こないだ家で、大変なことが起きてしまいました。
題して、“恐怖!妖猫館の惨劇”
朝、野良猫が玄関から家の中に侵入、my motherと私は大騒ぎして追い出そうとしたのですが、猫は脱兎のごとく階段を駆け上がり、二階へと逃亡。おののきながら後を追った私たちですが、どこを探しても猫はおらず、気配もない。ベランダの窓が少し開いてたので、こっから逃げたんだなと解釈し、びっくりしたね~!とホっと笑いながら、そのまま猫のことなど忘却の彼方にした母子。恐るべき惨劇がひそかに進行していたことに、まったく気づくこともなく…
続く。
「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!」
「ウォーク・ザ・ライン 君へつづく道」でアカデミー賞を獲り、高額ギャラだけでなく名誉も手中に収め、ハリウッド最強のコメディエンヌとなったキューティブロンドことリース・ウィザースプーン。若かりし頃の彼女が、まるで本人そのもの?な、頭脳明晰で野心的でエネルギッシュな女子高生を怪演した学園ブラックコメディ。怖くて笑える、これはかなりの傑作です!
優等生のトレイシーは次期生徒会長の座を狙い、選挙に向けて精力的に動いていた。トレイシーの言動や価値観を疑問に思う教師のジムは、スポーツマンのポールをそそのかし立候補させ、トレイシーを阻止しようとするが…
自信マンマン&闘志ギラギラ!何事も一番になることに命を賭けている優等生キューティブロンドが、生徒会長の座を狙い猪突猛進、いや、狂気の選挙戦!
クラスには必ず、自分は常に正しい!みんなついて来い!な、周りの空気を読まないウザい張り切り優等生がいるものですが、そんなキューティブロンドの暴走チックなハッスルぶりが笑えると同時に、他人に勝つことへの異常なまでの執念が、空恐ろしくもなります。
前向きな考えや行動、努力も度が過ぎれば、本人にとっては美徳でも、周囲にとっては鬱陶しい迷惑以外のナニモノでもなくなる。独り善がりな頑張りの滑稽さと、自分を評価しない者は徹底的に敵視する好戦的な姿勢の怖さ。将来、政治家になって独裁政権を築きそうな猛烈娘キューティブロンド、その卓越したコメディエンヌぶりが光ります。
ぜんぜん美人でも可愛くもない、どちらかといえばブスな彼女ですが、この作品を観ると、やっぱ巧い!と唸らせる演技力の持ち主であることを、あらためて思い知ることができます。何とも言えない珍妙な表情や動きが、独特すぎて素晴らしい。特に顔芸。静止画にされた顔が、本当に変!フツーの女優なら、いや、日本のお笑いタレントさえ、これは使わないで~!と待ったをかけそうなほど強烈な変顔なんです。変だけど、怜悧でシャープなキレ者って感じの彼女。ブロンド女はバカばっかじゃないのよ!と言わんばかりの鼻息の荒さに、圧倒されます。こんな演技や存在感、当時の彼女と同じ年頃の日本の女優では絶対不可能。キューティブロンドさんが凡百な女優ではないことを、この映画はオスカー受賞作の「ウォーク・ザ・ライン」よりも明確に証明しています。この作品でオスカーを受賞すべきだった!とさえ思う。
キューティブロンドに反感と危惧を抱く担任教師ジム役に、マシュー・ブロデリック。かつては「フェリスはある朝、突然に」などで、大人たちを振り回す高校生だった彼も、今では生徒に翻弄され酷い目に遭わされる先生役。隔世…相変わらず可愛い童顔ですが、オッサンになった。裸など、ブヨブヨ白ブタです。マジメで教育熱心な理想の教師が、選挙戦を境に道を踏み外して転落してゆく姿を、コミカルに演じています。
弱さのせいで、何もかも失ってしまうけど人間的なジムの負け組人生と。強さのせいで、何もかも手に入れるけど孤独なトレイシーの勝ち組人生と。その対比も、興味深い。人間、どっちが幸せなんだろう…
ジムにトレイシーの対抗馬として擁立される、スポーツマンだけどアホな男子生徒役クリス・クラインの超お人よしぶりや、そのゴスっ娘レズ妹のヒネクレぶりなど、その他の登場人物も強烈で濃ゆいです。
後に「サイドウェイ」や、クルーニー兄貴主演の「ファミリー・ツリー」(どれも未見だわ)などで高い評価を得ることになるアレクサンダー・ペイン監督の、知る人ぞ知るな隠れた傑作です。
題して、“恐怖!妖猫館の惨劇”
朝、野良猫が玄関から家の中に侵入、my motherと私は大騒ぎして追い出そうとしたのですが、猫は脱兎のごとく階段を駆け上がり、二階へと逃亡。おののきながら後を追った私たちですが、どこを探しても猫はおらず、気配もない。ベランダの窓が少し開いてたので、こっから逃げたんだなと解釈し、びっくりしたね~!とホっと笑いながら、そのまま猫のことなど忘却の彼方にした母子。恐るべき惨劇がひそかに進行していたことに、まったく気づくこともなく…
続く。
「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!」
「ウォーク・ザ・ライン 君へつづく道」でアカデミー賞を獲り、高額ギャラだけでなく名誉も手中に収め、ハリウッド最強のコメディエンヌとなったキューティブロンドことリース・ウィザースプーン。若かりし頃の彼女が、まるで本人そのもの?な、頭脳明晰で野心的でエネルギッシュな女子高生を怪演した学園ブラックコメディ。怖くて笑える、これはかなりの傑作です!
