出雲市~鳥取間というのはそれほど日本海に近いわけではない。車窓として一番の見どころは宍道湖と言っていいが、それは別に「あめつち」のせいではない。

この区間でも大山口あたりでは風力発電の風車が並ぶ景色、少し離れているが日本海と漁村の瓦屋根群を見ることができる。

山陰地方最古の駅舎が残る御来屋でも列車行き違いのため長時間停車する。扉を開けて外に出られるようにすればとも思うが、そうすると停車駅扱いとなり、指定席券の発売もしなければならなくなるからややこしいのだろう。あくまで、運行ダイヤの都合で長時間停まるだけで、車窓見学くらいでちょうどいいのかな。

駅といえば、「コナン駅」の愛称がある由良でも行き違い停車。ちょっと「あめつち」の世界観とは異なる感じだが、こうした駅で客扱いしてもいいかなと思う。

16時34分、倉吉到着。今回の札所めぐりのベースであり、宿泊のために下車する。乗り鉄を満喫するなら終点の鳥取まで行くところだが、倉吉まででも十分満足である。

さて、翌日の札所めぐりの最寄り駅ということで当初から倉吉に泊まる予定にしていたが、いったん改札口を出て、後から来る17時03分発の鳥取行きに乗り継ぐ。やってきたのは「まんが王国とっとり」ということでコナンのキャラクターをあしらった車両。

当初は、倉吉で2泊することにして駅前のビジネスホテルを連泊で取っていた。ただ、せっかくならあちこちに泊まるのもいいかなと、近場で1泊、そして倉吉で1泊に分けることにした。そこで見つけたのが、1駅鳥取寄りの松崎下車の東郷温泉。翌朝の列車で倉吉に出れば同じことである。出雲市からの乗車券も松崎まで買っていた。

そして17時09分、松崎に到着。これまでにも途中下車で訪ねたことはあるが、宿泊では初めてである。まずは駅すぐ近くの東郷湖に向けて歩くことに・・・。

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