まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

大奥’83 おなごが城

2008-11-23 | 大奥’83
 『...思えば大奥とは、女人たちの運命の坩堝でございました。大奥には、女人のさだめを思いもよらぬ方向へ大きく変えてしまう、魔力のようなものが潜んでいたように思われまする...』
 岸田今日子の名ナレーションも、いまや伝説となっている?あの「大奥’83」が、いよいよスカパーで再放送スタート!やっぱ大奥といえば、83年版ですよ!平成大奥や篤姫なんて、学芸会なコント!83年版は、キャストも脚本も演出も音楽も映像も、とにかく何もかもがドロドロ濃密で妖しい魔魅が充満してるのです。
 何といっても最大の見所&魅力は、80年代を代表する濃ゆ~い女優たちが、演技と個性と美の妍を競っているところ。わ~若い!きれい!変!などと、現在のお姿と比較して様々な感想を抱くのも、楽しみのひとつ。そして、亡くなったり引退したりして、もう二度と会えない男優女優の貴重な姿も、たっぷり懐かしく堪能できます。
 ハマったら抜け出せない、めくるめく大奥ワールド。皆さんも、ご一緒に...
 ※ネタバレ注意!

 第一話「大奥誕生」
  お江与・・・栗原小巻
  お福・・・大谷直子
  千姫・・・三原順子
  お通・・・山本みどり
      ・
  阿茶局・・・津島恵子
  淀君・・・小山明子
  徳川秀忠・・・中村嘉葎雄
  徳川家康・・・若山富三郎

 千姫が、何と三原じゅん子(当時は順子)!

 金八先生で注目されてた頃?ドスのある声や鋭いガンとばしなど、高貴で悲劇的な姫君には見えませんが、美人です。滅亡した嫁ぎ先の豊臣家から江戸城に連れ戻され、すっかりグレて荒んだアル中娘と化してる千姫。母上の言うことに逆らってはなりません!と意見する幼い弟・国千代に、うっせえ!と杯を投げつけ(額に命中して流血!)たり。さすが三原順子、お姫さま役でも当時の不良少女キャラが、妙に活かされてるのが笑えます。
 秀忠の嫡男・竹千代の乳母お福(後の春日局)役の大谷直子が、う、美しい!

 ふっくらした女性的な、でもクールで怜悧な美貌!乳母にしとくにはもったいないよ。私が上様なら、真っ先にお手つきにするけどなあ。お江与を敬愛しつつ、秀忠のもとへ側女を差し向けたり、竹千代を将軍に!と家康に直訴したり、お江与の憎しみを買うこともクールにやってのけるキャラが、なかなかダークで素敵です。お福を疎みつつも、有能な彼女には絶大な信頼も抱いてるお江与。二人の関係が、わかりやすい対立関係ではないところが、面白いです。
 おまえはもう要らん!と、お江与を亡き者にしようとする鬼舅・家康が怖い。故・若山富三郎、幕府の大御所さまというよりマフィアの大親分って感じで、スゴい存在感です。家康の刺客・阿茶局の津島恵子も一見優しげだけど、その不気味なお歯黒が示す通り、放火してお江与らを抹殺しようとするなど、冷酷非情で怖いです。
 家康から蟄居を命じられ、憂いに沈みながら庭の橋を渡るお江与...で、セ・フィニ~♪

 第二話「生みの母、育ての母」
  お江与・・・栗原小巻
  お福・・・大谷直子
  千姫・・・三原順子
  お静・・・叶和貴子
      ・
  阿茶局・・・津島恵子
  徳川秀忠・・・中村嘉葎雄
  徳川家康・・・若山富三郎

 お江与の徳川家を思う真心に打たれた家康は、あんなに疎んじてた嫁を優しく受け入れた後に他界。刺客だった阿茶局を大奥総取締役に任じるなんて、お江与って寛大で太っ腹!
 大奥づくりに勤しむお江与を献身的にサポートしつつ、またまた秀忠に新しい側女(叶和貴子、可愛い!)を差し向けるお福。湯から上がったお静の全裸をチェックするお福の、冷たい微笑が妖しく美しい。お福は何も語りませんが、お江与の完璧さを崇め敬うと同時に、みっともないフツーな女の顔もさらけ出させたい、というコンプレックスからくる歪んだ願望を抱いているのでは?と推察すると、お福の行動が理解できて怖いです。
 千姫、相変わらず夜も昼も酒びたりでグデングデン。いいかげんにしてください!とキツく諌めるお福に、誰がテメーの言うことなんか聞くか!と、クダまいて暴れる困ったちゃんぶり。そんな千姫も、本多家に再嫁することに。大阪城から姫を助けたのは俺だ!約束が違う!俺の嫁に!と激怒して、大奥にまで乱入してくる出羽守。かなりイっちゃってるけど、結構イケメンです。なので、約束は反古にされた上、成敗までされちゃって、可哀想!
 やんちゃで野放図な竹千代と、優しい甘えん坊な国千代が、どっちも超可愛い♪特に竹千代は、放火&強盗しても、わしは次の将軍じゃ!わしは悪くない!と、激怒する母お江与に折檻されてもガンとして謝らず、お願いだから謝って!と泣きながら懇願するお福に、黙って見ておれ!と命令するなど、子供ながら男らしくてカッコいい!
 竹千代が次の将軍に決まり、どこか寂しげなお江与の表情...で、セ・フィニ~♪

 次回からは、いよいよ家光編。若くして自ら涅槃に逝ってしまった、あの伝説の俳優が登場!

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