今日の山県市議会、10時に6月定例会の開会。
●ポスター代請求、複数の市議が水増し主導か
岐阜 2007年06月12日
2004(平成16)年4月の山県市議選で、市議ら数人が公費負担されるポスター代を水増し請求した詐欺容疑事件で、県警から事情聴取された市議のポスター製作を請け負った印刷業者が11日、岐阜新聞社の取材に応じ、市議が水増し請求し市から業者に支払われた費用のうち、約10万円を還流させていたことを明らかにした。また別の業者は、市議側が所定の用紙に金額を記入し、水増し請求していたことを証言。複数の市議が水増しを主導していた実態が浮かび上がった。
約10万円を市議に渡した業者によると、選挙前、市議からポスターと名刺、はがきの製作を請け負った。後日、市議側から請求金額が書かれていない請求の用紙に押印を求められ、市議側が金額を記入して市に提出した。その際、市議から「実費よりも多く振り込まれるから」と差額を渡すよう指示があったという。
業者には、市から限度額ぎりぎりの約37万円が振り込まれた。ポスター代は16万円前後だったことから、市議側は公営制度で認められていない名刺やはがき代に加え、約10万円を上乗せして請求していたことを気付いた。その後、業者は指示通り市議に約10万円を渡したという。
ポスターとはがきの印刷を請け負った別の業者も、市議側から金額が書かれていない用紙に押印を求められ、市議側が金額を記入して市に請求したという。この業者は警察の事情聴取を受けて初めて、市議側が当時、公営で認められていないはがきの製作費分を水増し請求していたことを知ったという。金額が記入されいていない請求用紙に押印したことについては「選挙に出るほどの人だから、信頼できると思った」と話した。
いずれの市議も岐阜新聞社の取材に「コメントできない」と話した。
県警は複数の市議が水増しを主導していた可能性があるとみて、実態の把握を進めている。
● 岐阜・山県 選挙公営制 市議が口裏合わせ要求
中日 2007年6月12日
岐阜県山県市の選挙ポスター製作費をめぐる詐欺疑惑で、市に製作費を水増し請求して選挙用はがきの印刷費などに充てたとされる市議が、県警の捜査を前に、印刷業者に「ポスターだけということにしておいて」と口裏合わせを要求していたことが分かった。捜査を逃れようとしたとみられる。
この市議は、選挙公営で行われた二〇〇四年四月の市議選で、上限の約三十七万円に近い額をポスター製作費として市に請求。しかし実際には、はがきや名刺を印刷し、さらに印刷業者から請求された本来の額との差額である約十万円を受け取っていたとみられ、県警が事情聴取をしている。
関係者によると、県警は今年四月初めごろ、この印刷業者を訪れ、書類を整理して用意しておくよう指示。業者がその旨を伝えると、市議は「(市に請求したのは)ポスター代だけということにしておいて」と口裏合わせを要求してきたという。
しかし、業者は「うそはつけない」として、県警に正直に話し、捜査に協力した。県警は市議本人が違法性を認識したうえでの行動とみて捜査している。県警はポスター製作費として認められている一人当たり上限三十七万八百四十五円に近く請求した市議ら五人前後について詐欺容疑で事情聴取を続けている。
● ポスター代問題 公金の認識甘く
朝日 2007年06月12日
04年山県市議選の選挙ポスター作成費水増し疑惑で、印刷業者の証言から「選挙公営」の実態が浮かんできた。市民団体の調べでは、同一の印刷所でも、公費負担上限額の37万円近くから、3分の1以下で済んだケースまで、候補ごとの作成費や単価には大きなばらつきがある=表。話を聞いた2業者に共通するのは「選挙に使えば問題ない」「限度額まで請求していい」といった公費に対する認識の甘さだった。(石倉徹也、磯部征紀)
◆業者「4年に1度 利益あげたい」
業者(1)
――水増しの経緯は。
選挙前に名刺、はがきとポスターの注文を受けた。項目別に納品書を候補に送り経費を請求した。市へは、候補が必要書類を作成し、ポスター代だけの名目で請求した。候補が請求した金額が市から振り込まれた。
――振り込まれた額と候補への請求額の差額はどうしたか。
候補に「市から多くお金が入る」と言われた。差額の10万円前後は候補に渡した。
――「おかしい」とは思わなかったのか。
違和感はあったが、選挙に必要なのだから流用するのかなと思った。
――「選挙公営」の制度を知っていたか。
知らなかった。「市から選挙に助成がある。お金が下りる」とは聞いたが、ポスター代だけというのは知らなかった。
業者(2)
――水増し請求ではないのか。
水増しではない。印刷依頼を受けたうち、はがきと名刺は候補に請求し、ポスターはこちらで必要な書類をつくり、市に直接請求した。名刺とはがきは選挙公営の対象外だと知っていた。
――上限額近くまで請求した経緯は。相場と比べてどうなのか。
請求額はこちらで決めた。4年に1度のこと。次に仕事があるかわからない。毎月注文する人より高くなる。写真撮影、修整もするから、他と比べてばらつきが出るのは当然だ。
――上限額で請求するのは高くないか。
利益を出したい。選挙公営は限度額まで請求していい制度のはずだ。
――今後はどうするつもりなのか。
上限近い額を出したことは気をつけるが、利益を上げたい事情もある。
◆山県市選管 「範囲内なので疑問を持たず」
候補者ごとのポスター作成費に大きくばらつきがあることについて、当時、市選挙管理委員会でポスター総数や1枚当たりの単価が記載された書類をチェックした職員は11日、「金額が範囲内なので特に疑問を持たなかった」と語った。また、選管のある職員は「業者と候補者を信頼するしかなかったのだろう」と話した。
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