まつたけ秘帖

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美少年詩人レオ BL痴情のもつれ!

2017-01-06 | イギリス、アイルランド映画
 「太陽と月に背いて」
 1871年のパリ。高名な詩人ヴェルレーヌは、16歳の天才詩人アルチュール・ランボーと出会い、自由奔放で激情的な彼に魅了される。やがて彼らは、不毛で破滅的な愛に溺れるようになるが…
 昨年めでたく「レヴェナント 蘇えりし者」でオスカーを受賞したレオナルド・ディカプリオ。どの出演作のレオも印象的ですが、とりわけ強烈で、なおかつ私がいちばん好きなレオと言えば、夭折したフランスの天才詩人を演じたの映画の彼なんですよね~。初めてオスカーにノミネートされた「ギルバート・グレイプ」と、歴史的大ヒット作となった「タイタニック」の中間、当時21歳!のレオの少年美が、ひたすらまぶしく鮮烈。彼の蒼い激情に圧倒され魅了されます。

 今ではすっかり貫禄も恰幅もあるハリウッド随一の大スターとなっているレオですが、この映画ではまだ甘酸っぱい青い果実!威圧感あるイカツい体格の今のレオと同一人物とは信じがたいほど、強く抱けば折れそうなほどヒョロっとしたポッキー少年。ヒゲもシワもなく、ツルツルな白い肌。サラッサラの髪。背は高いけど、体つきも顔も子ども!そんな少年レオが、おっさんとアンなことコンなことやりまくってるんですよ~。犯罪ちっくで、いいのかなこれ、マズいんじゃないかな、と萌える前に気まずい思いにかられます。

 ディープキス、そして全裸セックスシーン。美少年がハゲおやじに抱かれてるのかと思いきや、レオのほうがバックからおっさんをガンガン攻めてるじゃありませんか!唖然ボーゼンなのは、同性愛シーンだけではありません。とにかくレオasランボー、天衣無縫というか、傍若無人!まさに天才と何とかは紙一重。彼の行く所、迷惑当惑の嵐。大ヒンシュクを買いまくりな奇行のオンパレード。特に目がテンだったのは、詩人の会で、ランボーがテーブルの上に飛び乗って放尿!すっぽんぽんになって、窓から姿をさらしたり(レオの全裸は珍しくないけど、オチン○ン丸だしはこの映画だけ?)。まことちゃんも真っ青な、レオのイっちゃてるエキセントリック演技が、ファンにはかなりジョイフルです。

 現在のレオと21歳のレオ、見た目はかなり様変わりしてますが、激情ほとばしる狂気的な演技は今も昔も同じです。中年男を誘惑したり翻弄したり甘えたり嘲ったりする小悪魔なレオ、その笑顔も絶叫も涙もすべてがキラキラしてます。フランスの詩人というより、アメリカの悪ガキに見えなくもないレオですが、ファンにとって宝石のような映画であることは間違いありません。レオご本人にとっては、若気のいたりでやっちまった的な、触れてほしくない黒歴史映画らしいけど

 それにしても。この映画、詩人同士の耽美的で退廃的なBLというより、少年と中年男のドロドロした痴情のもつれ話なんですよね~。くっついたり離れたりを繰り返す二人。彼らのやりとりは、ちょっと三島由紀夫の「禁色」の悠一と鏑木伯爵を彷彿とさせます。ヴェルレーヌが、最低最悪な情けないゲス男でイラッとします。冷たくされても愚弄されても、恥も外聞もなく美少年に執着する姿が、あさましくて醜い!身重の奥さんがいるのに、同性愛ゲス不倫!それだけでも許しがたいのに、とんでもないアル中、そしてDV野郎ときてるんだから、もう救いようがない。奥さんを殴る蹴る、髪に火をつける!バカにするにもほどがある仕打ちとか、肉体的精神的虐待が非道すぎる。立派な犯罪者、いや、異常者です。

