ご覧のように、D51 211号機の記念ナンバープレートです。先日、家内の実家に行った時に持ち帰ったところですが、亡き義父の遺品です。
義父は姫路機関区や加古川機関区で、蒸気機関車の運転をおこなう機関士でした。私と家内が結婚し、息子が1歳頃まで健在でしたが、30数年前に亡くなりました。戦時中は蒸気機関車の運転中に、アメリカ軍戦闘機の機銃掃射を受けたことや、トンネル内では蒸気機関車の煙で窒息しそうなことになったことを話されていたのを憶えています。
記念ナンバープレートですから、実物のナンバープレートと比較すると、これだけ大きさが違います。
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それでもズッシリと重い、3.4kgの重量。
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この記念ナンバープレートですが、置台とナンバープレート本体とのセットになっています。
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そしてナンバープレートの裏面は、こんなところ。「鉄道省」という文字が戦前を表し、製造された国鉄「鷹取工場」も表記。そして「製造番号1」が気になります。
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このあたりが気になったので、D51 211号機について調べました、以下が主な履歴です。(「機関車データベース」D51よく走る!のサイトから引用)
1938.06 大阪鉄道局・鷹取工場起
1938.10 鷹取工場 NO.1新製。配属:大阪局 配置:姫路機関区
1939.01 姫路機関区→吹田機関区
1945.11 吹田機関区→梅小路機関区
1949.05 梅小路区→奈良機関区
1963.09 集煙装置取付(鷹取工場)
1971.03 休車指定
1971.04 鷹取工場で、保存用に復元整備開始
1971.05 廃車(奈良機関区)。廃車後、神戸市王子動物園に保存決定
1971.05 鷹取工場に入場。新製当時の原型に復元整備。
1971.05 整備完了。神戸市への引渡し式を鷹取工場内で行う
1971.05 トレーラーにて王子動物園に搬入
1971.06 大阪鉄道管理局長と神戸市長との間で、無償貸与契約締結
上記の履歴のとおり、この蒸気機関車は鷹取工場で製造されましたが、何と鷹取工場で製造された1号機でした。蒸気機関車は、大抵、民間企業(日立製作所、日本汽車製造etc)で製造されますが、国鉄の工場で内製した蒸気機関車も数多くあります。
この国鉄の工場は、鋳造・圧延・切削・溶接など機械加工全般をおこなう本格的な工場で、大宮工場(埼玉)・鷹取工場(兵庫)・小倉工場(福岡)・浜松工場(静岡)・長野工場(長野)・土崎工場(秋田)・郡山工場(福島)・苗穂工場(北海道)が有名です。この中でも、「東の大宮 西の鷹取」として、鷹取工場は大宮工場と並ぶ大きな鉄道工場でした。
記念ナンバープレートに話を戻しますが、磁石で確認するとナンバープレートは反応しなかったので、多分、本物のナンバープレートと同じ砲金製。置台は反応しましたので鉄製でした。こんな凝った作りですから、鷹取工場で記念品として造られたものと思われます。置台は、鉄製であることを表すようにサビが出ています。
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ところで、はて?何の記念?というのも気になります。考えられるのは、上記の履歴における、1971.05での鷹取工場で行われた神戸市への引渡し式でしょう。ここで関係者で渡されたと思います。
こんな凝った記念品ですから、おそらく20ほどしか造られなかったでしょう。しかし、こんな貴重な記念品を、当時、一機関士であった義父が、何故所有していたのか?というのは謎です。
このD51 211号機ですが、履歴にあるように神戸市の王子動物園に静態保存されています。
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こりゃ念入りに撮影に行かなければいけません。暖かくなればADV150に乗って行きましょう。
PS.
