増村保造監督の'64年作品『現代インチキ物語 騙し屋』を、スカパーの日本映画専門チャンネルで見ました。
人だかりの中、チョコ松扮する沖縄から来た学生が有り金すべてスラれたと泣いていると、赤トンボ(伊藤雄之介)扮する人足が彼の万年筆を買う人を募り、2千円で売れます。そこでスリを見つけたフグ(船越英二)は、刑事に扮したカマキリ(曽我廼屋明蝶)と共謀してスリの被害者から金をもらいます。4人は次に競馬場に行くと、金持ちに目をつけて馬券情報を与え、勝った者から報奨金をもらうのはもちろん、負けた者からも自分が全財産を失ったと言って金を恵んでもらいます。葬儀の香典返しも沢山手に入れた後、赤トンボの妻(園佳也子)が営む飲屋「ひょうたん」に帰ると、税務署の役人が取り立てに来ていますが、赤トンボはやくざの借金取りに扮して役人を撃退します。赤トンボから今日の稼ぎを聞いた妻は彼と熱烈なキスを交わし、そこへ若者のキュウリ(犬塚弘)が仲間に入りたいと言ってきますが、お前は真っ当な仕事につけとカマキリが追い返します。ひょうたんの客を装って出前をし、出前がやって来ると誰かのイタズラだと騙して、安く出前を手に入れる5人。翌日には民生委員を装って古雑誌を大量に手に入れ、写真を切り抜いて路上でヌード写真を騙して売り、ばれると客の前でフグに制裁を加えた後、居直るカマキリ。その日の稼ぎの3万円を、今度は骨董屋(上田吉二郎)に手付けの倍返しをさせて、6万円に増やします。次の日はカメラ屋からカメラを借り、学生と浮気している妾には赤トンボの探偵社、学生にはフグが妾を囲っている社長に扮して、金を騙し取ります。大学入試にも出かけ、赤トンボ扮する採点係の教授とフグ扮するその助手、カマキリ扮する教授の兄、赤トンボの妻扮する4浪の受験生の姉が芝居を打ち、受験生の父兄から名刺を集めます。後日合格者の自宅を訪れ、謝礼をもらうカマキリ。埋蔵金が発見され、それの所有権を主張する資産家の元へは、フグ扮する記者、赤トンボ扮する埋蔵金を埋めたと主張する傷痍軍人とカマキリ扮する元中尉が駆けつけ、傷痍軍人への寄付を巻き上げます。その夜、カマキリと赤トンボが鍋をつつきながら、自分たちの軍人時代を振り返っていると、自衛隊に入隊したというキュウリが訪ねて来て、祝福した4人から祝儀をもらいます。が、そこへ衣装を貸した業者がやって来て、彼らはキュウリに騙されたことが分かり、キュウリは晴れて彼らの仲間になることができます。翌日、彼らが高台から栄える大阪の町を見下ろす中、カマキリは「太閤さんのように、天下取ったる」と言うのでした。
アップや俯瞰など、枠に縛られず適格なショットが使われている一方、役者もキャラクターを思い切って誇張して演じていました。特にこれほどコミカルな船越英二を見たのは初めてでした。同じく人を騙すテーマの映画としても『スティング』の100倍は面白い映画です。オススメです。
人だかりの中、チョコ松扮する沖縄から来た学生が有り金すべてスラれたと泣いていると、赤トンボ(伊藤雄之介)扮する人足が彼の万年筆を買う人を募り、2千円で売れます。そこでスリを見つけたフグ(船越英二)は、刑事に扮したカマキリ(曽我廼屋明蝶)と共謀してスリの被害者から金をもらいます。4人は次に競馬場に行くと、金持ちに目をつけて馬券情報を与え、勝った者から報奨金をもらうのはもちろん、負けた者からも自分が全財産を失ったと言って金を恵んでもらいます。葬儀の香典返しも沢山手に入れた後、赤トンボの妻(園佳也子)が営む飲屋「ひょうたん」に帰ると、税務署の役人が取り立てに来ていますが、赤トンボはやくざの借金取りに扮して役人を撃退します。赤トンボから今日の稼ぎを聞いた妻は彼と熱烈なキスを交わし、そこへ若者のキュウリ(犬塚弘)が仲間に入りたいと言ってきますが、お前は真っ当な仕事につけとカマキリが追い返します。ひょうたんの客を装って出前をし、出前がやって来ると誰かのイタズラだと騙して、安く出前を手に入れる5人。翌日には民生委員を装って古雑誌を大量に手に入れ、写真を切り抜いて路上でヌード写真を騙して売り、ばれると客の前でフグに制裁を加えた後、居直るカマキリ。その日の稼ぎの3万円を、今度は骨董屋(上田吉二郎)に手付けの倍返しをさせて、6万円に増やします。次の日はカメラ屋からカメラを借り、学生と浮気している妾には赤トンボの探偵社、学生にはフグが妾を囲っている社長に扮して、金を騙し取ります。大学入試にも出かけ、赤トンボ扮する採点係の教授とフグ扮するその助手、カマキリ扮する教授の兄、赤トンボの妻扮する4浪の受験生の姉が芝居を打ち、受験生の父兄から名刺を集めます。後日合格者の自宅を訪れ、謝礼をもらうカマキリ。埋蔵金が発見され、それの所有権を主張する資産家の元へは、フグ扮する記者、赤トンボ扮する埋蔵金を埋めたと主張する傷痍軍人とカマキリ扮する元中尉が駆けつけ、傷痍軍人への寄付を巻き上げます。その夜、カマキリと赤トンボが鍋をつつきながら、自分たちの軍人時代を振り返っていると、自衛隊に入隊したというキュウリが訪ねて来て、祝福した4人から祝儀をもらいます。が、そこへ衣装を貸した業者がやって来て、彼らはキュウリに騙されたことが分かり、キュウリは晴れて彼らの仲間になることができます。翌日、彼らが高台から栄える大阪の町を見下ろす中、カマキリは「太閤さんのように、天下取ったる」と言うのでした。
アップや俯瞰など、枠に縛られず適格なショットが使われている一方、役者もキャラクターを思い切って誇張して演じていました。特にこれほどコミカルな船越英二を見たのは初めてでした。同じく人を騙すテーマの映画としても『スティング』の100倍は面白い映画です。オススメです。