フランスのTVシリーズ「ル・テスク家の殺人」(全4話)を観ました。アガサ・クリスティの「ポアロのクリスマス」を元にしたミステリードラマです。
第二次世界大戦前のフランス、ブロターニュにある名家ル・テスク家の館に、主であるシモンの誕生日を祝うため、一族が集まってくる。だが、ほとんどの家族・使用人から憎まれている冷徹で意地悪な老人シモンは、密室で何者かによって殺害されてしまう。警視ラロジエールと部下ランピオンが捜査に乗り出すが...
すごく面白かったです。短編を、ここまで豊かに膨らませるなんて、お見事。事件の謎や犯人探しよりも、ル・テスク家の館に渦巻く愛と欲望が楽しい。昔の旧家で発生する連続殺人といえば、何だか犬神家の一族っぽいけど、あんなにオドロオドロしてません。さすがフランスというか、すごく小粋な内容と雰囲気。
オープニングクレジットから、何だか愉快なノリ。そう、これって基本はコメディドラマなんです。登場人物の人間像や台詞も、ブラックなユーモアいっぱい。クスっと笑えるシーンがそこかしこに散りばめられてます。
↑ル・テスク家の男たち(左画像) ラロジエール警視&ランピオン刑事(右画像)
ル・テスク一族の複雑で乱れたブルジョアぶり、彼らに絶対服従でかしずきながらも、陰で嘲笑っている使用人たち。ちょっと「ゴスフォード・パーク」とカブるところがあります。でも英国よりもフランスは、はるかに愛の密度が濃ゆい!みんな、殺人事件なんかどこ吹く風で?モナムールの嵐状態!館中いたる所で、ハァハァしまくってて笑えます(見張りの制服おまわりさんまで、メイドと)。心はドライでも、体はウェットなところが、フランス人らしい。
錯綜する感情のもつれと愛、血縁の秘密。犯人よりも、今度は誰と誰がエゲツなく衝突orエッチするかが楽しみになってしまいます。いちばんビックリ&笑えたカップリングは、やっぱ新人刑事ランピオンくんと・・・これだけでも、日本のTVドラマでは不可能な設定です。それにしてもラブシーン、多すぎ!ほんと、大人向けのミステリー。
犯人探しも、もちろん楽しい。全員が容疑者ですが...
Aクラス めちゃくちゃ怪しい。殺(や)りかねない。いかにも犯人
長男の嫁、三男
Bクラス 後ろ暗いけど、犯人って感じではない
長男、次男、執事、家政婦長、ばあや、下男の青年(執事の息子)、故長女の娘(実は偽者)、黒人の医者(実は隠し子)
Cクラス にぎやかし系、絶対に犯人じゃない
妹、長男の娘、次男の婚約者、メイドたち
Dクラス そんなんアリかよ?!な反則技
シモン、ラロジエール警視、ランピオン刑事、コックリさんの呪い
フツーは、Bクラスなキャラが真犯人ってパターンですが。このドラマでは果たして?
個性的なキャラぞろいですが。私が最も好きなのは、童貞刑事ランピオンくんかな。可愛いです。ちょっとナヨナヨしてるなあと思ったら...
...やっぱり初めての恋とエッチに、ときめいて女の子になっちゃってるし。でも、俺やっぱ女がええねん!すまん忘れて!な相手で、可哀想~恋愛にもYAOI要素を忘れないところが、さすが世界で最もゲイに優しい国?フランス。
キャストも、なかなか豪華です。
当主シモン役は、名優ロベール・オッセン。上品だけど因業な爺を好演。すぐ殺されちゃいますが。
長男がブリュノ・トデスキーニ、三男がグレゴリ・デランジェールってのが嬉しい配役!
トデさんは、相変わらずダンディで濃い男前。ツイードのスーツやタキシードが似合っててカッコいい!足に障害がある上、弟に嫁を寝取られた男を、屈折感と哀愁で演じてます。
グレデラくんは、スラっとスマートで、穏やかで優しそう!笑顔が素敵でも、どこか危なっかしいところが魅力の彼なので、奔放な三男役に合ってました。
ラロジエール警視もシブいおじさまだし、隠し子もモデルみたいな黒人美青年だし、執事の息子も結構イケメン。男優はなかなか男前ぞろいです。次男は男前じゃないけど、ダメ男ぶりが笑えていい味だしてます。
いちばん目立つ存在なのは、長男の嫁役のエルザ・ジルベルスタインかな。彼女がドラマの中心って感じだし。「ミナ」の時に比べると、さすがにおばさんになったけど、味わいのある女優に成長しているのでは。入浴シーンではヌードも披露!
家政婦長はミュウミュウ似の可愛いおばさま。事故を利用して孫娘に成りすます女の子は多岐川裕美似?次男の婚約者(ちょっとスカ子似)のノーテンキな性悪さも強烈。
ル・テスク一族の優雅で瀟洒なブルジョアライフ&ファッションも、目に楽しい。使用人の数、広大な館の管理、領地で乗馬や狩猟、晩餐のたびに違う正装etc.スゴい金持ちなんだろうな~と感嘆しちゃいます。ゴージャスというよりエレガントなところが、アメリカや韓国の成金と違うリッチさです。
第二次世界大戦前のフランス、ブロターニュにある名家ル・テスク家の館に、主であるシモンの誕生日を祝うため、一族が集まってくる。だが、ほとんどの家族・使用人から憎まれている冷徹で意地悪な老人シモンは、密室で何者かによって殺害されてしまう。警視ラロジエールと部下ランピオンが捜査に乗り出すが...
