JR向日町駅の
バリアフリー化工事について
私鉄もJRも「法律」によって、エレベーターやエスカレーターを設置し、身体にハンデがあっても利用しやすいようにしなければならなくなった。バリアフリー化の義務づけである。
阪急の東向日は今年、西向日は来年度にエレベーターとエスカレーター工事が行われる。
市の負担は、一駅2500万近くする。
JRもやらなければならない。ところが市長は、この機会に、東口がないから東口を開け駅舎を長岡京駅のように橋上にしたいという計画を発表した。
駅だけで30数億円、東口は、近くの道路を広げないと駅に入れないので、別に10億円近くの費用がいる。あわせて40数億円、市に余分のお金があるわけではなく、公共料金・下水道使用料の値上げやゴミの有料化、保育料の値上げや補助金カット等々で市の負担分20数億円を捻出しようとしている。結局みなさんが負担する事になるのだ。
阪急の10倍もの負担をしてJRの施設を改修する必要があるのか、
エレベーターとエスカレーターで便利にするだけなら3000万円ほどの負担で済む。
私ども日本共産党は、市民の暮らしがそれぞれ大変なときに、新たな負担をしてJR駅に40数億円の予算を使うことは出来ないとして市長の考えに反対している。
そうして、阪急と同じように、JR自らがバリアフリー工事をおこない、市は地元負担として約3000万円出せばよいと言っている。
それでも現在より十分に便利になり、バリアフリー化されるのである。
市長が、長岡京駅のようにすれば向日市が一変するかのような説明をしているのでそれを紹介し、みなさんの判断を仰ぎたいと思う。
①、東西通路を造り、西側に、にぎわいをよびこむ。駅は7年後に完成させたい。
②、東側に企業を呼び込み、年間1億円の固定資産税を増やす。
③、新・桂川駅と長岡京駅に挟まれ今のままなら乗降客がへる。向日市の顔であり使いやすくしたい。と言う説明なのだが、
多くの反論が出ている。その主なものは、
①、については、向日町駅の東側は、京都市である。乗降口がある方がよいが、利用者が増える見込みはない。久世工業団地に働く人が利用するが、向日市民にとっては、公共料金まで値上げし、40億円も使ってする優先事業ではないと思う。
また、京都市側の道路は狭く東口にバスや車が入れない。京都市当局は、当面拡幅など考えられないと、答弁している。
向日市の計画どおり道路を広げたとしても、バスや車は体育館前の道を北上し、駅東口でUターンして体育館前までもどっていかなければならない。途中の道はない。R171にでる道はない。
東口から西口へ通り抜けて買い物に来る人はほんの一部の人であり、にぎわいを呼ぶことは出来ない。久世で働く人々は、通勤のために駅を利用するだけであり、むしろ今のままの方が西側で買い物をすることが考えられる。
市長の①の説明は、実態を見ない幻想である。
最近、亀岡・木津・島本駅などで同じようなJR駅が造られているが、通り抜け通路を利用する人は、電車を利用する人が97~98%で、ただ通り抜けだけに利用する人は殆どいない。向日市だけ特別に利用者があるとは、立地上からも考えられない。
②、どうして1億円の固定資産税が増えるのかという説明を聞いて、納得した議員は誰もいなかった。
説明してみよう。
現在JR東の森本地区内に優良農地が広がっている、生産調整地区と言って農地を保護し、一部の公共施設でも特別の許可がなければ建物を建設できない地域である。しかも全て個人が所有している。
この土地を工業地域に変えて、企業を誘致し、全てが利用され操業すれば、固定資産税は年間1億になるという、とりあえず所有者がどう思っておられるか意識調査をしたい。 と言うのである。
駅の橋上化と工業地域化-企業誘致と言うことが、どう関係があるのか、別々のテーマではないのか、「1億円」の話も全く幻想にすぎない。
向日市に企業が少ないのは、土地の値段が他の地域に比べて高いから、利便性があっても安い他の所に行かれるからだ。駅が出来土地代が上がればよけいに企業は来にくくなる。マンション建設がねらわれるだけである。
③、「向日市の顔」と言う考えは悪いことではないが、市民がそれほどこだわっているものではない。桂川新駅が利用され、久世の人々の生活の流れも変わり、自転車もへり、バス路線も変更されて来れば、向日町駅の利用者も今より少なく定まってくる。混み具合も今より減ってくる。その時点でどうするのが一番良いのか、じっくり考えればよいと思う。それまでは、JR独自のバリアフリー工事をして頂ければよい。
京都市と向日市の共同事業だという、成熟した状況が出来るまで、あわてることは何もない。みなさんはどう思われるでしょうか。
次ぎに、キリンビール跡地や区画整理事業について議論がされた。後日にしたい。