まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

カープ、クラスター発生。ざまあみさらせ。

2021年05月23日 | プロ野球(バファローズ・NPB)

何か、カープの選手は何も悪くないという、戦前の大本営的に報じる広島のマスゴミが気色悪い。

こいつらも遠征先でヤルことヤッていたのではないのか?

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「SEA SPICA(シースピカ)」でめぐる広島しまたびライン~瀬戸内の島めぐり

2021年05月23日 | 旅行記F・中国

呉を出た「シースピカ」(いちいち、「SEA SPICA」と書くのも面倒なので)は安芸灘を走り、本土と島を結ぶ安芸灘大橋をくぐり、下蒲刈島に着く。島に上陸すること自体初めてだし、この「とびしま海道」もまだ通ったことがないので、その先も目指してみたいものである。

寄港したのは三之瀬の港。地元の人たちからの歓迎を受ける。この辺りは東、西、南から海流が流れ込み、潮の流れが複雑になっている。三つの瀬戸が合流することからこの名がついたそうだ。古くから潮待ち、風待ち港として栄え、江戸時代には広島藩の港として、参勤交代や朝鮮通信使の行き来にも使われたという。

ここでの滞在は1時間あまり。なお船内はこの時間を利用して消毒作業等を行うという。

島にはいくつかの美術館や歴史スポットがあり、その中でスタッフの一押しは松濤園とのことで、港からは徒歩15分ほどのところにある。ちょっと見学は駆け足になるかな。ともかく石畳の道を歩く。

まず目につくのは木造の洋館。タイル貼りの外壁に和瓦を葺いた独特の建物である。和洋折衷というよりは近代中国にありそうな建物だと見ていると、地元出身で、戦前に満州で実業家として成功した榊谷仙次郎という人の別荘だった建物という。

続いて、かつての船着き場である長雁木と本陣の跡である。当時のものが残されており、穏やかな港の風情が感じられる。そこから上がったところには、本陣の跡地に、その外観を復元した芸術文化館がある。広島県にこうした港の眺めがあるとは知らず、私にとって新たな発見である。

この後、これもかつての屋敷風の蘭島閣美術館を過ぎる。

そして到着した松濤園。各地から移築したものも含めて4つの資料館、建物から成り立っており、全体として三之瀬の流れを借景とした庭園となっている。係の人が「クルーズで来られた方ですね」と声をかけ、団体割引料金での見学となる。

中の展示物が撮影禁止のため画像はほとんどないのだが、まず順路で入るのが陶磁器館。江戸時代の宮島の門前町にあった町屋を移築したもので、部屋からは三之瀬、対岸の上蒲刈島を望むことができる。ちょうど心地よい風も吹きこむ。こちらでは古伊万里、柿右衛門といった数々の作品が展示されており、一通りざっと眺める。

次が、松濤園のメインの建物といっていい朝鮮通信使資料館。建物は富山の商家を移築したものだ。朝鮮通信使の等身大人形や行列の模型が飾られるとともに、行列や寄港地の様子を描いた絵巻もある。こうした史料はユネスコの「世界記憶遺産」の一部として登録されている。

広島藩では朝鮮通信使を手厚くもてなしたようで、通信使も数々の港でのごちそうの様子を尋ねられた際、「安芸蒲刈御馳走一番」と答えたという。当時の最高のおもてなしとされる「三汁十五菜」の再現模型もある。当然、当時と現代ではごちそうの感覚は異なるだろうが、それでも温泉旅館などで土地のこうした膳が出てきたら、いただくほうはうれしい限りである。景色のほうは「日東第一形勝」と称された福山鞆の浦の対潮楼に譲る形?になったが、いずれにせよ瀬戸内のしまなみ、しまたびというのが彼の国の人たちを大いに満足させたと言っていいだろう。

この後は照明器具を集めた「あかりの館」や、海上警固の御番所跡を見たが、持ち時間があっという間に過ぎ、寄港地に急ぐ。島には他にも見どころありそうだし、素朴な港の佇まいもゆっくりしたいところだが、今回はあくまでクルーズでの立ち寄り、まあ顔見世といったところだろう。この次はそれぞれで時間を取ってゆっくり来てくださいね、ととらえる。

他の乗船客も無事に戻り、島の人たちの見送りを受けて出航する。この先右手には上蒲刈島~豊島~大崎下島が続く。この便とは逆の西向きコースでは、このうち大崎下島の御手洗に寄港する。御手洗は朝鮮通信使こそ来なかったが、北前船の寄港地でもあり、今もかつての商家の建物が残されている。こちらはこちらでまた訪ねたいものだ。

また本土側は安浦の海岸を見る。海側から本土を眺めるのもかえって新鮮な感じがする。自然の海岸、岩場がそのまま保たれているのもいい眺めである。その奥に「グリーンピアせとうち」が見える。その前身は「グリーンピア安浦」という施設で、私が就職で広島に配属された際、組合の新入社員歓迎イベントで日帰りのBBQ、温泉を楽しんだことがある。今から25年前、1996年5月のことだが覚えている。

ちょうど温泉に入った後、NHKでやっていたのが藤井寺球場での近鉄対西武戦。当時、広島でパ・リーグの試合を観ようと思えばNHKの全国中継しかなかった。9回裏、5対5で同点、満塁の場面で打席にはタフィ・ローズ。追い込まれてからあの独特のフォームで放った打球はライトスタンドへ、サヨナラ満塁本塁打となった。この後のインタビューで「ヨッシャー」と(この当時は控えめに)言ったのも印象的。ブライアントの後釜で来た1年目の選手だが、この後であれだけの活躍を見せる打者になるとまでは思わなかった。

とまあ、そういう思い出もある施設だが、そのグリーンピアは運営がいろいろあって経営破綻し、閉園となった。現在は経営者も変わって新しい形で営業している。

話が横にそれた。

発電設備もある大崎上島の沖合に、契島という小島がある。この島も東向きコースの見どころとして紹介されているが、これも初めて聞く島である。

契島は「瀬戸内の軍艦島」と呼ばれているそうだ。軍艦島といえば長崎の沖合の端島だが、それが瀬戸内にもあるとは。島全体が東邦亜鉛の精錬所となっており、長崎の軍艦島とは違って現在も稼働しているところ。契島へは竹原、大崎上島からフェリーが出ているが、あくまで精錬所の関係者の足である。一般人は上陸することができない。

沖合をゆっくりと航行する。確かにこうして眺めると「軍艦」である。先ほど、海上自衛隊の護衛艦や巡視艇などを間近で見たが、迫力?が違う。

中には「瀬戸内のモンサンミッシェル」と呼ぶ人もいるようで。瀬戸内には他にも一島まるまるこうした工場施設という島がいくつかあり、その筋の人たちには人気なのだとか。

「シースピカ」はクルーズ船ということでそのまま進み、次の寄港地である大久野島に入る・・・。

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