いま世間を騒がせている、34歳の女。果たして彼女は本当に、希代の殺人鬼なのでしょうか。久々に登場した毒婦が、ワイドショー魂を刺激します。
あれだけの数の男性を殺害した罪で彼女が逮捕されるよりも、殺人には全く関係ないと判明するほうが吃驚仰天するだろうなあ。それにしても、練炭とか睡眠薬って、容易に入手できるものなんですね。怖い。
孤独な境遇っぽい男性から金を騙し取るなんて、卑劣で悪どいとは思うけど...よくそんなに巧みに騙せるものだなあ、と悪い意味で感心するというか。不謹慎だけど、私も男を騙せるほどの頭の良さと魅力がほしいものです。
「不毛地帯」が連ドラ化、「沈まぬ太陽」が映画化と、ちょっとした山崎豊子ブーム?山崎女史原作の古い映画が何作かスカパーで特集されたので、録画して観ることに。第一弾は...
山崎豊子映画祭①
「女の勲章」
戦後の大阪。船場出身でお嬢さま育ちのデザイナー大庭式子は、3人の弟子とともに洋裁学校を開校する。学校の経営を担当する八代銀四郎は、その商才とバイタリティで式子に栄光をもたらす。だが銀四郎は式子だけでなく、彼女の弟子たちとも次々と肉体関係を結び、女たちを意のままに操り始めて...
原作が面白かったので、映画も楽しみにしていました。ファッション業界でのサクセスストーリーとか女の華やかな闘いとかよりも、大阪の商売人のエゲツなさと逞しさが面白く描かれています。映像と音楽が、何だかオドロオドロしくてホラーなムード。
とにかく銀四郎を筆頭に、みんな汚いというか...金もうけや名声のために、そこまで自分も他人も汚していいのか?彼らを見てると、現実社会で成功してる人々の心と体って汚れまくってるんだろうな~なんて思えてきて...
女たちを手玉にとる銀四郎が、とにかく笑えるほどエゲツないです。立て板に水なコッテコテの大阪弁、軽くて調子のいい言動、テキパキした精力的な仕事振りなど、表面的には人好きのする有能な男だけど、ふと見せる冷たい目つきと表情が胡乱で不気味。すごく頼りにはなるけど、非人間的すぎて怖い。情とかなさすぎ。彼にとっては女とのセックスなんて、ほな一緒にきばっていきまひょ的な握手みたいなもん。女の人生を骨までシャブリ尽くす男ですが、彼に目と手をつけられる価値のある女になりたいな、と思わせる魅力的な男でもあります。演じてる故・田宮二郎が、すげーカッチョいい~スラ~っとした長身、筋肉質な裸、知的でニヒルでダークでセクシイ。いま彼みたいな男優いないですよねえ。
銀四郎に翻弄されているようで、実は彼を利用しているようでもある女たちもエゲツないです。一人の男を共有してもドロドロな男女の諍いなどしない、完全に男<自分の野心、な女たちの計算高さと打算の巧さは、したたかで小気味よくもあります。
式子役は、京マチ子。いとさん育ちにしては貫禄ありすぎ色っぽすぎですが、大女優のオーラびんびんで存在感は圧倒的。30半ばで初めて男を知った女の煩悶演技が、ねっとりしてて怖い。こぎれいなだけの薄い今の女優にはない、妖艶な女の匂いが強烈!モダンな洋装よりも、やっぱ着物のほうが似合うな~と思いました。
にこやかに媚へつらいつつ、師匠を出し抜くチャンスを虎視眈々と狙っている腹黒い女弟子3人は、若尾文子、叶順子、中村玉緒。
若尾アヤパンは、美人というより可愛いですよね。彼女のアンニュイでドライなところが好き。いつもより悪女度が低くて残念。それにしても、すごいボロアパートに住んでたよなあ彼女。叶順子は、特に印象に残らなかった。玉緒は、のほほんとしてるけど実は誰よりも狡猾な食わせ者、という美味しい役でした。
出てくるファッションが強烈。スゴい帽子とか被ってるし。
あれだけの数の男性を殺害した罪で彼女が逮捕されるよりも、殺人には全く関係ないと判明するほうが吃驚仰天するだろうなあ。それにしても、練炭とか睡眠薬って、容易に入手できるものなんですね。怖い。
孤独な境遇っぽい男性から金を騙し取るなんて、卑劣で悪どいとは思うけど...よくそんなに巧みに騙せるものだなあ、と悪い意味で感心するというか。不謹慎だけど、私も男を騙せるほどの頭の良さと魅力がほしいものです。
「不毛地帯」が連ドラ化、「沈まぬ太陽」が映画化と、ちょっとした山崎豊子ブーム?山崎女史原作の古い映画が何作かスカパーで特集されたので、録画して観ることに。第一弾は...
