庭を歩いてみたら、「赤花万作」が咲き始めました。
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去年より少し早い開花です。
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今日の中日新聞は、男性にも発症する乳がんのこと。
1月28日の「がんと闘う緩和ケア医 講演で訴え 傾聴大切に 信頼築いて」の記事も再掲します。
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去年より少し早い開花です。
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今日の中日新聞は、男性にも発症する乳がんのこと。
1月28日の「がんと闘う緩和ケア医 講演で訴え 傾聴大切に 信頼築いて」の記事も再掲します。
乳がん、男性にもリスク 「血縁が発症」要注意 2020年2月11日 中日新聞 女性のがんの中では最も多い乳がん。しかし、男性も発症することはあまり知られていない。女性と違って検診がないため発見が遅れたり、周囲に同じ病気の人がおらず孤立したりする例も目立つ。病気について多くの人に知ってもらいたいと、患者会は昨秋からホームページを開設するなどして情報の発信に努めている。 乳がんは、乳房にある乳腺にできる悪性腫瘍。胸には男女問わず乳腺があるため、男性も乳がんになる可能性がある。国によると二〇一六年に乳がんと診断されたのは九万五千五百二十五人。このうち男性は六百七十四人で、割合としては全体の1%に満たない。 日頃から検診受診の呼び掛けも活発な女性と違い、男性は自覚症状が出てから気付くことが大半。愛知県がんセンター病院の副院長で乳腺科部長を兼ねる岩田広治さん(58)によると、発見のきっかけは、胸にしこりやくぼみができたり、乳首から血が出たりなど。左右の形が違ってくる場合もある。発症しやすい年齢は六十~七十代で四十~六十代の女性より高めという。 治療は基本的に女性と同じだ。疑いがあれば、超音波検査やマンモグラフィーで腫瘍の有無を調べ、可能なら手術で切り取る。術後は抗がん剤やホルモン治療で再発を防ぐ。ただ、胸に膨らみがない分、がんが皮膚や乳頭に浸潤しやすく、女性よりリンパ節や肺などへの転移が早く生じるとされ、早期発見できるかが予後に大きく関わる。 大事なのは、自身の発症リスクを把握すること。第一歩は、血縁に乳がんになった人がいるかの確認だ。岩田さんによると、男性の乳がんは遺伝の要因が女性の場合より強く、血縁に患者がいることが多い。母親や姉妹、祖母、いとこが発症しているなら注意が必要。入浴時などに胸を触り、しこりの有無などを確認したい。数十万円という費用がネックだが、遺伝子検査を受けるのも手だ。 男性の場合、胸のしこりは、ホルモンバランスの乱れなどで乳房が膨らむ「女性化乳房症」によることが多いが、自己診断は禁物。岩田さんは「乳がんは早い段階で見つかれば命に関わることはほぼない。男性も違和感があれば乳腺科を受診して」と呼び掛ける。 ◆ホームページ作成や交流会…患者会が情報発信 がんに関する情報を発信する認定NPO法人キャンサーネットジャパン(東京都文京区)は二〇一八年一月、患者会「メンズBC」をつくった。BCは英語で乳がんを意味する「breast cancer(ブレストキャンサー)」の頭文字。三カ月に一回の頻度で計七回催した交流会には二十三人が参加。昨年十月につくったホームページでは、患者の体験談も紹介している。 症例の少ない男性乳がんの患者は、孤独に陥りがちだ。メンズBC設立も、女性の患者会に、男性患者が参加を希望してきたのがきっかけという。一八年四月の第二回交流会から参加する岐阜県池田町のフリーライター、野口晃一郎さん(45)は一七年二月に乳がんで左胸を切除し、ホルモン治療を継続中だ。「同じ境遇の同志が増え、勇気をもらえた」と振り返る。 事務局によると、今年に入って民放ドラマで男性乳がんが取り上げられるなど認知度は上がりつつある。ただ「乳がん=女性」という偏見は根強く、家族ら親しい人以外には病名を告げられない患者も多い。事務局員で自身も乳がん患者の大友明子さん(55)は「検査室から出る際、女性に白い目で見られたと言っていた男性患者もいた」と残念がり、理解を求めている。 (植木創太) |
