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清水宏監督『都会の横顔』

2011-02-22 07:27:00 | ノンジャンル
 清水宏監督・共同脚本の'53年作品『都会の横顔』を、スカパーの日本映画専門チャンネルで見ました。
 舞台は銀座。人だかりの中、靴磨きの女性(有馬稲子)が迷子のミチコに話を聞いています。通りがかった知り合いのサンドウィッチマン・上田(池部良)はミチコを預かり、珍妙な歩き方で母を探します。母(小暮実千代)は知り合いの女性(澤村貞子)と出会い、一緒にミチコを探しますが、なかなか見つかりません。占師(伴淳三郎)に聞いても、講釈ばかり多く、占師はシケモクを拾うのに懸命です。上田はミチコをトイレに連れていくため、軽食屋に入りますが、そこにいた浮気性の専務(森繁久弥)に置いて行かれた和子(丹下キヨ子)にミチコは付いていってしまい、レビューを見ます。和子はそこで他の女性といる専務を見つけ、ミチコを押し付けます。外に出て、歩き疲れたというミチコをおぶる専務。やがて専務とはぐれたミチコは、接客用の英会話教室(講師はトニー谷)に紛れ込みます。上田は靴磨きの女性と地域を分担してミチコを探しますが、うまく行かず、デパートの展望台で持ちたい子供の数を議論して、図らずも上田がその女性を結婚相手と考えていることが明らかになります。夜になり、ネオン輝く中、専務はナイトクラブへ、和子はレストランへ行きます。母はミチコのために赤い靴を万引きして警察に捕まり、涙ながらに事情を説明すると、そこにいた上田と靴磨きの女性はその話を聞いてしまいます。無事に警察から釈放された母は、上田と靴磨きの女性に囲まれて、明るい表情で夜の銀座の町を歩いていくのでした。
 全編ロケで、当時の銀座の様子が分かる貴重な映画でした。(自動車や路面電車が往来する中、何と人力車が走っていました。)若い有馬稲子を見られ、通行人役で小泉博が出ているなど、豪華なキャスティングであることも魅力で、横へのゆるやかな移動もわずかに見ることができました。昭和50年代の銀座の風俗を見てみたい方には特にオススメです。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)