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ビリー・ワイルダー監督『深夜の告白』その1

2012-06-04 04:40:00 | ノンジャンル
 ビリー・ワイルダー監督、ワイルダー&レイモンド・チャンドラー共同脚色の'44年作品『深夜の告白』をWOWOWシネマで再見しました。
 松葉杖をついて近づいてくる男の影をバックにタイトル。夜のロスの街を疾走する車。停まった車からは背広を羽織った保険外交員のネフ(フレッド・マクマレー)がやっと歩いて、警備員にドアを開けてもらい、社屋に入っていきます。彼は自分の事務室で背広を脱ぐと、左肩が血で染まり始めています。録音機に向かって話し始めるネフは、同僚の調査官キーズ(エドワード・G・ロビンソン)に向けて、ディートリクソン事件の真相を語り出します。
 5月の下旬、彼は自動車保険の更新手続きを勧めるために、ディートリクソン宅を訪れますが、主人は留守で、日光浴をしていたという彼の妻フィリス(バーバラ・スタンウィック)が彼を迎えます。着替えてきた金髪のフィリスはソファで形のいい足を組むと、ネフは彼女の足首に自分の名前を彫ったアンクレットが巻かれていることに気付き、彼女に悩殺されます。傷害保険について質問したフィリスは、主人がいる明日の8時半に改めて訪ねてきてほしいと言い、ネフは去ります。翌日、やり手の調査員キーズと会話を交わすネフ。フィリスから訪問を木曜の3時半に変更してほしいと電話を受けたネフは、契約が取れそうだった予定をキャンセルして、その時間に訪ねると、家には彼女しかおらず、フィリスは油田で働く夫が心配なので死亡特約の付いた傷害保険を本人に知らせずに契約したいと言い出し、夫との不仲までほのめかします。彼女の真意を見抜き、憤然として立ち去るネフ。
 しかし彼女と別れた後も、彼は心の動揺を抑えられず、その夜に彼女が彼の自宅に訪ねて来ると、彼女の誘惑に負けて、彼女を抱いてしまいます。フィリスは夫の亡くなった前妻の看護士を自分がしていたことを教え、ケチな夫をなじり、夫が自分の保険の受取人を全額、娘のローラにしていることも告げ、事故死で5万ドルの保険額がもらえるという話をネフから聞き、何とかならないかとネフに言いますが、ネフが勝ち目はないと言うと、フィリスは彼の腕の中で泣きます。するとネフは嘱託殺人の手を思いつき、自分に任せろと言い出します。
 数日後、ネフはディートリクソン宅を訪ね、ディートリクソンをうまく騙して保険証書にサインさせることに成功します。数日後、同窓会のために車で旅立つというディートリクソンの話を聞いたネフは、列車事故で死ねば倍額支払い特約が使えるので、彼をうまく説得して列車に乗せるようにとフィリスに言います。ネフが車に戻ると、先に家を出ていたローラが助手席に座っていて、外出先まで送ってほしいと言います。彼女は失業中のニノという青年と付き合っていて、そのことで父と対立関係にあることをネフに教えます。
 ネフはフィリスの買い物先の店内で計画の打ち合わせをしようとしますが、フィリスは夫が足を骨折したため、旅を取り止めたことをネフに知らせます。時を待てと言うネフに、我慢の限界だと言うフィリス。(明日へ続きます‥‥)

→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/