すごく面白かったです。短編を、ここまで豊かに膨らませるなんて、お見事。事件の謎や犯人探しよりも、ル・テスク家の館に渦巻く愛と欲望が楽しい。昔の旧家で発生する連続殺人といえば、何だか犬神家の一族っぽいけど、あんなにオドロオドロしてません。さすがフランスというか、すごく小粋な内容と雰囲気。
オープニングクレジットから、何だか愉快なノリ。そう、これって基本はコメディドラマなんです。登場人物の人間像や台詞も、ブラックなユーモアいっぱい。クスっと笑えるシーンがそこかしこに散りばめられてます。
↑ル・テスク家の男たち(左画像) ラロジエール警視&ランピオン刑事(右画像)
ル・テスク一族の複雑で乱れたブルジョアぶり、彼らに絶対服従でかしずきながらも、陰で嘲笑っている使用人たち。ちょっと「ゴスフォード・パーク」とカブるところがあります。でも英国よりもフランスは、はるかに愛の密度が濃ゆい!みんな、殺人事件なんかどこ吹く風で?モナムールの嵐状態!館中いたる所で、ハァハァしまくってて笑えます(見張りの制服おまわりさんまで、メイドと)。心はドライでも、体はウェットなところが、フランス人らしい。
錯綜する感情のもつれと愛、血縁の秘密。犯人よりも、今度は誰と誰がエゲツなく衝突orエッチするかが楽しみになってしまいます。いちばんビックリ&笑えたカップリングは、やっぱ新人刑事ランピオンくんと・・・これだけでも、日本のTVドラマでは不可能な設定です。それにしてもラブシーン、多すぎ!ほんと、大人向けのミステリー。
犯人探しも、もちろん楽しい。全員が容疑者ですが...
Aクラス めちゃくちゃ怪しい。殺(や)りかねない。いかにも犯人
長男の嫁、三男
Bクラス 後ろ暗いけど、犯人って感じではない
長男、次男、執事、家政婦長、ばあや、下男の青年(執事の息子)、故長女の娘(実は偽者)、黒人の医者(実は隠し子)
Cクラス にぎやかし系、絶対に犯人じゃない
妹、長男の娘、次男の婚約者、メイドたち
Dクラス そんなんアリかよ?!な反則技
シモン、ラロジエール警視、ランピオン刑事、コックリさんの呪い
フツーは、Bクラスなキャラが真犯人ってパターンですが。このドラマでは果たして?
個性的なキャラぞろいですが。私が最も好きなのは、童貞刑事ランピオンくんかな。可愛いです。ちょっとナヨナヨしてるなあと思ったら...
...やっぱり初めての恋とエッチに、ときめいて女の子になっちゃってるし。でも、俺やっぱ女がええねん!すまん忘れて!な相手で、可哀想~恋愛にもYAOI要素を忘れないところが、さすが世界で最もゲイに優しい国?フランス。
キャストも、なかなか豪華です。
当主シモン役は、名優ロベール・オッセン。上品だけど因業な爺を好演。すぐ殺されちゃいますが。
長男がブリュノ・トデスキーニ、三男がグレゴリ・デランジェールってのが嬉しい配役!
トデさんは、相変わらずダンディで濃い男前。ツイードのスーツやタキシードが似合っててカッコいい!足に障害がある上、弟に嫁を寝取られた男を、屈折感と哀愁で演じてます。
グレデラくんは、スラっとスマートで、穏やかで優しそう!笑顔が素敵でも、どこか危なっかしいところが魅力の彼なので、奔放な三男役に合ってました。
ラロジエール警視もシブいおじさまだし、隠し子もモデルみたいな黒人美青年だし、執事の息子も結構イケメン。男優はなかなか男前ぞろいです。次男は男前じゃないけど、ダメ男ぶりが笑えていい味だしてます。
いちばん目立つ存在なのは、長男の嫁役のエルザ・ジルベルスタインかな。彼女がドラマの中心って感じだし。「ミナ」の時に比べると、さすがにおばさんになったけど、味わいのある女優に成長しているのでは。入浴シーンではヌードも披露!
家政婦長はミュウミュウ似の可愛いおばさま。事故を利用して孫娘に成りすます女の子は多岐川裕美似?次男の婚約者(ちょっとスカ子似)のノーテンキな性悪さも強烈。
ル・テスク一族の優雅で瀟洒なブルジョアライフ&ファッションも、目に楽しい。使用人の数、広大な館の管理、領地で乗馬や狩猟、晩餐のたびに違う正装etc.スゴい金持ちなんだろうな~と感嘆しちゃいます。ゴージャスというよりエレガントなところが、アメリカや韓国の成金と違うリッチさです。
10年近く前の日記にコメント、申し訳ありません。私は
最近、AXNミステリーでフレンチミステリーのファンになったものです!この第一作の「ルテスク家の殺人」は見ていないので放送を熱望しているさなかに
この貴重な紹介記事に巡り合いました。
それでなおの事、このドラマを見たい熱が再沸騰中です!
一つだけ、指摘させていただいてイイですか?
「ポワロのクリスマス」は短編ではなく長編小説です。
クリスマス関係の短編が複数あるので紛らわしいんですよね。
懐かしい記事!って、あわわ、すんません!ほんと、私ってテキトーだわ~。至急訂正いたします!ご指摘、ありがとうございます♪
私は逆に、このルテスク家しか観てないので、ラロジエール警視&ランピオン刑事の他作品が観たいです!
またぜひ遊びに来てくださいね☆彡