神戸方面の方なら鷹取工場といえば「あそこね」とお分かりでしょが、一応説明しますと、JR山陽本線(神戸線)の須磨海浜公園~新長田駅間にある鷹取駅の北側に広がる大工場でした。私が子供の頃に電車に乗っていると、多くの蒸気機関車が鷹取工場に停まっている姿が車窓から見えたものです。
しかしながら、2000年に廃止。「さよなら鷹取工場」のイベントも開催されましたが、京都・梅小路蒸気機関車館から蒸気機関車を持ってきて、デモ走行会が開催されました。また子供向けに工作会も開催され、息子とこんな鍋敷を作ったものです。我家では、現在も活躍中です。^^
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義父は姫路機関区や加古川機関区で、蒸気機関車の運転をおこなう機関士でした。私と家内が結婚し、息子が1歳頃まで健在でしたが、30数年前に亡くなりました。戦時中は蒸気機関車の運転中に、アメリカ軍戦闘機の機銃掃射を受けたことや、トンネル内では蒸気機関車の煙で窒息しそうなことになったことを話されていたのを憶えています。
記念ナンバープレートですから、実物のナンバープレートと比較すると、これだけ大きさが違います。
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それでもズッシリと重い、3.4kgの重量。
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この記念ナンバープレートですが、置台とナンバープレート本体とのセットになっています。
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そしてナンバープレートの裏面は、こんなところ。「鉄道省」という文字が戦前を表し、製造された国鉄「鷹取工場」も表記。そして「製造番号1」が気になります。
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このあたりが気になったので、D51 211号機について調べました、以下が主な履歴です。(「機関車データベース」D51よく走る!のサイトから引用)
1938.06 大阪鉄道局・鷹取工場起
1938.10 鷹取工場 NO.1新製。配属:大阪局 配置:姫路機関区
1939.01 姫路機関区→吹田機関区
1945.11 吹田機関区→梅小路機関区
1949.05 梅小路区→奈良機関区
1963.09 集煙装置取付(鷹取工場)
1971.03 休車指定
1971.04 鷹取工場で、保存用に復元整備開始
1971.05 廃車(奈良機関区)。廃車後、神戸市王子動物園に保存決定
1971.05 鷹取工場に入場。新製当時の原型に復元整備。
1971.05 整備完了。神戸市への引渡し式を鷹取工場内で行う
1971.05 トレーラーにて王子動物園に搬入
1971.06 大阪鉄道管理局長と神戸市長との間で、無償貸与契約締結
上記の履歴のとおり、この蒸気機関車は鷹取工場で製造されましたが、何と鷹取工場で製造された1号機でした。蒸気機関車は、大抵、民間企業(日立製作所、日本汽車製造etc)で製造されますが、国鉄の工場で内製した蒸気機関車も数多くあります。
この国鉄の工場は、鋳造・圧延・切削・溶接など機械加工全般をおこなう本格的な工場で、大宮工場(埼玉)・鷹取工場(兵庫)・小倉工場(福岡)・浜松工場(静岡)・長野工場(長野)・土崎工場(秋田)・郡山工場(福島)・苗穂工場(北海道)が有名です。この中でも、「東の大宮 西の鷹取」として、鷹取工場は大宮工場と並ぶ大きな鉄道工場でした。
記念ナンバープレートに話を戻しますが、磁石で確認するとナンバープレートは反応しなかったので、多分、本物のナンバープレートと同じ砲金製。置台は反応しましたので鉄製でした。こんな凝った作りですから、鷹取工場で記念品として造られたものと思われます。置台は、鉄製であることを表すようにサビが出ています。
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ところで、はて?何の記念?というのも気になります。考えられるのは、上記の履歴における、1971.05での鷹取工場で行われた神戸市への引渡し式でしょう。ここで関係者で渡されたと思います。
こんな凝った記念品ですから、おそらく20ほどしか造られなかったでしょう。しかし、こんな貴重な記念品を、当時、一機関士であった義父が、何故所有していたのか?というのは謎です。
このD51 211号機ですが、履歴にあるように神戸市の王子動物園に静態保存されています。
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こりゃ念入りに撮影に行かなければいけません。暖かくなればADV150に乗って行きましょう。
PS.
神戸方面の方なら鷹取工場といえば「あそこね」とお分かりでしょが、一応説明しますと、JR山陽本線(神戸線)の須磨海浜公園~新長田駅間にある鷹取駅の北側に広がる大工場でした。私が子供の頃に電車に乗っていると、多くの蒸気機関車が鷹取工場に停まっている姿が車窓から見えたものです。
しかしながら、2000年に廃止。「さよなら鷹取工場」のイベントも開催されましたが、京都・梅小路蒸気機関車館から蒸気機関車を持ってきて、デモ走行会が開催されました。また子供向けに工作会も開催され、息子とこんな鍋敷を作ったものです。我家では、現在も活躍中です。^^
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