佐藤多佳子さんの最新刊「夏から夏へ」を読みました。佐藤さんが初めて書いたノンフィクションです。
2007年の世界陸上大阪大会で7年ぶりにアジア記録を塗り替えた4×100mのメンバー、塚原直貴、末續慎吾、高平慎士、朝原宣治について書かれています。著者が見た世界陸上大阪大会のレースぶり、スタート前の4人の様子、予選の様子、予選から決勝までの様子、決勝の様子が第一章の内容。第二章は、4人のこれまでのプロフィールが紹介され、リザーブの小島選手についても紹介されています。
書かれている内容の大部分が選手たちの精神的なものについてであり、また佐藤さんがミーハー的であるとご自分でも認めているように、4人の賛美に終始してしまっているので、今一つの面白さでした。ただ、佐藤さんの取材は綿密で、末續選手が大学入学時に両親が離婚し、2年生の時のシドニーオリンピックに出場できなかったら大学を辞め就職しようと考えていたことを知れたことや、スプリンターの奥深さに触れられたことは収穫でした。本を出すのがもう少し遅くて、北京オリンピックでこのメンバーがメダリストになるまでで書かれていれば、もっと盛り上がっただろうと思うと残念です。めちゃくちゃ盛り上がった「一瞬の風になれ」のように、ドラマチックな北京オリンピックのノンフィクションをこの本の続編として佐藤さんが書かれることを期待したいと思います。
2007年の世界陸上大阪大会で7年ぶりにアジア記録を塗り替えた4×100mのメンバー、塚原直貴、末續慎吾、高平慎士、朝原宣治について書かれています。著者が見た世界陸上大阪大会のレースぶり、スタート前の4人の様子、予選の様子、予選から決勝までの様子、決勝の様子が第一章の内容。第二章は、4人のこれまでのプロフィールが紹介され、リザーブの小島選手についても紹介されています。
書かれている内容の大部分が選手たちの精神的なものについてであり、また佐藤さんがミーハー的であるとご自分でも認めているように、4人の賛美に終始してしまっているので、今一つの面白さでした。ただ、佐藤さんの取材は綿密で、末續選手が大学入学時に両親が離婚し、2年生の時のシドニーオリンピックに出場できなかったら大学を辞め就職しようと考えていたことを知れたことや、スプリンターの奥深さに触れられたことは収穫でした。本を出すのがもう少し遅くて、北京オリンピックでこのメンバーがメダリストになるまでで書かれていれば、もっと盛り上がっただろうと思うと残念です。めちゃくちゃ盛り上がった「一瞬の風になれ」のように、ドラマチックな北京オリンピックのノンフィクションをこの本の続編として佐藤さんが書かれることを期待したいと思います。