高野秀行さんがファンだという中島京子さんの'06年作品「TOUR 1989」を読みました。
「エピソード1 迷子つきツアー」は、今は結婚している凪子のもとにノンフィクションライターもしているというセールスマンがやってきて、2年前に預かったという手紙を渡します。それは13年前に行なわれた迷子ツアーに参加した男の手紙で、ツアー中に一人の参加者がいなくなり他のツアー参加者に余韻を与えるという迷子ツアーで迷子になった人たちの中で唯一日本に帰ってこなかった男のものでした。男は凪子が銀行窓口で働いていた時に毎日会っていたと書いていましたが、凪子の記憶にはなかった、という話。
「エピソード2 リフレッシュ休暇」は、引越しの準備をしていて昔のアルバムを見、日記を読んでいるうちに、会社のリフレッシュ休暇で参加させられた香港ツアーでいなくなってしまった若い男性の客のことを思い出す話。
「エピソード3 テディ・リーを探して」は、ツアーコンダクターをしていた時の恋人である、香港のカメラマン、テディー・リーの名前で検索をかけてみると、自分しか知らないことが書いてあるブログに辿り着きますが、そこには若い男性のツアー客をテディーと共に誘拐するという私の知らない計画のことなどが書いてあったので、正しい内容のブログを新たに立ち上げる話。
「エピソード4 吉田超人」は、2年前に香港で見知らぬ男から、13年前に迷子ツアーで迷子にされた男から出された手紙を受け取り、セールス先で偶然宛先の女性を見つけると、差出人の男性を探すために旅行代理店に行き、そこの紹介で香港へ行くと、差出人が迷子になった同じ年に香港で迷子になり、中国語でウルトラマンを表す吉田超人と呼ばれる反中国政府ゲリラになった男がいることを知り、バンコクへ行ってその男に会うと、その男は確かに手紙を出した男でしたが、迷子ツアーや手紙での凪子との話は男が作った創作であり、吉田超人についての話もデマだと男から言われる話、です。
エピソード1から3までで謎が語られ、4でその答えが明かされます。真実というのがいかにあやふやなものなのかが語られているのだと思います。
今回中島京子さんの小説を初めて読みましたが、あまり好きにはなれませんでした。話自体があまり面白くなく、語り口もとてもオーソドックスで退屈するものでした。先日読んだデビュー作のエッセイが面白かったので、少しがっかりです。しかし、高野秀行さんがファンだということなので、まだ何冊か読んでみようと思っています。次の本に期待です。
「エピソード1 迷子つきツアー」は、今は結婚している凪子のもとにノンフィクションライターもしているというセールスマンがやってきて、2年前に預かったという手紙を渡します。それは13年前に行なわれた迷子ツアーに参加した男の手紙で、ツアー中に一人の参加者がいなくなり他のツアー参加者に余韻を与えるという迷子ツアーで迷子になった人たちの中で唯一日本に帰ってこなかった男のものでした。男は凪子が銀行窓口で働いていた時に毎日会っていたと書いていましたが、凪子の記憶にはなかった、という話。
「エピソード2 リフレッシュ休暇」は、引越しの準備をしていて昔のアルバムを見、日記を読んでいるうちに、会社のリフレッシュ休暇で参加させられた香港ツアーでいなくなってしまった若い男性の客のことを思い出す話。
「エピソード3 テディ・リーを探して」は、ツアーコンダクターをしていた時の恋人である、香港のカメラマン、テディー・リーの名前で検索をかけてみると、自分しか知らないことが書いてあるブログに辿り着きますが、そこには若い男性のツアー客をテディーと共に誘拐するという私の知らない計画のことなどが書いてあったので、正しい内容のブログを新たに立ち上げる話。
「エピソード4 吉田超人」は、2年前に香港で見知らぬ男から、13年前に迷子ツアーで迷子にされた男から出された手紙を受け取り、セールス先で偶然宛先の女性を見つけると、差出人の男性を探すために旅行代理店に行き、そこの紹介で香港へ行くと、差出人が迷子になった同じ年に香港で迷子になり、中国語でウルトラマンを表す吉田超人と呼ばれる反中国政府ゲリラになった男がいることを知り、バンコクへ行ってその男に会うと、その男は確かに手紙を出した男でしたが、迷子ツアーや手紙での凪子との話は男が作った創作であり、吉田超人についての話もデマだと男から言われる話、です。
エピソード1から3までで謎が語られ、4でその答えが明かされます。真実というのがいかにあやふやなものなのかが語られているのだと思います。
今回中島京子さんの小説を初めて読みましたが、あまり好きにはなれませんでした。話自体があまり面白くなく、語り口もとてもオーソドックスで退屈するものでした。先日読んだデビュー作のエッセイが面白かったので、少しがっかりです。しかし、高野秀行さんがファンだということなので、まだ何冊か読んでみようと思っています。次の本に期待です。