まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

永遠のロンリーボーイ

2022-07-24 | 北米映画 20s~50s
 「エデンの東」
 第二次世界大戦に参戦する直前のアメリカ、カリフォルニア。父親に愛されていないのではないかと悩むキャルは、彼が生まれてすぐに夫と子どもたちを捨て、今はいかがわしい酒場を営む実母に会いに行くが…
 伝説のスター、ジェームズ・ディーンの映画を恥ずかしながら初めて観ました!イケメンとか美男とかというより、可愛い男子って感じですね~。スカした反抗児っぽいイメージだったけど全然そんなことはなくて、ただもう孤独で薄幸そうでけなげな青年ジミーに、結構キュンときましたわ。あの悲しそうな上目づかいがいいですね~。そして、ちっちゃい!あんな小柄だとは知りませんでした。でも、大柄でバキバキムキムキな肉体美を誇る今のハリウッド俳優がキャルを演じたら、きっとすごい違和感。子どものようないたいけさがあるジミーだからこそ、今にも砕けそうなガラス細工のハートを抱えたキャルを、悲痛かつ魅力的に演じることができたのでしょう。どんなに演技が上手くて、どんなにルックスがよくても、今の俳優には演じてほしくない役かも。

 あらためて早世が惜しまれるジミーですが、生きてたらどんな俳優になってたことでしょうか。「理由なき反抗」と「ジャイアンツ」も観たいと存じます。ジミー、TV映画で彼を演じたジェームズ・フランコ、たまにブラピにもちょっと似て見えました。二人ほどイケメンではないけど、二人にはない繊細さがあります。ジミーのモゴモゴした声と喋り方、猫背気味の歩き方などが、内省的で不器用なキャルの性格をよく表していました。憂いはあるけど暗くはなく、若さであふれてるジミー。たまにアクションスターみたいな軽やかで俊敏な動きをして驚かされます。

 パパとの確執や家族間の相克、愛されない悲しみに苦しみ傷つくキャルですが。あのパパって、そんなに冷たくも厳しくもなかったような。むしろフツーに思えましたが。虐待やネグレクトしてるわけじゃないし。わしの親父のほうがよっぽど情なしですよ。でも、わしは今も昔もそんなに気にしたことないです。ベタベタと子どもを溺愛する父親のほうが、私には重苦しく気持ち悪く思えるけど。キャル、何でそこまでパパパパ言うの?パパなんかどうでもええやん!なんて叱りたくなった私、やはり冷血人間でしょうか。これが親にあまり愛されずに育った結果なのでしょうか

 キャルより兄のアーロンのほうが可哀想で不幸だったような。あのラストは悲惨すぎてインパクトあり。強すぎる愛は深い憎悪と、かなわぬ望みは絶望と表裏一体なのですね。愛も希望もほどほどにしておくのが最良かもしれません。それにしてもキャル、実母を尾行したり部屋に侵入したり、アーロンと恋人のイチャイチャをのぞいてたり、かなりストーカー気質でヤバい子だった。捨てられた子犬のようなジミーだから母性本能ズキュンバキュンだけど、あれがもしキモブサ男だったら通報されてしまうことでしょう。
 有名なテーマ曲がすごく好きで、いまピアノを猛練習中です🎹ピアノが弾ける人には簡単らしいけど、私にはかなりハードルが高い💦でも絶対弾けるようになるもんね!
コメント (4)
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