まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

懲役太郎 触るものみなブチのめした

2012-12-28 | イギリス、アイルランド映画
 せわしなく寒い年末、いかがお過ごしでしょうか。
 私は先日、忘年会その1に出席するため、久々に夜の広島市内に出ました。
 天満屋がいつの間にかなくなってて、ヤマダ電機になってた。びつくり。浦島太郎な気分で八丁堀をフラフラ歩いてると、待ち合わせ場所の袋町公園がどこにあるか分からないというド田舎出身のOくんから電話がかかってきて、仕方なく彼をパルコの前まで迎えに行き、時間があったので彼と新しくできたドンキホーテへ。カー用品やアダルトグッズを冷やかした後、袋町公園へ。忘年会は、“てまひまや”という店で。かなり若い子向けの店ですが、美味しくて安い良いお店で私もお気にです。
 今回は忘年会の名を借りた、恋の激励会。高学歴で超優秀だけど超ブサイクで性格もアレな男子ケビン(三次出身の日本人です)が、クリスマスにR奈ちゃんに告って玉砕したけど諦められないから何とかならないか、という難題を検討する会なのでした。
 ぜんぜん望みはないのに、面白がって純真な童貞であるケビンを煽るOくんたち男子。おいおい、おまえら~。ただでさえプチストーカーと化してるケビンが、これ以上暴走したらどうするつもりだよ。R奈ちゃんにもしものことがあったらと、私は気が気ではないけど美味しい料理とお酒に夢中で、ほとんど会議に参加してませんでした♪
 胃が壊れそうなほど飲み食いした後は、ばいなら♪とっとと帰ろうとしたのですが、今度は泥酔したOくんがおかしくなってしまい、鬼気迫るハイテンションでボウリング、そしてカラオケボックスへと私を拉致監禁。ああ~終電が~。泣く泣くオールに突入してしまいました。酔いが醒めてテンションが急降下したOくんは、別れたばかりの彼女から受けた理不尽な仕打ちについて語り始め、少しでも私がウトウトすると、寝るなー!!寝たら死ぬ!と雪山遭難者のように私を揺さぶったりドツいたりして、延々と憎悪のラブストーリー傾聴を強制するのでした。
 夜明けになって解散した瞬間は、ハンパない解放感を味わいました。オールなんて、もう私のような年寄りには拷問に近い。しかも若い子らの愚痴の受け皿役なんて、いったい何の罰ゲームなの。夜更かしは肌に超悪いんだよ!若い子のハートブレイクと違って、私の疲れた肌はすぐには回復しないんだよ!!
 無茶な夜遊びは危険な年頃になりました…やっぱ、まったりダラダラ自室で引きこもるのが性に合ってる私です。
 
 「ブロンソン」
 my new 英国愛人、トム・ハーディの日本未公開作品のひとつを、やっと観ることができました♪
 少年の頃から暴力に明け暮れていたマイケルは、投獄された刑務所の中でも傍若無人に暴れ狂う。彼は自らをチャールズ・ブロンソンと名乗り、30年以上も獄中で暴れまわるのだった…
 驚くべきことに、これって実話なんだそうです。私、てっきりトムが男優の故チャールズ・ブロンソンを演じた伝記映画なのかと思いこんでました。とにかく、マイケルことチャールズ・ブロンソンがヤバすぎて唖然となります。見た目からしてヤバい人なのですが、言動も思考回路も狂ってて、とてもまともな人間的コミュニケーション不可能、ぶっちゃけ、き○がいです。何でこんなになっちゃったの?家庭環境は、ごくフツーだったのに。やっぱ持って生まれたもののせい?性悪説、ロンブローゾの生来犯罪者説って今では否定されてる学説ですが、マイケルみたいなトンデモ犯罪者を見てると、環境のせいだけにできない犯罪者もいるよなあと思ってしまいます。
 悪人というより狂人なマイケル。悪いことしてるって自覚がほとんどなく、異常な自分美学、自分ルールで好き勝手に生きてるだけだし。まさに天然と狂気は紙一重。マイケルみたいな人が家族や生活圏内にいたら、ほんと迷惑どころか恐怖です。彼の家族も大変だけど、映画の中で最も可哀想だったのは、監視や征圧しなきゃいけない刑務所の刑務官です。あんな狂犬、いや、狂熊みたいなのを毎日相手にしなきゃいけないなんて、ストレスと怪我で心身ともにボロボロになります。
 刑務所より精神病院だよなあ、なマイケル。精神病院に強制送致されて納得。でもそこでも大暴れ。刑務所に返品(笑)され、またまた大暴れ。の繰り返しで、うんざりしつつも今度は何をどんな方法でやらかすか楽しみになってくる、といった内容になってます。もうマイケル、刑務所より精神病院より、保健所です。マイケル、人間じゃなくなってますし。他人の人権を守れない人に人権はありません。

 迷惑すぎる怖すぎる狂人マイケルですが…顔が可愛いトム・ハーディが演じてるせいか、何か憎めないキャラにはなってます。劇中、バットマンのジョーカーみたいなピエロになって、自らの犯罪人生を語る狂言回し的な役もしてるのですが、全体的にマイケルってピエロ的なキャラに思えた。狂った凶暴なピエロ。怖いけど笑える道化師。 血まみれな暴力に満ちたヴァイオレンスシーン満載で、心臓の弱い人は観ないほうがいい映画なんですが、独特なエキセントリックな笑いも散りばめられていて、ここで笑ってもいいのかな、でも笑える、みたいなスレスレ系の笑いが好きな人は、かなり楽しめるのでは。バックに流れる美しく壮大なクラッシックと、き○がいな内容との奇妙なコントラストも変で面白いです。音楽の使い方とか、凄絶な暴力をどこか滑稽に描いてるところは、「時計じかけのオレンジ」を彷彿とさせます。マイケルが描いた絵がアニメになったり(意味不明な絵だけどキッチュで可愛い)、ミュージカル風なノリになったりと、演出がユニークです。
 トム・ハーディが、マイケルことチャールズ・ブロンソンを激演珍演してます。

 スキンヘッドにプロレスラーみたいな体格。こんな人が向こうから近づいてきたら、ほんと怖いよなあな風貌。プッツン顔も動きも、怖すぎてほとんど漫画みたいで笑えるトム。ほんとヤバい人になりきってるんですが、愛嬌もこぼれんばかりで可愛いんです!笑顔がキュートすぎる。ダミ声も好き。舞台でも活躍してたトムらしく、ピエロに扮してる時の彼の独り芝居は、迫力と魅力があって引き込まれます。食いまくって作りあげたという、凶器な肉体も圧巻。フルチンになって大暴れするシーンでは、堂々とイチモツをさらしてます。トムの役者魂炸裂な作品です。

 ↑マッドマックスのリメイクも超楽しみなトムです
 
 
 
コメント
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