お松の第3回独りフランス映画祭④
「ガブリエル」
パトリス・シェロー監督、イザベル・ユペール主演の日本未公開作。
20世紀初頭のパリ。裕福なブルジョアの名士ジャンは、貞淑で聡明な妻ガブリエルとともに、社交界の中心的存在。ある日ジャンが屋敷に戻ると、置手紙を残してガブリエルが家出を...
もともとは舞台劇だとか。舞台の名演出家でもあるシェロー監督なので、かなり舞台的な映画。台詞が半端じゃなく多いので、字幕を追うのが大変で疲れる。映像的にも変わった趣向が施されていて、モノクロになったりカラーになったり、突然デカい字幕がババーンと出てきたり、かなり珍奇な印象が。フツーにすればいいのにと思うぐらい。
内容は...うう~ん。これがゲージュツ映画ね!って感じ?愛のない夫婦の欺瞞や空虚さ、複雑な心理の綾が、深遠に緻密に描かれてる!と訳知り顔で感嘆できればいいのだけど、私の知能や感性では...ぶっちゃけ、まったくもってワケワカメ~ジャンとガブリエルの言ってることが、ぜんぜん理解できなくて困りました。地球語を喋ってくれ、みたいな?暗くて緩慢な展開も、かなり睡眠誘導的。やっぱ、ハリウッドの万人向け娯楽映画のほうがいいや。
シリアスなのか、それとも笑いを狙っているのか、判別しかねる言動ばかりするジャンとガブリエル。ジャンは激しくコワレてて、ガブリエルは静かにイッちゃてる、みたいな。男と駆け落ちします♪というガブリエルの置手紙を呼んで、ジャンが発狂寸前に取り乱し始めた途端、ガブリエルがひょっこり戻ってきたり。死人のような無表情でジャンの罵倒を聞いていたガブリエルが、君を許してあげようとジャンに言われた途端、こいつバカ言ってらぁ~!とばかりに大笑いし始めたり。ラスト、寝室でジャンを誘うガブリエルの様子は、ほとんど「ピアニスト」のエリカ先生で怖い!
衣装や屋敷のインテリアは、ほんとに当時のものっぽくて、美しくも趣深くて素晴らしかったです。上流社会のサロンの様子も、典雅に気品高く描かれています。この映画でもシェロー監督は、ヴィスコンティ監督の美意識を彷彿とさせてます。
ガブリエルを、イザベル・ユペールが怪演。ただそこにいるだけで、ヤバい怖い女優No.1なユペりん。サロンでは洗練された知的な貴婦人、ジャンの前では心も体も枯死したミイラ女、という二つの顔をクールに演じ分けてました。静かな狂気、これを演じさせたらやっぱ世界一の女優ですね。ラストの寝室シーンでは、誰も見たくないヘアヌードまで披露!ほとんどホラーです。
ジャンを、シェロー監督の愛弟子のひとりであるパスカル・グレゴリーが激演。彼、こんな異様なキャラばっか演じてるせいか、もうルックスまで怪人化しちゃってるような。
「ガブリエル」
パトリス・シェロー監督、イザベル・ユペール主演の日本未公開作。
20世紀初頭のパリ。裕福なブルジョアの名士ジャンは、貞淑で聡明な妻ガブリエルとともに、社交界の中心的存在。ある日ジャンが屋敷に戻ると、置手紙を残してガブリエルが家出を...
もともとは舞台劇だとか。舞台の名演出家でもあるシェロー監督なので、かなり舞台的な映画。台詞が半端じゃなく多いので、字幕を追うのが大変で疲れる。映像的にも変わった趣向が施されていて、モノクロになったりカラーになったり、突然デカい字幕がババーンと出てきたり、かなり珍奇な印象が。フツーにすればいいのにと思うぐらい。
内容は...うう~ん。これがゲージュツ映画ね!って感じ?愛のない夫婦の欺瞞や空虚さ、複雑な心理の綾が、深遠に緻密に描かれてる!と訳知り顔で感嘆できればいいのだけど、私の知能や感性では...ぶっちゃけ、まったくもってワケワカメ~ジャンとガブリエルの言ってることが、ぜんぜん理解できなくて困りました。地球語を喋ってくれ、みたいな?暗くて緩慢な展開も、かなり睡眠誘導的。やっぱ、ハリウッドの万人向け娯楽映画のほうがいいや。
シリアスなのか、それとも笑いを狙っているのか、判別しかねる言動ばかりするジャンとガブリエル。ジャンは激しくコワレてて、ガブリエルは静かにイッちゃてる、みたいな。男と駆け落ちします♪というガブリエルの置手紙を呼んで、ジャンが発狂寸前に取り乱し始めた途端、ガブリエルがひょっこり戻ってきたり。死人のような無表情でジャンの罵倒を聞いていたガブリエルが、君を許してあげようとジャンに言われた途端、こいつバカ言ってらぁ~!とばかりに大笑いし始めたり。ラスト、寝室でジャンを誘うガブリエルの様子は、ほとんど「ピアニスト」のエリカ先生で怖い!
衣装や屋敷のインテリアは、ほんとに当時のものっぽくて、美しくも趣深くて素晴らしかったです。上流社会のサロンの様子も、典雅に気品高く描かれています。この映画でもシェロー監督は、ヴィスコンティ監督の美意識を彷彿とさせてます。
ガブリエルを、イザベル・ユペールが怪演。ただそこにいるだけで、ヤバい怖い女優No.1なユペりん。サロンでは洗練された知的な貴婦人、ジャンの前では心も体も枯死したミイラ女、という二つの顔をクールに演じ分けてました。静かな狂気、これを演じさせたらやっぱ世界一の女優ですね。ラストの寝室シーンでは、誰も見たくないヘアヌードまで披露!ほとんどホラーです。
ジャンを、シェロー監督の愛弟子のひとりであるパスカル・グレゴリーが激演。彼、こんな異様なキャラばっか演じてるせいか、もうルックスまで怪人化しちゃってるような。
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