竹内久美子の蝶に関するコラムが面白かった
オックスフォード大学が所有するワイタムの森に生息する ジャノメチョウの一種に関する研究についての話である
この蝶のオスは日当たりの良い草むらに自分の縄張りを持っていて そこにメスがやってくる
所有者の隙を狙って他のオスがやってきても 所有者がやってきてスクランブル攻撃を仕掛けると 決まって侵入者のほうが退散するという
その攻撃の時間は3~4秒だそうで それ以上続けると互いのエネルギーの無駄となり 漁夫の利を狙う鳥などの捕食者の餌になる可能性も高くなってしまう
したがって これは暗黙のルールとなっている
そこで研究者は 縄張りの所有者を捕獲したうえで別のオスをそこに放ち 10秒ほどおいてから元の所有者をその縄張りに戻してみた
どうなったか
1.元の所有者に縄張りを受け渡して 退散した
2.両者とも自分の縄張りだと主張して 闘い続けた
3.元の所有者は 侵入者のオスに縄張りを譲って退散した
答えは3番
侵入者はたった10秒間ほどしかいなかったのにも関わらず 元の所有者は彼に譲ったのだ
ルールは守られた
さて 人間は?
この話に 今の世界での人間の行動を重ねてみると・・・
そして 漁夫の利を狙う物は?
むろん 蝶から学ぶべきだ なんて言うつもりはない
だが 蝶には蝶の つきつめれば種の保存に対する生真面目なルールがあるとしたならば 人間にも同じようにルールがあるはずだ
まあ この実験結果を 蝶の記憶力は10秒も持たないということか なんて意地悪な見方もできなくはないけれどね^^