9時過ぎ 毎度おなじみ 隣駅までの散歩と買い物に出る
風も弱まったので 気温はそう高くはないけれど 歩けば寒さもふっとぶ
歩いている時によく考えることは 今の私と同じ年齢の頃の母のこと
母は 持病こそなかったが 格別元気いっぱいの人でもなかった
私が小さい頃は 電車に乗ってデパートに行くだけで 帰りは決まって具合が悪くなるほどだった
次第に元気にはなったが それでもダウンすることも少なからずあった
そんなわけで運動や外歩きを楽しむほうでもなかったので こんなふうに歩いている私を見たらどう思っただろうかと想像する
昔 夏休みのある日 姉の友達とその母親に誘われて 母と姉 そして私も一緒に海に一泊旅行に行ったことがあった
ところが友達の母親にアクシデントが起こり 翌日 午後のまだ明るい時間に帰宅をすることになってしまった
母と姉は疲れたのか横になって休んでいたが 私は庭に出て父と水まきを始めた
その時「元気なのはお前だけだな」と 父が少しうれしそうな顔で私に言った
褒められたような気持ちになって ずっと元気でいなくっちゃって それが自分の役割でもあり父の喜びでもあると その時に私は思ってしまった
時折 特に元気で無い時 まだ明るいあの夏の日の庭を思い出す
いつもそうでいられるわけはなかったし これからはますます難しくなるけれど できる限りそうでありたい
寒くて外に出なかったことは忘れて(というか無かったことにして) いつもの道を両手に荷物を下げながら 今日も歩いて帰る