山崎豊子映画祭①
「女の勲章」
戦後の大阪。船場出身でお嬢さま育ちのデザイナー大庭式子は、3人の弟子とともに洋裁学校を開校する。学校の経営を担当する八代銀四郎は、その商才とバイタリティで式子に栄光をもたらす。だが銀四郎は式子だけでなく、彼女の弟子たちとも次々と肉体関係を結び、女たちを意のままに操り始めて...
原作が面白かったので、映画も楽しみにしていました。ファッション業界でのサクセスストーリーとか女の華やかな闘いとかよりも、大阪の商売人のエゲツなさと逞しさが面白く描かれています。映像と音楽が、何だかオドロオドロしくてホラーなムード。
とにかく銀四郎を筆頭に、みんな汚いというか...金もうけや名声のために、そこまで自分も他人も汚していいのか?彼らを見てると、現実社会で成功してる人々の心と体って汚れまくってるんだろうな~なんて思えてきて...
女たちを手玉にとる銀四郎が、とにかく笑えるほどエゲツないです。立て板に水なコッテコテの大阪弁、軽くて調子のいい言動、テキパキした精力的な仕事振りなど、表面的には人好きのする有能な男だけど、ふと見せる冷たい目つきと表情が胡乱で不気味。すごく頼りにはなるけど、非人間的すぎて怖い。情とかなさすぎ。彼にとっては女とのセックスなんて、ほな一緒にきばっていきまひょ的な握手みたいなもん。女の人生を骨までシャブリ尽くす男ですが、彼に目と手をつけられる価値のある女になりたいな、と思わせる魅力的な男でもあります。演じてる故・田宮二郎が、すげーカッチョいい~スラ~っとした長身、筋肉質な裸、知的でニヒルでダークでセクシイ。いま彼みたいな男優いないですよねえ。
銀四郎に翻弄されているようで、実は彼を利用しているようでもある女たちもエゲツないです。一人の男を共有してもドロドロな男女の諍いなどしない、完全に男<自分の野心、な女たちの計算高さと打算の巧さは、したたかで小気味よくもあります。
式子役は、京マチ子。いとさん育ちにしては貫禄ありすぎ色っぽすぎですが、大女優のオーラびんびんで存在感は圧倒的。30半ばで初めて男を知った女の煩悶演技が、ねっとりしてて怖い。こぎれいなだけの薄い今の女優にはない、妖艶な女の匂いが強烈!モダンな洋装よりも、やっぱ着物のほうが似合うな~と思いました。
にこやかに媚へつらいつつ、師匠を出し抜くチャンスを虎視眈々と狙っている腹黒い女弟子3人は、若尾文子、叶順子、中村玉緒。
若尾アヤパンは、美人というより可愛いですよね。彼女のアンニュイでドライなところが好き。いつもより悪女度が低くて残念。それにしても、すごいボロアパートに住んでたよなあ彼女。叶順子は、特に印象に残らなかった。玉緒は、のほほんとしてるけど実は誰よりも狡猾な食わせ者、という美味しい役でした。
出てくるファッションが強烈。スゴい帽子とか被ってるし。