まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ショーウィンドウに映った変質者!

2021-09-29 | 北米映画 80s~90s
 「愛は危険な香り」
 ショーウィンドウデザイナーのカティアは、独特のエロティックなディスプレイで街の話題をさらう。充実した日々を送るカティアにひとりの男が邪まな欲望を抱き、ひそかに彼女の私生活に侵入し始めて…
 今ではすっかり熟女になってるダイアン・レインですが、80年代は日本で高い人気を誇ったアイドル女優でした。そんな彼女が突然、お色気路線に走ってファンを驚かせたのがこのサスペンス映画です。いったいどーしちゃったの?と戸惑ってしまうようなヌードや濡れ場を披露してます。若くて可愛いだけのアイドル女優からの脱却を試みたのだとは思いますが、やり方が極端だな~とも。オスカーを狙ってるような作品とか、巨匠や名匠の芸術作品とかならともかく、こんなB級変態サスペンスで…何だか痛ましく思えたダイアン嬢の艶技でした。でも、決死の覚悟的な重さや、気取った映画でお高くとまった出し惜しみヌードではなく、敷居の低いチープなサスペンス映画での大胆な脱ぎっぷりは、軽やかに潔くて好感。

 20代とは思えぬ熟した裸体がエロいです。ヌードだけでなく、下着姿や普段着まで必要以上にエロくて、何でそんなカッコしてウロウロしてるの?はしたない!けど、目に楽しいダイアンのハレンチファッションです。変態ストーカー男を刺激して誘ってるとしか思えぬ服装や行動は、女性としていかがなものかな不用心さ。そんなんだから酷い目に遭っても当然!なんて非難は、時代錯誤なアンチフェミニズムになってしまうでしょうか。悪いのはもちろん、エッチな女性におかしなことをする男のほうです。でも、女性に用心深さや慎ましさを求めるのがおかしい、という考えや風潮には違和感を覚えます。
 当時22歳のダイアンは、さすがに若さでピチピチしていて、可愛いというより美人。キリっとしていて心身ともに強そうで、フツーならノイローゼになるような被害を受けてもコワレることなく、百倍返しの逆襲をする気丈なヒロインにぴったりな風貌です。エッチすぎるファッションといい、気持ち悪すぎる怖すぎる目に遭っても引っ越そうとしないところや、犯人と独りで直接会おうとするところなど、勇敢というより無謀すぎる。ストーカー被害に遭ってる女性は、絶対マネしてはいけません。

 ストーカー男の犯行が、どれも気持ち悪すぎ。あまりにも変態でほとんどギャグの域、笑ってしまいましたが。知らない男が留守中にあんなこと自分の部屋でしてたらと思うと独り暮らしってほんと危険。屋上からロープを使って窓から侵入とか、命がけなところも笑えた。何でそこまでして。ストーカー行為って頭のおかしさだけではなく、体力気力と時間が必要。

 変態ストーカー役の俳優が、結構いい男。B’zの稲葉とスティーヴン・セガールを足して二で割ったような顔です。ヒロインの恋人が、卓球の水谷にチョイ似の地味なブサイク寄りのフツメンなのが惜しい。濡れ場もあるので、もっとイケメンにしてほしかったです。日本でリメイクするなら、ストーカーは青柳翔、彼氏は町田啓太にしてほしいです。ヒロインがディスプレイするショーウィンドウが、すごい下品で卑猥で笑えます。あんなショーウィンドウ、ありえない!ヒロインの発想力もストーカーに劣らず変態です。映像がかもす雰囲気、ファッションや音楽など、再現ではないリアルな80年代で、当時を知る者にとっては懐かしさを禁じ得ません。もちろん劇中では、ネットもスマホもないのですが、あればストーカー行為はもっと悪質で巧妙になってたことでしょう。
 
 
コメント
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