 ヴェルレーヌ役は、当時気鋭の英国男優だったデヴィッド・シューリス。顔だけだと、そんなにおっさんでもないし、イケメンでもあります。ハゲ&崩れた体でおっさんに巧く化けてる感じ。ヴェルレーヌの可哀想な若妻マチルド役は、フランスの名優リシャール・ボーランジェの娘ロマーヌ・ボーランジェ。パパとクリソツな顔です。すごい巨乳に目がクギヅケ!ランボーの妹イザベル役は、フランスの名女優ドミニク・ブラン。彼女がレオの妹って、めちゃくちゃ無理がありました。
 「危険な関係」や「キャリントン」などの名脚本家、クリストファー・ハンプトンが自作の戯曲を映画用に脚色。彼のオリジナル戯曲は、日本でも岡田将生主演で舞台化されました。岡マのランボーも面白そうですね。

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4 コメント

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小悪魔レオ (すねこすり)
2017-01-07 00:05:31
たけ子さん、あけましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします。
これ、私も結構好きです。
昔、みんシネにもレビュー書きましたが、シューリスのヴェルレーヌにムカついて(この言葉は好きじゃないけど、これしか表現のしようがない感じなの)、10点満点の5点しかつけませんでした、、、。
ホント、この作品でのレオ君、美しいです。
確か、肩甲骨で瓶の栓抜きをするシーンだったか、、、レオ君の魅力全開でした。
これ黒歴史なんですか? えー、隠れた代表作と言ってもいいくらいだと思っていたのに!
ロマーヌ・ボーランジェ、最近見ませんよね? どうしているのかしらん。なかなか魅力的な女優さんだったのに。
それはそうと、ビルマなんてステキ! さすが、たけ子さん。
旅行記が今から楽しみです♪
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小悪魔男子に翻弄されたい (松たけ子)
2017-01-07 18:22:53
すねこすりさん、明けましておめでとうございます🎍こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします☆彡
あのヴェルレーヌを見て、ムカつかない人っていないですよね~。もうちょっと魅力ある男に描けなかったのかしらん。
そうそう!あの肩甲骨栓抜きシーン!あれビツクリ!あんなことできるレオ、すごい!今でもできるのかしらん?レオにはこの映画とタイタニックについては触れてはいけないらしいですよ~。どっちもファンには大事な映画なのにな~。
ロマーヌ・ボーランジェ、ぜんぜん見なくなりましたね。パパのリシャールも。
ビルマ、生きて帰れるか今度こそ自信がない(笑)のですが、スピリチュアル体験を求めて旅立ちます!
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ヴェルレーヌが禿げてさえいなければね~ (zelda)
2017-01-12 02:07:05
VHSを何とかして観ました!
これヴェルレーヌがハゲじゃなければ凄いいい絵だったのに残念(>_<) 
シューリスは「ギャングスターナンバーワン」で凄く素敵だっただけにほんと~にあのハゲは残念です。
でも史実は曲げられないですもんね。。。

しかしヴェルレーヌの妻巨乳でしたね。
あれは別れられないわ・・・まあヤツの身勝手さはあまりにもあんまりで、頭に来ましたけどね。

2人ともクレイジーすぎて、詩人になりたい気は全くしなかったけど、アブサンは飲んでみたくなりました。
リマスター版DVD出してほしいです。
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ハゲおやじと美少年 (松たけ子)
2017-01-12 18:25:38
zeldaさん、こんばんは!
この映画、何でDVD化されないのでしょう?レオの事務所が待ったをかけてるのかしらん?!
デヴィッド・シューリス、こないだトムハのレジェンドにも出てたけど、すっかり爺さんになってしまってビツクリ。ハゲでもイケてる人、多いんだけどね~。ワイスピのヴィンちゃん、ジェイソン・ステイサム、ドウェイン・ジョンソンとか、イケハゲトリオ!
巨乳妻と美少年の両天秤だなんて、性のキャパシティが広すぎですよね~。あんな男を愛する人もいるってのが、ほんと不可解。
詩人もアブない人が多いのでしょうか。この映画観てたら、アブサン飲みたくなりますよね~。
リマスターDVD、出てほしい作品いっぱいありますよね~。
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