まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

mi tango de amor...

2007-11-06 | 南米映画
 あさって広島高等裁判所で、ペルー人トレス・ヤギ被告の控訴審が始まります。
 下校中の小学女児を、性的暴行そして殺害した、犬畜生にも劣る外道。殺された女の子の苦痛や恐怖、ご両親の怒り悲しみを思うと、やりきれなさが募ります。
 母国でも、少女に汚らわしい行為をして捕まったことがあるという被告。彼にも人権があると耳にすると、ますます人権という言葉が軽く虚しく思えてきます。性的被害に遭う弱者の人権と、ヤギのような鬼畜の人権が同じものとして扱われてしまうことに、空恐ろしさを感じます。
 極刑を求める遺族の署名に、私もサインしました。自分の下劣な欲望のために、いたいけな何の罪もない幼い命を汚し、踏みにじることが、万死に値するということを、裁判所で認められてほしいと願いながら...

 「娼婦と鯨」
 乳がんに侵された作家ベラは、スペイン内戦で死んだアルゼンチン人カメラマン・エミリオが恋人ロラに残した手紙に創作意欲をインスパイアされ、調査のためブエノスアイレスへ。そこで偶然、ベラは意外な人物と出会い...
 死の不安に苛まれるヒロインの姿と、過去のラブストーリーが交錯する内容&構成は、ちょっと「抱擁」「めぐりあう時間たち」っぽいです。さらに濃密な官能を味付けした感じ。
 現在と過去のヒロインたちが、ヘア丸出しで全裸になるシーンが多いけど、そんなにエロくないです。官能的なのは、セックスシーンではなくて、あくまでムード。特に、退廃的かつ情熱的なアルゼンチン・タンゴが魅惑的です。男と女、そして女と女が、奏でられるバンドネオンの妖しい音色に合わせて足を絡ませ、身をのけぞらせ...ああ~私もラテンの男前にリードされて、黒猫のタンゴを踊ってみたいなあ。
 エミリオとロラの悲劇的な愛。愛する女の淫奔ぶりに耐えられなくなって?彼女を売り飛ばして逃げる男に、え!?そんなんありかよ!?と唖然。娼婦に堕ちながらも、帰ってきた男を受け入れる女もスゴい。破滅的でドロドロしてるというより、病的で歪んでますよねえ。ロラの最期が、衝撃的かつ美しい。海という時空を遊泳しながら出没しているような鯨が、過去と現在を繋ぐ役割を果たしているようで、ユニークです。
 アルゼンチンの蒼大な空と海に圧倒されます。内容よりも、音楽と映像に特筆すべきものがある映画かも。
 
 エミリオ役は、my お気にのアルゼンチン俳優レオナルド・スバラグリア。やっぱE男ちょっとボラットに見えないこともなかったけど。女の激しさに惑う男の弱さを繊細に演じていました。脱ぎまくりな女優の大胆さに比べると、スバの露出はおとなしいです。でもいいカラダしてます愁いを帯びた表情も素敵ですが、クチャっとした笑顔が可愛いんだな、これが
 
 「サルバドールの朝」のスバに早く逢いたい~!スバにもそろそろ、アルモ姐さんのお手がつく頃?
 

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