優等生のトレイシーは次期生徒会長の座を狙い、選挙に向けて精力的に動いていた。トレイシーの言動や価値観を疑問に思う教師のジムは、スポーツマンのポールをそそのかし立候補させ、トレイシーを阻止しようとするが…
自信マンマン&闘志ギラギラ!何事も一番になることに命を賭けている優等生キューティブロンドが、生徒会長の座を狙い猪突猛進、いや、狂気の選挙戦!
クラスには必ず、自分は常に正しい!みんなついて来い!な、周りの空気を読まないウザい張り切り優等生がいるものですが、そんなキューティブロンドの暴走チックなハッスルぶりが笑えると同時に、他人に勝つことへの異常なまでの執念が、空恐ろしくもなります。
前向きな考えや行動、努力も度が過ぎれば、本人にとっては美徳でも、周囲にとっては鬱陶しい迷惑以外のナニモノでもなくなる。独り善がりな頑張りの滑稽さと、自分を評価しない者は徹底的に敵視する好戦的な姿勢の怖さ。将来、政治家になって独裁政権を築きそうな猛烈娘キューティブロンド、その卓越したコメディエンヌぶりが光ります。
ぜんぜん美人でも可愛くもない、どちらかといえばブスな彼女ですが、この作品を観ると、やっぱ巧い!と唸らせる演技力の持ち主であることを、あらためて思い知ることができます。何とも言えない珍妙な表情や動きが、独特すぎて素晴らしい。特に顔芸。静止画にされた顔が、本当に変!フツーの女優なら、いや、日本のお笑いタレントさえ、これは使わないで~!と待ったをかけそうなほど強烈な変顔なんです。変だけど、怜悧でシャープなキレ者って感じの彼女。ブロンド女はバカばっかじゃないのよ!と言わんばかりの鼻息の荒さに、圧倒されます。こんな演技や存在感、当時の彼女と同じ年頃の日本の女優では絶対不可能。キューティブロンドさんが凡百な女優ではないことを、この映画はオスカー受賞作の「ウォーク・ザ・ライン」よりも明確に証明しています。この作品でオスカーを受賞すべきだった!とさえ思う。
キューティブロンドに反感と危惧を抱く担任教師ジム役に、マシュー・ブロデリック。かつては「フェリスはある朝、突然に」などで、大人たちを振り回す高校生だった彼も、今では生徒に翻弄され酷い目に遭わされる先生役。隔世…相変わらず可愛い童顔ですが、オッサンになった。裸など、ブヨブヨ白ブタです。マジメで教育熱心な理想の教師が、選挙戦を境に道を踏み外して転落してゆく姿を、コミカルに演じています。
弱さのせいで、何もかも失ってしまうけど人間的なジムの負け組人生と。強さのせいで、何もかも手に入れるけど孤独なトレイシーの勝ち組人生と。その対比も、興味深い。人間、どっちが幸せなんだろう…
ジムにトレイシーの対抗馬として擁立される、スポーツマンだけどアホな男子生徒役クリス・クラインの超お人よしぶりや、そのゴスっ娘レズ妹のヒネクレぶりなど、その他の登場人物も強烈で濃ゆいです。
後に「サイドウェイ」や、クルーニー兄貴主演の「ファミリー・ツリー」(どれも未見だわ)などで高い評価を得ることになるアレクサンダー・ペイン監督の、知る人ぞ知るな隠れた傑作です。