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がんと闘う緩和ケア医 講演で訴え 傾聴大切に 信頼築いて 2020年1月28日 中日新聞 闘病記「緩和ケア医が、がんになって」(双葉社)の著者で、進行がんと闘う医師、大橋洋平さん(56)が二十日、名古屋市千種区の愛知県がんセンターで講演した。日々、現場で患者と向き合う医師や看護師らを前に訴えたのは、患者の話に耳を傾け、信頼関係を築く大切さだ。患者の苦しみを和らげる緩和ケア医であり、今は患者でもある大橋さんの言葉は重く、スタッフは耳を澄ませた。 (編集委員・安藤明夫) 愛知県弥富市の海南病院に勤務する大橋さんは、二〇一八年六月に悪性度の高い希少がんのジスト(消化管間質腫瘍)と診断され、胃の大半を切除した。しかし、昨年四月に肝臓への転移が判明。体の負担が大きい外科手術を断念した。 今は、抗がん剤治療を続ける一方、血小板や白血球の減少などの副作用と闘いながら、東海地方を中心に月二回ほどのペースで講演を続けている。昨年八月に出版した「緩和ケア医が、がんになって」は一万部を超す売れ行きだ。 この日、まず話したのは「患者の症状には教科書に載っていないものもある」ということ。食事を禁じられた手術前のことだ。もともと体重が一〇〇キロ以上あって食べるのが大好き。出された液体の栄養剤が口に合わず苦労した。しかし、他の患者たちはそうでもない。個人差を痛感したという。手術後、「体を動かしなさい」と言われたのもつらかった。おなかの手術痕は長さ三十センチにも。ちょっとしたことで激しく痛んだ。 退院してからは食べ物を受け付けなくなった。消化液が逆流してきて苦しい。吐いて出そうとしてもうまくいかない。それまで、医師として「食事を取らないとだめですよ」と気軽に言っていたことを反省した。体重は四十キロ以上減った。 医療の現場は多忙だ。こうした苦しみを伝えたくても、スタッフには声をかけにくい。 大橋さんが緩和ケア医として大事にしてきたのは「傾聴」だ。人は語ることで気持ちが落ち着いて考えが整い、生きる意欲がわく。「患者さんが話を聴いてほしいタイミングを把握し、しっかり聴くことが大切」と指摘。そうすれば「『この人は私を分かってくれようとしている』と信頼感が生まれる」と力を込めた。 そもそも緩和ケアとは何か。国のがん対策推進基本計画は「がんと診断された時からの緩和ケア」を、重点課題の一つに掲げる。がん患者や家族は、告知や再発、転移といったさまざまな場面で、体の痛みや心の苦しみ、絶望感に襲われる。がんと診断されたその時から、必要に応じてつらさを和らげ、生活の質をより良くするのが緩和ケアだ。以前は、がんを治すことばかりに関心が向けられていたが、近年は生活の質も同じように大切とされる。ただ、当事者の中には「緩和ケア=終末期の患者を対象にしたホスピスケア」と誤解し、一人で抱え込む人が少なくないという。 「患者の自律」にも理解を 緩和ケアの考え方を踏まえ、大橋さんが強調したのは「患者の自律」という言葉。「自分の考えた通りに過ごせること」という意味だ。転移が見つかった際は絶望した。生きる意味を取り戻せたのは、出版や講演といった「次の目標」を持てたことに加え、患者になったことで異なる分野の友人が増えるなどの新しい体験ができたから。家族や主治医が思いを理解してくれたことが大きかった。「自律が保たれていると、患者は楽に生きられる。損なわれると苦しくなる。自律を損なわないよう見守って」と要望した。傾聴によって患者と良い関係が築ければ、日々忙しい医療者の燃え尽き防止にもつながる。大橋さんは「医者や看護師だけでなく、(リハビリ関係者や栄養士ら)医療に携わる人は誰もが話を聴く存在になれる」と促した。 この日、講演会の座長を務めた愛知県がんセンターの下山理史・緩和ケアセンター長は「専門的なスタッフはどこも多くないのが現状だが、医療の現場は全てが緩和ケアの場だと思う。それが浸透すれば、普段の診療やケアはもっと豊かになる」と話した。 |
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